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第二皇子VS皇太子
しおりを挟む審判の声と共に第二皇子と皇太子が場内へ現れ、一気に周りが騒がしくなる。
シャーロットとデリク・グレイも喧嘩を止め、審判へと視線を向けた。
「いよいよね。」
「....うん。.........あ。」
客席の一番前にカグラを見つけた。
カグラも俺に気付いたようで、どうせ勝つのは皇太子だとでも言うかのように皇太子に大声で声援を贈り、俺を見てニヤリと笑った。
(....ムカつく。)
「殿下!頑張ってください!!」
カグラに負けじと、自分が出せる最大声量で第二皇子に声援を送った。
俺のその声に気付いた第二皇子が俺に向けて手を振り、そしてまた皇太子へと視線を元に戻す。
(殿下....頑張って.....)
二人は真剣な面持ちでお互いを見つめ合い、そして剣を抜いた。
その瞬間、場が一瞬で静まり返る。
「......始め!」
その声と同時に、第二皇子と皇太子は互いへと斬りかかった。
カキン____!!
刃と刃がぶつかり合う音だけが、場内へと響く。
そしてしばらくは両者互角の闘いといった感じだった。
だが、次第に皇太子が第二皇子に押され始め......
「っ....くっ....!」
皇太子は守るので手一杯のようで、第二皇子の攻撃を剣で受け止める事しかできていない。
そしてついに.....
キン_____!!!
第二皇子の剣が、皇太子の剣を弾き飛ばした。
そしてその剣が.......
ガンッ!!!!
「ひぃっ...!!」
カグラの頬を掠めて、後ろに立っていた柱に突き刺さった。
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