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第9章
118.女神見習いと神様の暇つぶし
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リディが毎日のように針を使い、裁縫をしている。楽しそうだったし、どんどん実力も上がっている……うん、あっという間に追い抜かれちゃったよ。え?最初からだって?ぐすん。
ただ、だいぶ布がなくなってきてしまったので瞬間移動すればすぐにアラクネの元へ行けると気づいてから、時々訪ねることにした。
アラクネのリーダー曰く、みんな巣を頻繁に変えずに済むので喜んでいるらしい。
それにこちらから危害を与えない限りむこうもこっちを攻撃しないようお達しが出ているのもありがたい。存分に古い巣を回収させてもらってる。お願いすればささっと布に編んでくれるし、ありがたいなー。
リディが裁縫に使う分をのぞいて、アラクネの布はガーゼ代わりに物をこしたり、布巾やタオル代わりに使ったりと何かと便利だった。
そして、使い心地の良さにある限りの布でカーテン、シーツ、カバーなどそれで揃えることにしたのだった。
「おや?何をしておるのじゃ?」
「あら、楽しそうね……」
「……ん、裁縫です」
「妾も混ざりたいのぉ」
「いいわねー」
「あ、どうぞどうぞ」
「ん」
女神様たちも興味を持ったりして、リディも刺繍を教えてもらっている。
曰く、暇つぶしちょうどいいとのこと……うん、多分リディのことを気に入ったことも大きいと思う……いや、結構ハマったのかな?
「いや、妾のこの図の方が見事じゃ!」
「うむ、わしのこの絵柄の方がっ」
って神様たちで競い合ってるし。いやあれ、なんか女神様が刺繍したやつ魔道具?神器?になったんだけど……私、しーらない。
私もリディのそばで見よう見まねで頑張ってみたけど、結果は無残としか言いようがない。
ただ、誤解のないように言っておくと刺繍が苦手なだけであって、枕カバーとかのなみ縫いで作れるものは気をつければ問題なく製作出来るんだから!油断すると血染めだけど……気を緩めた途端そうなるのは何故。
こら、そこ!無謀にも刺繍に挑戦するからだとか、なみ縫い以外できないんじゃないかとか言わないの!玉止めもできるんだからね!
リディは裁縫の才能があるみたいで結構なものが出来上がっていてびっくりした。出来上がりの差よ……く、悔しくなんてないんだから……ぐすん。あ、そうだ。裁縫スキル取ればいいんじゃ……
「あれ、これって布さえあれば洋服も作れるんじゃない?」
「ん、作ってみる」
「え、リディ。そんな簡単に服って作れるの?」
「……わかんない。女神様に聞いてみる」
え?簡単なものならなみ縫いでも作れるんだから私にも作れる?いやいや、わたしが作ったら血だらけのほつれまくりの貫頭衣になりそうなんで辞退しましたよ……ぐすん。
その後、女神様から色々と教えてもらったリディは私の部屋着から普段着、刺繍の入ったリボンまで自分のとお揃いで作ってくれた。なんていい子。リディがこういうのに密かに憧れていたの知ってるからその相手に選ばれたことも含めて嬉しいよね。今度アルさんとメルさんに自慢しよーっと!ぐふふ……
え?私?私は辞退したあとせっせとアラクネの巣を行き来して素材確保頑張ったよ!結構な量になったけど、リディや神様達によって消費されていったから忙しかった。まぁ、ライムも付いてきてくれたんだけどねー。
あれ?アラクネに頼めば洋服作ってくれるんじゃ……だめだめ。リディの楽しみがなくなっちゃうもんね。
だいぶ糸や布の在庫が増えてきたので花や草で染色したりしてカラーバリエーションを増やした。これとアレを組み合わせてーとか実験みたいで結構楽しかった。うん、真っ白じゃ味気ないからね……そのうち宿にお土産コーナー作って神様相手にリディの手作り品を売りつけようと計画中。
そうそう、アラクネの糸で作った洋服に女神の加護をかけるとわずかながらリディの瘴気を吸収し?抑えることができると発見!
さらに神様が暇つぶしで刺繍を施した外套を羽織ると効果が上がった。わーい。神様達が競い合って外套に刺繍してくれたおかげでかなり豪華な外套になったよ。
瘴気を全て抑えることが出来なくても、多少の負の感情……いやな気分になる程度。では他人に影響が出なくなったらしい。今までより安心して街にいけるからリディも嬉しそうだった。それよりもブランの喜びようの方がすごかったけどね……ただ、目立つから少し心配もあるみたいだけど。
「リディ、よかったねー」
「ん」
見よう見まねで同じ柄の外套をプレゼントされた時はジーンとしてしまったよ。ブランの羨ましそうな視線はスルーしたけど。うん、わたしの方が目立てば問題ないね!
あと、神様が泊まる度にところどころ宿が変化している。地下が好きな神様は地下室もろもろを増築。景色を楽しみたい神様は2階や3階を増改築。あとはお風呂場を改造したりって感じ……ただ、部屋だと思って開けたらトイレだったりするのでせめてぱっと見でわかるように全く同じ扉にしないでほしい。もしくはドアにプレートつけてほしい。まぁ、私とかリディの部屋はお願いしない限り無事だから問題はない……はず。
宿のルールもちょこちょこ増えているので時々チェックしないといけないんだよね。
そうそう私発案で新たなルールも増えた。ぱっと見でわかるようにトイレや部屋で扉の模様や色をかえる。もしくはドアにプレートつけてほしいって宿のルールに書き加えたのと、宿で食事をする方はカウンターに置いてある札を取ること(札がない日は食事の用意はないので各自用意願います)
というのも毎日ではないけど食事を提供することが決まったの!もちろん私が作るわけではないよ?リディとユリスさんが作ってくれるんだよね。ユリスさんに負担かけることになるからなーって思ってたんだけど、私たちの分を作るときに大めに作ればいいからって引き受けてくれたんだよね……
札は最初は木で作っていたんだけど、見た目が悪かったりすぐに壊れてしまったのもあってユリスさんが新たに作ってくれることになったんだよね。
アイデアは私が出したよ!パズルのピースみたいになった金属の板が2枚1組で置いてあるので片方を持っていくというもので、札には番号が振ってあり、いわゆる引き換え札みたいな感じ。
「こんな札は見たことないです」
「そうなんですね」
「ええ、勉強になります」
札が置いてある日は食事の用意がある日で食事を用意する人数把握に重宝しているので食材を無駄にしなくて済むし……
今度またミスリル採集にユリスさんを連れて行こう……何往復もすれば瞬間移動であっという間だし、てかアラクネの布のために何度も行ってるし、それにお世話になりっぱなしじゃ悪いからね。
札もこの辺りで見ないならユリスさんの店舗に置くっていうのも手だよなー。
ただ、だいぶ布がなくなってきてしまったので瞬間移動すればすぐにアラクネの元へ行けると気づいてから、時々訪ねることにした。
アラクネのリーダー曰く、みんな巣を頻繁に変えずに済むので喜んでいるらしい。
それにこちらから危害を与えない限りむこうもこっちを攻撃しないようお達しが出ているのもありがたい。存分に古い巣を回収させてもらってる。お願いすればささっと布に編んでくれるし、ありがたいなー。
リディが裁縫に使う分をのぞいて、アラクネの布はガーゼ代わりに物をこしたり、布巾やタオル代わりに使ったりと何かと便利だった。
そして、使い心地の良さにある限りの布でカーテン、シーツ、カバーなどそれで揃えることにしたのだった。
「おや?何をしておるのじゃ?」
「あら、楽しそうね……」
「……ん、裁縫です」
「妾も混ざりたいのぉ」
「いいわねー」
「あ、どうぞどうぞ」
「ん」
女神様たちも興味を持ったりして、リディも刺繍を教えてもらっている。
曰く、暇つぶしちょうどいいとのこと……うん、多分リディのことを気に入ったことも大きいと思う……いや、結構ハマったのかな?
「いや、妾のこの図の方が見事じゃ!」
「うむ、わしのこの絵柄の方がっ」
って神様たちで競い合ってるし。いやあれ、なんか女神様が刺繍したやつ魔道具?神器?になったんだけど……私、しーらない。
私もリディのそばで見よう見まねで頑張ってみたけど、結果は無残としか言いようがない。
ただ、誤解のないように言っておくと刺繍が苦手なだけであって、枕カバーとかのなみ縫いで作れるものは気をつければ問題なく製作出来るんだから!油断すると血染めだけど……気を緩めた途端そうなるのは何故。
こら、そこ!無謀にも刺繍に挑戦するからだとか、なみ縫い以外できないんじゃないかとか言わないの!玉止めもできるんだからね!
リディは裁縫の才能があるみたいで結構なものが出来上がっていてびっくりした。出来上がりの差よ……く、悔しくなんてないんだから……ぐすん。あ、そうだ。裁縫スキル取ればいいんじゃ……
「あれ、これって布さえあれば洋服も作れるんじゃない?」
「ん、作ってみる」
「え、リディ。そんな簡単に服って作れるの?」
「……わかんない。女神様に聞いてみる」
え?簡単なものならなみ縫いでも作れるんだから私にも作れる?いやいや、わたしが作ったら血だらけのほつれまくりの貫頭衣になりそうなんで辞退しましたよ……ぐすん。
その後、女神様から色々と教えてもらったリディは私の部屋着から普段着、刺繍の入ったリボンまで自分のとお揃いで作ってくれた。なんていい子。リディがこういうのに密かに憧れていたの知ってるからその相手に選ばれたことも含めて嬉しいよね。今度アルさんとメルさんに自慢しよーっと!ぐふふ……
え?私?私は辞退したあとせっせとアラクネの巣を行き来して素材確保頑張ったよ!結構な量になったけど、リディや神様達によって消費されていったから忙しかった。まぁ、ライムも付いてきてくれたんだけどねー。
あれ?アラクネに頼めば洋服作ってくれるんじゃ……だめだめ。リディの楽しみがなくなっちゃうもんね。
だいぶ糸や布の在庫が増えてきたので花や草で染色したりしてカラーバリエーションを増やした。これとアレを組み合わせてーとか実験みたいで結構楽しかった。うん、真っ白じゃ味気ないからね……そのうち宿にお土産コーナー作って神様相手にリディの手作り品を売りつけようと計画中。
そうそう、アラクネの糸で作った洋服に女神の加護をかけるとわずかながらリディの瘴気を吸収し?抑えることができると発見!
さらに神様が暇つぶしで刺繍を施した外套を羽織ると効果が上がった。わーい。神様達が競い合って外套に刺繍してくれたおかげでかなり豪華な外套になったよ。
瘴気を全て抑えることが出来なくても、多少の負の感情……いやな気分になる程度。では他人に影響が出なくなったらしい。今までより安心して街にいけるからリディも嬉しそうだった。それよりもブランの喜びようの方がすごかったけどね……ただ、目立つから少し心配もあるみたいだけど。
「リディ、よかったねー」
「ん」
見よう見まねで同じ柄の外套をプレゼントされた時はジーンとしてしまったよ。ブランの羨ましそうな視線はスルーしたけど。うん、わたしの方が目立てば問題ないね!
あと、神様が泊まる度にところどころ宿が変化している。地下が好きな神様は地下室もろもろを増築。景色を楽しみたい神様は2階や3階を増改築。あとはお風呂場を改造したりって感じ……ただ、部屋だと思って開けたらトイレだったりするのでせめてぱっと見でわかるように全く同じ扉にしないでほしい。もしくはドアにプレートつけてほしい。まぁ、私とかリディの部屋はお願いしない限り無事だから問題はない……はず。
宿のルールもちょこちょこ増えているので時々チェックしないといけないんだよね。
そうそう私発案で新たなルールも増えた。ぱっと見でわかるようにトイレや部屋で扉の模様や色をかえる。もしくはドアにプレートつけてほしいって宿のルールに書き加えたのと、宿で食事をする方はカウンターに置いてある札を取ること(札がない日は食事の用意はないので各自用意願います)
というのも毎日ではないけど食事を提供することが決まったの!もちろん私が作るわけではないよ?リディとユリスさんが作ってくれるんだよね。ユリスさんに負担かけることになるからなーって思ってたんだけど、私たちの分を作るときに大めに作ればいいからって引き受けてくれたんだよね……
札は最初は木で作っていたんだけど、見た目が悪かったりすぐに壊れてしまったのもあってユリスさんが新たに作ってくれることになったんだよね。
アイデアは私が出したよ!パズルのピースみたいになった金属の板が2枚1組で置いてあるので片方を持っていくというもので、札には番号が振ってあり、いわゆる引き換え札みたいな感じ。
「こんな札は見たことないです」
「そうなんですね」
「ええ、勉強になります」
札が置いてある日は食事の用意がある日で食事を用意する人数把握に重宝しているので食材を無駄にしなくて済むし……
今度またミスリル採集にユリスさんを連れて行こう……何往復もすれば瞬間移動であっという間だし、てかアラクネの布のために何度も行ってるし、それにお世話になりっぱなしじゃ悪いからね。
札もこの辺りで見ないならユリスさんの店舗に置くっていうのも手だよなー。
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