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庭
しおりを挟む「冗談だ。」
「.....」
この顔は絶対に嘘だと断言できる。
「それにしても、この庭は綺麗だな。」
第二皇子は疑うような目で見ている俺から逃げるように話を逸らした。
「そうですか?普通だと思いますけど.....」
「いや、細かい部分まで綺麗に剪定されている。掃除も行き届いているし、ここの庭師は優秀なのだろうな。」
そう俺が管理している庭を褒められ、じんわりと嬉しい気持ちが込み上げてくる。
「....実はこの庭、俺が管理しているんです。」
「!!!それは本当か?庭師は....」
「その....庭師を雇うお金も家にはないっていうか....俺、庭いじりとか花育てるのとかが結構好きで、小さい頃から俺がこの庭の管理を任されてるんです。」
(まぁ、最初は金がないからって、母さんに強制的にさせられてたけど。)
でも昔は嫌々やっていても、やっていく内に土をいじったり花を育てるのが好きになった。
「そうだったのか....」
「はい。だから殿下がこの庭を褒めてくれて、すごく嬉しいです。」
自分で庭を好きにできるというのはすごく楽しいし、こうやって誰かに褒められるのは、もっと嬉しい。
「.....」
そう俺がニヤけてるいると.....
チュッ________
「んっ....」
第二皇子にキスされた。
「我慢できない。可愛い。」
「ん....ふっ....、っ....で、殿下っ!ちょっ....ちょっと待って....!」
突然の事に驚きながら、俺は周りに誰もいないかまた確認する。
「周りに人がいない事は確認済みだ。」
そう言ってまた俺にキスをしながら、今度は服の中に手を入れてきた。
「あのっ....ここ外っ....」
「確かにここだと少し目立つな....」
「いや、目立つとかじゃなくて....わっ!?」
第二皇子は考え込むような仕草をしてから、俺を持ち上げる。
「ちょっ....殿下!!」
そして俺を抱えながら、第二皇子は庭の茂みへと進んで行った。
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