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信じられない
しおりを挟む「レイ....?」
「殿下?!」
第二皇子の突然の登場に、驚きを隠せない。
「レイ、なぜここに...今は皇太子の仕事も受け持っていて、忙しいのではなかったか?」
そうなのだ。
剣術大会が終わった後、皇太子は思っていたよりも第二皇子にやられた傷が酷く、さらに愛するカグラが行方不明になってしまい心にも身体にも大きなダメージを負った為、現在学園を離れ皇宮で療養中.........という事になっている。
だが実際は、今回の騒動を知った皇帝陛下が皇太子に激怒して学園から無理矢理連れ戻し、現在謹慎状態らしい。
その為、生徒会長がいない代わりに副会長である第二皇子が現在生徒会を取り仕切っている。
だからか第二皇子は最近忙しく、俺も会うのは剣術大会以来だ。
「業務がやっと落ち着いたから、愛しい恋人に会いに来ただけだ。」
そう言って第二皇子はジルベルト・クロンディアに見せつけるように俺の額にキスを落とした。
「っ.../////!!」
(目の前にジルベルト皇子がいるのに!!)
「レイ、お前がクレノ・シアと恋人だというのか?」
「あぁ。」
信じられないとでも言うようなジルベルト・クロンディアに、第二皇子は淡々と告げる。
「本当.....なのか.....?」
どうやら俺達が恋人同士だという事が信じられないらしい。
「事実だ。」
「私に嘘をついている訳ではないよな?」
「嘘ではない。
.....そんなに信じられないなら、証拠でも見せてやろうか?」
そう言った瞬間、第二皇子は俺の顎を持ち上げ.....
「んっ...!!」
俺の唇にかぶりついた。
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