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51 イベント その4
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そんなことしてたらいつのまにかあたりが薄明るくなってきた。
「おおー、朝日!火はもう消していいかなー」
水魔法で《水》を出し、火を消していく……
「うわっ、水蒸気やばー」
よし、ちゃんと消えてるね。
「……ん?なんか音がしたような?」
まさか、またプレイヤー?ま、あんな人たちはそうそう出でこないと思うけどさー
音のした方の茂みから飛び出してきたのは……
「あ!あれって……スライム?」
結構なスピードでこちらに向かってきたのでナイフを投げてみた。
えいっ!
「あー、避けられちゃったかー」
しかも勢いそのままに体当たりされてまたHPが減った……せっかくちょっと回復したのに。しかもなんか飛ばしてきたし!避けたら後ろでジュウッて音がしたんですけどっ……
「やばい。これは距離を取らないと!ってあれ?スライムどこいった?」
ま、まさか相手にもされず見逃されたとか?……がーん。
とりあえずさっきのナイフを回収し、今度出会ったときのためにエルダートレントの棍棒の先にナイフをくくりつけ長さを出してみた。
投擲ナイフはまだあるし、これでスライムにも勝てるはず!
しばらく歩き回ると……スライム発見!さっきのやつかはわからないけど近づいて棍棒を振り回す。
「はぁっ、はぁっ……」
全っ然当たらないんですけどー……なんか遊ばれてる気がしてきた。
「もうっ……えい!やぁ!とおー!……よし!あれ?」
やっと当たったと思ってもスライムは平気そうだし……なんで?
うーん、どうやらかすっただけじゃダメっぽい。うっすら見える核?を破壊しないと倒せないのかなー。
「はぁ、もう1回!」
諦めずに振り回していると……
「あ!当たった!」
なんとか核を壊すとスライムは光の粒子となって消えた。
「やったー!初めてモンスター倒せたっ」
スライムが消えた場所には何も残らなかった。
「あれ?ドロップ品はなし?」
グランツさん達が倒した時はその場に残ってたのに……んー、あっ!
そういえばわたしたちはアイテムボックスがいっぱいじゃない限り、アイテムボックスに収納されるんじゃなかったけ?
「おー、入ってる!」
アイテムボックスに入っていたのはスライムゼリー……クリスタルはなかった。残念。
ピコン!
〈スキル:槍術が取得可能になりました〉
「さっきのって槍術になるんだー……ただ振り回してただけなんだけど」
しかし、取得にはスキルポイントが……足りないよねー
その後もウロウロしているとスライムと出くわしたので攻撃……ふぅ、なんとか勝つことができた!そしてクリスタルも!
「よーし、スライムかかってこいやー!」
結果、どこからかやってきた大量のスライムに体当たりされた上に酸液で攻撃されて死に戻りましたよねー。これきっとR指定のおかげでグロくないけど、そうじゃない設定のひととかやばそうだね……
「はぁー、調子に乗りすぎたー」
ピコン!
〈種族がレベルアップしました。ステータスポイント5ポイント獲得しました〉
ピコン!
〈スキル:毒耐性がレベルアップしました。レベル5到達ボーナスとしてスキルポイント5ポイント獲得しました〉
「ふむふむ。酸液は毒耐性なんだ。新たな発見ですねー」
スタート地点に戻ってきたはいいけど、これからどうしよっかなー?
「あれ、そういえばこの街ってセーフティエリアなのかな?モンスター見ないけど」
しばらく街の中の建物をしらみつぶしに探してみるけど、あまり収穫はない。
クリスタルが数個とコアが2つだけ……でもでも!ランプゲットしちゃったんですよねー!しかも2つ!……今は使えないけど。
鑑定したら魔石を交換しないと使えないらしいので宝の持ち腐れってやつですよー。もちろん持ち帰るけどねー……
あとはなんか隠し扉?の奥の部屋にあった読めない本が数冊とよくわからないバック(鑑定したけどレベル不足だったのね)、投擲できそうなナイフが数本、あとコップとかお皿とかの食器セット。
ピコン!
「ん?」
なんだろー……あ、ベルから連絡きたのか!
『やっほー!リリー、どんな感じ?楽しんでる?』
「うん、なんとかやってるよー!あ、でもさっきプレイヤーに絡まれちゃったん……」
『えっ、まじ?すぐ行く!』
「あ、もう運営さんが対応してくれたから平気だよ?」
『でも、不安だしそっち行くね』
「うん。ありがとー」
ベルったら優しいんだからー
『目印とかある?』
「うーん。死に戻っちゃったから、スタート地点のあたりにいるんだけど……」
『スタート地点てどこだったの?わたしは森の中スタートだったんだけど……』
へぇー、プレイヤー全員が街の中スタートってわけじゃないんだ……ほんとにランダムに転移されちゃうのかー。他のメンバーはそれぞれ合流したりソロで楽しんだりしてるらしい……
「うーんと街の広場?みたいなところかな?」
『そっかー。アリッサたちも街の塔?あたりのスタートだったんだって……わたしもアリッサたちと合流しても良かったけど、どうせなら散らばってクリスタル集めたほうがいいかと思ってモンスター倒しまくってたんだよねー。で、ふとリリーはど困ってないか気になって連絡してみたってわけ』
「そっかー……うーん?わたしのスタート地点からは塔?は見えないなー」
『どうも街は1つしかないみたいなんだよね……かなりでかいけど。きっと塔の反対側かなー?ほかに目印になりそうなのはない?』
目印ねぇ……あ!
「森の端に大きな木はあるけど……目印にできるかなぁ?」
そうです。わたしがお世話になった木です。
『あ、それ知ってるかも?クランメンバーから聞いたわー……全然モンスターいないからすぐ移動したって。まぁ、いてもスライムくらいで全然クリスタル落とさないから不人気らしいよ』
「ほー」
あのひとたち以外にプレイヤーに会わないと思ったらそういうことだったのかー
『えっと……街中は合流が難しそうだからその木で待ち合わせでもいい?ちょっと時間かかるかも。迷子にならずに行ける?』
「うん、大丈夫だよー。その木の根元に穴があるからそこにいるねー」
『りょーかい』
さて、スライムにリベンジしながら、戻るぞー!
「そうだ、合流したら心配してきてくれる優しいベルにバーバラさんのお手製クッキーを分けてあげよう」
道中、地図のおかげで迷わず進みプレイヤーに会うこともなかった。
あとはスライムと数体出くわしてそのうちの半分くらい倒すことができた(あとは見逃されたり、HPがやばくなったので走って逃げた)……ベルの言う通りクリスタルは1つだけだったけど。あ、もちろん、道中の木はすべて揺らしたり、地面に埋まってないかもチェックしたよ!
「無事とうちゃーく!さて、ベルが来るまでサンドイッチ食べて待ってよーっと」
現在の収穫……
【至誠のクリスタル】×13
【叡智のクリスタル】×10
【生命のコア】×7
【読めない本】×5
【花瓶】×1
【綺麗な石】×2
【木の枝】×11
【くるみ】×42
【スライムゼリー】×5
【魔石式ランプ】×2
【よくわからないバック】×1
【ナイフ】×3
【食器セット】×1
「おおー、朝日!火はもう消していいかなー」
水魔法で《水》を出し、火を消していく……
「うわっ、水蒸気やばー」
よし、ちゃんと消えてるね。
「……ん?なんか音がしたような?」
まさか、またプレイヤー?ま、あんな人たちはそうそう出でこないと思うけどさー
音のした方の茂みから飛び出してきたのは……
「あ!あれって……スライム?」
結構なスピードでこちらに向かってきたのでナイフを投げてみた。
えいっ!
「あー、避けられちゃったかー」
しかも勢いそのままに体当たりされてまたHPが減った……せっかくちょっと回復したのに。しかもなんか飛ばしてきたし!避けたら後ろでジュウッて音がしたんですけどっ……
「やばい。これは距離を取らないと!ってあれ?スライムどこいった?」
ま、まさか相手にもされず見逃されたとか?……がーん。
とりあえずさっきのナイフを回収し、今度出会ったときのためにエルダートレントの棍棒の先にナイフをくくりつけ長さを出してみた。
投擲ナイフはまだあるし、これでスライムにも勝てるはず!
しばらく歩き回ると……スライム発見!さっきのやつかはわからないけど近づいて棍棒を振り回す。
「はぁっ、はぁっ……」
全っ然当たらないんですけどー……なんか遊ばれてる気がしてきた。
「もうっ……えい!やぁ!とおー!……よし!あれ?」
やっと当たったと思ってもスライムは平気そうだし……なんで?
うーん、どうやらかすっただけじゃダメっぽい。うっすら見える核?を破壊しないと倒せないのかなー。
「はぁ、もう1回!」
諦めずに振り回していると……
「あ!当たった!」
なんとか核を壊すとスライムは光の粒子となって消えた。
「やったー!初めてモンスター倒せたっ」
スライムが消えた場所には何も残らなかった。
「あれ?ドロップ品はなし?」
グランツさん達が倒した時はその場に残ってたのに……んー、あっ!
そういえばわたしたちはアイテムボックスがいっぱいじゃない限り、アイテムボックスに収納されるんじゃなかったけ?
「おー、入ってる!」
アイテムボックスに入っていたのはスライムゼリー……クリスタルはなかった。残念。
ピコン!
〈スキル:槍術が取得可能になりました〉
「さっきのって槍術になるんだー……ただ振り回してただけなんだけど」
しかし、取得にはスキルポイントが……足りないよねー
その後もウロウロしているとスライムと出くわしたので攻撃……ふぅ、なんとか勝つことができた!そしてクリスタルも!
「よーし、スライムかかってこいやー!」
結果、どこからかやってきた大量のスライムに体当たりされた上に酸液で攻撃されて死に戻りましたよねー。これきっとR指定のおかげでグロくないけど、そうじゃない設定のひととかやばそうだね……
「はぁー、調子に乗りすぎたー」
ピコン!
〈種族がレベルアップしました。ステータスポイント5ポイント獲得しました〉
ピコン!
〈スキル:毒耐性がレベルアップしました。レベル5到達ボーナスとしてスキルポイント5ポイント獲得しました〉
「ふむふむ。酸液は毒耐性なんだ。新たな発見ですねー」
スタート地点に戻ってきたはいいけど、これからどうしよっかなー?
「あれ、そういえばこの街ってセーフティエリアなのかな?モンスター見ないけど」
しばらく街の中の建物をしらみつぶしに探してみるけど、あまり収穫はない。
クリスタルが数個とコアが2つだけ……でもでも!ランプゲットしちゃったんですよねー!しかも2つ!……今は使えないけど。
鑑定したら魔石を交換しないと使えないらしいので宝の持ち腐れってやつですよー。もちろん持ち帰るけどねー……
あとはなんか隠し扉?の奥の部屋にあった読めない本が数冊とよくわからないバック(鑑定したけどレベル不足だったのね)、投擲できそうなナイフが数本、あとコップとかお皿とかの食器セット。
ピコン!
「ん?」
なんだろー……あ、ベルから連絡きたのか!
『やっほー!リリー、どんな感じ?楽しんでる?』
「うん、なんとかやってるよー!あ、でもさっきプレイヤーに絡まれちゃったん……」
『えっ、まじ?すぐ行く!』
「あ、もう運営さんが対応してくれたから平気だよ?」
『でも、不安だしそっち行くね』
「うん。ありがとー」
ベルったら優しいんだからー
『目印とかある?』
「うーん。死に戻っちゃったから、スタート地点のあたりにいるんだけど……」
『スタート地点てどこだったの?わたしは森の中スタートだったんだけど……』
へぇー、プレイヤー全員が街の中スタートってわけじゃないんだ……ほんとにランダムに転移されちゃうのかー。他のメンバーはそれぞれ合流したりソロで楽しんだりしてるらしい……
「うーんと街の広場?みたいなところかな?」
『そっかー。アリッサたちも街の塔?あたりのスタートだったんだって……わたしもアリッサたちと合流しても良かったけど、どうせなら散らばってクリスタル集めたほうがいいかと思ってモンスター倒しまくってたんだよねー。で、ふとリリーはど困ってないか気になって連絡してみたってわけ』
「そっかー……うーん?わたしのスタート地点からは塔?は見えないなー」
『どうも街は1つしかないみたいなんだよね……かなりでかいけど。きっと塔の反対側かなー?ほかに目印になりそうなのはない?』
目印ねぇ……あ!
「森の端に大きな木はあるけど……目印にできるかなぁ?」
そうです。わたしがお世話になった木です。
『あ、それ知ってるかも?クランメンバーから聞いたわー……全然モンスターいないからすぐ移動したって。まぁ、いてもスライムくらいで全然クリスタル落とさないから不人気らしいよ』
「ほー」
あのひとたち以外にプレイヤーに会わないと思ったらそういうことだったのかー
『えっと……街中は合流が難しそうだからその木で待ち合わせでもいい?ちょっと時間かかるかも。迷子にならずに行ける?』
「うん、大丈夫だよー。その木の根元に穴があるからそこにいるねー」
『りょーかい』
さて、スライムにリベンジしながら、戻るぞー!
「そうだ、合流したら心配してきてくれる優しいベルにバーバラさんのお手製クッキーを分けてあげよう」
道中、地図のおかげで迷わず進みプレイヤーに会うこともなかった。
あとはスライムと数体出くわしてそのうちの半分くらい倒すことができた(あとは見逃されたり、HPがやばくなったので走って逃げた)……ベルの言う通りクリスタルは1つだけだったけど。あ、もちろん、道中の木はすべて揺らしたり、地面に埋まってないかもチェックしたよ!
「無事とうちゃーく!さて、ベルが来るまでサンドイッチ食べて待ってよーっと」
現在の収穫……
【至誠のクリスタル】×13
【叡智のクリスタル】×10
【生命のコア】×7
【読めない本】×5
【花瓶】×1
【綺麗な石】×2
【木の枝】×11
【くるみ】×42
【スライムゼリー】×5
【魔石式ランプ】×2
【よくわからないバック】×1
【ナイフ】×3
【食器セット】×1
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