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大好きだよ。
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ソユーズたち三人に回復魔法を投げたあたし。
まあ倒れた原因が怪我とかじゃなくてマナ切れだから、ほかっておけば起きるかな? とかも考えたけどまあね? 変な魔獣に襲われてどうかなっちゃっても目覚めが悪いし?
それに。
ノワはきっと、彼らのことをそこまで嫌ってはいない。
裏切られて殺されて、そこのところは複雑な感情なのかもしれないけど、レヒトと戦った今となってはそういうのももう過ぎた過去、だ。
だから。
「ねえ、回復魔法のついでにあたしのマナ少し分けてあげたんだから起きれるよね? そろそろ目を開けたらどう?」
ふふ。もうとっくに目が覚めてるくせに、起きるタイミングを測ってるのかなかなか起き出さない三人に、あたしはそう声をかける。
「うう、バレてましたか。すみません」
はう、殊勝な顔をして起きるソユーズ。
「んっとに。もうなんて謝っていいかわかんないんだからこのままそっとしておいてくれても良かったのに」
と、サイレンも。
「まあでも。アタシは案外あんたのこと気に入ってるけどね」
はうあうラプラス。
「まあさ、あんたちがノワにしたことは許せないけどさ。それでもほら、ノワが許してるっぽいのにあたしがいつまでもあんたたちのこと怒っててもしょうがないし?」
あたしはノワの方を見て。
「ねえノワ?」
と、ウインクして。
「ああ、そうだな。兄さんのことも残念だったけどもうしょうがない。なあお前たち?」
「ええ。殿下、いや、ノワール。すまなかった。こんなことは虫がいい話しかもしれないが、俺たちはもう一回、あなたとパーティを組みたい」
「そう。ノワール殿下、お願いします。僕らとまた……」
「アタシは……、最初からほんとは王子を亡き者にするのは反対だったんだ。だから漆黒の魔窟の最下層のあの魔法陣にほんの少し細工をして……」
え?
「なんとか命だけでも助かるよう、そう魔法陣を書き換えておいたんだけどさ……」
なんて? ラプラス?
「アタシは賢者ラプラス。空間魔法の使い手。魔法陣の知識ならどんな奴にも負ける気はないからね?」
そう言ってあたしを見てウインクするラプラス。
って、えー? じゃぁノワが助かったのって偶然じゃなくて? ラプラスのおかげだったの?
魔獣にはなっちゃっても、それでも命だけは、って。
そういうこと?
「そうか。でも、俺はお前たちとパーティ解消した記憶は無いからな! これからもよろしく頼む」
そう手を伸ばすノワ。
「ありがとうございます! こちら、お返しします」
そうノワの手を握り、ノワの冒険者カードを手渡すソユーズ。
ふむむ。めでたしめでたしみたいな感じなんだけど。
あーん、もう。
複雑。
でも。
マギアクエストのイベントではノワは魔獣になってしまって倒される。
そういう悲しい結末だった。
そのことを思えば、これってとっても幸せな結末なんじゃないだろうか?
⭐︎⭐︎⭐︎
「もう、心配したんだから!」
そういきなり抱きついてきた少女。
宿屋の二階の部屋の窓からこそっと入ったあたしを待ち受けていたのは、そんな泣き腫らしたような顔をしたティファだった。
「ごめんティファ」
ティファの頭を撫で、ごめんねと何度もいうあたし。
「心配で心配で。わたし……」
上目使いにこちらを見るティファ。瞳が真っ赤になっている。
いっぱい泣いたんだろう。ほんとごめんね。
ティファを宥めながらあたし、胸元のノワのことがちょっと心配で。
っていうか、ノワ、潰れてない? 大丈夫?
そう心の中で声をかける。
——んー。大丈夫。咄嗟にレイスに潜ったから。でも。
ゴソゴソと胸元から出てくるノワ。
「にゃぁ」
ティファの頬をなめて、可愛らしくそう鳴いた。
「ああノワも無事だった~」
そう言ってノワを抱きしめるティファ。
って、え、うう、なんだかちょっと嫉妬。
——この姿の時はしょうがないよ? ティファに無事な姿を見せてあげなきゃって言ったのはマキナだよね?
はうごめんノワ。嫉妬するつもりじゃなかったんだけどでもやっぱりダメー。
——しょうがないなぁマキナは。
ノワはちゃんと子猫の黒猫姿にも戻れた。
っていうか、子猫の姿にも獣人の姿にも、なんと元のノワの姿にも変化できて。
おまけに子供の姿から大人の姿まで割と自由自在に変身することが可能だった。
ふふ。
大人の綺麗でかっこいい勇者ノワールの姿ももちろんカッコよくていいんだけど、やっぱりあたしはケモ耳だったり尻尾があったりもふもふだったりするノワも大好き。
宿屋に帰る際に大人のノワと一緒に帰ったらみんなびっくりしちゃうだろうし、特にティファは窓から落ちた子猫のノワを見てるからね? 子猫のノワを連れて帰ってあげないと悲しむだろうし。
と、そうノワに言ったら彼。
「戻るのは簡単だけど、また意識が子猫になったら嫌だな」
って。
まあ確かにね?
あたしはそんなノワも可愛いからいいんだけどノワ本人にとってみればやっぱり大人なのに心が子猫になっちゃうのは嫌なのかもしれなくて。
「ごめんねノワ。でも」
そうお願い倒して子猫の姿になってもらった。
まあ幸い?
あたしの魂と糸一本分だけ繋がっている状態のままなのか、ちゃんと心で意思の疎通ができたし、今回はノワもちゃんと大人の意識が残っているみたい。
でも。
まさか大人の意識が残ったノワがティファに抱かれるところを見て、こんなに心がざわめくとは自分でも思っていなかった。
これが嫉妬?
って。
ああ。もうだめだ。
「ティファダメー。ノワはあたしのだから返してー」
あたしは大人気なくそう言うと、子猫のノワをティファから返してもらって。
「もうしょうがないなぁマキナお姉さん子供みたいだよー」
そんなふうに笑顔になったティファ。
あは。
まあ、ティファも泣き止んだし、良かった、かな?
⭐︎⭐︎⭐︎
お昼にはギルドに向かった。
っていうか例の漆黒の魔窟の報告だ。
勇者パーティとしてのお仕事の一環としてノワとソユーズたちでギルドに報告したのだけど。
まあ報告って言っても、最下層は封印したしもう脅威はないですよってそれくらいだけどね。
ノワはちゃんと耳も隠した人型で。
最初にこの町にきた時と変わらない美麗な勇者姿だった。
あ、装備はロムルスの鎧にロムルスの剣だったけどね?
そんなレアアイテム、ミミリイさんにはしっかり気がつかれてた。
びっくりした目でじっと見られて、あたし、ちょっと焦っちゃった。
この街の領主のご先祖様にゆかりのアイテムだもの。
まあ流石に持っているのが本物の勇者の称号を持っているノワールだから?
彼女も失礼な聞き方はできなくって。
あたしの方を見て「素敵な防具ですね」っていうのが精々だった感じ。
あと。
あたしはノワのパーティに入れてもらうことにした。
だってね?
そうじゃないとあたしだけなんだか仲間はずれな気持ちになっちゃうんだもの。
それはイヤってノワにお願いした。
彼は、別にパーティ登録とか関係なく一緒にいればいいのに、ってそんな雰囲気のことを言ったけど、それでも違うの。
やっぱりさ。
いざっていうときにノワの背中を守るのは、やっぱりあたしがいいんだもの。
他の人には譲りたくない。たとえそれがソユーズたちでもね。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
あたしたちは、というか勇者パーティはもうしばらくこの街で活動してからキシュガルドに帰ることとなった。
この街での魔界の影響、というかレヒトの影響をもう少し調べてから帰ろうってノワ。
部屋のベッドに腰掛け黒猫のノワを抱いて。
あたしはちょっとだけ、アンニュイな気分になって。
果たしてあたしは無事に国境を越えることができるんだろうか?
ゲームの中では訪れたことのない、ううん、訪れることができなかったキシュガルド王国に。
それはちょっと楽しみで。
そして少し不安。
——大丈夫? お嬢様。ちょっと疲れた?
もう、ノワったら。
あたしが浮かない顔をしてたからめざとくそう茶化してくれる。
「もう、ノワったら。でも」
あたしはノワを抱き寄せて。
「大好きだよ! ノワ」
そうノワのもふもふに頭を擦り付けた。
まあ倒れた原因が怪我とかじゃなくてマナ切れだから、ほかっておけば起きるかな? とかも考えたけどまあね? 変な魔獣に襲われてどうかなっちゃっても目覚めが悪いし?
それに。
ノワはきっと、彼らのことをそこまで嫌ってはいない。
裏切られて殺されて、そこのところは複雑な感情なのかもしれないけど、レヒトと戦った今となってはそういうのももう過ぎた過去、だ。
だから。
「ねえ、回復魔法のついでにあたしのマナ少し分けてあげたんだから起きれるよね? そろそろ目を開けたらどう?」
ふふ。もうとっくに目が覚めてるくせに、起きるタイミングを測ってるのかなかなか起き出さない三人に、あたしはそう声をかける。
「うう、バレてましたか。すみません」
はう、殊勝な顔をして起きるソユーズ。
「んっとに。もうなんて謝っていいかわかんないんだからこのままそっとしておいてくれても良かったのに」
と、サイレンも。
「まあでも。アタシは案外あんたのこと気に入ってるけどね」
はうあうラプラス。
「まあさ、あんたちがノワにしたことは許せないけどさ。それでもほら、ノワが許してるっぽいのにあたしがいつまでもあんたたちのこと怒っててもしょうがないし?」
あたしはノワの方を見て。
「ねえノワ?」
と、ウインクして。
「ああ、そうだな。兄さんのことも残念だったけどもうしょうがない。なあお前たち?」
「ええ。殿下、いや、ノワール。すまなかった。こんなことは虫がいい話しかもしれないが、俺たちはもう一回、あなたとパーティを組みたい」
「そう。ノワール殿下、お願いします。僕らとまた……」
「アタシは……、最初からほんとは王子を亡き者にするのは反対だったんだ。だから漆黒の魔窟の最下層のあの魔法陣にほんの少し細工をして……」
え?
「なんとか命だけでも助かるよう、そう魔法陣を書き換えておいたんだけどさ……」
なんて? ラプラス?
「アタシは賢者ラプラス。空間魔法の使い手。魔法陣の知識ならどんな奴にも負ける気はないからね?」
そう言ってあたしを見てウインクするラプラス。
って、えー? じゃぁノワが助かったのって偶然じゃなくて? ラプラスのおかげだったの?
魔獣にはなっちゃっても、それでも命だけは、って。
そういうこと?
「そうか。でも、俺はお前たちとパーティ解消した記憶は無いからな! これからもよろしく頼む」
そう手を伸ばすノワ。
「ありがとうございます! こちら、お返しします」
そうノワの手を握り、ノワの冒険者カードを手渡すソユーズ。
ふむむ。めでたしめでたしみたいな感じなんだけど。
あーん、もう。
複雑。
でも。
マギアクエストのイベントではノワは魔獣になってしまって倒される。
そういう悲しい結末だった。
そのことを思えば、これってとっても幸せな結末なんじゃないだろうか?
⭐︎⭐︎⭐︎
「もう、心配したんだから!」
そういきなり抱きついてきた少女。
宿屋の二階の部屋の窓からこそっと入ったあたしを待ち受けていたのは、そんな泣き腫らしたような顔をしたティファだった。
「ごめんティファ」
ティファの頭を撫で、ごめんねと何度もいうあたし。
「心配で心配で。わたし……」
上目使いにこちらを見るティファ。瞳が真っ赤になっている。
いっぱい泣いたんだろう。ほんとごめんね。
ティファを宥めながらあたし、胸元のノワのことがちょっと心配で。
っていうか、ノワ、潰れてない? 大丈夫?
そう心の中で声をかける。
——んー。大丈夫。咄嗟にレイスに潜ったから。でも。
ゴソゴソと胸元から出てくるノワ。
「にゃぁ」
ティファの頬をなめて、可愛らしくそう鳴いた。
「ああノワも無事だった~」
そう言ってノワを抱きしめるティファ。
って、え、うう、なんだかちょっと嫉妬。
——この姿の時はしょうがないよ? ティファに無事な姿を見せてあげなきゃって言ったのはマキナだよね?
はうごめんノワ。嫉妬するつもりじゃなかったんだけどでもやっぱりダメー。
——しょうがないなぁマキナは。
ノワはちゃんと子猫の黒猫姿にも戻れた。
っていうか、子猫の姿にも獣人の姿にも、なんと元のノワの姿にも変化できて。
おまけに子供の姿から大人の姿まで割と自由自在に変身することが可能だった。
ふふ。
大人の綺麗でかっこいい勇者ノワールの姿ももちろんカッコよくていいんだけど、やっぱりあたしはケモ耳だったり尻尾があったりもふもふだったりするノワも大好き。
宿屋に帰る際に大人のノワと一緒に帰ったらみんなびっくりしちゃうだろうし、特にティファは窓から落ちた子猫のノワを見てるからね? 子猫のノワを連れて帰ってあげないと悲しむだろうし。
と、そうノワに言ったら彼。
「戻るのは簡単だけど、また意識が子猫になったら嫌だな」
って。
まあ確かにね?
あたしはそんなノワも可愛いからいいんだけどノワ本人にとってみればやっぱり大人なのに心が子猫になっちゃうのは嫌なのかもしれなくて。
「ごめんねノワ。でも」
そうお願い倒して子猫の姿になってもらった。
まあ幸い?
あたしの魂と糸一本分だけ繋がっている状態のままなのか、ちゃんと心で意思の疎通ができたし、今回はノワもちゃんと大人の意識が残っているみたい。
でも。
まさか大人の意識が残ったノワがティファに抱かれるところを見て、こんなに心がざわめくとは自分でも思っていなかった。
これが嫉妬?
って。
ああ。もうだめだ。
「ティファダメー。ノワはあたしのだから返してー」
あたしは大人気なくそう言うと、子猫のノワをティファから返してもらって。
「もうしょうがないなぁマキナお姉さん子供みたいだよー」
そんなふうに笑顔になったティファ。
あは。
まあ、ティファも泣き止んだし、良かった、かな?
⭐︎⭐︎⭐︎
お昼にはギルドに向かった。
っていうか例の漆黒の魔窟の報告だ。
勇者パーティとしてのお仕事の一環としてノワとソユーズたちでギルドに報告したのだけど。
まあ報告って言っても、最下層は封印したしもう脅威はないですよってそれくらいだけどね。
ノワはちゃんと耳も隠した人型で。
最初にこの町にきた時と変わらない美麗な勇者姿だった。
あ、装備はロムルスの鎧にロムルスの剣だったけどね?
そんなレアアイテム、ミミリイさんにはしっかり気がつかれてた。
びっくりした目でじっと見られて、あたし、ちょっと焦っちゃった。
この街の領主のご先祖様にゆかりのアイテムだもの。
まあ流石に持っているのが本物の勇者の称号を持っているノワールだから?
彼女も失礼な聞き方はできなくって。
あたしの方を見て「素敵な防具ですね」っていうのが精々だった感じ。
あと。
あたしはノワのパーティに入れてもらうことにした。
だってね?
そうじゃないとあたしだけなんだか仲間はずれな気持ちになっちゃうんだもの。
それはイヤってノワにお願いした。
彼は、別にパーティ登録とか関係なく一緒にいればいいのに、ってそんな雰囲気のことを言ったけど、それでも違うの。
やっぱりさ。
いざっていうときにノワの背中を守るのは、やっぱりあたしがいいんだもの。
他の人には譲りたくない。たとえそれがソユーズたちでもね。
⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
あたしたちは、というか勇者パーティはもうしばらくこの街で活動してからキシュガルドに帰ることとなった。
この街での魔界の影響、というかレヒトの影響をもう少し調べてから帰ろうってノワ。
部屋のベッドに腰掛け黒猫のノワを抱いて。
あたしはちょっとだけ、アンニュイな気分になって。
果たしてあたしは無事に国境を越えることができるんだろうか?
ゲームの中では訪れたことのない、ううん、訪れることができなかったキシュガルド王国に。
それはちょっと楽しみで。
そして少し不安。
——大丈夫? お嬢様。ちょっと疲れた?
もう、ノワったら。
あたしが浮かない顔をしてたからめざとくそう茶化してくれる。
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