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1.聖女になったのはいいけれど
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「ひまだぁあ‼︎」
両手を投げだし、ボフンとソファに倒れる。白い天井を眺めながら私は心の中で悪態をついた。
―暇だ。暇すぎる。
私は所謂聖女というやつだった。きっかけは7歳の辞神式だ。初めて神殿に入った私は、祭壇に暇そうに座っている麗人が不思議で声をかけた。まさか、それが神さまだとは知らずに。
この世界の人間には神聖力というものを持つ人がいる。私もその一人だ。この神聖力が強い人ほど、神を感じ神の言葉を聞くことができると言われている。
そして私は、その神聖力というものが強すぎた。もはや、神の言葉を聞くどころか、その姿すら見えてしまったのだ。これには周りも大騒ぎだった。
そんなわけで、私は聖女と崇められ、この神殿で神の相手をすることになった。
しかし、この仕事には欠点がある。暇なのだ。
そもそもこの世界には娯楽が少ない。本はあるが、貴重で神殿の予算ではそこまで買うことができない。ハープやバイオリンなどの楽器はあるが、生憎私はクラッシックは子守唄にしかならないタイプの人間だ。それでいいのか聖女という話だが、それが私なのだから仕方がない。
そしてこの神殿には私と同様、隙を持て余している人物、いや神物が一人。それが、この目の前にいる麗人である。
「はしたないわよ、全く」
そう言ってカップの紅茶を優雅に飲む麗人。神々しい程に輝く伸ばされた金糸の髪に、天に向かって緩く伸びたしなやかなまつげ。陶器のように真っ白な肌が特徴的なその顔はまるで芸術品のような美しさである。紅茶を飲んでいるだけなのにこれ程までに絵になるとは、いっそ羨ましさを超えて恐ろしく感じる。
だが、この外見に惑わされてはいけない。憂いも忘れるような美貌を持つこの麗人は神ではあるが、その中身はただのクズである。
「だって暇なんだもん。大体、この世界には娯楽が少なすぎるのよ。本は高くて買えないし、あっても神話か学術書だし…縫い物なんて短気な私には無理だし、楽器だって興味ないし…」
唐突だが私には前世の記憶がある。死因は覚えていないのだが(わざわざ苦しむ瞬間を覚えている必要はないだろうと神様に消された)、割とガチめなアイドルオタクだった記憶がある。有名な某男性アイドル事務所のアイドルが好きで、稼いだお金を推しに貢ぎ、ライブの為に全国を飛び回ったのはいい思い出である。
―ああ、あの頃は楽しかった。なぜ今世の私は、こんな神さま相手に神殿に閉じ込められなければならないのか…
「何よ」
私の恨みがましい視線に気がついたのか、麗人は眉をしかめてこちらに視線を向ける。
「いや、何でこんな人が神様なんだろうと思って」
「失礼ね。これでも私、この世界の最高神なんだけど?」
「…最高神ってこんな暇してていいわけ?世界の飢える民を救う!とか、行きすぎた行為を犯した人間に天罰を!とか、そういう仕事ないの?」
私の中では神様ってもっと忙しいものだと思ってたんだけど!?世界の支配者であり、悩める者を救うのが神の仕事だと思ってたんだけど!?
私の言葉に目の前の麗人は嘲笑うように宣った。
「フッ。そんなの、部下達がやるからいいのよ。私はここで優雅にお茶を楽しみながら、彼らの報告を待つだけ。それが私の仕事だもの」
…知りたくなかった。最高神がこんなクズな神様なんて知りたくなかった。こんなんだけど、この世界ではこの世界を創りあげた、大地の恵みを人々に与え悩める民を救ってくれる最高神として、奉られてるんだよ!?実際にそれやってるのは部下の神々なんだけどね!?
こうやって麗人が優雅に紅茶を飲んでいる間、部下の神々はこの世界のために忙しなく働いている。時折り彼らが報告のために、この麗人に会いに来るんだけどね?その焦燥しきった風貌といったら!私が彼らに紅茶を淹れただけで、瞳に涙を溜めて喜ぶんだもん、流石に引いたよね。神々の世界はとんだブラック企業だったのさ。もう、仕事はいいから休めよって素直に思ったよね。
因みに、今私達が住んでいるこの神殿は本殿とされていて、世界で一番大きいの。最初見た時はどこの西洋神話ですかってレベルで荘厳とした作りでびっくりしたんだから。だから期待してたんだよ。華やかな神々の世界をこの目で見れるのを。でも蓋を開けたら神話の世界のような優雅な神々の世界なんて一切なくて、あるのは超有名な企業の社長と、社畜の勢いで働く社員のような世界だよ。結局、どこの世界もこんなものなのかチクショウ…階級社会って恐ろしいわ、全くもう…。
「左様でございますか。さぞかしいい御身分なことで…」
それでいいのか最高神。よく神々から後ろ首刺されないな。こんなんじゃ、いつか殺されてもおかしくないと思うんだけど。
「あら、偶に刺されるわよ」
「え……?」
突如聞こえた物騒な言葉に、私はお茶を飲もうとしていた手を止めた。
「後ろ首。この間は冥界の神、まぁ、私の弟なんだけど、からナイフで斬りかかられたわ。勿論、私は不死身だからその攻撃は効かないんだけど。流石に不憫に思って、1日休みをあげたわ」
「へ、へぇ…」
いや、それ綺麗な笑顔浮かべて語ることじゃないから。てか、やっぱ部下から恨まれてんじゃん。普通に殺されかけてるじゃん。こっわ、神の世界こっわ!
「でも、そのせいで返って忙しくなって、それ以降休日をねだることはなくなったけどね」
「……え?」
「だって、人間なんて毎日死ぬのよ?1日休んだところで仕事が溜まるだけじゃない。返って仕事が忙しくなることなんて、目に見えてるわ」
いや、普通、そこは仕事回せるように人…じゃなくて神を増やすべきでは?
「神を創るのには力がいるのよ。そう簡単に神を創るなんて、できないわ。大体、下手に増やしたら勢力関係も乱れるし、反乱起こされると色々と面倒なのよねぇ…」
「……」
駄目だ、この神様。本当にクズすぎる…。ん?…てか、さっきから普通に話してるけど、なんで私の思ってる事わかるんだろう?私、声に出してたっけ…?
「声に出してなくても顔でわかるわよ」
「えっ…?」
「あんた、ポーカーフェイスって言葉覚えといた方がいいわよ。貴族社会じゃ、それが普通なんだから。そんなんじゃ、足元救われるわよ」
「いや、でも、私聖女だし?神殿に引きこもってるだけだし?貴族と関わるなんて、そんなこと…」
「ないと思う?」
「…いえ、ありますね。ゴリゴリに」
そう。残念な事に、聖女の仕事は貴族と関わることがあるのだ。例えば神のお告げを王とその臣下に伝えるとき。月に一回、王と臣下と聖女を交えて行われる会議があるだけどね?そこで、お貴族様相手に神はこう言ってますという報告とか、逆に神にこう伝えてくれという伝言を貰ったりするの。いや、前世も今世も平民だった人間に、いきなり貴族と関われとか無理ゲーにも程があるよね。しかも、よりによって王様だよ?
それはもう緊張したよね。いや、だって生死かかってるもん。あれでしょ?王様って言ったらやっぱ不敬罪で死刑だー!ってやつでしょ。嫌だよ、そんなん。終わったあと手汗びっしょびしょだったからね。何ならそこらの面接より緊張したから。
「大抵の聖女は貴族に転がされていい死に目を見ないんだから、気をつけなさいよね。まぁ、あんたなら大丈夫だと思うけど。声だけじゃなく、私の姿まで見える聖女なんて、初めてだわ」
ええ。そうなんです。私、こう見えて歴代一の凄い聖女らしいです。今までの聖女はこの麗人の姿なんて見えなかったんだって。声も全部聞こえた訳じゃないらしい。だから、私みたいに神殿に監禁されるんじゃなくて、必要な時に祭壇の間に入って神々と交信してたらしいよ。羨ましいよね!?私なんて毎日ここで暇を潰さなきゃいけないのに!!
「まぁ、悪いことなんてできませんよねー。こうやって毎日最高神と顔合わしてんだもん。だいたい、聖女っていっても基本神殿に監禁されてるわけだし~?悪いことする方が難しくない?」
そもそも部屋の外から出ること自体が珍しいのだ。犯罪など冒す機会すらない。
「それはそうね。まぁ、そもそも私の前で悪さしたら、その場で消して冥界送りだしね。今ごろいないわよね」
綺麗な笑顔でそういう最高神に私は顔を引きつらせた。相変わらずえげつないなぁ。この最高神。この間、神殿で彼が気に入っている神官がいじめられていることが発覚した時も、犯人のことをとことん追い詰めてたもんなぁ。犯人の食事には必ず虫が入っていたり、本を取ると必ず別の本が犯人の頭に落ちてきたり、なんか些細な不幸みたいのをとにかく犯人に与えまくっていた。ねちっこいんだよやり方が。
お茶を飲みながら、魔道具で写しだされた例の犯人が道で転ぶ映像を愉快そうに見る最高神を見て、絶対にこの神を敵には回せないなと思う私であった。
両手を投げだし、ボフンとソファに倒れる。白い天井を眺めながら私は心の中で悪態をついた。
―暇だ。暇すぎる。
私は所謂聖女というやつだった。きっかけは7歳の辞神式だ。初めて神殿に入った私は、祭壇に暇そうに座っている麗人が不思議で声をかけた。まさか、それが神さまだとは知らずに。
この世界の人間には神聖力というものを持つ人がいる。私もその一人だ。この神聖力が強い人ほど、神を感じ神の言葉を聞くことができると言われている。
そして私は、その神聖力というものが強すぎた。もはや、神の言葉を聞くどころか、その姿すら見えてしまったのだ。これには周りも大騒ぎだった。
そんなわけで、私は聖女と崇められ、この神殿で神の相手をすることになった。
しかし、この仕事には欠点がある。暇なのだ。
そもそもこの世界には娯楽が少ない。本はあるが、貴重で神殿の予算ではそこまで買うことができない。ハープやバイオリンなどの楽器はあるが、生憎私はクラッシックは子守唄にしかならないタイプの人間だ。それでいいのか聖女という話だが、それが私なのだから仕方がない。
そしてこの神殿には私と同様、隙を持て余している人物、いや神物が一人。それが、この目の前にいる麗人である。
「はしたないわよ、全く」
そう言ってカップの紅茶を優雅に飲む麗人。神々しい程に輝く伸ばされた金糸の髪に、天に向かって緩く伸びたしなやかなまつげ。陶器のように真っ白な肌が特徴的なその顔はまるで芸術品のような美しさである。紅茶を飲んでいるだけなのにこれ程までに絵になるとは、いっそ羨ましさを超えて恐ろしく感じる。
だが、この外見に惑わされてはいけない。憂いも忘れるような美貌を持つこの麗人は神ではあるが、その中身はただのクズである。
「だって暇なんだもん。大体、この世界には娯楽が少なすぎるのよ。本は高くて買えないし、あっても神話か学術書だし…縫い物なんて短気な私には無理だし、楽器だって興味ないし…」
唐突だが私には前世の記憶がある。死因は覚えていないのだが(わざわざ苦しむ瞬間を覚えている必要はないだろうと神様に消された)、割とガチめなアイドルオタクだった記憶がある。有名な某男性アイドル事務所のアイドルが好きで、稼いだお金を推しに貢ぎ、ライブの為に全国を飛び回ったのはいい思い出である。
―ああ、あの頃は楽しかった。なぜ今世の私は、こんな神さま相手に神殿に閉じ込められなければならないのか…
「何よ」
私の恨みがましい視線に気がついたのか、麗人は眉をしかめてこちらに視線を向ける。
「いや、何でこんな人が神様なんだろうと思って」
「失礼ね。これでも私、この世界の最高神なんだけど?」
「…最高神ってこんな暇してていいわけ?世界の飢える民を救う!とか、行きすぎた行為を犯した人間に天罰を!とか、そういう仕事ないの?」
私の中では神様ってもっと忙しいものだと思ってたんだけど!?世界の支配者であり、悩める者を救うのが神の仕事だと思ってたんだけど!?
私の言葉に目の前の麗人は嘲笑うように宣った。
「フッ。そんなの、部下達がやるからいいのよ。私はここで優雅にお茶を楽しみながら、彼らの報告を待つだけ。それが私の仕事だもの」
…知りたくなかった。最高神がこんなクズな神様なんて知りたくなかった。こんなんだけど、この世界ではこの世界を創りあげた、大地の恵みを人々に与え悩める民を救ってくれる最高神として、奉られてるんだよ!?実際にそれやってるのは部下の神々なんだけどね!?
こうやって麗人が優雅に紅茶を飲んでいる間、部下の神々はこの世界のために忙しなく働いている。時折り彼らが報告のために、この麗人に会いに来るんだけどね?その焦燥しきった風貌といったら!私が彼らに紅茶を淹れただけで、瞳に涙を溜めて喜ぶんだもん、流石に引いたよね。神々の世界はとんだブラック企業だったのさ。もう、仕事はいいから休めよって素直に思ったよね。
因みに、今私達が住んでいるこの神殿は本殿とされていて、世界で一番大きいの。最初見た時はどこの西洋神話ですかってレベルで荘厳とした作りでびっくりしたんだから。だから期待してたんだよ。華やかな神々の世界をこの目で見れるのを。でも蓋を開けたら神話の世界のような優雅な神々の世界なんて一切なくて、あるのは超有名な企業の社長と、社畜の勢いで働く社員のような世界だよ。結局、どこの世界もこんなものなのかチクショウ…階級社会って恐ろしいわ、全くもう…。
「左様でございますか。さぞかしいい御身分なことで…」
それでいいのか最高神。よく神々から後ろ首刺されないな。こんなんじゃ、いつか殺されてもおかしくないと思うんだけど。
「あら、偶に刺されるわよ」
「え……?」
突如聞こえた物騒な言葉に、私はお茶を飲もうとしていた手を止めた。
「後ろ首。この間は冥界の神、まぁ、私の弟なんだけど、からナイフで斬りかかられたわ。勿論、私は不死身だからその攻撃は効かないんだけど。流石に不憫に思って、1日休みをあげたわ」
「へ、へぇ…」
いや、それ綺麗な笑顔浮かべて語ることじゃないから。てか、やっぱ部下から恨まれてんじゃん。普通に殺されかけてるじゃん。こっわ、神の世界こっわ!
「でも、そのせいで返って忙しくなって、それ以降休日をねだることはなくなったけどね」
「……え?」
「だって、人間なんて毎日死ぬのよ?1日休んだところで仕事が溜まるだけじゃない。返って仕事が忙しくなることなんて、目に見えてるわ」
いや、普通、そこは仕事回せるように人…じゃなくて神を増やすべきでは?
「神を創るのには力がいるのよ。そう簡単に神を創るなんて、できないわ。大体、下手に増やしたら勢力関係も乱れるし、反乱起こされると色々と面倒なのよねぇ…」
「……」
駄目だ、この神様。本当にクズすぎる…。ん?…てか、さっきから普通に話してるけど、なんで私の思ってる事わかるんだろう?私、声に出してたっけ…?
「声に出してなくても顔でわかるわよ」
「えっ…?」
「あんた、ポーカーフェイスって言葉覚えといた方がいいわよ。貴族社会じゃ、それが普通なんだから。そんなんじゃ、足元救われるわよ」
「いや、でも、私聖女だし?神殿に引きこもってるだけだし?貴族と関わるなんて、そんなこと…」
「ないと思う?」
「…いえ、ありますね。ゴリゴリに」
そう。残念な事に、聖女の仕事は貴族と関わることがあるのだ。例えば神のお告げを王とその臣下に伝えるとき。月に一回、王と臣下と聖女を交えて行われる会議があるだけどね?そこで、お貴族様相手に神はこう言ってますという報告とか、逆に神にこう伝えてくれという伝言を貰ったりするの。いや、前世も今世も平民だった人間に、いきなり貴族と関われとか無理ゲーにも程があるよね。しかも、よりによって王様だよ?
それはもう緊張したよね。いや、だって生死かかってるもん。あれでしょ?王様って言ったらやっぱ不敬罪で死刑だー!ってやつでしょ。嫌だよ、そんなん。終わったあと手汗びっしょびしょだったからね。何ならそこらの面接より緊張したから。
「大抵の聖女は貴族に転がされていい死に目を見ないんだから、気をつけなさいよね。まぁ、あんたなら大丈夫だと思うけど。声だけじゃなく、私の姿まで見える聖女なんて、初めてだわ」
ええ。そうなんです。私、こう見えて歴代一の凄い聖女らしいです。今までの聖女はこの麗人の姿なんて見えなかったんだって。声も全部聞こえた訳じゃないらしい。だから、私みたいに神殿に監禁されるんじゃなくて、必要な時に祭壇の間に入って神々と交信してたらしいよ。羨ましいよね!?私なんて毎日ここで暇を潰さなきゃいけないのに!!
「まぁ、悪いことなんてできませんよねー。こうやって毎日最高神と顔合わしてんだもん。だいたい、聖女っていっても基本神殿に監禁されてるわけだし~?悪いことする方が難しくない?」
そもそも部屋の外から出ること自体が珍しいのだ。犯罪など冒す機会すらない。
「それはそうね。まぁ、そもそも私の前で悪さしたら、その場で消して冥界送りだしね。今ごろいないわよね」
綺麗な笑顔でそういう最高神に私は顔を引きつらせた。相変わらずえげつないなぁ。この最高神。この間、神殿で彼が気に入っている神官がいじめられていることが発覚した時も、犯人のことをとことん追い詰めてたもんなぁ。犯人の食事には必ず虫が入っていたり、本を取ると必ず別の本が犯人の頭に落ちてきたり、なんか些細な不幸みたいのをとにかく犯人に与えまくっていた。ねちっこいんだよやり方が。
お茶を飲みながら、魔道具で写しだされた例の犯人が道で転ぶ映像を愉快そうに見る最高神を見て、絶対にこの神を敵には回せないなと思う私であった。
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