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理由
しおりを挟む「私は.....私はアメリアが産まれた時から、この子を守らねばと自分の身体を鍛え抜き、両親の反対を押し切りこの学園の騎士科に入り自分の剣術を磨いた。成績優秀なアメリアと並ぶ為に、剣術だけではなく勉学にだって力を入れてきた。
それなのに....アメリアと会話をすれば、お前の話ばかり!お茶に誘っても毎回、今日はクレノ様と....と断られてしまう!」
「.....え?いや、あの.....」
「私なんてアメリアと仲良くなるまでに三年はかかったというのに、お前はたった数日でアメリアとあんなに仲良く....アメリアがお前に笑いかけているだけで腹立たしい!!」
「えっと.....」
(ジルベルト殿下....それは世間一般で言う嫉妬では?)
話を聞く限りどう考えても、ジルベルト・クロンディアは俺に嫉妬している。
「どうしてアメリアはお前の事ばかり....私だってアメリアの為に.....まさか、アメリアと恋人同士とかではないだろうな。」
俯きながらブツブツと呟いていたジルベルト・クロンディアがそう言って俺をギロリと睨みつける。
「え?!いや、アメリア皇女様とは友人関係で恋人じゃありませんよ!!」
突然何を言っているんだ、このシスコンは。
「どうだろうな。私の可愛いアメリアにアプローチされたら、どんな男だろうとイチコロだ。」
「いやいや、アプローチなんてされた事ありませんし、アメリア皇女様だって俺を友人として見ているに決まってますよ!それに俺には......」
(俺には殿下がいるのに、アメリア様となんて絶対ないっつーの!!)
俺が恋愛として好きなのは第二皇子ただ一人だけだ。
それ以外なんてありえない。
そう、言いたいのに.....
「俺には、なんだ?」
「う.....そ、それは.....」
口ごもる俺を見て何を勘違いしたのか、ジルベルト・クロンディアはまた怒り出す。
「やはり私に隠れてアメリアと....!」
「ち、ちがっ...」
「それは違うぞ、ジルベルト。」
「へ?」
突然声が聞こえたかと思えば、俺はその声の人物に後ろから抱き締められた。
「彼はアメリア皇女ではなく、私の恋人だ。」
そうジルベルト・クロンディアに言うのは、他でもない俺の恋人だった。
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