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7. レイナとルイス
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僕は授業が終わると、レイナと約束した待ち合わせの場所に行っていた。
「もう来てるかな?」
するとレイナちゃんともう一人、誰か女子と話しており、隠れて様子を見た。
「あんたね!、ソリット様と一緒におしゃべりなんて生意気よ!。
私だっておしゃべりしたいのに!」
そんなこと、勝手に話しかけるだけでいいじゃん。
人を巻き込むなよと、僕は思った。
すると動きがあった。
「私はただ、かんゆ、うして、ただけ。ぶか、つの」
声が小さく、喉の調子が悪いのに、自分の言葉で話している。
そんな光景が、ちょっと手助けしたくなる。
僕は、不思議な子だと思った。
「聞こえない!、聞こえないわよ!そんな小さな声で!、」
すると、魔法を使おうとしていたので。
「α(アルファ)!、ハンドバージョン!」
俺は拘束できるよう、魔法を使い、試験のとき使ったロボットの、手のあるバージョンを作り、その子を拘束した。
「それは、やりすぎだよ。
話しかけられない、そちらが悪いと思うな。しかも、八つ当たりとかも良くないよ」
と、核心をつく。
「なっ!、ソリット様は、その女をかばうおつもりですの?」
なんでか知らないが、やけに僕に固執しているようだ。
「どうして、そこまで僕にこだわるの?」
疑問を口にすると話してくれた。
「それは、
私はあなたに助けられたからです」
意味のわからないことを言ってきた。
初対面のはずなんだけどな。
「僕は、君とは初対面のはずなんだけど」
そう言うと、
「私は初の登校日の日、
あなたに、助けていただいたものです」
それを聞き、あのときかと思いだした。
「名前は?。あのときは、初登校で浮かれてて、姿も名前も聞かず行っちゃったから聞いてないんだ」
そう説明すると、
「そうでしたわね。
私の名前は、ルイスと申します」
確かに僕は、ルイスを助けた。
モンスターに襲われている馬車を見て、撃退したのが僕だ。
あのときたぶん、彼女は馬車の中で見ていたのだろう。
さっきも言ったが、初登校で浮かれており、顔を見ていなかったので、僕が知らなかったのも無理ないと思う。
「あと、あの演説により、いじめをする問題児が、少なくなっております。その件でも、救われている人は多いです」
なるほど、ということはまだ、他にも話しかけたくても、話せない人がいるかもしれないな。
「今回は僕も落ち度があったみたいだ。謝罪する。だけどね、自分の意思をはっきり言えるその子は、決して侮辱されるいわれはない。それだけは覚えておいてね」
というと素直に、
「わかりました。つい嫉妬心で、八つ当たりしていたのは事実です。
レイナさん、ごめんなさい!」
なるほど、嫉妬心が暴走しただけか。
なんかのしょうもない恨みなら、もうちょい懲らしめてやろうと思ったけど、
「だい、じょう、ぶ、です。しゃざ、い、を、うけ、いれます」
こちらも、了承したようだ。
「これで、やっと問題が解決したようだね。あとはレイナちゃんおいで」
すると、疑問を持ちながらも来てくれた。
「今から、君の喉を直す。だから約束してほしい。もう病気になるほど無理なバイトはしないと」
心配しながら言うと、了承してくれた。
「僕からも、一緒に先生に掛け合って、補助金を出してくれないか、頼むから、その時は、一緒に行こうか。それじゃ治すね」
そして僕は、創造魔法を使う。
喉の破損部分を、自分で作る。
こればかりは、前にいた世界の知識を使わなければならなかった。
「これで治ったはずだよ。喋れる?」
そう聞くと、
「はい、はい!。えっと、あの、
ありがとうございました」
もともと小さい声なのか。
それでも前より聞きやすく、言葉が途切れなくなった。
「うん、やっぱ、かわいいね」
自然に、そんな言葉が出てしまい。
「あわわ!、えっと、あうう!」
レイナちゃんの顔が赤くなる。
しかし、彼女の顔が赤くなってしまったのに僕は気づかなかった。
さてと、ルイスの話に戻る。
「ではルイス、こちらへ」
そう言うと、来てくれた。
「すまなかったね、話もせず行ってしまって、でもそれとこれとは、話が別だ。分かるね」
複雑な顔をしてうなずく。
「では改めて、僕はソリット。創造魔法、攻撃魔法、操作魔法の系統が使える。よろしくね」
改めて自己紹介をし、
「君の感情は、どっちかわからないけど、友達になってくれるかい」
そう提案する。
「もちろん君もだよ、レイナ」
そう二人に言うと。
「「はい!」」
と、いい返事が聞けた。
「それは良かった。
レイナは部活頑張ってね。
今度見学に行くよ」
そして、ルイスには、
「ルイス、君にもしも罪悪感が残っているのならばレイナの部活に入ってやってくれ。それで二人のわだかまりも、なくなるはずだ。それと話したいなら、ちゃんと教室に自分から来て、誘ってくれ。
じゃ、また学校で」
そう言って、その場を去った。
そして、彼女たちは知らない。
ソリットの心の内を、
(ヤバ、女の子と、しかも二人と喋っちゃったよ。緊張した緊張した。レイナは
声が出ないのが、かわいそうだったからだけど、もう一人は、はっきり言ってどうでもよかったのにな。早く帰って、ロボット作ろ)
とてもマイペースなソリットだった。
「もう来てるかな?」
するとレイナちゃんともう一人、誰か女子と話しており、隠れて様子を見た。
「あんたね!、ソリット様と一緒におしゃべりなんて生意気よ!。
私だっておしゃべりしたいのに!」
そんなこと、勝手に話しかけるだけでいいじゃん。
人を巻き込むなよと、僕は思った。
すると動きがあった。
「私はただ、かんゆ、うして、ただけ。ぶか、つの」
声が小さく、喉の調子が悪いのに、自分の言葉で話している。
そんな光景が、ちょっと手助けしたくなる。
僕は、不思議な子だと思った。
「聞こえない!、聞こえないわよ!そんな小さな声で!、」
すると、魔法を使おうとしていたので。
「α(アルファ)!、ハンドバージョン!」
俺は拘束できるよう、魔法を使い、試験のとき使ったロボットの、手のあるバージョンを作り、その子を拘束した。
「それは、やりすぎだよ。
話しかけられない、そちらが悪いと思うな。しかも、八つ当たりとかも良くないよ」
と、核心をつく。
「なっ!、ソリット様は、その女をかばうおつもりですの?」
なんでか知らないが、やけに僕に固執しているようだ。
「どうして、そこまで僕にこだわるの?」
疑問を口にすると話してくれた。
「それは、
私はあなたに助けられたからです」
意味のわからないことを言ってきた。
初対面のはずなんだけどな。
「僕は、君とは初対面のはずなんだけど」
そう言うと、
「私は初の登校日の日、
あなたに、助けていただいたものです」
それを聞き、あのときかと思いだした。
「名前は?。あのときは、初登校で浮かれてて、姿も名前も聞かず行っちゃったから聞いてないんだ」
そう説明すると、
「そうでしたわね。
私の名前は、ルイスと申します」
確かに僕は、ルイスを助けた。
モンスターに襲われている馬車を見て、撃退したのが僕だ。
あのときたぶん、彼女は馬車の中で見ていたのだろう。
さっきも言ったが、初登校で浮かれており、顔を見ていなかったので、僕が知らなかったのも無理ないと思う。
「あと、あの演説により、いじめをする問題児が、少なくなっております。その件でも、救われている人は多いです」
なるほど、ということはまだ、他にも話しかけたくても、話せない人がいるかもしれないな。
「今回は僕も落ち度があったみたいだ。謝罪する。だけどね、自分の意思をはっきり言えるその子は、決して侮辱されるいわれはない。それだけは覚えておいてね」
というと素直に、
「わかりました。つい嫉妬心で、八つ当たりしていたのは事実です。
レイナさん、ごめんなさい!」
なるほど、嫉妬心が暴走しただけか。
なんかのしょうもない恨みなら、もうちょい懲らしめてやろうと思ったけど、
「だい、じょう、ぶ、です。しゃざ、い、を、うけ、いれます」
こちらも、了承したようだ。
「これで、やっと問題が解決したようだね。あとはレイナちゃんおいで」
すると、疑問を持ちながらも来てくれた。
「今から、君の喉を直す。だから約束してほしい。もう病気になるほど無理なバイトはしないと」
心配しながら言うと、了承してくれた。
「僕からも、一緒に先生に掛け合って、補助金を出してくれないか、頼むから、その時は、一緒に行こうか。それじゃ治すね」
そして僕は、創造魔法を使う。
喉の破損部分を、自分で作る。
こればかりは、前にいた世界の知識を使わなければならなかった。
「これで治ったはずだよ。喋れる?」
そう聞くと、
「はい、はい!。えっと、あの、
ありがとうございました」
もともと小さい声なのか。
それでも前より聞きやすく、言葉が途切れなくなった。
「うん、やっぱ、かわいいね」
自然に、そんな言葉が出てしまい。
「あわわ!、えっと、あうう!」
レイナちゃんの顔が赤くなる。
しかし、彼女の顔が赤くなってしまったのに僕は気づかなかった。
さてと、ルイスの話に戻る。
「ではルイス、こちらへ」
そう言うと、来てくれた。
「すまなかったね、話もせず行ってしまって、でもそれとこれとは、話が別だ。分かるね」
複雑な顔をしてうなずく。
「では改めて、僕はソリット。創造魔法、攻撃魔法、操作魔法の系統が使える。よろしくね」
改めて自己紹介をし、
「君の感情は、どっちかわからないけど、友達になってくれるかい」
そう提案する。
「もちろん君もだよ、レイナ」
そう二人に言うと。
「「はい!」」
と、いい返事が聞けた。
「それは良かった。
レイナは部活頑張ってね。
今度見学に行くよ」
そして、ルイスには、
「ルイス、君にもしも罪悪感が残っているのならばレイナの部活に入ってやってくれ。それで二人のわだかまりも、なくなるはずだ。それと話したいなら、ちゃんと教室に自分から来て、誘ってくれ。
じゃ、また学校で」
そう言って、その場を去った。
そして、彼女たちは知らない。
ソリットの心の内を、
(ヤバ、女の子と、しかも二人と喋っちゃったよ。緊張した緊張した。レイナは
声が出ないのが、かわいそうだったからだけど、もう一人は、はっきり言ってどうでもよかったのにな。早く帰って、ロボット作ろ)
とてもマイペースなソリットだった。
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