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二章 学園生活
29話 バレちった
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俺はオーガを倒したあと歩きながらテントの方に行った。
テントのところに着くと既に殆どの生徒が集まっているようでカードルが仕切っていた。
「全員ここにいろよ。俺はアイツのところに戻ってくるから」
カードルはそう言ってこっちに走ってこようとするがその途中で俺を見つけた。
「あ!お前生きてたのか!」
カードルはそう言って俺に抱きついた。
「本当に、本当に良かったー」
俺はこの時、正直うざかったが、なぜか嬉しくもあった。
多分、ミリーナ以外にこんなに俺のことを心配してくれる人がこの世界ではいなかったからだろう。
俺は一度カードルを離した。
「ああ、もう安心しろ。アイツは俺が討伐しといたから」
「ありがとう……本当にありがとう」
カードルはそう言ってもう一度俺に抱きついて来ようとするが綺麗に躱してミリーナのところに行く。
「大丈夫だったかミリーナ」
「うん。大丈夫だよ。それよりもいいの?」
「何がだ?」
「その姿…みんなに見られてるけど」
俺はそのミミリーナの言葉で自分の姿に気づいた。
「あっやべ……変身するの忘れてたわ」
「どうするの?」
「まぁ別に問題ないだろ」
俺はそう返してカードルの方に向いた。
カードルは顔の涙を拭いながらこっちを不思議そうに見ていた。
「どうしてミリーナと話しているのか?とか思ってるのか?」
「まぁその通りだな。ミリーナ王女はこの国の王女だから一般市民の者が気安く話しかけるものではないからな」
「まぁそうだろうな。だが俺は一般市民じゃないからな」
「じゃあなんなんだよ」
「俺は…………」
俺はやけに勿体ぶらせた後に言った。
「ミリーナの婚約者だからな」
俺がそう言うと場の空気が凍った。
「はっ?えっいや婚約者はアラストール・エリーニュスだろ?こないだミリーナ王女がそう言ってたが……」
「まぁそうだろうな。じゃあこれからその証拠を見せてやるよ。変身発動」
俺がそう言って黄緑色のエフェクトが俺を包まそれが弾けると、学園での俺の姿になった。
「これが、先生たちが見てきた僕の姿、アラストール・エリーニュスでしょ」
「「「「………………えーーー!!」」」」
俺がカミングアウトすると先生生徒全員が驚愕した声を上げた。
「ほ、本当に坊主なのか⁉︎」
「だからそう言ってるでしょ。これは学園での姿。それでこっちが……普段の俺の姿だ」
俺は途中で元に戻りながらそう説明した。
「そんな魔法みたいなもんがあるんだな」
「実際これは魔法だ。まぁ俺しか使うことはできないけどな」
「……じゃ、じゃあお前の冒険者ランクって幾つなんだ?」
「俺はSSSランクだ。まぁSSSランクって言ってもそれより上なんだけどな。今度そのランクを作ってもらおうか考えてるとこだよ」
「お前ってやつは……そりゃあのオーガも倒せるわけだな」
「いや、あれは正直やばかった。賭けが失敗してたら今頃死んでたかもしれないからな」
「そんだけやばかったのかよ!」
「まぁな。まぁ今は生きてることに喜ぼうぜ」
俺はカードルはにそう言った後、生徒の方に向いた。
「俺もみんなの護衛に回るからもう心配しなくていいぞ。あと、騙すような真似をしてすまなかったな。まぁこれからも仲良くしてくれたら嬉しい」
俺がそう言うと、半分は俺のことを尊敬の眼差しで見つめ、もう半分は俺のこと怪しむような目線を向けてきた。
そしてそのまま俺たちはもう一度森へと行きその日は早めに切り上げて全員のテントに結界を張ったあと俺も自分のテントで睡眠をとった。
テントのところに着くと既に殆どの生徒が集まっているようでカードルが仕切っていた。
「全員ここにいろよ。俺はアイツのところに戻ってくるから」
カードルはそう言ってこっちに走ってこようとするがその途中で俺を見つけた。
「あ!お前生きてたのか!」
カードルはそう言って俺に抱きついた。
「本当に、本当に良かったー」
俺はこの時、正直うざかったが、なぜか嬉しくもあった。
多分、ミリーナ以外にこんなに俺のことを心配してくれる人がこの世界ではいなかったからだろう。
俺は一度カードルを離した。
「ああ、もう安心しろ。アイツは俺が討伐しといたから」
「ありがとう……本当にありがとう」
カードルはそう言ってもう一度俺に抱きついて来ようとするが綺麗に躱してミリーナのところに行く。
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「うん。大丈夫だよ。それよりもいいの?」
「何がだ?」
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「まぁ別に問題ないだろ」
俺はそう返してカードルの方に向いた。
カードルは顔の涙を拭いながらこっちを不思議そうに見ていた。
「どうしてミリーナと話しているのか?とか思ってるのか?」
「まぁその通りだな。ミリーナ王女はこの国の王女だから一般市民の者が気安く話しかけるものではないからな」
「まぁそうだろうな。だが俺は一般市民じゃないからな」
「じゃあなんなんだよ」
「俺は…………」
俺はやけに勿体ぶらせた後に言った。
「ミリーナの婚約者だからな」
俺がそう言うと場の空気が凍った。
「はっ?えっいや婚約者はアラストール・エリーニュスだろ?こないだミリーナ王女がそう言ってたが……」
「まぁそうだろうな。じゃあこれからその証拠を見せてやるよ。変身発動」
俺がそう言って黄緑色のエフェクトが俺を包まそれが弾けると、学園での俺の姿になった。
「これが、先生たちが見てきた僕の姿、アラストール・エリーニュスでしょ」
「「「「………………えーーー!!」」」」
俺がカミングアウトすると先生生徒全員が驚愕した声を上げた。
「ほ、本当に坊主なのか⁉︎」
「だからそう言ってるでしょ。これは学園での姿。それでこっちが……普段の俺の姿だ」
俺は途中で元に戻りながらそう説明した。
「そんな魔法みたいなもんがあるんだな」
「実際これは魔法だ。まぁ俺しか使うことはできないけどな」
「……じゃ、じゃあお前の冒険者ランクって幾つなんだ?」
「俺はSSSランクだ。まぁSSSランクって言ってもそれより上なんだけどな。今度そのランクを作ってもらおうか考えてるとこだよ」
「お前ってやつは……そりゃあのオーガも倒せるわけだな」
「いや、あれは正直やばかった。賭けが失敗してたら今頃死んでたかもしれないからな」
「そんだけやばかったのかよ!」
「まぁな。まぁ今は生きてることに喜ぼうぜ」
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「俺もみんなの護衛に回るからもう心配しなくていいぞ。あと、騙すような真似をしてすまなかったな。まぁこれからも仲良くしてくれたら嬉しい」
俺がそう言うと、半分は俺のことを尊敬の眼差しで見つめ、もう半分は俺のこと怪しむような目線を向けてきた。
そしてそのまま俺たちはもう一度森へと行きその日は早めに切り上げて全員のテントに結界を張ったあと俺も自分のテントで睡眠をとった。
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