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第1章
7.女神見習い、初のポイント交換に興奮する
しおりを挟む「ふっふっふっ……」
1日の仕事を終え、部屋へ戻る最中からニヤニヤが止まらない。
それでも部屋へ戻るまで人とすれ違う時はキリッとした真顔を目指したけど……多分真顔になりきれず変な顔してたと思う。
若干の不審者も仕方ない。だって、気づいたらニヤニヤしちゃうんだものっ……それは何故か?
本日、待ちに待った時がやってきたからです!
つ・い・に! 感謝ポイントが貯まったのですよ!
早速ステータスから感謝ポイント交換を開く。
「感謝ポイントさん、かもーんっ!」
わくわく、わくわくっ
------
感謝ポイント〈762ポイント〉累計〈762ポイント〉
[ポイント交換一覧]
・銀貨一枚 100ポイント
・金貨一枚 1000ポイント
・女神の服 一式(ワンピース、髪飾り、サンダル、外套、下着) 50ポイント
・市民の服 一式(シャツ、ひざ丈スカート、靴、外套、下着) 20ポイント
・冒険者の服 一式(シャツ、ベスト、パンツ、ブーツ、外套、下着) 30ポイント
・下着セット 2日分 15ポイント
・ハイポーション 初級 5ポイント
・マナポーション 初級 5ポイント
・ハイポーション材料 初級 10セット(体力草、ファル草、ラミールの花、きれいな水) 30ポイント
・マナポーション材料 初級 10セット(魔力草、レグラの花、デュラムの木の実、きれいな水) 30ポイント
・調合セット(鍋/大小、匙、器/大小、瓶20、小袋20、ナイフ、レシピ) 50ポイント
・簡易トイレ 700ポイント
・簡易シャワー 1000ポイント
・携行食 3日分 30ポイント
・カバン (大)30ポイント (中)20ポイント (小)10ポイント
------
もちろん交換するのは決まっているのですよっ!
【簡易トイレ 700ポイント】です!
------
【簡易トイレ 700ポイント】
感謝ポイントを交換しますか?
[はい] [いいえ]
------
連打する勢いで[はい]を選択!
「はやくっ、はやくっ」
------
【簡易トイレ 700ポイント 交換しました】
感謝ポイント〈62ポイント〉累計〈762ポイント〉
------
交換を終えると部屋の隅にポンッと、簡易トイレが出現した。
たったそれだけで辛かった数日が走馬灯のようにかけていく。
たかが数日と侮るなかれ……私の膀胱にとっては苦行の毎日だったのだ! それも今日で終わる。
ついに、ついに……
「簡易トイレげっとぉぉおおお!」
わーい、わーいっ!
ようやく手に入れた簡易トイレの見た目は工事現場に置いてあるような青みがかった四角い箱だった。
ただ、全体的につるんとしている。
「……あれ、おかしいな」
トイレの周りをぐるっと1周するも、入り口の扉が……見つからない。
「まじか。うーん……簡易トイレの使い方?」
ダメもとで念じてみるーー
------
【簡易トイレ】
持ち運びのできるトイレ。
バッグから出すと自動的に大きくなり設置されます。
仕舞う場合は『戻れ』と念じれば小さくなります。
使用の際は手を当てて『開け』と念じるとドアが開きます。
------
「ふんふん、なるほど……」
手を当て『開け』と念じると……
「おぉ、ドアが開いた」
トイレにさっそく入る。キレイな洋式トイレだ! わーい、わーいっ!
たとえ和式だったとしてもこっちの方が綺麗だし落ちる心配がなくてよかったけど、洋式の方が個人的に嬉しい。
「おぉ、トイレットペーパーまで完備していらっしゃる!」
若干変なテンションなのはご理解いただきたい……それほど辛かったんだなと思っていただければ幸いです。
「これはなくなったら自動で補充されるんだろうか……」
トイレットペーパーという一抹の不安を残しつつも『戻れ』と念じると簡易トイレはそのまま小さくなっていき最終的に手のひらサイズの長方形の箱になった。
「すばらしーい! 仕舞うときも便利じゃないですかっ」
こうして念願のポイント交換を済ませ、自身の膀胱の危機も過ぎ去ったのであった。
「女神様として頑張ってほんとによかった。今度は何を交換しようかな……」
後日、トイレットペーパーは自動で補充されていました。
どうやってとか、どこからとかそんなことはどうでもいいんです。結果あればいいのです。
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