俺はモブなので。

バニラアイス

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今まで出された事のないような豪華な夕食

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「これは....」

あまりの豪華さに、一瞬たじろぐ。


「私が持ってきた食材達を使っているな。」

「え?どういう事ですか?」

「クレノの実家に行くのに何かないと失礼かと思って、少しばかり荷馬車に乗せて食材をいくつか持ってきたんだ。」

「いくつかって....」

この品数と量的に、結構持ってきたんじゃ....

「確か、大体荷馬車二十台分ほどの食材を持ってきたな。」

「にじゅ....!?」

二十台って...全然少しじゃない!

「だが、鶏や牛などの動物の用意ができてなくてな。

近々こちらに来るとは思うが....」

「まだあるんですか!?」

「?これくらい普通だろう。」

(いや、普通じゃないですそれは!)

これくらい当然だというような第二皇子の態度に、開いた口が塞がらない。


「料理が冷めてしまうから早く食べよう。」

と話を変えるように強引に手を引かれ、椅子に座らされる。

「でも....」

「私があげたものなのだから、遠慮する必要はない。沢山食べてくれ。」

「....そ、そう...ですか....?じゃあ....いただきます....」

俺はそう第二皇子に言われ、恐る恐る美味しそうな魚料理へと手を出した。


そしてパクリと一口食べると....

「っ....!!!」

口の中に幸せが広がる。

あまりの美味しさに俺は、我を忘れてばくばくと料理を口に頬張った。


「美味しいか?」

「はい!すごく美味しいです!」

こんなに美味しい料理は産まれて初めてかもしれない。


(これ、高級食材もだけど....)


「やっぱりハンスさんが作ったご飯は最高!」

「....ハンス......?」

俺がハンスさんの名前を出した瞬間、第二皇子の顔が一瞬にして険しいものへと変わった。

    
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