1 / 74
泣き崩れて。
しおりを挟む
離婚のための書状に自分の分だけサインをし、あたしはあの人の執務室の机に置いた。
黙って出て行くのはこれ以上あの人と言い合いをしたく無かったから。
そもそも浮気をしたのはあちらなのだ。それなのにそれがどうかしたのかとかどうせお前の気のせいだとかそんなことは関係ないお前はちゃんと妻の役割を果たせばいいのだ、とか、都合のいいことばかりしか言わないそんな夫。
浮気。
それに、今度のあれが浮気なのかどうかも疑わしい。
だって、あたしは彼に愛されてなどいなかったのだしそれに、相手はあたしの妹マリアンネだったのだから。
#################
「旦那様、これはどういうことなのでしょうか?」
「寝室には勝手に入るなといつも言っているだろう? お前はそんなことも守れないのか?」
「そこに寝ているのは妹のマリアンネではありませんか! 昨夜彼女が屋敷を訪ねてきたのは存じておりました。父の名代で書状を携えて参ったとのことでしたけれど。それでもまさか。このようなことを……」
「なに、彼女は昨夜の雷が怖かったそうだ。眠れないからと訪ねてきた彼女を招き入れたまで。まさか深夜に一人で客室まで戻れと追い出すわけにもいくまい?」
寝室で抱き合って眠っている男女。
もう言い訳もできないほどの現場を目撃されたというのに開き直る彼。
「ああ、パトリック様。もう朝ですの? わたくしまだ眠いですわ」
寝ぼけたように目を擦り彼に擦り寄る妹。
はだけたお布団の下に見えたのは可愛らしいピンクの夜着だった。
裸でなかっただけマシだったと思うものの、こんな状況でまだ浮気でないとシラをきる彼に。
「わたくし、今まで一生懸命にパトリック様に尽くしてきたつもりでしたのに……」
思わずそんな弱音がこぼれる。
「何を勘違いしているのか知らないが、お前は今まで通りこの私の妻の役割を果たせば良いのだ。お前には公爵夫人という役割があるのだからな」
あたしの弱音が聞こえたのだろうに、冷たい声でそう言い放つ彼。
「もう、知りません!」
あたしは彼の視線から逃げるように背を向けて、涙が出そうになるのを堪えて寝室の外へと飛び出した。
あたしは……。本当に彼が好きだった。
親同士が決めた許嫁ではあったけれどそれでも、彼に会える日がいつも楽しみで。
去年婚姻披露を執り行った時には感極まって涙した。もう、こんなに幸せでいいのかと、そう感慨に耽ったものだったのに。
それがずれてしまっているように感じたのは最初の夜だった。
「私は君を愛することができない」
初夜のベッドの中でそう吐き捨てるようにして。
「しかし、君はもう私の妻だ。その役割はしっかりと果たして欲しい」
そう続け、あたしに背をむけ寝てしまった彼。
パトリック・フォン・アルシェード公爵は弱冠二十歳で公爵位を継いだ若きプリンスだ。
父が王弟であったがため王位継承権も保持する彼はその容姿もとても素敵で、若い貴族の子女の間では男女問わず人気がある。
そんな彼の婚約者として選ばれたあたしは……。
それはもう色々と頑張った。
妃教育。
王位継承権を持つ公爵パトリック様にふさわしい妻となるために、格式のある宮廷マナーと装い、そして社交のための知識に他の貴族に対する振る舞い方まで厳しく教育をうけ。
もちろんそれだけではなく領地経営のノウハウから経理の数字のいろはまで。学ぶことはほんと多くてその点では優秀な家庭教師をつけてくださったお父様にとても感謝している。
もともと、うちも由緒ある筆頭公爵家、リンデンバーグ家という名家であったから、年齢の釣り合う王太子がいらっしゃったのならそちらに嫁がせられることになっていたんだろうけどあいにくと現在の王太子様は30代。もうすでに妃も御子もいらっしゃる。
そういう意味でもパトリック様はあたしの方にとっても家格の釣り合う男性の中では最高の家柄のお方で、お父様がまだ幼いあたしを強引に彼の婚約者にと押し込んだのも理解はできた。
でも彼に一目惚れをしていたあたしの方はともかくパトリック様にとっては断ることのできなかった名ばかりの婚約者としてしかこちらを見てくださらなかったんだろうということも、悲しいけど納得はしていたのだ。
だけれど。
心を込めてお支えしていればいつかは穏やかな夫婦として過ごせるようになるのではないか。
そう思ってきたのに。
婚姻を機に、パトリック様は変わってしまった。
それまではそれでも婚約者としてたててくださり優しい言葉をかけていただいたことも多かった。
並いる令嬢方のお誘いにも、自分には婚約者がいるから、と、断ってくださっていた。
だけれど。
先代アルシェード公爵が病の床につき、パトリック様の結婚を急がれてからというもの、彼はこれみよがしに数多な令嬢と浮き名を流すようになった。
あたしが尋ねてもそれがどうかしたのかとかどうせお前の気のせいだとかそんなことは関係ないお前はちゃんと妻の役割を果たせばいいのだ、とか、都合のいいことばかりしか言わないようになった。
それもこれも、ある程度は仕方がないと諦めてはいたけれど。
それでも。
これは、ない。
マリアンネは寝ぼけた真似をしてあたしに気がつかないふりをしていた。
だけど、その目が勝ち誇ったように一瞬だけこちらを見たのを、あたしは見逃さなかった。
マリアンネとあたしは腹違いの姉妹だった。
母が帝国皇女であったあたしと、普通に男爵家令嬢であったマリアンネの母。
早くから妃教育を仕込まれていたあたしと、勉強を嫌い自由奔放に振る舞っていたマリアンネ。
お父様が母より側室であったマリアンネのお母様を好いていたのは知っていた。
だからかな。同じ娘であるのにあたしよりマリアンネの方を甘やかしているようにも見えて。
もしかして。
パトリック様も、お父様と同じだったのだろうか。
あたしよりも、マリアンネを愛しているのだろうか。
マリアンネであればあたしと同じリンデンバーグ公爵家の令嬢であるのだから、家柄にも何にも問題はないもの。
ああ、いやだ。
もう耐えられない。
こんなにも好きなのに。ううん、好きだからこそ、妹マリアンネと愛し合うあの人をこれ以上見たくない。
パトリック様もパトリック様だ。
そんなにあたしとの婚姻がいやなら断ってくださればよかったのに。
いや、今からでも離縁をしてくださってもいいのに。
だいたいマリアンネが相手なら婚約者のすげ替えくらいどうということも無かったでしょう。
彼女が妃教育を受けていないことくらい、あとからどうとでもなること。
王位継承権があるとはいえパトリック様は王太子ではないもの。
順当にいけばまだ7歳ではあるけれど現在の王太子様の御子が次の王太子となるだろう。
であれば妃教育なんてそこまで重要でも無いのだし。
自分の部屋に戻りベッドに倒れ込み泣き伏した。
枕が涙で濡れてしまうのも、もう構っていられなかった。
「どうして……」
そう声が漏れる。
泣いて泣いて泣いて、泣き崩れるまま寝てしまったのだろう。
そのまま、なんだか不思議な夢を見ていたらしい。見たことも聞いたこともない世界の、それもその世界の少女として生きた記憶を——
黙って出て行くのはこれ以上あの人と言い合いをしたく無かったから。
そもそも浮気をしたのはあちらなのだ。それなのにそれがどうかしたのかとかどうせお前の気のせいだとかそんなことは関係ないお前はちゃんと妻の役割を果たせばいいのだ、とか、都合のいいことばかりしか言わないそんな夫。
浮気。
それに、今度のあれが浮気なのかどうかも疑わしい。
だって、あたしは彼に愛されてなどいなかったのだしそれに、相手はあたしの妹マリアンネだったのだから。
#################
「旦那様、これはどういうことなのでしょうか?」
「寝室には勝手に入るなといつも言っているだろう? お前はそんなことも守れないのか?」
「そこに寝ているのは妹のマリアンネではありませんか! 昨夜彼女が屋敷を訪ねてきたのは存じておりました。父の名代で書状を携えて参ったとのことでしたけれど。それでもまさか。このようなことを……」
「なに、彼女は昨夜の雷が怖かったそうだ。眠れないからと訪ねてきた彼女を招き入れたまで。まさか深夜に一人で客室まで戻れと追い出すわけにもいくまい?」
寝室で抱き合って眠っている男女。
もう言い訳もできないほどの現場を目撃されたというのに開き直る彼。
「ああ、パトリック様。もう朝ですの? わたくしまだ眠いですわ」
寝ぼけたように目を擦り彼に擦り寄る妹。
はだけたお布団の下に見えたのは可愛らしいピンクの夜着だった。
裸でなかっただけマシだったと思うものの、こんな状況でまだ浮気でないとシラをきる彼に。
「わたくし、今まで一生懸命にパトリック様に尽くしてきたつもりでしたのに……」
思わずそんな弱音がこぼれる。
「何を勘違いしているのか知らないが、お前は今まで通りこの私の妻の役割を果たせば良いのだ。お前には公爵夫人という役割があるのだからな」
あたしの弱音が聞こえたのだろうに、冷たい声でそう言い放つ彼。
「もう、知りません!」
あたしは彼の視線から逃げるように背を向けて、涙が出そうになるのを堪えて寝室の外へと飛び出した。
あたしは……。本当に彼が好きだった。
親同士が決めた許嫁ではあったけれどそれでも、彼に会える日がいつも楽しみで。
去年婚姻披露を執り行った時には感極まって涙した。もう、こんなに幸せでいいのかと、そう感慨に耽ったものだったのに。
それがずれてしまっているように感じたのは最初の夜だった。
「私は君を愛することができない」
初夜のベッドの中でそう吐き捨てるようにして。
「しかし、君はもう私の妻だ。その役割はしっかりと果たして欲しい」
そう続け、あたしに背をむけ寝てしまった彼。
パトリック・フォン・アルシェード公爵は弱冠二十歳で公爵位を継いだ若きプリンスだ。
父が王弟であったがため王位継承権も保持する彼はその容姿もとても素敵で、若い貴族の子女の間では男女問わず人気がある。
そんな彼の婚約者として選ばれたあたしは……。
それはもう色々と頑張った。
妃教育。
王位継承権を持つ公爵パトリック様にふさわしい妻となるために、格式のある宮廷マナーと装い、そして社交のための知識に他の貴族に対する振る舞い方まで厳しく教育をうけ。
もちろんそれだけではなく領地経営のノウハウから経理の数字のいろはまで。学ぶことはほんと多くてその点では優秀な家庭教師をつけてくださったお父様にとても感謝している。
もともと、うちも由緒ある筆頭公爵家、リンデンバーグ家という名家であったから、年齢の釣り合う王太子がいらっしゃったのならそちらに嫁がせられることになっていたんだろうけどあいにくと現在の王太子様は30代。もうすでに妃も御子もいらっしゃる。
そういう意味でもパトリック様はあたしの方にとっても家格の釣り合う男性の中では最高の家柄のお方で、お父様がまだ幼いあたしを強引に彼の婚約者にと押し込んだのも理解はできた。
でも彼に一目惚れをしていたあたしの方はともかくパトリック様にとっては断ることのできなかった名ばかりの婚約者としてしかこちらを見てくださらなかったんだろうということも、悲しいけど納得はしていたのだ。
だけれど。
心を込めてお支えしていればいつかは穏やかな夫婦として過ごせるようになるのではないか。
そう思ってきたのに。
婚姻を機に、パトリック様は変わってしまった。
それまではそれでも婚約者としてたててくださり優しい言葉をかけていただいたことも多かった。
並いる令嬢方のお誘いにも、自分には婚約者がいるから、と、断ってくださっていた。
だけれど。
先代アルシェード公爵が病の床につき、パトリック様の結婚を急がれてからというもの、彼はこれみよがしに数多な令嬢と浮き名を流すようになった。
あたしが尋ねてもそれがどうかしたのかとかどうせお前の気のせいだとかそんなことは関係ないお前はちゃんと妻の役割を果たせばいいのだ、とか、都合のいいことばかりしか言わないようになった。
それもこれも、ある程度は仕方がないと諦めてはいたけれど。
それでも。
これは、ない。
マリアンネは寝ぼけた真似をしてあたしに気がつかないふりをしていた。
だけど、その目が勝ち誇ったように一瞬だけこちらを見たのを、あたしは見逃さなかった。
マリアンネとあたしは腹違いの姉妹だった。
母が帝国皇女であったあたしと、普通に男爵家令嬢であったマリアンネの母。
早くから妃教育を仕込まれていたあたしと、勉強を嫌い自由奔放に振る舞っていたマリアンネ。
お父様が母より側室であったマリアンネのお母様を好いていたのは知っていた。
だからかな。同じ娘であるのにあたしよりマリアンネの方を甘やかしているようにも見えて。
もしかして。
パトリック様も、お父様と同じだったのだろうか。
あたしよりも、マリアンネを愛しているのだろうか。
マリアンネであればあたしと同じリンデンバーグ公爵家の令嬢であるのだから、家柄にも何にも問題はないもの。
ああ、いやだ。
もう耐えられない。
こんなにも好きなのに。ううん、好きだからこそ、妹マリアンネと愛し合うあの人をこれ以上見たくない。
パトリック様もパトリック様だ。
そんなにあたしとの婚姻がいやなら断ってくださればよかったのに。
いや、今からでも離縁をしてくださってもいいのに。
だいたいマリアンネが相手なら婚約者のすげ替えくらいどうということも無かったでしょう。
彼女が妃教育を受けていないことくらい、あとからどうとでもなること。
王位継承権があるとはいえパトリック様は王太子ではないもの。
順当にいけばまだ7歳ではあるけれど現在の王太子様の御子が次の王太子となるだろう。
であれば妃教育なんてそこまで重要でも無いのだし。
自分の部屋に戻りベッドに倒れ込み泣き伏した。
枕が涙で濡れてしまうのも、もう構っていられなかった。
「どうして……」
そう声が漏れる。
泣いて泣いて泣いて、泣き崩れるまま寝てしまったのだろう。
そのまま、なんだか不思議な夢を見ていたらしい。見たことも聞いたこともない世界の、それもその世界の少女として生きた記憶を——
268
お気に入りに追加
2,858
あなたにおすすめの小説

忘却令嬢〜そう言われましても記憶にございません〜【完】
雪乃
恋愛
ほんの一瞬、躊躇ってしまった手。
誰よりも愛していた彼女なのに傷付けてしまった。
ずっと傷付けていると理解っていたのに、振り払ってしまった。
彼女は深い碧色に絶望を映しながら微笑んだ。
※読んでくださりありがとうございます。
ゆるふわ設定です。タグをころころ変えてます。何でも許せる方向け。

【完結】もう辛い片想いは卒業して結婚相手を探そうと思います
ユユ
恋愛
大家族で大富豪の伯爵家に産まれた令嬢には
好きな人がいた。
彼からすれば誰にでも向ける微笑みだったが
令嬢はそれで恋に落ちてしまった。
だけど彼は私を利用するだけで
振り向いてはくれない。
ある日、薬の過剰摂取をして
彼から離れようとした令嬢の話。
* 完結保証付き
* 3万文字未満
* 暇つぶしにご利用下さい
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
王太子妃は離婚したい
凛江
恋愛
アルゴン国の第二王女フレイアは、婚約者であり、幼い頃より想いを寄せていた隣国テルルの王太子セレンに嫁ぐ。
だが、期待を胸に臨んだ婚姻の日、待っていたのは夫セレンの冷たい瞳だった。
※この作品は、読んでいただいた皆さまのおかげで書籍化することができました。
綺麗なイラストまでつけていただき感無量です。
これまで応援いただき、本当にありがとうございました。
レジーナのサイトで番外編が読めますので、そちらものぞいていただけると嬉しいです。
https://www.regina-books.com/extra/login

《完結》愛する人と結婚するだけが愛じゃない
ぜらいす黒糖
恋愛
オリビアはジェームズとこのまま結婚するだろうと思っていた。
ある日、可愛がっていた後輩のマリアから「先輩と別れて下さい」とオリビアは言われた。
ジェームズに確かめようと部屋に行くと、そこにはジェームズとマリアがベッドで抱き合っていた。
ショックのあまり部屋を飛び出したオリビアだったが、気がつくと走る馬車の前を歩いていた。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。

【完結】偽りの婚約のつもりが愛されていました
ユユ
恋愛
可憐な妹に何度も婚約者を奪われて生きてきた。
だけど私は子爵家の跡継ぎ。
騒ぎ立てることはしなかった。
子爵家の仕事を手伝い、婚約者を持つ令嬢として
慎ましく振る舞ってきた。
五人目の婚約者と妹は体を重ねた。
妹は身籠った。
父は跡継ぎと婚約相手を妹に変えて
私を今更嫁に出すと言った。
全てを奪われた私はもう我慢を止めた。
* 作り話です。
* 短めの話にするつもりです
* 暇つぶしにどうぞ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる