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第9章
114.女神見習い、ドワーフの頼みを聞く(1)
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朝食後、リディがユリスさんにジャムのおすそ分けをすると言うので、パイ目当てについていくことにした。
「おはようございます」
「ん、これおすそ分け」
「わあ、ありがとうリディ」
「ん」
「ユリスさん、わたしはジャムパイを希望します!」
「わかりました。そうだ。甲羅を使った防具の試作品ができたのでよかったら試着してもらえますか?」
「早いですね、ぜひ!」
「ん!」
早速つけてみる。
「おー、結構いい感じかも」
ま、わたしは派手なウロコがついた防具があるので腕当てとすね当てしかつけてないけどね。
「ん、そうだね」
リディは胸当て、腕当て、すね当てを身につけ、リディが持てるサイズとなった盾を構えている。ブランもヘルメットをかぶせてもらって上機嫌だ。ちなみにユリスさんが一番苦労したのはブランのヘルメットらしいよ。
「どうですか……まだ試作なので気になるところがあったら言ってください」
「いやー、いまのところはないですけど……それにしてもこんなに早くできるなんて」
「ん、わたしもブランも特にないよ」
「実は以前エナさんから頂いた金属を使用したんですけど、あれ相当貴重でほとんど出回ってないんです。それで作ってみたら職人魂に火がついてしまいまして……」
「へー」
前に神の宿代でもらったことがあってユリスさんにあげたんだって……金属は使わないからほとんどユリスさんにあげ出るからよく覚えてないんだけどね。
「それでミスリルと言うんですが……魔の森の奥にあるかつては鉱山だったところに連れて行ってもらえませんか?そこでわずかに採掘できたそうなんです」
まー、ユリスさんには色々とお世話になってるし、この甲羅の胸当てや腕当ての使い心地も試してみたいし……瘴気さえどうにかなれば大丈夫かなー?あれ、そもそもユリスさんって戦えるのかな?
「ユリスさんって瘴気とかに耐性あります?魔の森は瘴気が濃いところも有るんですけど……」
うん、森の家は結界があるから気にしてなかったけど森の中をウロウロするなら聞いとかないと。
「あー、ないですね……」
「僕に任せて!ユリス1人くらいならなんとかできるよ!」
「おおー!」
まー、ブランが斥候の役目を果たしてくれるだろうし、キュリエルもなぜか行く気満々だし……なんとかなるかなー?
「リディはどう思う?」
「ん、任せる」
あ、そう……
「わかりました。危険だった場合、すぐに引き返すことを条件にしていいなら行きましょう。でも、その鉱山?の詳しい場所とかわからないんですけど……」
「もちろんです!だいたいの場所はわかってるので大丈夫です」
「じゃあ、いつ行きます?」
「明日にしよーよ!」
キュリエルなんでそんなに張り切ってるの?え?久々に好きにしてもいいところに行けるから?あっ、そう……いたずらも我慢してたもんね。
「じゃあ明日の朝、準備してうちの方に来てください」
「わかりました」
「あ、お昼も持ってきてくれると嬉しいです」
「準備して行きますね」
その後、リディとユリスさんによってパイが作られ大喜びしたことは言うまでもない。
◇ ◇ ◇
翌日
朝食を済ませ、防具を身につけていると……
「おはようございます」
「おはよー」
「「おはよう」」
ユリスさんの装備とか初めて見るわー……
「ユリスさん、武器はハンマーなんですか?」
「ええ、ハンマーが慣れているので……あっ、もちろん仕事用とは別物ですからね」
「はい。じゃあ早速出発しましょう。解体と荷物持ちは任せて!」
「ん」
「はい」
「しゅっぱーつ」
『お婿さんいるといいです!』
みんなの荷物を預かり出発……ユリスさんから預かったつるはしが大量で驚いた。うん、壊れてもたくさんあるから大丈夫ですだってよ。念には念をってことかな?あ、私もユリスさんが余ったという大きな甲羅をそのままストレージに放り込んだ。ほら、いざという時に盾にしようと思って。
ユリスさん曰くここから1、2時間の場所に鉱山があるらしい。
ユリスさんとキュリエル、リディ、ブラン、ライムそして私のメンバーだが、半分くらいはピクニック気分だったりして。
ユリスさんも約束通りお弁当も用意してくれたみたいだし、私も念のためポーションを多めに持ってきた。
道中もほとんど魔物に遭遇することはなく……遭遇してもユリスさんが倒してくれた。うん、めっちゃ強いんじゃね?え?集落ではこんなのゴロゴロいる?……ドワーフおそるべし。ただ、ほとんどのドワーフは報酬の酒目当てか必要な素材採取のためじゃないと動かないんだってさ……
そして地味にライムも強いし(解体する前に溶かそうとするから困ったけど)、キュリエルあんなに張り切ってたのが嘘のようにやる気ないし、リディとブランもしっかりついて行ってる。あれ、こんなに疲れてるの私だけ?がーん……体力の差かー。
はぁ……下手したら私、みんなに瞬殺されるレベルかも……怒らせないように気をつけよう。とくにキュリエル。だってキュリエルが本気出したら、上位ランクパーティでも戦えるか微妙らしい。倒せるかじゃなくて戦えるかだよ?やばいよね……
休憩を挟みつつ(ほぼ私のためだったよ)、しばらく進むと……
「あ、あれが鉱山の入り口だと思います」
「おおー……って結構、鬱蒼としてますね」
まー、すごい昔に森に飲み込まれたなら無理もないかー。
「中は暗い上、道が入り組んでいると思います。あまり離れず迷子になった場合は出来る限り動かないでください」
「わかりました」
「ん、わかった」
うん、鉱山に慣れているのは明らかにユリスさんだからね。大人しく従おう。
「魔物が住み着いている可能性もあります。危険な場合はすぐに引き返すのでそのつもりで」
「はい」
それぞれランプなどの灯を用意していよいよ鉱山に入ることとなった。
うん、魔結晶とかミスリルが見つかればいいなー。
「おはようございます」
「ん、これおすそ分け」
「わあ、ありがとうリディ」
「ん」
「ユリスさん、わたしはジャムパイを希望します!」
「わかりました。そうだ。甲羅を使った防具の試作品ができたのでよかったら試着してもらえますか?」
「早いですね、ぜひ!」
「ん!」
早速つけてみる。
「おー、結構いい感じかも」
ま、わたしは派手なウロコがついた防具があるので腕当てとすね当てしかつけてないけどね。
「ん、そうだね」
リディは胸当て、腕当て、すね当てを身につけ、リディが持てるサイズとなった盾を構えている。ブランもヘルメットをかぶせてもらって上機嫌だ。ちなみにユリスさんが一番苦労したのはブランのヘルメットらしいよ。
「どうですか……まだ試作なので気になるところがあったら言ってください」
「いやー、いまのところはないですけど……それにしてもこんなに早くできるなんて」
「ん、わたしもブランも特にないよ」
「実は以前エナさんから頂いた金属を使用したんですけど、あれ相当貴重でほとんど出回ってないんです。それで作ってみたら職人魂に火がついてしまいまして……」
「へー」
前に神の宿代でもらったことがあってユリスさんにあげたんだって……金属は使わないからほとんどユリスさんにあげ出るからよく覚えてないんだけどね。
「それでミスリルと言うんですが……魔の森の奥にあるかつては鉱山だったところに連れて行ってもらえませんか?そこでわずかに採掘できたそうなんです」
まー、ユリスさんには色々とお世話になってるし、この甲羅の胸当てや腕当ての使い心地も試してみたいし……瘴気さえどうにかなれば大丈夫かなー?あれ、そもそもユリスさんって戦えるのかな?
「ユリスさんって瘴気とかに耐性あります?魔の森は瘴気が濃いところも有るんですけど……」
うん、森の家は結界があるから気にしてなかったけど森の中をウロウロするなら聞いとかないと。
「あー、ないですね……」
「僕に任せて!ユリス1人くらいならなんとかできるよ!」
「おおー!」
まー、ブランが斥候の役目を果たしてくれるだろうし、キュリエルもなぜか行く気満々だし……なんとかなるかなー?
「リディはどう思う?」
「ん、任せる」
あ、そう……
「わかりました。危険だった場合、すぐに引き返すことを条件にしていいなら行きましょう。でも、その鉱山?の詳しい場所とかわからないんですけど……」
「もちろんです!だいたいの場所はわかってるので大丈夫です」
「じゃあ、いつ行きます?」
「明日にしよーよ!」
キュリエルなんでそんなに張り切ってるの?え?久々に好きにしてもいいところに行けるから?あっ、そう……いたずらも我慢してたもんね。
「じゃあ明日の朝、準備してうちの方に来てください」
「わかりました」
「あ、お昼も持ってきてくれると嬉しいです」
「準備して行きますね」
その後、リディとユリスさんによってパイが作られ大喜びしたことは言うまでもない。
◇ ◇ ◇
翌日
朝食を済ませ、防具を身につけていると……
「おはようございます」
「おはよー」
「「おはよう」」
ユリスさんの装備とか初めて見るわー……
「ユリスさん、武器はハンマーなんですか?」
「ええ、ハンマーが慣れているので……あっ、もちろん仕事用とは別物ですからね」
「はい。じゃあ早速出発しましょう。解体と荷物持ちは任せて!」
「ん」
「はい」
「しゅっぱーつ」
『お婿さんいるといいです!』
みんなの荷物を預かり出発……ユリスさんから預かったつるはしが大量で驚いた。うん、壊れてもたくさんあるから大丈夫ですだってよ。念には念をってことかな?あ、私もユリスさんが余ったという大きな甲羅をそのままストレージに放り込んだ。ほら、いざという時に盾にしようと思って。
ユリスさん曰くここから1、2時間の場所に鉱山があるらしい。
ユリスさんとキュリエル、リディ、ブラン、ライムそして私のメンバーだが、半分くらいはピクニック気分だったりして。
ユリスさんも約束通りお弁当も用意してくれたみたいだし、私も念のためポーションを多めに持ってきた。
道中もほとんど魔物に遭遇することはなく……遭遇してもユリスさんが倒してくれた。うん、めっちゃ強いんじゃね?え?集落ではこんなのゴロゴロいる?……ドワーフおそるべし。ただ、ほとんどのドワーフは報酬の酒目当てか必要な素材採取のためじゃないと動かないんだってさ……
そして地味にライムも強いし(解体する前に溶かそうとするから困ったけど)、キュリエルあんなに張り切ってたのが嘘のようにやる気ないし、リディとブランもしっかりついて行ってる。あれ、こんなに疲れてるの私だけ?がーん……体力の差かー。
はぁ……下手したら私、みんなに瞬殺されるレベルかも……怒らせないように気をつけよう。とくにキュリエル。だってキュリエルが本気出したら、上位ランクパーティでも戦えるか微妙らしい。倒せるかじゃなくて戦えるかだよ?やばいよね……
休憩を挟みつつ(ほぼ私のためだったよ)、しばらく進むと……
「あ、あれが鉱山の入り口だと思います」
「おおー……って結構、鬱蒼としてますね」
まー、すごい昔に森に飲み込まれたなら無理もないかー。
「中は暗い上、道が入り組んでいると思います。あまり離れず迷子になった場合は出来る限り動かないでください」
「わかりました」
「ん、わかった」
うん、鉱山に慣れているのは明らかにユリスさんだからね。大人しく従おう。
「魔物が住み着いている可能性もあります。危険な場合はすぐに引き返すのでそのつもりで」
「はい」
それぞれランプなどの灯を用意していよいよ鉱山に入ることとなった。
うん、魔結晶とかミスリルが見つかればいいなー。
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