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中二病患者
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ピピッ、ピピッ、ピピッ、ピピッ
そんな音が俺の耳元で聞こえた。ゆっくりとまぶたを開けた後、腰を起こし周りを見渡す。寝室の窓からは一筋の光が差し込んでいる。手を動かして近くで鳴っていたアラーム時計を止めた。
「……朝か」
昨日はティーラさんに部屋を案内してもらって、その後に呼び出しアラームが鳴って一階に行って夕食を食べたんだ。そして部屋に戻って、トレーニングルームで体が悲鳴を上げるまで鍛錬したんだ。さっきから少し痛いのはおそらく筋肉痛だろう。
そこで俺はふと思い出す。
「今日は入学式か。楽しみだな」
そのあと、ベッドから降りて洗面所へ行き、顔を洗い歯を磨く。俺は寝癖には困らない。柔らかい髪質だから寝癖はあまり気にしていない。
『ノルン君、朝ごはんが出来たわ。早く降りてきなさい』
天井付近の壁に設置されていたスピーカーからティーラさんの声が聞こえた。昨日はピンポンパンポーン、という音だったのになんでだろう。
「まあいっか。よしっ! いざ食堂へ!」
俺はそう言って気持ちを切り替え、鍵をかけたあと、部屋から出て食堂へ向かった。
食堂には見た感じ百人を超える人がいた。ここの寮は王都に家がない人が使うことが多い。もちろん敢えて王都に住んでいるがここの寮を使っている人もいる。ちなみに今更だが男子寮と女子寮で棟が別れている。
食堂は朝から賑わっていた。
「俺が先に並んでたんだぞ!?」
「いや、この俺様が先に並んでた」
なんか朝からすごい声で言い合いをしている人がいるんだが、止めた方がいいのかな?
そんな事を思っていると、後ろから声がした。
「君、あいつらを止めるなんて思わない方がいいよ」
俺は後ろを向くと、黒髪黒目、そして黒眼鏡をつけたいかにも勉強できるオーラを放っている人がいた。
「……あの、あなたは?」
俺がそういうと嬉しそうに微笑んだあと、俺に詰め寄ってきた。
「よくぞ聞いてくれたっ! 僕の名はシャイニング=アロンソ。今日から二年生になる男であり、世界を影から支配するものだ。ちなみにこの眼鏡は伊達だっ!」
そうして言い放ったあと、なんか決めポーズしてる。俺は本能で察知した。この人はあまり関わってはいけない人だと。
「……あ、はい。僕の名前はノルン=ヘルリッヒです。今日からこの学院に通う新入生です」
「ノルン君! いい名前だね。僕のことを気軽にシャインと呼んで欲しい! いや、呼んでくれっ! こう見えてみんなは俺を変な目で見てくるんだ! 君しかいないっ!」
この人は多分、自分のおかしさを分かっていない。まあ、先輩の頼みごとだし、断りづらい。まあいっか。
「分かりました、シャイン先輩。あの、さっきのお話なんですが、どうして言い合ってる二人を止めない方がいいんですか?」
そうして俺は言い合ってる二人から視線をシャイン先輩の方へ戻した。
先輩はなぜか泣いていた。
えっ? 俺なんかしたのか?
「せ、先輩っ! なんていい響きなんだっ! ありがとう、ノルン君! 僕は嬉しい!」
初対面だけど分かったことがある。この人は同級生に相手にされず生きてきたんだろう。
俺は早く理由を聞きたかったのでもう一度聞いてみることにした。
「あの、先輩。どうしてあの二人を止めない方がいいんですか?」
さっきまで泣いていたなど分からないような顔で俺に言ってきた。
「彼らは僕たち二年生のトップだ。魔法も学力も互角。良きライバルなんだよ。だからいつもあんな感じなんだ。だからみんなは放置してるんだ」
へぇ、周りをしっかり見れるんだなこの人。それなのにこの性格ってなんだかかわいそうだ。
「そうだったんですか。教えていただいてありがとうございます」
二年生のトップか。今まで一人で鍛錬してきたけど、見て学ぶことも重要だな。機会があったら一度だけでも話してみたいな。
そうして俺とシャイン先輩は別れた。
その後、食堂でご飯を食べて、一度部屋に戻り、真新しいこの学院の制服を着た。
「アイリーンさん恐るべし。本当にサイズ合ってる。この制服すごくカッコいいな」
鏡の前に立つ俺は独り言を言っていた。
俺のきている制服はブラックを基調とした制服だ。
自分で言うのもアレだが、白い髪とこの制服の色のコントラストはすごくいいと思う。
「よしっ! それじゃ行くか!」
そう言って俺は今日の入学式に向けて早めに寮を出たのだった。
そんな音が俺の耳元で聞こえた。ゆっくりとまぶたを開けた後、腰を起こし周りを見渡す。寝室の窓からは一筋の光が差し込んでいる。手を動かして近くで鳴っていたアラーム時計を止めた。
「……朝か」
昨日はティーラさんに部屋を案内してもらって、その後に呼び出しアラームが鳴って一階に行って夕食を食べたんだ。そして部屋に戻って、トレーニングルームで体が悲鳴を上げるまで鍛錬したんだ。さっきから少し痛いのはおそらく筋肉痛だろう。
そこで俺はふと思い出す。
「今日は入学式か。楽しみだな」
そのあと、ベッドから降りて洗面所へ行き、顔を洗い歯を磨く。俺は寝癖には困らない。柔らかい髪質だから寝癖はあまり気にしていない。
『ノルン君、朝ごはんが出来たわ。早く降りてきなさい』
天井付近の壁に設置されていたスピーカーからティーラさんの声が聞こえた。昨日はピンポンパンポーン、という音だったのになんでだろう。
「まあいっか。よしっ! いざ食堂へ!」
俺はそう言って気持ちを切り替え、鍵をかけたあと、部屋から出て食堂へ向かった。
食堂には見た感じ百人を超える人がいた。ここの寮は王都に家がない人が使うことが多い。もちろん敢えて王都に住んでいるがここの寮を使っている人もいる。ちなみに今更だが男子寮と女子寮で棟が別れている。
食堂は朝から賑わっていた。
「俺が先に並んでたんだぞ!?」
「いや、この俺様が先に並んでた」
なんか朝からすごい声で言い合いをしている人がいるんだが、止めた方がいいのかな?
そんな事を思っていると、後ろから声がした。
「君、あいつらを止めるなんて思わない方がいいよ」
俺は後ろを向くと、黒髪黒目、そして黒眼鏡をつけたいかにも勉強できるオーラを放っている人がいた。
「……あの、あなたは?」
俺がそういうと嬉しそうに微笑んだあと、俺に詰め寄ってきた。
「よくぞ聞いてくれたっ! 僕の名はシャイニング=アロンソ。今日から二年生になる男であり、世界を影から支配するものだ。ちなみにこの眼鏡は伊達だっ!」
そうして言い放ったあと、なんか決めポーズしてる。俺は本能で察知した。この人はあまり関わってはいけない人だと。
「……あ、はい。僕の名前はノルン=ヘルリッヒです。今日からこの学院に通う新入生です」
「ノルン君! いい名前だね。僕のことを気軽にシャインと呼んで欲しい! いや、呼んでくれっ! こう見えてみんなは俺を変な目で見てくるんだ! 君しかいないっ!」
この人は多分、自分のおかしさを分かっていない。まあ、先輩の頼みごとだし、断りづらい。まあいっか。
「分かりました、シャイン先輩。あの、さっきのお話なんですが、どうして言い合ってる二人を止めない方がいいんですか?」
そうして俺は言い合ってる二人から視線をシャイン先輩の方へ戻した。
先輩はなぜか泣いていた。
えっ? 俺なんかしたのか?
「せ、先輩っ! なんていい響きなんだっ! ありがとう、ノルン君! 僕は嬉しい!」
初対面だけど分かったことがある。この人は同級生に相手にされず生きてきたんだろう。
俺は早く理由を聞きたかったのでもう一度聞いてみることにした。
「あの、先輩。どうしてあの二人を止めない方がいいんですか?」
さっきまで泣いていたなど分からないような顔で俺に言ってきた。
「彼らは僕たち二年生のトップだ。魔法も学力も互角。良きライバルなんだよ。だからいつもあんな感じなんだ。だからみんなは放置してるんだ」
へぇ、周りをしっかり見れるんだなこの人。それなのにこの性格ってなんだかかわいそうだ。
「そうだったんですか。教えていただいてありがとうございます」
二年生のトップか。今まで一人で鍛錬してきたけど、見て学ぶことも重要だな。機会があったら一度だけでも話してみたいな。
そうして俺とシャイン先輩は別れた。
その後、食堂でご飯を食べて、一度部屋に戻り、真新しいこの学院の制服を着た。
「アイリーンさん恐るべし。本当にサイズ合ってる。この制服すごくカッコいいな」
鏡の前に立つ俺は独り言を言っていた。
俺のきている制服はブラックを基調とした制服だ。
自分で言うのもアレだが、白い髪とこの制服の色のコントラストはすごくいいと思う。
「よしっ! それじゃ行くか!」
そう言って俺は今日の入学式に向けて早めに寮を出たのだった。
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