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第8章 ノスタルジア
13 協力者
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危機を脱し、王城へと戻った私達は今回起こった騒動の報告と、未だに私達の身を案じているだろうリハルト殿下やメリル様に怪我無く無事だと言う事を伝える為、話し合いをした部屋へと急いで向かっていた。
「ただいま戻りました。リハルト殿下、メリル様、兄様」
「リッカ、それに皆もっ、よく無事に戻って来てくれた。
大変な時に力になれずにすまなかった」
部屋へ足を踏み入れれば最初に声を上げたのはリハルト殿下だった。
言葉の節々から本当に心配して下さっていたのだと言う事が痛い程伝わってくる。
「いいえ、殿下は十分に私達を支援して下さいましたよ。あのまま応援が来なければ危ないところでした。
ですのでお礼を申し上げるのはこちらの方です。本当にありがとうございました」
リッカさんは殿下に物腰柔らかく微笑むとお礼を述べた。
彼女の言う通り、あの場面では本当に助かった。彼女の通達と応援の騎士、魔法士が来てくれなければ突破されていただろう。それに無傷で済んではいるが正直、怪我を追ってもおかしくない状況だった。
特に私なんて魔物が迫っていたのに咄嗟に反応出来なかったし、助けてくれたのはルカだったけど本当に危なかったって今思い出してもヒヤヒヤするし。
そうそう、ルカとアリンちゃん今は顔を晒して大人しく後ろに控えているけど、顔を出しちゃって大丈夫かな?
どう言う経緯でここにいるのか知らないけど、一応父様は承知の上?なのだろうか。
それとも二人の単独行動だったりして?
う~ん…。聞きたい事は山積みだけど、私が下手な行動を起こせば二人の首を絞める事になる。
今はじっと我慢して二人の会話に合わせる他ないかな。アルフレッド殿下もそうしてたし。
「リッカ!」
「メリル様ッ」
思考にふけっているとそれを吹き飛ばすような悲痛な声が響いた。
驚いて顔を上げるとメリル様がその大きな瞳から涙を零しながらリッカさんに抱き着いていた。最初はリッカさんも目を丸くしていたけどふっと笑みを浮かべ、その小さな身体を優しく抱きしめる。
震える彼女を宥める様に背中を擦りながら。
まるで本当の姉妹のようで、この場にはいない自分の実の姉の事を思い浮かべて、私も早く会いたくなってしまった。
「空気を壊すようで申し訳ありませんが、そちらのお二方はどちら様でしょうか?初めてお目にかかると思いますが」
しんみりとした空気が一瞬にして張りつめる。
丁寧な物言いだけどノアさんの目は笑っていない。
でもそうだよね。私は二人の事を元々知っているから平気だけど、ノアさん達は初対面だし、しかもあんな騒ぎがあった後にいきなり知らない人物が現れたらそれは警戒するよね。
どう言えば上手く伝わるかと思案していると、私が説明する、と殿下が口を開く。
「彼らは私の友人であり、オルデシア王国でも優秀な魔法士だ。
今シュレーデル王国で起きている非常事態、そして突如現れた魔物。今回視察に赴いた私達だけでは対処しきれないと私が判断し、オルデシア王国で特に優秀な魔法士二人を派遣した、と言う訳だ」
近くの椅子に腰かけ説明をする殿下。私達も各々ソファや椅子に座ってその話を聞いていた。
ま、まあ殿下の説明は堂々としていて本当の事のように聞こえてくるけども…。
「事態が事態な為、人数はもっと欲しかったんだが……。すまないオルデシアも複雑な事情をいくつも抱えているから中々難しいのだ」
国の事情、か。それらしい事を言いますね。
正直、そんな複雑な事情があるのか不明だけど、殿下が言えばそれっぽく聞こえる。
これ以上の詮索は無用って暗に言っているね。
「すまないねアルフ。そちらも色々大変だと言うのに、シュレーデルの問題に巻き込んでしまって」
「謝らなくて良い。確かに言えない事もあるが、助け合えるところはお互い手を取り合って行こう。これから先も」
矛盾している気もするけどルカとアリンちゃんの為に黙っておこう。
もうすっかりリハルト殿下はアルフレッド殿下の掌の上って感じで、本当に仲良いんですよね?って疑っちゃうよ。
「分かりました。そう言う事でしたらこれ以上余計な詮索はしない事に致します」
「助かる。
ではお前達、こちらに来て皆に名乗れ。でなければいつまで経っても怪しまれたままだぞ」
ノアさん達の時とは打って変わって部屋の端にいた二人を無邪気な顔で呼び寄せる。
二人とも流石に本名は言わないよね?本来ここにいたらまずいんだから。
と言ってももう顔見せちゃってるからあまり意味ないのかもしれないけど……。
あ~何だか当人達より私の方が緊張する~~!
緊張感漂う中、まずルカが一歩前に出てきて腰を深く折る。
「お初にお目にかかります。私はルキウス。恐れ多い事ではありますが、アルフレッド殿下の友人としてこの場に赴きました。優秀かどうかは分かりかねますが、殿下のご期待に沿えるよう尽力させて頂きます」
ルキウス…ね。彼の口からは難しい言葉がスラスラと出て来る。いつものルカじゃないみたいで変な感じ。
そして次にアリンちゃんも前の方へ出て来る。
「私はアイリーン。彼と同じく殿下の指示で来ました。自分の出来る限りの事はしたいと思います」
堅苦しいルカに対してアリンちゃんは砕けた感じで、あまりいつもと変わらなくて何だか安心だ。
それにしても名前がルキウスとアイリーンって……。本名を少しもじった感じの名前で大丈夫かな?
いや、でもそっちの方が咄嗟の時、私が間違わなくて済むかも。
それに本名を呼んでしまったとしても愛称だと言い張れば何とかなりそうだ。
「ルキウスさんとアイリーンさんですね。わざわざお越し下さりありがとうございます。
名乗るのが遅れましたが私はノアと申します。こちらにいらっしゃいますリハルト殿下の側近兼護衛をしております。
そしてそちらに座っていらっしゃる方がリハルト殿下の妹君、メリル様です。それからその隣にいるのが私の妹であり、メリル様の侍女をしているリッカです。何卒お見知りおきを。
それと先程は無礼な物言いしてしまい申し訳ありませんでした。
アルフレッド殿下も仰っていた通り、優秀であると言うお二人に力を貸して頂けるのなら、こちらとしても心強いばかりです」
そう言ってノアさんはルカの前まで歩いて行くとスッと手を差し出した。
握手を求めているのだろう。
それにルカも心良く応じ、手を握り返したのだった。
問題の一つを何とか解決してホッと一息つきたいところではあるが、まだまだ問題は他にも沢山ある。
話し合いは先程起きた魔物の襲来の件に移り各々意見を言い合った。ルカとアリンちゃんにも意見を述べてもらい、最終的にはもう一度あの森へ調査に行く事になり、メンバーは私、殿下、レヴィ君、ウル、リッカさん、と加えてルカとアリンちゃんにも次は同行してもらう事となった。
ちなみにもう一度森へ行く理由だけど、今回森の奥の様子を見てくる予定でもあったが、それを邪魔するように魔物が現れ残念ながら一旦引く事になった。
この魔物の襲来が自然的なものではなく人為的なものだとしたら……。私達が森の奥へ進むと何か困る事があるのではないか、と予想した結果もう一度明日、調べに行こうと言う事になったのだった。
私達がまだ見ぬ何かがあの先にあるのだとしたら、何らかの解決策に繋がるかもしれない。
危険で怖いけど今度は頼もしい二人も増えて、更に城からも魔法士、騎士を派遣してくれるらしいし、今回はある意味数で圧倒されたから、こちらも数で攻めるって感じだね。
とまあ話も纏まり解散となったけどここで一つ問題が発生。
ルカとアリンちゃんの部屋の事だ。
お城だし、急な客人の為の空き部屋も当然あるけど、今回二人は来る予定じゃなかったし、こちらの都合でまた新たに部屋を用意してもらうのが申し訳なくて……。
しかも話し合いが長引いて気が付けば遅い時間になっていたから、今からお願いするのはな…って思った結果――アリンちゃんは私と同じ部屋に来ることになり、ルカはレヴィ君の部屋に―――
と言う事になったのに、ここで更に問題発生。
レヴィ君がルカと同じ部屋なのは嫌だと言い張ってしまって……。とは言ったものの流石の殿下の部屋にという訳にも行かないので……最終的にはルカの部屋だけ新たに用意してもらう羽目になってしまった。
全くレヴィ君は…。
急な事だったんだから素直に部屋に入れてあげれば良いのに。
私は今回アリンちゃんとあまり話せないかも、と思っていたから同じ部屋になれて凄く嬉しかったと言うのに!
私とアリンちゃんは顔見知り程度の仲、と言う設定だ。
それはルカとレヴィ君も同様だけど、そもそも二人は仲がそんなに良い方ではなかったようだから、設定作ってもあまり意味をなさないね。
シュレーデルの人にはただ単に初対面同士で同じ部屋は抵抗があるだけだ、と思われるだろうし。いくら二人がいつもの調子で喧嘩をしたとしても変に勘繰られる心配はなさそう。
馬が合わない二人は未だにお互いに突っかかり、言い合いが終わる様子を見せない。そんなものを見ているのも無駄だと知っているのでもう放っておく事にして、私はアリンちゃんを連れてとっとと自分の部屋へ向かった。
寝る準備と明日の準備をすませ、二人で広い寝台に横になる。
昨日は寂しいと感じた寝台に、今日はアリンちゃんがいる。
つい緩んでしまう頬はそのままに、横になった途端襲ってきた睡魔に私は身を委ね眠りについたのだった。
「ただいま戻りました。リハルト殿下、メリル様、兄様」
「リッカ、それに皆もっ、よく無事に戻って来てくれた。
大変な時に力になれずにすまなかった」
部屋へ足を踏み入れれば最初に声を上げたのはリハルト殿下だった。
言葉の節々から本当に心配して下さっていたのだと言う事が痛い程伝わってくる。
「いいえ、殿下は十分に私達を支援して下さいましたよ。あのまま応援が来なければ危ないところでした。
ですのでお礼を申し上げるのはこちらの方です。本当にありがとうございました」
リッカさんは殿下に物腰柔らかく微笑むとお礼を述べた。
彼女の言う通り、あの場面では本当に助かった。彼女の通達と応援の騎士、魔法士が来てくれなければ突破されていただろう。それに無傷で済んではいるが正直、怪我を追ってもおかしくない状況だった。
特に私なんて魔物が迫っていたのに咄嗟に反応出来なかったし、助けてくれたのはルカだったけど本当に危なかったって今思い出してもヒヤヒヤするし。
そうそう、ルカとアリンちゃん今は顔を晒して大人しく後ろに控えているけど、顔を出しちゃって大丈夫かな?
どう言う経緯でここにいるのか知らないけど、一応父様は承知の上?なのだろうか。
それとも二人の単独行動だったりして?
う~ん…。聞きたい事は山積みだけど、私が下手な行動を起こせば二人の首を絞める事になる。
今はじっと我慢して二人の会話に合わせる他ないかな。アルフレッド殿下もそうしてたし。
「リッカ!」
「メリル様ッ」
思考にふけっているとそれを吹き飛ばすような悲痛な声が響いた。
驚いて顔を上げるとメリル様がその大きな瞳から涙を零しながらリッカさんに抱き着いていた。最初はリッカさんも目を丸くしていたけどふっと笑みを浮かべ、その小さな身体を優しく抱きしめる。
震える彼女を宥める様に背中を擦りながら。
まるで本当の姉妹のようで、この場にはいない自分の実の姉の事を思い浮かべて、私も早く会いたくなってしまった。
「空気を壊すようで申し訳ありませんが、そちらのお二方はどちら様でしょうか?初めてお目にかかると思いますが」
しんみりとした空気が一瞬にして張りつめる。
丁寧な物言いだけどノアさんの目は笑っていない。
でもそうだよね。私は二人の事を元々知っているから平気だけど、ノアさん達は初対面だし、しかもあんな騒ぎがあった後にいきなり知らない人物が現れたらそれは警戒するよね。
どう言えば上手く伝わるかと思案していると、私が説明する、と殿下が口を開く。
「彼らは私の友人であり、オルデシア王国でも優秀な魔法士だ。
今シュレーデル王国で起きている非常事態、そして突如現れた魔物。今回視察に赴いた私達だけでは対処しきれないと私が判断し、オルデシア王国で特に優秀な魔法士二人を派遣した、と言う訳だ」
近くの椅子に腰かけ説明をする殿下。私達も各々ソファや椅子に座ってその話を聞いていた。
ま、まあ殿下の説明は堂々としていて本当の事のように聞こえてくるけども…。
「事態が事態な為、人数はもっと欲しかったんだが……。すまないオルデシアも複雑な事情をいくつも抱えているから中々難しいのだ」
国の事情、か。それらしい事を言いますね。
正直、そんな複雑な事情があるのか不明だけど、殿下が言えばそれっぽく聞こえる。
これ以上の詮索は無用って暗に言っているね。
「すまないねアルフ。そちらも色々大変だと言うのに、シュレーデルの問題に巻き込んでしまって」
「謝らなくて良い。確かに言えない事もあるが、助け合えるところはお互い手を取り合って行こう。これから先も」
矛盾している気もするけどルカとアリンちゃんの為に黙っておこう。
もうすっかりリハルト殿下はアルフレッド殿下の掌の上って感じで、本当に仲良いんですよね?って疑っちゃうよ。
「分かりました。そう言う事でしたらこれ以上余計な詮索はしない事に致します」
「助かる。
ではお前達、こちらに来て皆に名乗れ。でなければいつまで経っても怪しまれたままだぞ」
ノアさん達の時とは打って変わって部屋の端にいた二人を無邪気な顔で呼び寄せる。
二人とも流石に本名は言わないよね?本来ここにいたらまずいんだから。
と言ってももう顔見せちゃってるからあまり意味ないのかもしれないけど……。
あ~何だか当人達より私の方が緊張する~~!
緊張感漂う中、まずルカが一歩前に出てきて腰を深く折る。
「お初にお目にかかります。私はルキウス。恐れ多い事ではありますが、アルフレッド殿下の友人としてこの場に赴きました。優秀かどうかは分かりかねますが、殿下のご期待に沿えるよう尽力させて頂きます」
ルキウス…ね。彼の口からは難しい言葉がスラスラと出て来る。いつものルカじゃないみたいで変な感じ。
そして次にアリンちゃんも前の方へ出て来る。
「私はアイリーン。彼と同じく殿下の指示で来ました。自分の出来る限りの事はしたいと思います」
堅苦しいルカに対してアリンちゃんは砕けた感じで、あまりいつもと変わらなくて何だか安心だ。
それにしても名前がルキウスとアイリーンって……。本名を少しもじった感じの名前で大丈夫かな?
いや、でもそっちの方が咄嗟の時、私が間違わなくて済むかも。
それに本名を呼んでしまったとしても愛称だと言い張れば何とかなりそうだ。
「ルキウスさんとアイリーンさんですね。わざわざお越し下さりありがとうございます。
名乗るのが遅れましたが私はノアと申します。こちらにいらっしゃいますリハルト殿下の側近兼護衛をしております。
そしてそちらに座っていらっしゃる方がリハルト殿下の妹君、メリル様です。それからその隣にいるのが私の妹であり、メリル様の侍女をしているリッカです。何卒お見知りおきを。
それと先程は無礼な物言いしてしまい申し訳ありませんでした。
アルフレッド殿下も仰っていた通り、優秀であると言うお二人に力を貸して頂けるのなら、こちらとしても心強いばかりです」
そう言ってノアさんはルカの前まで歩いて行くとスッと手を差し出した。
握手を求めているのだろう。
それにルカも心良く応じ、手を握り返したのだった。
問題の一つを何とか解決してホッと一息つきたいところではあるが、まだまだ問題は他にも沢山ある。
話し合いは先程起きた魔物の襲来の件に移り各々意見を言い合った。ルカとアリンちゃんにも意見を述べてもらい、最終的にはもう一度あの森へ調査に行く事になり、メンバーは私、殿下、レヴィ君、ウル、リッカさん、と加えてルカとアリンちゃんにも次は同行してもらう事となった。
ちなみにもう一度森へ行く理由だけど、今回森の奥の様子を見てくる予定でもあったが、それを邪魔するように魔物が現れ残念ながら一旦引く事になった。
この魔物の襲来が自然的なものではなく人為的なものだとしたら……。私達が森の奥へ進むと何か困る事があるのではないか、と予想した結果もう一度明日、調べに行こうと言う事になったのだった。
私達がまだ見ぬ何かがあの先にあるのだとしたら、何らかの解決策に繋がるかもしれない。
危険で怖いけど今度は頼もしい二人も増えて、更に城からも魔法士、騎士を派遣してくれるらしいし、今回はある意味数で圧倒されたから、こちらも数で攻めるって感じだね。
とまあ話も纏まり解散となったけどここで一つ問題が発生。
ルカとアリンちゃんの部屋の事だ。
お城だし、急な客人の為の空き部屋も当然あるけど、今回二人は来る予定じゃなかったし、こちらの都合でまた新たに部屋を用意してもらうのが申し訳なくて……。
しかも話し合いが長引いて気が付けば遅い時間になっていたから、今からお願いするのはな…って思った結果――アリンちゃんは私と同じ部屋に来ることになり、ルカはレヴィ君の部屋に―――
と言う事になったのに、ここで更に問題発生。
レヴィ君がルカと同じ部屋なのは嫌だと言い張ってしまって……。とは言ったものの流石の殿下の部屋にという訳にも行かないので……最終的にはルカの部屋だけ新たに用意してもらう羽目になってしまった。
全くレヴィ君は…。
急な事だったんだから素直に部屋に入れてあげれば良いのに。
私は今回アリンちゃんとあまり話せないかも、と思っていたから同じ部屋になれて凄く嬉しかったと言うのに!
私とアリンちゃんは顔見知り程度の仲、と言う設定だ。
それはルカとレヴィ君も同様だけど、そもそも二人は仲がそんなに良い方ではなかったようだから、設定作ってもあまり意味をなさないね。
シュレーデルの人にはただ単に初対面同士で同じ部屋は抵抗があるだけだ、と思われるだろうし。いくら二人がいつもの調子で喧嘩をしたとしても変に勘繰られる心配はなさそう。
馬が合わない二人は未だにお互いに突っかかり、言い合いが終わる様子を見せない。そんなものを見ているのも無駄だと知っているのでもう放っておく事にして、私はアリンちゃんを連れてとっとと自分の部屋へ向かった。
寝る準備と明日の準備をすませ、二人で広い寝台に横になる。
昨日は寂しいと感じた寝台に、今日はアリンちゃんがいる。
つい緩んでしまう頬はそのままに、横になった途端襲ってきた睡魔に私は身を委ね眠りについたのだった。
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