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学園ではなく皇宮へ
しおりを挟む(え...ちょっと待って。)
「この馬車、学園に向かってるんじゃ....?」
「??いいえ?この馬車は皇宮に向かってるのよ?」
そう当たり前のように言う皇后陛下に、まさかこの馬車が皇宮に向かっていると思っていなかった俺は急に緊張で胃が痛み出す。
「で、ですが、今日は外出許可を取っているだけで、学園の方に戻らないと....」
「あら、私はこの国の皇后なのよ?しばらく休んだってどうにでもなるわ。」
「......」
そう言われると、言い返す言葉もない。
「楽しみだわぁ....
これからしばらくは私の宮殿に泊まる事になるだろうから、沢山お話して色々な場所に出かけましょうね?」
そうにっこり微笑む顔は、第二皇子そっくりだ。
「......はい。」
もう返事をする事しかできない俺は馬車に揺られながら、これから皇帝陛下と会って起こり得る可能性がある事を考えた。
1、皇后陛下の言っている通りに皇帝陛下に気に入られて、無事第二皇子の婚約者になれる。
2、皇帝陛下に気に入られず、カグラのように追い出される。
3、皇帝陛下に粗相をしでかして、不敬罪で投獄される。
その後も次々と出てきたが、最初以外のすべての考えが悲惨で悪いものになっていく。
(ヤバい....考えれば考えるほど良くない方向に思考が......
あ"ぁ~~~!もう、逃げ出したい!!)
そんな心の叫びも虚しく、遂に馬車は皇城へとたどり着いてしまった。
「とりあえずレイは自室へ連れて行って、医者に診察してもらわないと。
クレノくんは早速だけど、私と一緒に夫の所へ行きましょうね。」
「で、でも、殿下が......」
「レイならただの風邪だろうし、薬を飲んでしばらく寝ていれば良くなるわよ。
うーん....でも、そうねぇ......夫に会う前に、まずは身なりを整えましょうか!さ、行きましょう!」
そして俺は第二皇子を馬車に残し、ズルズルと皇后陛下に引き摺られたのだった。
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