82 / 106
パパラッチフィーバー!
パパラッチフィーバー!⑩1
しおりを挟む
side L
う……重い……。
おれはあまりの寝苦しさに目を開けると、目の前にピンクアッシュの頭のつむじが見えた。
よく見てみれば、おれの上にのしかかるように翔太が覆い被さり、すーすーと寝息を立てている。
「翔太……おも…重い……!」
おれは翔太を揺さぶって起こすと、翔太はうっすらと目を開ける。
「んー……凛」
「凛、じゃないよ。重いって!」
何でこんな狭い場所でわざわざ人を羽交締めにして寝てるんだよ!
「だってー凛があまりにも気持ち良さそうに可愛く寝てるからさー」
そう言うと、やっと翔太は身体を起こし、ふわぁとあくびをした。
本当は、わかってる。
恐らくおれは気持ち良さそうにどころか、うなされながら寝てたんだろう。
夢見が悪かったから、きっとそうだ。
だから、あやす様に抱きしめてくれてたんだよな。
まあ、そのまま寝ちゃったのはどうかと思うが。
最後は別の意味でうなされたわ。
おれは、変な姿勢で寝てしまってゴキゴキなる身体の関節を動かすと、軽く伸びをした。
「皆は?」
「向こうでお茶飲んでるよ。行く?」
「んー、そうだな。そろそろ移動時間も近いしな」
おれはソファから立ち上がると、隣の部屋へ移動する。
「お、起きたか。ねぼすけ凛」
「ミイラ取りがミイラ翔太もね」
「何の話してたの」
「………」
あー、恐らくこれはあれだ。
例の件について会議が行われてた感じだな。
「例のインタビューなら、見た」
「凛さん……」
「いや、待って!おれちゃんと言付け守って、自分のツイッターと公式サイト以外見てないからね?」
「……まさか、公式サイトやおまえのツイッターにまで載せられるとは思ってなかったからな……」
清十郎がそう言うと、一同は黙る。
「ちなみにだけど……二人が付き合ってるって言うのもガセだよね?」
沈黙を破る様に優の言った言葉に、おれは飲んでいたルイボスティーを盛大に咽せた。
「……は?!」
流石にその情報は知らない。
え、二人っておれと秋生のこと?
「秋生とは確かに仲良いし、一緒に遊びにいったりするけど……ただの親友。恋愛感情とかゼロ」
おれは盛大に首を横に振ると、優は安心した様にため息をついた。
この偽物たちは、いったい何がしたいんだ?
おれは頭を捻る。
きっと今頃秋生も嘉神に色々言われてるんだろうな。
いや、嘉神の性格だったら逆に言われないか。
「さあ、では皆さん。そろそろ次の現場に移動しましょう」
敦士の言葉に、皆は腰を上げる。
次はスポーツバラエティ番組のゲスト出演の撮影だ。
AshurAのメンバーが揃ってこういうバラエティに出るのは珍しい。
おれはダンスレッスン用の服から私服に着替えると、さっと髪を整える。
う……重い……。
おれはあまりの寝苦しさに目を開けると、目の前にピンクアッシュの頭のつむじが見えた。
よく見てみれば、おれの上にのしかかるように翔太が覆い被さり、すーすーと寝息を立てている。
「翔太……おも…重い……!」
おれは翔太を揺さぶって起こすと、翔太はうっすらと目を開ける。
「んー……凛」
「凛、じゃないよ。重いって!」
何でこんな狭い場所でわざわざ人を羽交締めにして寝てるんだよ!
「だってー凛があまりにも気持ち良さそうに可愛く寝てるからさー」
そう言うと、やっと翔太は身体を起こし、ふわぁとあくびをした。
本当は、わかってる。
恐らくおれは気持ち良さそうにどころか、うなされながら寝てたんだろう。
夢見が悪かったから、きっとそうだ。
だから、あやす様に抱きしめてくれてたんだよな。
まあ、そのまま寝ちゃったのはどうかと思うが。
最後は別の意味でうなされたわ。
おれは、変な姿勢で寝てしまってゴキゴキなる身体の関節を動かすと、軽く伸びをした。
「皆は?」
「向こうでお茶飲んでるよ。行く?」
「んー、そうだな。そろそろ移動時間も近いしな」
おれはソファから立ち上がると、隣の部屋へ移動する。
「お、起きたか。ねぼすけ凛」
「ミイラ取りがミイラ翔太もね」
「何の話してたの」
「………」
あー、恐らくこれはあれだ。
例の件について会議が行われてた感じだな。
「例のインタビューなら、見た」
「凛さん……」
「いや、待って!おれちゃんと言付け守って、自分のツイッターと公式サイト以外見てないからね?」
「……まさか、公式サイトやおまえのツイッターにまで載せられるとは思ってなかったからな……」
清十郎がそう言うと、一同は黙る。
「ちなみにだけど……二人が付き合ってるって言うのもガセだよね?」
沈黙を破る様に優の言った言葉に、おれは飲んでいたルイボスティーを盛大に咽せた。
「……は?!」
流石にその情報は知らない。
え、二人っておれと秋生のこと?
「秋生とは確かに仲良いし、一緒に遊びにいったりするけど……ただの親友。恋愛感情とかゼロ」
おれは盛大に首を横に振ると、優は安心した様にため息をついた。
この偽物たちは、いったい何がしたいんだ?
おれは頭を捻る。
きっと今頃秋生も嘉神に色々言われてるんだろうな。
いや、嘉神の性格だったら逆に言われないか。
「さあ、では皆さん。そろそろ次の現場に移動しましょう」
敦士の言葉に、皆は腰を上げる。
次はスポーツバラエティ番組のゲスト出演の撮影だ。
AshurAのメンバーが揃ってこういうバラエティに出るのは珍しい。
おれはダンスレッスン用の服から私服に着替えると、さっと髪を整える。
11
お気に入りに追加
1,835
あなたにおすすめの小説
【BL】国民的アイドルグループ内でBLなんて勘弁してください。
白猫
BL
国民的アイドルグループ【kasis】のメンバーである、片桐悠真(18)は悩んでいた。
最近どうも自分がおかしい。まさに悪い夢のようだ。ノーマルだったはずのこの自分が。
(同じグループにいる王子様系アイドルに恋をしてしまったかもしれないなんて……!)
(勘違いだよな? そうに決まってる!)
気のせいであることを確認しようとすればするほどドツボにハマっていき……。
転生したので異世界でショタコンライフを堪能します
のりたまご飯
BL
30歳ショタコンだった俺は、駅のホームで気を失い、そのまま電車に撥ねられあっけなく死んだ。
けど、目が覚めるとそこは知らない天井...、どこかで見たことのある転生系アニメのようなシチュエーション。
どうやら俺は転生してしまったようだ。
元の世界で極度のショタコンだった俺は、ショタとして異世界で新たな人生を歩む!!!
ショタ最高!ショタは世界を救う!!!
ショタコンによるショタコンのためのBLコメディ小説であーる!!!
甥っ子と異世界に召喚された俺、元の世界へ戻るために奮闘してたら何故か王子に捕らわれました?
秋野 なずな
BL
ある日突然、甥っ子の蒼葉と異世界に召喚されてしまった冬斗。
蒼葉は精霊の愛し子であり、精霊を回復できる力があると告げられその力でこの国を助けて欲しいと頼まれる。しかし同時に役目を終えても元の世界には帰すことが出来ないと言われてしまう。
絶対に帰れる方法はあるはずだと協力を断り、せめて蒼葉だけでも元の世界に帰すための方法を探して孤軍奮闘するも、誰が敵で誰が味方かも分からない見知らぬ地で、1人の限界を感じていたときその手は差し出された
「僕と手を組まない?」
その手をとったことがすべての始まり。
気づいた頃にはもう、その手を離すことが出来なくなっていた。
王子×大学生
―――――――――
※男性も妊娠できる世界となっています
不良高校に転校したら溺愛されて思ってたのと違う
らる
BL
幸せな家庭ですくすくと育ち普通の高校に通い楽しく毎日を過ごしている七瀬透。
唯一普通じゃない所は人たらしなふわふわ天然男子である。
そんな透は本で見た不良に憧れ、勢いで日本一と言われる不良学園に転校。
いったいどうなる!?
[強くて怖い生徒会長]×[天然ふわふわボーイ]固定です。
※更新頻度遅め。一日一話を目標にしてます。
※誤字脱字は見つけ次第時間のある時修正します。それまではご了承ください。
人生イージーモードになるはずだった俺!!
抹茶ごはん
BL
平凡な容姿にろくでもない人生を歩み事故死した俺。
前世の記憶を持ったまま転生し、なんと金持ちイケメンのお坊ちゃまになった!!
これはもう人生イージーモード一直線、前世のような思いはするまいと日々邁進するのだが…。
何故か男にばかりモテまくり、厄介な事件には巻き込まれ!?
本作は現実のあらゆる人物、団体、思想及び事件等に関係ございません。あくまでファンタジーとしてお楽しみください。
乙女ゲームのモブに転生したようですが、何故かBLの世界になってます~逆ハーなんて狙ってないのに攻略対象達が僕を溺愛してきます
syouki
BL
学校の階段から落ちていく瞬間、走馬灯のように僕の知らない記憶が流れ込んできた。そして、ここが乙女ゲーム「ハイスクールメモリー~あなたと過ごすスクールライフ」通称「ハイメモ」の世界だということに気が付いた。前世の僕は、色々なゲームの攻略を紹介する会社に勤めていてこの「ハイメモ」を攻略中だったが、帰宅途中で事故に遇い、はやりの異世界転生をしてしまったようだ。と言っても、僕は攻略対象でもなければ、対象者とは何の接点も無い一般人。いわゆるモブキャラだ。なので、ヒロインと攻略対象の恋愛を見届けようとしていたのだが、何故か攻略対象が僕に絡んでくる。待って!ここって乙女ゲームの世界ですよね???
※設定はゆるゆるです。
※主人公は流されやすいです。
※R15は念のため
※不定期更新です。
※BL小説大賞エントリーしてます。よろしくお願いしますm(_ _)m
眠り姫
虹月
BL
そんな眠り姫を起こす王子様は、僕じゃない。
ただ眠ることが好きな凛月は、四月から全寮制の名門男子校、天彗学園に入学することになる。そこで待ち受けていたのは、色々な問題を抱えた男子生徒達。そんな男子生徒と関わり合い、凛月が与え、与えられたものとは――。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる