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4.聖女はアイドルをスカウトしたい
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「というわけで、メンバー集めるためにスカウトしたいから、外出許可を私にください!」
翌朝、アイドルをプロデュースすることに決めた私は最高神に外出の許可をもらうべく交渉をしていた。
アイドルをプロデュースするにおいてメンバー選びは非常に重要である。歌やダンスに秀でているだけでなく、人としても魅力的でないとアイドルとしては売れない。
それに、今回プロデュースするのは最高神が民に与えたアイドル。その名実に負けない人物を選ぶ必要がある。初めてプロデュースするということもあり、最初は5人くらいのグループにしておきたいところだ。
この神殿にイケメンが沢山いるのは知っている。しかし、あまり個人と話す機会がないため正直誰を選べば良いのかが全く分からない。
聖女という肩書きのせいで、普段の彼らは私と一線を置いて接している。そこで私は考えた。一般人に変装して神殿の騎士たちに近づき、メンバーにふさわしい人に声をかければいいのではないかと。いわゆるスカウトだ。
「外出は全然かまわないんだけど、そもそもスカウトって何なの?一体、何をするつもり?」
訝し気にそう尋ねる最高神に私はスカウトについて説明する。
「アイドルとして売れそうな人に声をかけて勧誘するの。聖女である肩書のせいで騎士の人たちは私に対して一線を引いて接しているからその人の本当の姿ってよく分からないじゃない?でも、普通の職員に変装して過ごしていれば彼らの本当の姿を見ることができると思うの。それを利用してこの計画に本当にふさわしい人に声をかけてアイドルメンバーとして引き抜くつもり」
興味深そうに私の話を聞いていた最高神は納得したように頷いた。
「…なるほど、そういうことね。やりたいことはよく分かったわ。でも、何の目星もつけず神殿を出歩くのはおすすめできないわね。この神殿の広さでは人を探すだけでも日が暮れてしまうもの。それにやみくもに出歩いたところでアイドルにふさわしい人物にであるとは限らないわけだし」
「目星…」
正直、全く分からない。そもそも顔はわかっても名前すら知らない人が殆どだ。役職もその人が普段どこで過ごしているかも全然想像がつかない。
「目星がつかないなら、彼に行く場所を示してもらうといいわ」
そう言うと最高神は手を宙にかざし神門を開いた。そして、一柱の神が最高神の前に召喚される。
「お呼びですかな?最高神」
呼び出されたのはつやつやの頭に白い立派な髭を伸ばしたお爺さんの姿をした神様、縁結びの神だった。人々に良縁をもたらすと言われる神で、恋愛のみならず仕事で必要な良い人脈をももたらしてくれると言われている。
「彼女の願いを叶える聖騎士4人の居場所を教えてちょうだい」
「御意」
最高神の指示に縁結びの神はかしこまった礼をすると、どこからともなくテーブルを出現させた。そして、テーブルの上にタロットカードのようなものを円状に広げる。その後、縁結びの神が目をつぶりながら何かをぶつぶつと唱えると、タロットカードが光を放ちながら宙にくるくると回りながら浮き始めた。そして、縁結びの神がハッと瞳を開けるとタロットカードが一気に地面に落ちる。その瞬間、縁結びの神が目にもとまらぬ速さでシュパパパッと4枚のカードを掴み取った。老体とは思えぬ動きに、神秘的な光景に見惚れていた私は一気に唖然とする。
「ふぅ…。何度やってもこれは疲れますな…。さてと、願いを叶える運命のお相手は…ほぅ、全員天使ですな」
手元にあるカードを見つめながらそう告げる神様に私は首を傾げた。
「天使…?」
天使ってあの羽の生えてる天使?…え、人間じゃないの?
「神に愛され、神から使命を与えられ、加護を賜っている人間のことじゃな。お主の身近な人物だとミハイルがそうですぞ」
「え!?」
ミハイル聖騎士団長が天使?!…神に愛され、加護を与えられた人物ってことは…は!まさか!
私がはっと最高神に目を向けると最高神はそのとおりよと当たり前のように告げた。
「あの子は私のお気に入りなの。この私が気に入った人間を野放しにしておくはずがないじゃない」
やっぱりか!この神、もうミハイル聖騎士団長に唾つけてたのか!
「まぁ、あの子自身は自分が私の天使であることは知らないけどね」
「人間は神の言葉を聞くことも、神の力を見ることもできないからの。天使として神に認められたことに気づけないことが多いんじゃよ」
それっていつの間にか神様に目をつけられて使命を与えられたうえに、知らぬ間に人間を超える力を手に入れちゃっているってことだよね。怖くない?加護を貰えるのは嬉しいけど、知らぬ間に使命与えられているのは怖くない?
内心震える私をよそに神たちはどんどん話を進めていく。
「さて、彼らのいる場所だが、まず中庭に人の心を奮わす陽だまりの天使の気配がある」
「陽だまりの天使…」
グループに一人は欲しい明るい系統の人かな。ミハイル聖騎士団長がクール系だから真逆のタイプは絶対にほしいよね。
「私の占いによるとここに最初に訪れるのが吉とでているな。お主の夢を叶えるにあたって最も重要な人物になるだろう」
「わかったわ。最初に中庭ね」
最重要人物か。一体どんな人なんだろうな。今のところ当てはまりそうな人物は思いつかない。
「次は本堂だな。ここには芸術の女神に愛されるわだかまりの天使がおるはずじゃ。信仰深く音楽にも精通しておるからきっとお主の力になってくれようぞ」
「おお!それは期待できるわね!」
私は作曲ができない。しかし、アイドルに音楽は必要不可欠だ。だからこそ、音楽に精通している人がメンバーにいると非常に助かる。外部で音楽家を雇うこともできるが、神殿に引きこもらなければならない私にとっては同じ神殿内にいる人物でないと仕事が進めずらい。
「その次は時計塔じゃな。荒れた心に安らぎを与える癒しの天使がそこにおる。その者が中心となった時、5人の天使の心が一つになるだろう」
「リーダー候補か…」
私の中でアイドルの理想的なリーダーは自分がぐいぐいと引っ張るよりも、優れた協調性で皆の目指す方向を統一させていくことができるタイプだ。普段は目立たないが、その人がいないときにその人の存在の安定感を実感するような、そんなメンバーに安心感をもたらす人物が欲しいと思っている。そう考えると癒しの天使なるその人は私の理想的なリーダーになるかもしれない。
「最後は騎士団の訓練場だ。そこに知恵で人々の悩みを晴らす導きの天使がいる。先の見えない暗闇を切り裂く光となるじゃろう」
戦略家タイプか。それもちょうどほしいと思っていたところだ。最初は私がメインで舞台のプロデュースをしていくが、いずれはメンバーに積極的に意見をだしてもらうようにしたいと思っている。
それにしても、4人とも聞いただけでもかなり凄い人物のようだ。本当にそんな人達がこの計画に力を貸してくれるのか不安になるレベルだ。
「なんだか聞いただけでも凄い人たちですね」
私がそう言うと縁結びの神様はそりゃあそうじゃろうと呟いた。
「ミハイルと並ぶにはそれくらいの器がないと無理じゃ」
最高神の選んだ天使だし、並大抵ではないだろうとは思っていたけどミハイル聖騎士団長ってそんなに凄いのか。
「…ミハイル聖騎士団長は何の天使なんですか?」
私の言葉に最高神は得意げな表情で言った。
「正義の心で人々の背中を押す最高司令官の天使よ」
「最高司令官の天使…」
確かにミハイル聖騎士団長に相応しい称号だ。あの異例の若さで聖騎士団の最高司令官に登り詰め、しかも人々を守る騎士としての真っ直ぐな姿は部下に非常に慕われている。聖騎士団の団結力はミハイルが聖騎士団長になって格段に上がった。
「加護の力ってすごいのね…」
感心したように私がそう言うと、最高神はそうじゃないわと首を横に振った。
「あの子が聖騎士団長になったのは殆ど実力よ。加護っていうのは元々の潜在能力を少し引き伸ばす程度のことしかできないの」
まぁ、それがあるかないかで大分人生のハードルが変わるんだけどねと最高神は言う。ミハイルは幼少期に一生分の苦労をしたから、少しぐらい贔屓目な加護を与えても問題ないのだと彼は語った。
「とりあえず、この4人をメンバーに引き込まないことには始まらないってわけね。貴重なアドバイス、ありがとう!縁結びの神様!」
「ほほほほ。わしも密かに楽しみにしておるからの。これくらい朝飯前じゃ。癖者ぞろいじゃが頑張っての」
そう言うと縁結びの神様は神界へと戻っていった。私はそれを見届けると気合をこめてぐっと拳を握った。
「よし!お告げももらったことだし、全力で誘いこんでくるわ!」
「いってらっしゃい。結果を楽しみにしているわ」
そそくさと神殿の待女服に着替えた私は、意気揚々と神の間を出るのであった。
翌朝、アイドルをプロデュースすることに決めた私は最高神に外出の許可をもらうべく交渉をしていた。
アイドルをプロデュースするにおいてメンバー選びは非常に重要である。歌やダンスに秀でているだけでなく、人としても魅力的でないとアイドルとしては売れない。
それに、今回プロデュースするのは最高神が民に与えたアイドル。その名実に負けない人物を選ぶ必要がある。初めてプロデュースするということもあり、最初は5人くらいのグループにしておきたいところだ。
この神殿にイケメンが沢山いるのは知っている。しかし、あまり個人と話す機会がないため正直誰を選べば良いのかが全く分からない。
聖女という肩書きのせいで、普段の彼らは私と一線を置いて接している。そこで私は考えた。一般人に変装して神殿の騎士たちに近づき、メンバーにふさわしい人に声をかければいいのではないかと。いわゆるスカウトだ。
「外出は全然かまわないんだけど、そもそもスカウトって何なの?一体、何をするつもり?」
訝し気にそう尋ねる最高神に私はスカウトについて説明する。
「アイドルとして売れそうな人に声をかけて勧誘するの。聖女である肩書のせいで騎士の人たちは私に対して一線を引いて接しているからその人の本当の姿ってよく分からないじゃない?でも、普通の職員に変装して過ごしていれば彼らの本当の姿を見ることができると思うの。それを利用してこの計画に本当にふさわしい人に声をかけてアイドルメンバーとして引き抜くつもり」
興味深そうに私の話を聞いていた最高神は納得したように頷いた。
「…なるほど、そういうことね。やりたいことはよく分かったわ。でも、何の目星もつけず神殿を出歩くのはおすすめできないわね。この神殿の広さでは人を探すだけでも日が暮れてしまうもの。それにやみくもに出歩いたところでアイドルにふさわしい人物にであるとは限らないわけだし」
「目星…」
正直、全く分からない。そもそも顔はわかっても名前すら知らない人が殆どだ。役職もその人が普段どこで過ごしているかも全然想像がつかない。
「目星がつかないなら、彼に行く場所を示してもらうといいわ」
そう言うと最高神は手を宙にかざし神門を開いた。そして、一柱の神が最高神の前に召喚される。
「お呼びですかな?最高神」
呼び出されたのはつやつやの頭に白い立派な髭を伸ばしたお爺さんの姿をした神様、縁結びの神だった。人々に良縁をもたらすと言われる神で、恋愛のみならず仕事で必要な良い人脈をももたらしてくれると言われている。
「彼女の願いを叶える聖騎士4人の居場所を教えてちょうだい」
「御意」
最高神の指示に縁結びの神はかしこまった礼をすると、どこからともなくテーブルを出現させた。そして、テーブルの上にタロットカードのようなものを円状に広げる。その後、縁結びの神が目をつぶりながら何かをぶつぶつと唱えると、タロットカードが光を放ちながら宙にくるくると回りながら浮き始めた。そして、縁結びの神がハッと瞳を開けるとタロットカードが一気に地面に落ちる。その瞬間、縁結びの神が目にもとまらぬ速さでシュパパパッと4枚のカードを掴み取った。老体とは思えぬ動きに、神秘的な光景に見惚れていた私は一気に唖然とする。
「ふぅ…。何度やってもこれは疲れますな…。さてと、願いを叶える運命のお相手は…ほぅ、全員天使ですな」
手元にあるカードを見つめながらそう告げる神様に私は首を傾げた。
「天使…?」
天使ってあの羽の生えてる天使?…え、人間じゃないの?
「神に愛され、神から使命を与えられ、加護を賜っている人間のことじゃな。お主の身近な人物だとミハイルがそうですぞ」
「え!?」
ミハイル聖騎士団長が天使?!…神に愛され、加護を与えられた人物ってことは…は!まさか!
私がはっと最高神に目を向けると最高神はそのとおりよと当たり前のように告げた。
「あの子は私のお気に入りなの。この私が気に入った人間を野放しにしておくはずがないじゃない」
やっぱりか!この神、もうミハイル聖騎士団長に唾つけてたのか!
「まぁ、あの子自身は自分が私の天使であることは知らないけどね」
「人間は神の言葉を聞くことも、神の力を見ることもできないからの。天使として神に認められたことに気づけないことが多いんじゃよ」
それっていつの間にか神様に目をつけられて使命を与えられたうえに、知らぬ間に人間を超える力を手に入れちゃっているってことだよね。怖くない?加護を貰えるのは嬉しいけど、知らぬ間に使命与えられているのは怖くない?
内心震える私をよそに神たちはどんどん話を進めていく。
「さて、彼らのいる場所だが、まず中庭に人の心を奮わす陽だまりの天使の気配がある」
「陽だまりの天使…」
グループに一人は欲しい明るい系統の人かな。ミハイル聖騎士団長がクール系だから真逆のタイプは絶対にほしいよね。
「私の占いによるとここに最初に訪れるのが吉とでているな。お主の夢を叶えるにあたって最も重要な人物になるだろう」
「わかったわ。最初に中庭ね」
最重要人物か。一体どんな人なんだろうな。今のところ当てはまりそうな人物は思いつかない。
「次は本堂だな。ここには芸術の女神に愛されるわだかまりの天使がおるはずじゃ。信仰深く音楽にも精通しておるからきっとお主の力になってくれようぞ」
「おお!それは期待できるわね!」
私は作曲ができない。しかし、アイドルに音楽は必要不可欠だ。だからこそ、音楽に精通している人がメンバーにいると非常に助かる。外部で音楽家を雇うこともできるが、神殿に引きこもらなければならない私にとっては同じ神殿内にいる人物でないと仕事が進めずらい。
「その次は時計塔じゃな。荒れた心に安らぎを与える癒しの天使がそこにおる。その者が中心となった時、5人の天使の心が一つになるだろう」
「リーダー候補か…」
私の中でアイドルの理想的なリーダーは自分がぐいぐいと引っ張るよりも、優れた協調性で皆の目指す方向を統一させていくことができるタイプだ。普段は目立たないが、その人がいないときにその人の存在の安定感を実感するような、そんなメンバーに安心感をもたらす人物が欲しいと思っている。そう考えると癒しの天使なるその人は私の理想的なリーダーになるかもしれない。
「最後は騎士団の訓練場だ。そこに知恵で人々の悩みを晴らす導きの天使がいる。先の見えない暗闇を切り裂く光となるじゃろう」
戦略家タイプか。それもちょうどほしいと思っていたところだ。最初は私がメインで舞台のプロデュースをしていくが、いずれはメンバーに積極的に意見をだしてもらうようにしたいと思っている。
それにしても、4人とも聞いただけでもかなり凄い人物のようだ。本当にそんな人達がこの計画に力を貸してくれるのか不安になるレベルだ。
「なんだか聞いただけでも凄い人たちですね」
私がそう言うと縁結びの神様はそりゃあそうじゃろうと呟いた。
「ミハイルと並ぶにはそれくらいの器がないと無理じゃ」
最高神の選んだ天使だし、並大抵ではないだろうとは思っていたけどミハイル聖騎士団長ってそんなに凄いのか。
「…ミハイル聖騎士団長は何の天使なんですか?」
私の言葉に最高神は得意げな表情で言った。
「正義の心で人々の背中を押す最高司令官の天使よ」
「最高司令官の天使…」
確かにミハイル聖騎士団長に相応しい称号だ。あの異例の若さで聖騎士団の最高司令官に登り詰め、しかも人々を守る騎士としての真っ直ぐな姿は部下に非常に慕われている。聖騎士団の団結力はミハイルが聖騎士団長になって格段に上がった。
「加護の力ってすごいのね…」
感心したように私がそう言うと、最高神はそうじゃないわと首を横に振った。
「あの子が聖騎士団長になったのは殆ど実力よ。加護っていうのは元々の潜在能力を少し引き伸ばす程度のことしかできないの」
まぁ、それがあるかないかで大分人生のハードルが変わるんだけどねと最高神は言う。ミハイルは幼少期に一生分の苦労をしたから、少しぐらい贔屓目な加護を与えても問題ないのだと彼は語った。
「とりあえず、この4人をメンバーに引き込まないことには始まらないってわけね。貴重なアドバイス、ありがとう!縁結びの神様!」
「ほほほほ。わしも密かに楽しみにしておるからの。これくらい朝飯前じゃ。癖者ぞろいじゃが頑張っての」
そう言うと縁結びの神様は神界へと戻っていった。私はそれを見届けると気合をこめてぐっと拳を握った。
「よし!お告げももらったことだし、全力で誘いこんでくるわ!」
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