クラス転移したからクラスの奴に復讐します

wrath

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二章 学園生活

24話 場違いな化け物

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俺たちは順調にテントを設置して、今はカードル先生の話を聞いている。

「じゃあ今から、森に入るが危険だと思ったらすぐに戻ってこい。相手がゴブリンだろうとスライムだろうと怖くなったり逃げ出したくなったら逃げてもいい。生きてりゃあ何度でもチャンスはあるんだ。だが、決して仲間を置いて逃げるな。そんな奴は俺がぶっ殺してやる。仲間を大切にできない奴は屑以下だ。逃げるも立ち向かうも全員だ。みんな生きて戻れることを願っている。先生なんかも陰ながら見てるから危険だと思ったら俺たちが盾になる。お前たちは絶対に死なせないからな。話は終わりだ。全員これを持って森に行ってこい」

カードルさんはそう言って木箱から拳銃のようなものを取り出した。

「これは信号弾を打ち上げるもので、中にカラー弾を詰めて上向きに引き金を引くと上にその色の煙が上がって行く。色の意味は、緑は魔物と遭遇、赤は魔物の討伐完了でまぁこの二つは上げようが上げまいがどっちでもいいが、こっちは重要だぞ、この黄は、20分毎に俺が打ち上げるからそれを合図に全班打ち上げること、そしてこの黒は、自分たちじゃ敵わない魔物が出た時に使うことだ。じゃあ行ってこい。あ、忘れてたが、俺が青弾をあげたらここに集合だ」
「「「「はい!」」」」

カードルさんの説明を終え、俺たちは班のリーダーが拳銃とカラー弾を持ってそれぞれ違う方向に進んで行った。
因みに、俺の班にはミリーナを含めた女子3人と俺を含めた男子3人の6人班で行動することになっている。

しばらく進むと、ゴブリンと遭遇した。

「まずは連携を取りながら落ち着いていくよ。魔法使いは後方から援護射撃、弓使いは周りから遊撃を盾は前に大剣は盾と一緒に、僕とミリーナは真ん中をするよ。じゃあ頑張って」
「「おう」」「「「うん」」」

俺が指揮を執ると男子二人、盾と大剣が前に出て後ろにいる女子二人、魔法使いは後ろで詠唱を始め弓使いは木に隠れながらゴブリンの側面に回り込んだ。俺とミリーナはどちらでも動けるから中にいる。

大剣がゴブリンに近づき剣を振り下ろすが、ゴブリンに躱されてしまう。だが、それを読んでいた弓使いがゴブリンが移動したところに弓を放ちゴブリンの右腕に直撃した。それに怯んだゴブリンだったが、そのタイミングで詠唱が終わった。

風刃列覇エアシャイド

風刃列覇は風魔法の中級魔法の一種で、対象にスキルレベル×3の風刃を飛ばすことができる。

これを受けたゴブリンは身体中から血を流して瀕死の状態だった。

「どんどりゃー!」

そこにとどめとして大剣がゴブリンを斬り殺し、この戦闘は俺たちの勝利で終わった。

「みんなお疲れー」
「「「「「お疲れ~」」」」」

そして俺たちはゴブリンの討伐記録になる右耳と魔石を取って火魔法で燃やし土に埋めまた森を進んで行った。

~他生徒side~

「なっ……何なんだよ。こいつ……!」
「どう考えても俺たちじゃ敵わねぇって」

そこには、全身が真っ黒な体表で覆われており頭には三本の角が生え体長は3メートルを越しているこの森には本来いるはずのないものがいた。

「いいか、絶対に物音立てるなよ」
「「「「「ああ」」」」」

少年たちはそいつに背を向けその場を離れようとするが、

『パキッ』
「「「「「「あっ……」」」」」」
「ゴアァァァァァァ……!!」

この内の誰かが小枝を踏みその音に気づいた化け物は少年たちを見捉えた。

「は、走れー!」
「「「「「うぁぁぁぁ!」」」」」

少年はそう叫び黒のカラー弾を打ち上げてテントの方角に走った。

「ゴァァァァァァァァァ……!!」

化け物はそれにつられるように少年たちを追いかけた。


ーーーーーーーーーー
作者より。
本日二度目の投稿です。
これからまた頑張るので応援よろしくお願いします。
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