178 / 226
第9章 愁いのロストフラグメント
8 その場所は……
しおりを挟む
脳裏にある光景が浮かぶ。
シュレーデル王国での一件。
魔族と思わしき尖った耳と赤い瞳をした少年。
レヴィ君に対して‘‘何か‘‘をした事。
その後、彼の首に出来た黒い痣。
そしてあの時少年が言っていた言葉。
『大丈夫だよ、お嬢ちゃん。殺しはしないよ。坊やにはやってもらう事があるからね』
やってもらう事――。
この意味の分からなかったもの全てが繋がった気がする。目的まではまだ分からないけど今回の件……。
黒幕はシュレーデル王国で見たあの少年だ……!
そして残した言葉通り、レヴィ君に何かをやらせようとしている……!
……最悪の展開だ。
魔族と思しき少年に連れ去られ、今も恐らく一緒にいるだろう彼は、今もまさに命の危機に晒されている。
いつ命を奪われてもおかしくない状況なのだ。
「――ルちゃんっ、エルちゃんっ!」
「……っ!」
考える事に没頭していて自分を呼ぶ声にはっと我に返ると、目の前には必死な顔をしたウルと、その隣に心配そうにこちらの様子を伺うニールさんの姿があった。
「すみません……、考え事をしていて」
「無理もないわね。でもエルちゃん考えている暇はないわ。直ぐにディランに伝えるわよ」
「は、はいっ」
ニールさんには申し訳ないけど急がないといけない。
そう思いローレンス侯爵邸へ引き返そうとした時。
「待って」
ニールさんから制止の声が掛かる。それに私達二人は揃って振り返る。
「君達の様子からして急を要する事は理解している。けれど伝えておきたい事があるんだ」
「え……?」
「君の探し人――レヴィと言ったね。実は彼の姿を見かけた後、僕は後を追いかけたんだ」
魔族の少年が関わっているという衝撃の事実を知ったばかりなのに、追い打ちをかけるかのように更に衝撃の情報がニールさんの口から放たれる。
それに私は固唾を呑みつつ、先に続く言葉を黙って待つ。
「ただ先に言っておくけれど彼の今いる居場所までは分からない。僕はそこまで強い力を持った精霊ではないから、彼を連れ去った何者か――君達はもう正体が分かっているようだけど、そいつに見つかれば僕は勝てない。それくらいそいつは禍々しくて悍ましい存在だった」
そうだ。あの少年はシュレーデル王国で襲い掛かって来た時に、ウルが施したシールドを破壊していた。
ウルは上位精霊であり、光を司る魔族とは言わば真逆の性質を持った存在。
光は浄化にも通じていて魔のものが放つ瘴気にも打ち勝てる力がある。そんな力を持つウルの障壁を破壊したとなればあの魔族は相当に強い。
だからニールさんの言うように、上位精霊よりも力が弱い精霊ではあの魔族には勝てないのだろう。
それを分かった上でそれでもニールさんは後を追いかけてくれたと言う事で……。
命の危険があったのにそこまでしてくれて、それが今功を奏した結果をもたらしてくれたと言っても過言ではない。
私は彼に心の中で感謝しつつ、話にも耳を傾けた。
「気づかれないよう後を追いかけ始めて直ぐだった。そいつは覚束ない足取りのレヴィを乱暴に肩に抱え、そして一瞬にしてその場から消え去ったんだ。消え去ったと言ってもテレポートをした訳ではなくて、ただ動きが速すぎるってだけだから、まだ僕でも追う事は出来た。それからそいつは西に向かって進んでいたけどおかしいんだ」
そこまで話すと彼は疑問符を浮かべた。私も首を傾げながらも口を挟む事なく続きを待った。
「その先、西には何もないんだ。いや、‘‘今は‘‘何もないと言った方が正しいか。不思議に思ったけどひとまず後を追いかける事に専念していた時、そいつが急に動きを止めて立ち止まった。始めは僕が追跡している事を気づかれたのかと思って少し焦ったけどどうやら違ったようで、けれどそう安心したのも束の間、またその姿が視界から消えてしまったのさ。それも今度はテレポートを使ったようでそこで足取りが途絶えてしまったんだ」
ニールさんはしょんぼりと項垂れた。
でもこれで最後まで追いかけられなかったと言った事に納得した。相手がテレポートを使用してしまえば精霊と言えども探知は難しいだろう。
それなのにここまで教えてくれた事に感謝しかない。目的地とまではいかなくても、途中まで場所が分かればまたそこから追跡できる可能性があるのだから。
「ニールさん落ち込まないで下さい。話して下さった事だけでも私達にとってはとても貴重な情報です。本当にありがとうございます。あの…申し訳ないのですが、最後に二人を見たその場所を教えてはくれませんか?」
私はそう必死にお願いした。これ以上にない程真剣に。
必死な私に顔を上げた彼は軽く微笑むと言った。
「勿論教えるよ。でも言葉よりも実際に見た方が良いと思うな。――ウルティナ様」
「ええ、分かったわ」
彼が話をしている間ずっと黙っていたウルに急に話が振られる。
だがそれに動じる事なく、するべき事は分かっていると言うように軽く返事をすると、彼女は徐にニールさんへ己の手を差し出す。
これから何が始まるのかと、私は首を傾げるがその疑問は直ぐに解決する事となる。
「これから僕が実際に見たものを君にも見てもらう。ただ僕の力だけでは難しいからウルティナ様の力を少し分けて頂く事になるんだけどね」
「それくらいどうって事ないわ」
ウルは得意げに胸を張っていて、それを見たニールさんは苦笑いを浮かべてる。
それにしても実際に彼が見たものを私にも見せる、なんてそんな事が可能なんだ。
録画した動画を後からもう一度見る、みたいな感じなんだろうけど、この世界にそういった機械はないし、傍から見たら凄い事なんだろうな。
それに自分の力だけでは使用出来ないから、ウルに力を借りるってニールさんも言っていたし。精霊でも難しい事なんだきっと。
私が変に感心しているとその間に必要な準備が終わったようだ。
「それでは失礼」
ウルと繋いでいた方とは反対の手で彼が私の手を取る。
そうしてされるがままにしていると身体に変化があった。繋いでいる手を通して、そこから段々と身体全体が温かくなってくるような、不思議な感覚。優しい光の温かさ。
「始めるよ。目を閉じて」
「はい」
身体に起こった変化を不思議に思っているとニールさんの指示する声が聞こえてくる。
咄嗟に我に返った私は彼の指示通りゆっくりと目を閉じる。
すると真っ暗だった視界に唐突にある風景が浮かび上がった。と言っても鮮明にではなく靄が掛かったような光景だ。
それは視界と言うより頭に直接映像が流れ込んでくるような感覚に近い。
まあそんな事された事ないから変な感じだけど。
それよりこれは夜…?それに木々が並んでいて……、これって今私達がいる場所、だよね……?
その映像……風景は彼の語っていた、月光が照らす静かな夜の光景だった。
不明瞭だった視界が徐々に鮮明になっていき、夜目の利かない人間とはまた違ったその光景に私は思わず息を呑んだ。
……これが精霊が見ている世界。
唯々美しい景色にそんな感想を抱く。暫く眺めていたいとは思うが、それは叶わない。
画面が切り替わるように見えていた景色が変わり、視線の先に二つの影が現れる。あれがニールさんが見たと言うレヴィ君と魔族と思われる少年なのだろう。
確かに遠いけれど問題ないくらいには良く見える。
そう思っている間にも二つの影は誰に気づかれる事もなく進んで行く。
彼の話に合った通り、魔族の少年が途中でレヴィ君を肩に担ぎ、次の瞬間にはその姿が視界から消えたが、直ぐにまた視界にその姿を捉える。
本当にテレポートをしたような消え方だったな……。
話を聞いた時もそうだけど、実際にこの目で見ても信じがたい。
それにしれっと言っていたけど、あの動きをする魔族の少年の後を追いかけていたニールさんも相当凄いと思うけど……。
驚き半分、呆れ半分となんとも複雑な気持ちを抱いていると更に場面が変わる。
そしてその景色に私ははっとした。
私この場所知ってる……っ!
真っ暗で月の光以外明かりはなく、近くには殆ど建物もなくて、あったとしても廃墟同然のものばかりだ。そこら中に瓦礫が散らばっている。
それも元々あった建物が壊れ、それが残骸となって残っているに過ぎない。
そんな光景が辺り一帯続いていた。
その一帯を前にして魔族の少年が足を止める。そして次の瞬間にはその姿が消えていた。
先程の高速移動と同じに見えたが、ニールさん曰く今のはテレポートを使用しての移動だという。
忽然と姿が消え、その場には廃墟と瓦礫の山、そして少し離れた位置にある古い神殿のような建物しか残っていなかった。
あの神殿のような建物――いや、神殿だった建物。
数年前、自身の体験した出来事が鮮明に蘇ってくる。
その当時、栄えていたがその後滅びの一途を辿ったと言われている、滅びの街。
あの場所は――アイビスと呼ばれていた街だ。
シュレーデル王国での一件。
魔族と思わしき尖った耳と赤い瞳をした少年。
レヴィ君に対して‘‘何か‘‘をした事。
その後、彼の首に出来た黒い痣。
そしてあの時少年が言っていた言葉。
『大丈夫だよ、お嬢ちゃん。殺しはしないよ。坊やにはやってもらう事があるからね』
やってもらう事――。
この意味の分からなかったもの全てが繋がった気がする。目的まではまだ分からないけど今回の件……。
黒幕はシュレーデル王国で見たあの少年だ……!
そして残した言葉通り、レヴィ君に何かをやらせようとしている……!
……最悪の展開だ。
魔族と思しき少年に連れ去られ、今も恐らく一緒にいるだろう彼は、今もまさに命の危機に晒されている。
いつ命を奪われてもおかしくない状況なのだ。
「――ルちゃんっ、エルちゃんっ!」
「……っ!」
考える事に没頭していて自分を呼ぶ声にはっと我に返ると、目の前には必死な顔をしたウルと、その隣に心配そうにこちらの様子を伺うニールさんの姿があった。
「すみません……、考え事をしていて」
「無理もないわね。でもエルちゃん考えている暇はないわ。直ぐにディランに伝えるわよ」
「は、はいっ」
ニールさんには申し訳ないけど急がないといけない。
そう思いローレンス侯爵邸へ引き返そうとした時。
「待って」
ニールさんから制止の声が掛かる。それに私達二人は揃って振り返る。
「君達の様子からして急を要する事は理解している。けれど伝えておきたい事があるんだ」
「え……?」
「君の探し人――レヴィと言ったね。実は彼の姿を見かけた後、僕は後を追いかけたんだ」
魔族の少年が関わっているという衝撃の事実を知ったばかりなのに、追い打ちをかけるかのように更に衝撃の情報がニールさんの口から放たれる。
それに私は固唾を呑みつつ、先に続く言葉を黙って待つ。
「ただ先に言っておくけれど彼の今いる居場所までは分からない。僕はそこまで強い力を持った精霊ではないから、彼を連れ去った何者か――君達はもう正体が分かっているようだけど、そいつに見つかれば僕は勝てない。それくらいそいつは禍々しくて悍ましい存在だった」
そうだ。あの少年はシュレーデル王国で襲い掛かって来た時に、ウルが施したシールドを破壊していた。
ウルは上位精霊であり、光を司る魔族とは言わば真逆の性質を持った存在。
光は浄化にも通じていて魔のものが放つ瘴気にも打ち勝てる力がある。そんな力を持つウルの障壁を破壊したとなればあの魔族は相当に強い。
だからニールさんの言うように、上位精霊よりも力が弱い精霊ではあの魔族には勝てないのだろう。
それを分かった上でそれでもニールさんは後を追いかけてくれたと言う事で……。
命の危険があったのにそこまでしてくれて、それが今功を奏した結果をもたらしてくれたと言っても過言ではない。
私は彼に心の中で感謝しつつ、話にも耳を傾けた。
「気づかれないよう後を追いかけ始めて直ぐだった。そいつは覚束ない足取りのレヴィを乱暴に肩に抱え、そして一瞬にしてその場から消え去ったんだ。消え去ったと言ってもテレポートをした訳ではなくて、ただ動きが速すぎるってだけだから、まだ僕でも追う事は出来た。それからそいつは西に向かって進んでいたけどおかしいんだ」
そこまで話すと彼は疑問符を浮かべた。私も首を傾げながらも口を挟む事なく続きを待った。
「その先、西には何もないんだ。いや、‘‘今は‘‘何もないと言った方が正しいか。不思議に思ったけどひとまず後を追いかける事に専念していた時、そいつが急に動きを止めて立ち止まった。始めは僕が追跡している事を気づかれたのかと思って少し焦ったけどどうやら違ったようで、けれどそう安心したのも束の間、またその姿が視界から消えてしまったのさ。それも今度はテレポートを使ったようでそこで足取りが途絶えてしまったんだ」
ニールさんはしょんぼりと項垂れた。
でもこれで最後まで追いかけられなかったと言った事に納得した。相手がテレポートを使用してしまえば精霊と言えども探知は難しいだろう。
それなのにここまで教えてくれた事に感謝しかない。目的地とまではいかなくても、途中まで場所が分かればまたそこから追跡できる可能性があるのだから。
「ニールさん落ち込まないで下さい。話して下さった事だけでも私達にとってはとても貴重な情報です。本当にありがとうございます。あの…申し訳ないのですが、最後に二人を見たその場所を教えてはくれませんか?」
私はそう必死にお願いした。これ以上にない程真剣に。
必死な私に顔を上げた彼は軽く微笑むと言った。
「勿論教えるよ。でも言葉よりも実際に見た方が良いと思うな。――ウルティナ様」
「ええ、分かったわ」
彼が話をしている間ずっと黙っていたウルに急に話が振られる。
だがそれに動じる事なく、するべき事は分かっていると言うように軽く返事をすると、彼女は徐にニールさんへ己の手を差し出す。
これから何が始まるのかと、私は首を傾げるがその疑問は直ぐに解決する事となる。
「これから僕が実際に見たものを君にも見てもらう。ただ僕の力だけでは難しいからウルティナ様の力を少し分けて頂く事になるんだけどね」
「それくらいどうって事ないわ」
ウルは得意げに胸を張っていて、それを見たニールさんは苦笑いを浮かべてる。
それにしても実際に彼が見たものを私にも見せる、なんてそんな事が可能なんだ。
録画した動画を後からもう一度見る、みたいな感じなんだろうけど、この世界にそういった機械はないし、傍から見たら凄い事なんだろうな。
それに自分の力だけでは使用出来ないから、ウルに力を借りるってニールさんも言っていたし。精霊でも難しい事なんだきっと。
私が変に感心しているとその間に必要な準備が終わったようだ。
「それでは失礼」
ウルと繋いでいた方とは反対の手で彼が私の手を取る。
そうしてされるがままにしていると身体に変化があった。繋いでいる手を通して、そこから段々と身体全体が温かくなってくるような、不思議な感覚。優しい光の温かさ。
「始めるよ。目を閉じて」
「はい」
身体に起こった変化を不思議に思っているとニールさんの指示する声が聞こえてくる。
咄嗟に我に返った私は彼の指示通りゆっくりと目を閉じる。
すると真っ暗だった視界に唐突にある風景が浮かび上がった。と言っても鮮明にではなく靄が掛かったような光景だ。
それは視界と言うより頭に直接映像が流れ込んでくるような感覚に近い。
まあそんな事された事ないから変な感じだけど。
それよりこれは夜…?それに木々が並んでいて……、これって今私達がいる場所、だよね……?
その映像……風景は彼の語っていた、月光が照らす静かな夜の光景だった。
不明瞭だった視界が徐々に鮮明になっていき、夜目の利かない人間とはまた違ったその光景に私は思わず息を呑んだ。
……これが精霊が見ている世界。
唯々美しい景色にそんな感想を抱く。暫く眺めていたいとは思うが、それは叶わない。
画面が切り替わるように見えていた景色が変わり、視線の先に二つの影が現れる。あれがニールさんが見たと言うレヴィ君と魔族と思われる少年なのだろう。
確かに遠いけれど問題ないくらいには良く見える。
そう思っている間にも二つの影は誰に気づかれる事もなく進んで行く。
彼の話に合った通り、魔族の少年が途中でレヴィ君を肩に担ぎ、次の瞬間にはその姿が視界から消えたが、直ぐにまた視界にその姿を捉える。
本当にテレポートをしたような消え方だったな……。
話を聞いた時もそうだけど、実際にこの目で見ても信じがたい。
それにしれっと言っていたけど、あの動きをする魔族の少年の後を追いかけていたニールさんも相当凄いと思うけど……。
驚き半分、呆れ半分となんとも複雑な気持ちを抱いていると更に場面が変わる。
そしてその景色に私ははっとした。
私この場所知ってる……っ!
真っ暗で月の光以外明かりはなく、近くには殆ど建物もなくて、あったとしても廃墟同然のものばかりだ。そこら中に瓦礫が散らばっている。
それも元々あった建物が壊れ、それが残骸となって残っているに過ぎない。
そんな光景が辺り一帯続いていた。
その一帯を前にして魔族の少年が足を止める。そして次の瞬間にはその姿が消えていた。
先程の高速移動と同じに見えたが、ニールさん曰く今のはテレポートを使用しての移動だという。
忽然と姿が消え、その場には廃墟と瓦礫の山、そして少し離れた位置にある古い神殿のような建物しか残っていなかった。
あの神殿のような建物――いや、神殿だった建物。
数年前、自身の体験した出来事が鮮明に蘇ってくる。
その当時、栄えていたがその後滅びの一途を辿ったと言われている、滅びの街。
あの場所は――アイビスと呼ばれていた街だ。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
若輩当主と、ひよっこ令嬢
たつみ
恋愛
子爵令嬢アシュリリスは、次期当主の従兄弟の傍若無人ぶりに振り回されていた。
そんなある日、突然「公爵」が現れ、婚約者として公爵家の屋敷で暮らすことに!
屋敷での暮らしに慣れ始めた頃、別の女性が「離れ」に迎え入れられる。
そして、婚約者と「特別な客人(愛妾)」を伴い、夜会に出席すると言われた。
だが、屋敷の執事を意識している彼女は、少しも気に留めていない。
それよりも、執事の彼の言葉に、胸を高鳴らせていた。
「私でよろしければ、1曲お願いできますでしょうか」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_4
他サイトでも掲載しています。
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
婚約破棄されたショックですっ転び記憶喪失になったので、第二の人生を歩みたいと思います
ととせ
恋愛
「本日この時をもってアリシア・レンホルムとの婚約を解消する」
公爵令嬢アリシアは反論する気力もなくその場を立ち去ろうとするが…見事にすっ転び、記憶喪失になってしまう。
本当に思い出せないのよね。貴方たち、誰ですか? 元婚約者の王子? 私、婚約してたんですか?
義理の妹に取られた? 別にいいです。知ったこっちゃないので。
不遇な立場も過去も忘れてしまったので、心機一転新しい人生を歩みます!
この作品は小説家になろうでも掲載しています
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
余命六年の幼妻の願い~旦那様は私に興味が無い様なので自由気ままに過ごさせて頂きます。~
流雲青人
恋愛
商人と商品。そんな関係の伯爵家に生まれたアンジェは、十二歳の誕生日を迎えた日に医師から余命六年を言い渡された。
しかし、既に公爵家へと嫁ぐことが決まっていたアンジェは、公爵へは病気の存在を明かさずに嫁ぐ事を余儀なくされる。
けれど、幼いアンジェに公爵が興味を抱く訳もなく…余命だけが過ぎる毎日を過ごしていく。
悪妃の愛娘
りーさん
恋愛
私の名前はリリー。五歳のかわいい盛りの王女である。私は、前世の記憶を持っていて、父子家庭で育ったからか、母親には特別な思いがあった。
その心残りからか、転生を果たした私は、母親の王妃にそれはもう可愛がられている。
そんなある日、そんな母が父である国王に怒鳴られていて、泣いているのを見たときに、私は誓った。私がお母さまを幸せにして見せると!
いろいろ調べてみると、母親が悪妃と呼ばれていたり、腹違いの弟妹がひどい扱いを受けていたりと、お城は問題だらけ!
こうなったら、私が全部解決してみせるといろいろやっていたら、なんでか父親に構われだした。
あんたなんてどうでもいいからほっといてくれ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる