222 / 227
第10章 アマビリスの乙女
27 アマビリスの乙女
しおりを挟む
一日早いですがメリークリスマス!
投稿期間が結構空いてしまいましたが、これにて第10章 アマビリスの乙女 完結です。
今年はこの話が最後の投稿となります。
次の章に行くまでにまた期間が空いてしまうとは思いますが、これからもゆるりと投稿が出来ればなと思っていますので、この先もお付き合いいただければ幸いです。
今年もお読みいただきありがとうございました。また来年も宜しくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シェルバート伯爵家での騒動から数日。
私達は特別に与えられた療養という名の休暇を終え、無事学院生活に戻っていた。
療養とは名ばかりで、別にたいした怪我をしたわけでもなく、まあ戦闘を行ったときは心身共にボロボロだったけれど、掠り傷程度で済んでいるわけで、周りが心配して大袈裟に言っているだけなのだ。
とはいえ、ここ数日ゆっくりと過ごせたのは良かった。
私は寧ろ元気な方だし、何なら私よりも姉様やフランさん、レヴィ君、テオ先輩達こそ、この機会にゆっくりと療養してほしいものだ。
そういえばフランさん、今では既に心身共に回復していて、ちらりとしか見ていないが学院にも通常通り通っている。顔色も良く元気そうにしていたから本当に良かった。
それに彼の隣には同じく元気になった姉様がいるし、笑い合う二人を見ていると安心感がある。
それに妹として見て来たから分かる。姉様のあの表情は、心からの笑顔なんだって。
あんな安心しきった姉様いつぶりに見ただろう。二人が幸せそうで本当に何よりだ。
そういえば後から聞いた話、フランさんにかけられていたベラ先輩の魅了魔法だが、魔法の効果はしっかりと発揮されていて、それは私も直接この目で見たので分かってはいるのだが、どうやら普通の人の精神ならとっくに理性を失い、彼女の操り人形となっていただろうとの事で。
そんな恐ろしい魔法を施されていたにも関わらず、フランさんは何度か自我を取り戻している。
それはつまり彼の意思が魔法の効果以上に強かったという事になるのだが。
それって裏を返せば姉様への想いが強くて、魔法にも打ち勝ってしまったとも言えるのでは?
これは愛?愛だよね?……愛って偉大だな。なんてね。
あ、そうそう、今回の騒動の原因と言っても過言ではない、ある意味捕獲に成功した瘴気の塊だけど、今は氷漬けになっていて、その状態のまま王宮の方へと引き渡され厳重に隔離されているらしい。
瘴気の件は既に国王陛下を筆頭に、騎士団や父様達が秘密裏に動いており、更には変に騒ぎを起こし混乱させない為、この事はごく一部の人間のみしか知らされていない、極秘情報となったのだった。
当然、今回騒動に関与した私達にも、他言無用にと通達が来ている。
そして隔離されている瘴気はというと、現在王宮の魔法士達が研究を行っており、その他、父様達精鋭部隊が魔族の足取りを調査する流れになったのだった。
どちら共に重要な役目なだけあって、両者に緊張が走る。
ちなみに精鋭部隊とは、戦闘において腕に自信のある者、なおかつ国王陛下直々に実力を認められ指名された人達の集まりで、その中にはレヴィ君の兄、ルドルフさん、そして父であるローレンス侯爵が所属する王国騎士団等も含まれている。
そんな選りすぐりされた精鋭の中、父様も一員としてしれっといるのが普通に凄い。
馬鹿にしているつもりはないけど、普段邸にいるときの父様しか見た事がない私から言わせれば、変な気持ちになるのも仕方ないだろう。あまりにも普段の過保護な父様からはイメージがかけ離れているのだから。
とはいえ、国王陛下と親しく話している姿(本当に親しいわけだけど)を見ているから、それだけの信頼も陛下からされているのも確かで、やはりそれだけ凄い人なんだって改めて思い知らされる。
ここ数日邸にはいるものの、いつも以上に忙しそうにしている父様を何度か見かける。
そんな多忙な中でも、合間合間を縫って、療養中だった私と姉様の様子を見に顔を出していたのだから、凄いのか親馬鹿なのか分からなくなる。
でも今回は自分でもやりすぎたと深く反省している。
母様だって外見は穏やかに見えたけど、きっと凄く心配させてしまっただろうし。ルカは……全く感情を包み隠さず、沢山のお説教をされたけど……。
その上、母様まで怒らせたらとんでもない。収拾つかなくなるよ……。気を付けよう。
ともあれ皆が無事で本当に良かった。
今だ謹慎中のベラ先輩ともその内、謹慎期間が終われば会えるだろうし。
ただ一つになっている事が。
ベラ先輩の言っていた、‘‘商人‘‘と呼ばれていた存在。
実はここ数日その人物を捜索しているのだが、一向にその人物に繋がる手掛かりはなく、未だ行方不明なのだそう。
本当に不思議だ。魔法士が探しても手掛かりさえ掴めないなんて、そんな事があり得るのだろうか?
ふとそこで考える。騒動の黒幕は恐らく魔族だが、先輩の言う‘‘商人‘‘も只者ではない。少なくともただの商人ではないのだろうと。
そしてこれはあくまで仮説だが、この‘‘商人‘‘、魔族だったのではないか?といったもので。
伝説上の存在、そして私達の前に現れ、驚異的な力を知らしめた上位種族。
そんな魔族が商人に成りすますなど、造作もないはずだ。
もしもそうだとすれば、魔法士が死力を尽くしても商人を見つけられないのにも納得がいくと言うもの。
まあ、あくまで仮説だから、証拠もないしこれ以上は分からないが。
不安は残るが、一応脅威は去ったと見て言い、のか…?
それより今日は私、いや学院中の大ニュースがあったのだ。一難去って気が緩んでいる自覚はあるが、正直こちらの方が大事といって良い。
なんと、ついにフランさんが姉様に想いを告げたのだ。
告白である。めでたい話だ。
詳しい話はまだ聞いていないものの、フランさんから告白をしたのだと噂で知り、私としてはそれだけで自分の事のように嬉しく思い、天にも昇る気持ちだったのを今でも覚えている。
だって姉様の答えなんてもう分かりきっているのだから。
その告白を目撃した生徒によれば、物静かでクールなイメージだったフランさんが、珍しく頬を赤く染め、それでも意を決した様子で姉様に想いを告げた。そんな彼を最初はぽかんと聞いていた姉様だったが、一拍後には彼と同じように頬を赤く染め、照れて恥ずかしそうに俯いてしまう――――が、しかし彼女は徐に顔を上げて告げた――――。
その瞬間、周囲の人間は皆彼女に魅了された。
この記憶を目撃した人は忘れないだろう。
春に咲いた満開の花のように美しい笑みを湛えた、一途に一人の想い人を見つめる、恋する乙女がそこにはいたのだと。
投稿期間が結構空いてしまいましたが、これにて第10章 アマビリスの乙女 完結です。
今年はこの話が最後の投稿となります。
次の章に行くまでにまた期間が空いてしまうとは思いますが、これからもゆるりと投稿が出来ればなと思っていますので、この先もお付き合いいただければ幸いです。
今年もお読みいただきありがとうございました。また来年も宜しくお願いします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
シェルバート伯爵家での騒動から数日。
私達は特別に与えられた療養という名の休暇を終え、無事学院生活に戻っていた。
療養とは名ばかりで、別にたいした怪我をしたわけでもなく、まあ戦闘を行ったときは心身共にボロボロだったけれど、掠り傷程度で済んでいるわけで、周りが心配して大袈裟に言っているだけなのだ。
とはいえ、ここ数日ゆっくりと過ごせたのは良かった。
私は寧ろ元気な方だし、何なら私よりも姉様やフランさん、レヴィ君、テオ先輩達こそ、この機会にゆっくりと療養してほしいものだ。
そういえばフランさん、今では既に心身共に回復していて、ちらりとしか見ていないが学院にも通常通り通っている。顔色も良く元気そうにしていたから本当に良かった。
それに彼の隣には同じく元気になった姉様がいるし、笑い合う二人を見ていると安心感がある。
それに妹として見て来たから分かる。姉様のあの表情は、心からの笑顔なんだって。
あんな安心しきった姉様いつぶりに見ただろう。二人が幸せそうで本当に何よりだ。
そういえば後から聞いた話、フランさんにかけられていたベラ先輩の魅了魔法だが、魔法の効果はしっかりと発揮されていて、それは私も直接この目で見たので分かってはいるのだが、どうやら普通の人の精神ならとっくに理性を失い、彼女の操り人形となっていただろうとの事で。
そんな恐ろしい魔法を施されていたにも関わらず、フランさんは何度か自我を取り戻している。
それはつまり彼の意思が魔法の効果以上に強かったという事になるのだが。
それって裏を返せば姉様への想いが強くて、魔法にも打ち勝ってしまったとも言えるのでは?
これは愛?愛だよね?……愛って偉大だな。なんてね。
あ、そうそう、今回の騒動の原因と言っても過言ではない、ある意味捕獲に成功した瘴気の塊だけど、今は氷漬けになっていて、その状態のまま王宮の方へと引き渡され厳重に隔離されているらしい。
瘴気の件は既に国王陛下を筆頭に、騎士団や父様達が秘密裏に動いており、更には変に騒ぎを起こし混乱させない為、この事はごく一部の人間のみしか知らされていない、極秘情報となったのだった。
当然、今回騒動に関与した私達にも、他言無用にと通達が来ている。
そして隔離されている瘴気はというと、現在王宮の魔法士達が研究を行っており、その他、父様達精鋭部隊が魔族の足取りを調査する流れになったのだった。
どちら共に重要な役目なだけあって、両者に緊張が走る。
ちなみに精鋭部隊とは、戦闘において腕に自信のある者、なおかつ国王陛下直々に実力を認められ指名された人達の集まりで、その中にはレヴィ君の兄、ルドルフさん、そして父であるローレンス侯爵が所属する王国騎士団等も含まれている。
そんな選りすぐりされた精鋭の中、父様も一員としてしれっといるのが普通に凄い。
馬鹿にしているつもりはないけど、普段邸にいるときの父様しか見た事がない私から言わせれば、変な気持ちになるのも仕方ないだろう。あまりにも普段の過保護な父様からはイメージがかけ離れているのだから。
とはいえ、国王陛下と親しく話している姿(本当に親しいわけだけど)を見ているから、それだけの信頼も陛下からされているのも確かで、やはりそれだけ凄い人なんだって改めて思い知らされる。
ここ数日邸にはいるものの、いつも以上に忙しそうにしている父様を何度か見かける。
そんな多忙な中でも、合間合間を縫って、療養中だった私と姉様の様子を見に顔を出していたのだから、凄いのか親馬鹿なのか分からなくなる。
でも今回は自分でもやりすぎたと深く反省している。
母様だって外見は穏やかに見えたけど、きっと凄く心配させてしまっただろうし。ルカは……全く感情を包み隠さず、沢山のお説教をされたけど……。
その上、母様まで怒らせたらとんでもない。収拾つかなくなるよ……。気を付けよう。
ともあれ皆が無事で本当に良かった。
今だ謹慎中のベラ先輩ともその内、謹慎期間が終われば会えるだろうし。
ただ一つになっている事が。
ベラ先輩の言っていた、‘‘商人‘‘と呼ばれていた存在。
実はここ数日その人物を捜索しているのだが、一向にその人物に繋がる手掛かりはなく、未だ行方不明なのだそう。
本当に不思議だ。魔法士が探しても手掛かりさえ掴めないなんて、そんな事があり得るのだろうか?
ふとそこで考える。騒動の黒幕は恐らく魔族だが、先輩の言う‘‘商人‘‘も只者ではない。少なくともただの商人ではないのだろうと。
そしてこれはあくまで仮説だが、この‘‘商人‘‘、魔族だったのではないか?といったもので。
伝説上の存在、そして私達の前に現れ、驚異的な力を知らしめた上位種族。
そんな魔族が商人に成りすますなど、造作もないはずだ。
もしもそうだとすれば、魔法士が死力を尽くしても商人を見つけられないのにも納得がいくと言うもの。
まあ、あくまで仮説だから、証拠もないしこれ以上は分からないが。
不安は残るが、一応脅威は去ったと見て言い、のか…?
それより今日は私、いや学院中の大ニュースがあったのだ。一難去って気が緩んでいる自覚はあるが、正直こちらの方が大事といって良い。
なんと、ついにフランさんが姉様に想いを告げたのだ。
告白である。めでたい話だ。
詳しい話はまだ聞いていないものの、フランさんから告白をしたのだと噂で知り、私としてはそれだけで自分の事のように嬉しく思い、天にも昇る気持ちだったのを今でも覚えている。
だって姉様の答えなんてもう分かりきっているのだから。
その告白を目撃した生徒によれば、物静かでクールなイメージだったフランさんが、珍しく頬を赤く染め、それでも意を決した様子で姉様に想いを告げた。そんな彼を最初はぽかんと聞いていた姉様だったが、一拍後には彼と同じように頬を赤く染め、照れて恥ずかしそうに俯いてしまう――――が、しかし彼女は徐に顔を上げて告げた――――。
その瞬間、周囲の人間は皆彼女に魅了された。
この記憶を目撃した人は忘れないだろう。
春に咲いた満開の花のように美しい笑みを湛えた、一途に一人の想い人を見つめる、恋する乙女がそこにはいたのだと。
0
お気に入りに追加
136
あなたにおすすめの小説
離婚した彼女は死ぬことにした
まとば 蒼
恋愛
2日に1回更新(希望)です。
-----------------
事故で命を落とす瞬間、政略結婚で結ばれた夫のアルバートを愛していたことに気づいたエレノア。
もう一度彼との結婚生活をやり直したいと願うと、四年前に巻き戻っていた。
今度こそ彼に相応しい妻になりたいと、これまでの臆病な自分を脱ぎ捨て奮闘するエレノア。しかし、
「前にも言ったけど、君は妻としての役目を果たさなくていいんだよ」
返ってくるのは拒絶を含んだ鉄壁の笑みと、表面的で義務的な優しさ。
それでも夫に想いを捧げ続けていたある日のこと、アルバートの大事にしている弟妹が原因不明の体調不良に襲われた。
神官から、二人の体調不良はエレノアの体内に宿る瘴気が原因だと告げられる。
大切な人を守るために離婚して彼らから離れることをエレノアは決意するが──。
-----------------
とあるコンテストに応募するためにひっそり書いていた作品ですが、最近ダレてきたので公開してみることにしました。
まだまだ荒くて調整が必要な話ですが、どんなに些細な内容でも反応を頂けると大変励みになります。
書きながら色々修正していくので、読み返したら若干展開が変わってたりするかもしれません。
作風が好みじゃない場合は回れ右をして自衛をお願いいたします。

【前編完結】50のおっさん 精霊の使い魔になったけど 死んで自分の子供に生まれ変わる!?
眼鏡の似合う女性の眼鏡が好きなんです
ファンタジー
リストラされ、再就職先を見つけた帰りに、迷子の子供たちを見つけたので声をかけた。
これが全ての始まりだった。
声をかけた子供たち。実は、覚醒する前の精霊の王と女王。
なぜか真名を教えられ、知らない内に精霊王と精霊女王の加護を受けてしまう。
加護を受けたせいで、精霊の使い魔《エレメンタルファミリア》と為った50のおっさんこと芳乃《よしの》。
平凡な表の人間社会から、国から最重要危険人物に認定されてしまう。
果たして、芳乃の運命は如何に?

[完結] 邪魔をするなら潰すわよ?
シマ
ファンタジー
私はギルドが運営する治療院で働く治療師の一人、名前はルーシー。
クエストで大怪我したハンター達の治療に毎日、忙しい。そんなある日、騎士の格好をした一人の男が運び込まれた。
貴族のお偉いさんを魔物から護った騎士団の団長さんらしいけど、その場に置いていかれたの?でも、この傷は魔物にヤられたモノじゃないわよ?
魔法のある世界で亡くなった両親の代わりに兄妹を育てるルーシー。彼女は兄妹と静かに暮らしたいけど何やら回りが放ってくれない。
ルーシーが気になる団長さんに振り回されたり振り回したり。
私の生活を邪魔をするなら潰すわよ?
1月5日 誤字脱字修正 54話
★━戦闘シーンや猟奇的発言あり
流血シーンあり。
魔法・魔物あり。
ざぁま薄め。
恋愛要素あり。

いっとう愚かで、惨めで、哀れな末路を辿るはずだった令嬢の矜持
空月
ファンタジー
古くからの名家、貴き血を継ぐローゼンベルグ家――その末子、一人娘として生まれたカトレア・ローゼンベルグは、幼い頃からの婚約者に婚約破棄され、遠方の別荘へと療養の名目で送られた。
その道中に惨めに死ぬはずだった未来を、突然現れた『バグ』によって回避して、ただの『カトレア』として生きていく話。
※悪役令嬢で婚約破棄物ですが、ざまぁもスッキリもありません。
※以前投稿していた「いっとう愚かで惨めで哀れだった令嬢の果て」改稿版です。文章量が1.5倍くらいに増えています。

前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。

私は、忠告を致しましたよ?
柚木ゆず
ファンタジー
ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私マリエスは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢ロマーヌ様に呼び出されました。
「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」
ロマーヌ様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は常に最愛の方に護っていただいているので、貴方様には悪意があると気付けるのですよ。
ロマーヌ様。まだ間に合います。
今なら、引き返せますよ?

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる