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真っ白な空間に。
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真っ白な空間にいた。
って、いつの間にか吹雪になってた?
雪がちらついてきてたのはわかってたけど流石にここまで吹雪くとは思ってなかったけど。
って違う。
これは。
雪が舞い散る中凍えそうな寒さに耐えきれずクラウディアは山小屋に向かった。
うん。
そこまでは覚えてる。
でも。
ここは、違う。
この白い空間は、なんだかすごく懐かしい気がするけれどなんだったろう今ひとつ思い出せずにいた。
そうして、ただただそんな白い空間を漂ったあたしは、一つの結論に達した。
ああきっと、あたしにはお迎えが来たのだ、と、そう。
#########################
元々浮遊霊みたいな存在だったのかもしれないあたしカペラ。
あの過去の時間で死んじゃって、なんでかわからないけれどこのクラウディアの身体に憑依していたのだろうと思っていたけれど、とうとうそんなあたしにも次の生への輪廻のお迎えがやってきたのかもしれないとそう思って、ただただ漂った。
そうだとすると、ここは死後の世界?
すべての生命は大霊に還る。
ここはもしかしたらそんな大霊に繋がっている場所なのだろうか?
人の魂が一度は通る、そんな場所だからこそ、こうして何故か懐かしいようなそんな気持ちになるのだろうか?
……ふふ。貴女は大霊に還るわけじゃないわ。
はう?
心の中にそんな声が響いた。
あの声、覚えがある!
もしかして聖女アマリリス様!?
真っ白な空間の中で。
あたしの心を包み込む優しい気配を感じて。
ああ、もしかしてあたし、アマリリス様と一緒にいるの?
そう感じて。
……わたくしにできることは、貴女を包み込んで一緒に生まれ変わることだけでしたから。
はう。
そんな彼女のセリフが響く。
人の魂は、皆その生を終えると大霊に還る。
そうして混ざり合ってまた無垢な魂となって地上に帰るのだ。
幼い頃にそんな話を聞いた気がする。
御伽噺か何かだと、そう思っていたけど。
魂の円環。命の円環はそうして未来へ紡ぐのだ、と。
でも、だったらなぜあたしは過去の人生の記憶を持ったままなの?
どうせなら無垢な状態で生まれてきたかった。そうしたらあんな悲しい記憶も忘れてしまえたのに。
……ごめんなさい。
……あのままだと貴女は悪霊への道を辿ってしまうところだったから。
……それだけは絶対に避けたかったーー
そんなアマリリス様の意識が流れ込んできたところで。
あたしは全てを思い出していた。
禍の魔女となった自分。
そんな自分を浄化しようとしてくれた聖女アマリリス様の気持ちも。
そして。
あたしたちは二人で、この一つの身体に生まれ変わってきたことを。
って、いつの間にか吹雪になってた?
雪がちらついてきてたのはわかってたけど流石にここまで吹雪くとは思ってなかったけど。
って違う。
これは。
雪が舞い散る中凍えそうな寒さに耐えきれずクラウディアは山小屋に向かった。
うん。
そこまでは覚えてる。
でも。
ここは、違う。
この白い空間は、なんだかすごく懐かしい気がするけれどなんだったろう今ひとつ思い出せずにいた。
そうして、ただただそんな白い空間を漂ったあたしは、一つの結論に達した。
ああきっと、あたしにはお迎えが来たのだ、と、そう。
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元々浮遊霊みたいな存在だったのかもしれないあたしカペラ。
あの過去の時間で死んじゃって、なんでかわからないけれどこのクラウディアの身体に憑依していたのだろうと思っていたけれど、とうとうそんなあたしにも次の生への輪廻のお迎えがやってきたのかもしれないとそう思って、ただただ漂った。
そうだとすると、ここは死後の世界?
すべての生命は大霊に還る。
ここはもしかしたらそんな大霊に繋がっている場所なのだろうか?
人の魂が一度は通る、そんな場所だからこそ、こうして何故か懐かしいようなそんな気持ちになるのだろうか?
……ふふ。貴女は大霊に還るわけじゃないわ。
はう?
心の中にそんな声が響いた。
あの声、覚えがある!
もしかして聖女アマリリス様!?
真っ白な空間の中で。
あたしの心を包み込む優しい気配を感じて。
ああ、もしかしてあたし、アマリリス様と一緒にいるの?
そう感じて。
……わたくしにできることは、貴女を包み込んで一緒に生まれ変わることだけでしたから。
はう。
そんな彼女のセリフが響く。
人の魂は、皆その生を終えると大霊に還る。
そうして混ざり合ってまた無垢な魂となって地上に帰るのだ。
幼い頃にそんな話を聞いた気がする。
御伽噺か何かだと、そう思っていたけど。
魂の円環。命の円環はそうして未来へ紡ぐのだ、と。
でも、だったらなぜあたしは過去の人生の記憶を持ったままなの?
どうせなら無垢な状態で生まれてきたかった。そうしたらあんな悲しい記憶も忘れてしまえたのに。
……ごめんなさい。
……あのままだと貴女は悪霊への道を辿ってしまうところだったから。
……それだけは絶対に避けたかったーー
そんなアマリリス様の意識が流れ込んできたところで。
あたしは全てを思い出していた。
禍の魔女となった自分。
そんな自分を浄化しようとしてくれた聖女アマリリス様の気持ちも。
そして。
あたしたちは二人で、この一つの身体に生まれ変わってきたことを。
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