161 / 226
第8章 ノスタルジア
12 助っ人
しおりを挟む
殿下やレヴィ君達、目の前の事に集中しすぎて自分の事にまで手が回らず、疎かになっていた。
だから気づくのが遅れてしまった。いつの間に現れたのか…。
連絡をし終わったのかリッカさんが私の名前を必死で呼ぶのと、魔物が直ぐ近くに迫って来ていたのに気が付いたのはほぼ同時だった。
咄嗟に魔法を繰り出そうとしたけど今は片側で結界を展開し、魔物の群れの侵入を防いでいる状態だ。
少しでも気を抜けば結界が緩み強行突破されかねない。
その事が頭に過ぎってしまい判断が遅れた。
いつもならこんな瞬時に頭回らないのに今日に限って……。
しかもこの距離だともう間に合わない…っ!
一瞬の思考の後、私が取れた行動は身を守るように身体を小さくし、ただただ衝撃を耐えるようにギュッと目を瞑る事だけだった。
自分が吹き飛ばされる場面が頭に浮かび恐怖する。…凄く怖い……。それでもこの結界だけは破らせるわけにはいかない!
それだけは絶対に――そう手に力を入れたその時だ。周りの音が急に聞こえなくなったのは。
先程まで魔物達の叫び声や殿下達の攻撃音等で煩かった程なのに…。
状況を把握する間もなくして次の瞬間、空気を切り裂くような黄色い閃光が自分の目の前を走り、その後を追うようにして落雷の激しい音が響き渡った。
目の前だったからかもしれないけど目を瞑っていたのにその光を感じた。
私は驚いて座り込んでしまったけど、ゆっくりと目を開け何が起きたのか周りを確認したのだが、落雷の後があるだけで、今さっきまでいた魔物もいなくなっているし、それに目の前には黒いローブ姿の謎の人物が二人立っていて……。
更なる事態に頭が追いつかず呆然とその光景を見ているしかなかった。
誰……?それはこの場にいる皆も思った事だろう。
背中を向けている為顔すらも見えない。ただ一人は背が高く、もう一人は小柄な感じだ。
怪しいけど助けてくれた?みたいだしお礼を言わないと…。
そう思って立ち上がろうとしたのだけど……、あれ…?
足に力が入らず、どうやら腰を抜かしてしまったらしい。情けない事だけど。
でも結界は今も展開されたままになっているのでそれだけは良かった。
ホッとしたその時、二つの影が静かにこちらを向く。
フードを深く被って顔を隠しているようだったけど、下から見上げる形になってしまってはあまり意味をなさなかった。
良く見知った青と緑の髪が隙間から覗く。
…えっ!?もしかして――
「あっ、あの――」
ルカとアリンちゃんっ!?
え?どうしてここに!?
咄嗟に名前を呼ぼうと声をかけるが、それを遮るようにルカが口の前で人差し指を立てた。
名前を呼ぶなって事?でもどうして?
意味は良く分からないけど一先ずルカの指示には従う事にした。そうして黙り込むとその様子に満足したのかにっこりと微笑む彼は、今だに座り込んだままだった私に黙って手を差し出す。驚きつつも握り返せばそっと引き上げてくれた。
本当にどうしてここにいるんだろう?
聞きたいけどルカはにっこり笑うばかりだし、アリンちゃんもずっと黙ったままだし。
理由があるんだろうから私は聞かないけど、私以外の人は多分ほっとかないと思うんだけど……。
「誰だお前達は!離れろっ!」
魔物の相手をしながら二人に鋭い声を上げる殿下。ルカとアリンちゃんだと気が付いていないから警戒心剥き出しでお怒りだ。
リッカさんも怪しいと警戒しつつ、私が二人の傍にいるので慎重に近づいて来る。
そしてレヴィ君は……もしかして気がついているっぽい?
どうやら二人の正体を察した様子。うわぁといかにも面倒臭いって言いたげに顔を引き攣らせている。
「貴方達は何者ですか?」
丁寧な物言いだけど強めな声のトーンでリッカさんは二人に再度問う。
すると二人は頭に被っていたフードに手をかけ顔を見せた。
「…なっ」
二人の顔を見た瞬間殿下は驚いて声を上げた。それはそうだ。だってこの場に本来いないはずの二人が今目の前にいるのだから。
「えっと……」
でもリッカさんは二人を知らないし、私の屋敷で一緒に暮らしていると言う事も勿論知らない訳で。だから対応に困った様子で二人を見ている。
彼女にして見れば十分怪しい人物。だけどいきなり攻撃はしてこないで顔も見せたから、怪しいけど一先ず敵ではないのか、と見定めているところだろう。
どうしよう。このまま黙っている訳にも行かないし。どう説明すれば…。
それに今思い出したけどルカは今回理由があってシュレーデルに来られなかったんだ。
それなのにこの場にいる……。
あっ、もしかしてそれがあるから名前を言えないって事?
アリンちゃんも今は屋敷で暮らしているけどルリ様とのあの一件があるから……。複雑な事情な為、どう説明をすればいいのやら……。
「私達は――」
「彼らは私が呼んだ魔法士だ」
いつまでも黙っていられないと判断したのかルカが仕方ないと言葉紡いだ時、それを殿下の声が遮った。
咄嗟の判断で二人を庇う発言をする。
「えっ、殿下がですか?」
まだ怪しんではいるようだけど、流石に殿下の言葉に歯向かう訳にもいかないのだろう。
「そうだ。だが一先ず話は後だ。二人も来て早々に悪いが力を貸してくれ」
更に続けて殿下が言う。
何か言いたげのリッカさんもそう言われてしまえば口を紡ぐしかない。
納得はしていない様子だけどこの場は凌げたようだ。これ以上の詮索はするなと匂わせているし。
今回は殿下の機転を利かせた行動が功を奏した。リッカさんの言葉を上手く交わしてくれて本当に助かったな。
ルカとアリンちゃんもホッとした顔を一瞬した後、殿下に言われた通り加勢してくれた。
それからどれくらい時間が経ったのか……。
城の応援部隊が駆け付け一緒に戦ってくれて、私の方もサポートしてくれたお陰で最後まで結界も持たせられた。
ここへ来たのは昼間だったのに、もう辺りは暗くなりつつあって、その頃漸く最後の一体を倒す事に成功したのだった。
どれだけの数がいたのか最早分からないが、とにかく凄い数だった。
最初は侵入を防ぎ、城の応援が来るまで持たせると意気込んでいたけど、今思えば浅はかな考えだったかもしれないな。
途中でルカとアリンちゃん、二人が来てくれなかったら危なかった。
何処からともなく魔物が背後に現れると言う不測の事態もあったし。……あれは怖かったな。
それに応援も間に合って良かった。あのままだったら私が先にばてていたかもしれないから。
流石に一人で長時間結界を維持するのは無理があったんだ。
私の魔力量が膨大だとしても体力がない。長時間魔法を使用し続けるのはまだ難しいと今回の事で改めて痛感した。
過信している気はなかったけど無意識に自分は出来ると思い込んでしまった。反省しなければ。
「大丈夫か?」
「いえ、あまり丈夫ではないです…」
自体が一件落着して落ち着くと、ずっと気を張っていたせいもあって疲れがどっと押し寄せてくる。それを心配してなのかレヴィ君が声をかけてきて、疲れ切っていたので正直にそう伝えると彼はふっと笑った。
レヴィ君は最前線で戦っていたと言うのに平然としていて、凄いと思う反面悔しくもなる。
「それにしてもあの二人がいなかったら危なかったな」
「そうですね。助かりました」
きっと私が魔物に襲われかけた事を言っているんだと察したけど……ん?
変な空気が漂ってきたから何気なくレヴィ君の方を見ると何故か悔しそうな顔をしていて、拳を強く握りしめていた。
「レヴィ君?どうしたんですか?」
不思議に思って尋ねるたらそっぽを向かれてしまい、顔が見えない。
……?
レヴィ君って何となくルカをライバル視している気がするから、急にルカが現れて魔物をどんどん倒していったのを悔しく思ったとか?
でもルカはトップレベルの魔法士だし仕方ないような気もするけど…。
と言ってもレヴィ君も負けてないと思うけど。まだ学生なのに高度な魔法の使用に確か剣も使えるはずだし、それに何と言っても魔力量は随一でルカ以上。
だから私はどちらもそれぞれの強さがあって良いなと思うんだけど、それを言った所で納得はしないんだろうな。
男の子って難しい。
ともあれ事態は収まり後の事は城の人達に任せる事にして、私達は詳しい報告と休息の為城へ戻る事になった。
「何ボーっとしてるんだ。早く戻るぞ」
「あ、はーい」
色々な事をボケっと考えていたらレヴィ君に怒られたので、私は間延びした返事をすると彼の元へと駆け出した。
だから気づくのが遅れてしまった。いつの間に現れたのか…。
連絡をし終わったのかリッカさんが私の名前を必死で呼ぶのと、魔物が直ぐ近くに迫って来ていたのに気が付いたのはほぼ同時だった。
咄嗟に魔法を繰り出そうとしたけど今は片側で結界を展開し、魔物の群れの侵入を防いでいる状態だ。
少しでも気を抜けば結界が緩み強行突破されかねない。
その事が頭に過ぎってしまい判断が遅れた。
いつもならこんな瞬時に頭回らないのに今日に限って……。
しかもこの距離だともう間に合わない…っ!
一瞬の思考の後、私が取れた行動は身を守るように身体を小さくし、ただただ衝撃を耐えるようにギュッと目を瞑る事だけだった。
自分が吹き飛ばされる場面が頭に浮かび恐怖する。…凄く怖い……。それでもこの結界だけは破らせるわけにはいかない!
それだけは絶対に――そう手に力を入れたその時だ。周りの音が急に聞こえなくなったのは。
先程まで魔物達の叫び声や殿下達の攻撃音等で煩かった程なのに…。
状況を把握する間もなくして次の瞬間、空気を切り裂くような黄色い閃光が自分の目の前を走り、その後を追うようにして落雷の激しい音が響き渡った。
目の前だったからかもしれないけど目を瞑っていたのにその光を感じた。
私は驚いて座り込んでしまったけど、ゆっくりと目を開け何が起きたのか周りを確認したのだが、落雷の後があるだけで、今さっきまでいた魔物もいなくなっているし、それに目の前には黒いローブ姿の謎の人物が二人立っていて……。
更なる事態に頭が追いつかず呆然とその光景を見ているしかなかった。
誰……?それはこの場にいる皆も思った事だろう。
背中を向けている為顔すらも見えない。ただ一人は背が高く、もう一人は小柄な感じだ。
怪しいけど助けてくれた?みたいだしお礼を言わないと…。
そう思って立ち上がろうとしたのだけど……、あれ…?
足に力が入らず、どうやら腰を抜かしてしまったらしい。情けない事だけど。
でも結界は今も展開されたままになっているのでそれだけは良かった。
ホッとしたその時、二つの影が静かにこちらを向く。
フードを深く被って顔を隠しているようだったけど、下から見上げる形になってしまってはあまり意味をなさなかった。
良く見知った青と緑の髪が隙間から覗く。
…えっ!?もしかして――
「あっ、あの――」
ルカとアリンちゃんっ!?
え?どうしてここに!?
咄嗟に名前を呼ぼうと声をかけるが、それを遮るようにルカが口の前で人差し指を立てた。
名前を呼ぶなって事?でもどうして?
意味は良く分からないけど一先ずルカの指示には従う事にした。そうして黙り込むとその様子に満足したのかにっこりと微笑む彼は、今だに座り込んだままだった私に黙って手を差し出す。驚きつつも握り返せばそっと引き上げてくれた。
本当にどうしてここにいるんだろう?
聞きたいけどルカはにっこり笑うばかりだし、アリンちゃんもずっと黙ったままだし。
理由があるんだろうから私は聞かないけど、私以外の人は多分ほっとかないと思うんだけど……。
「誰だお前達は!離れろっ!」
魔物の相手をしながら二人に鋭い声を上げる殿下。ルカとアリンちゃんだと気が付いていないから警戒心剥き出しでお怒りだ。
リッカさんも怪しいと警戒しつつ、私が二人の傍にいるので慎重に近づいて来る。
そしてレヴィ君は……もしかして気がついているっぽい?
どうやら二人の正体を察した様子。うわぁといかにも面倒臭いって言いたげに顔を引き攣らせている。
「貴方達は何者ですか?」
丁寧な物言いだけど強めな声のトーンでリッカさんは二人に再度問う。
すると二人は頭に被っていたフードに手をかけ顔を見せた。
「…なっ」
二人の顔を見た瞬間殿下は驚いて声を上げた。それはそうだ。だってこの場に本来いないはずの二人が今目の前にいるのだから。
「えっと……」
でもリッカさんは二人を知らないし、私の屋敷で一緒に暮らしていると言う事も勿論知らない訳で。だから対応に困った様子で二人を見ている。
彼女にして見れば十分怪しい人物。だけどいきなり攻撃はしてこないで顔も見せたから、怪しいけど一先ず敵ではないのか、と見定めているところだろう。
どうしよう。このまま黙っている訳にも行かないし。どう説明すれば…。
それに今思い出したけどルカは今回理由があってシュレーデルに来られなかったんだ。
それなのにこの場にいる……。
あっ、もしかしてそれがあるから名前を言えないって事?
アリンちゃんも今は屋敷で暮らしているけどルリ様とのあの一件があるから……。複雑な事情な為、どう説明をすればいいのやら……。
「私達は――」
「彼らは私が呼んだ魔法士だ」
いつまでも黙っていられないと判断したのかルカが仕方ないと言葉紡いだ時、それを殿下の声が遮った。
咄嗟の判断で二人を庇う発言をする。
「えっ、殿下がですか?」
まだ怪しんではいるようだけど、流石に殿下の言葉に歯向かう訳にもいかないのだろう。
「そうだ。だが一先ず話は後だ。二人も来て早々に悪いが力を貸してくれ」
更に続けて殿下が言う。
何か言いたげのリッカさんもそう言われてしまえば口を紡ぐしかない。
納得はしていない様子だけどこの場は凌げたようだ。これ以上の詮索はするなと匂わせているし。
今回は殿下の機転を利かせた行動が功を奏した。リッカさんの言葉を上手く交わしてくれて本当に助かったな。
ルカとアリンちゃんもホッとした顔を一瞬した後、殿下に言われた通り加勢してくれた。
それからどれくらい時間が経ったのか……。
城の応援部隊が駆け付け一緒に戦ってくれて、私の方もサポートしてくれたお陰で最後まで結界も持たせられた。
ここへ来たのは昼間だったのに、もう辺りは暗くなりつつあって、その頃漸く最後の一体を倒す事に成功したのだった。
どれだけの数がいたのか最早分からないが、とにかく凄い数だった。
最初は侵入を防ぎ、城の応援が来るまで持たせると意気込んでいたけど、今思えば浅はかな考えだったかもしれないな。
途中でルカとアリンちゃん、二人が来てくれなかったら危なかった。
何処からともなく魔物が背後に現れると言う不測の事態もあったし。……あれは怖かったな。
それに応援も間に合って良かった。あのままだったら私が先にばてていたかもしれないから。
流石に一人で長時間結界を維持するのは無理があったんだ。
私の魔力量が膨大だとしても体力がない。長時間魔法を使用し続けるのはまだ難しいと今回の事で改めて痛感した。
過信している気はなかったけど無意識に自分は出来ると思い込んでしまった。反省しなければ。
「大丈夫か?」
「いえ、あまり丈夫ではないです…」
自体が一件落着して落ち着くと、ずっと気を張っていたせいもあって疲れがどっと押し寄せてくる。それを心配してなのかレヴィ君が声をかけてきて、疲れ切っていたので正直にそう伝えると彼はふっと笑った。
レヴィ君は最前線で戦っていたと言うのに平然としていて、凄いと思う反面悔しくもなる。
「それにしてもあの二人がいなかったら危なかったな」
「そうですね。助かりました」
きっと私が魔物に襲われかけた事を言っているんだと察したけど……ん?
変な空気が漂ってきたから何気なくレヴィ君の方を見ると何故か悔しそうな顔をしていて、拳を強く握りしめていた。
「レヴィ君?どうしたんですか?」
不思議に思って尋ねるたらそっぽを向かれてしまい、顔が見えない。
……?
レヴィ君って何となくルカをライバル視している気がするから、急にルカが現れて魔物をどんどん倒していったのを悔しく思ったとか?
でもルカはトップレベルの魔法士だし仕方ないような気もするけど…。
と言ってもレヴィ君も負けてないと思うけど。まだ学生なのに高度な魔法の使用に確か剣も使えるはずだし、それに何と言っても魔力量は随一でルカ以上。
だから私はどちらもそれぞれの強さがあって良いなと思うんだけど、それを言った所で納得はしないんだろうな。
男の子って難しい。
ともあれ事態は収まり後の事は城の人達に任せる事にして、私達は詳しい報告と休息の為城へ戻る事になった。
「何ボーっとしてるんだ。早く戻るぞ」
「あ、はーい」
色々な事をボケっと考えていたらレヴィ君に怒られたので、私は間延びした返事をすると彼の元へと駆け出した。
0
お気に入りに追加
135
あなたにおすすめの小説
幼妻は、白い結婚を解消して国王陛下に溺愛される。
秋月乃衣
恋愛
旧題:幼妻の白い結婚
13歳のエリーゼは、侯爵家嫡男のアランの元へ嫁ぐが、幼いエリーゼに夫は見向きもせずに初夜すら愛人と過ごす。
歩み寄りは一切なく月日が流れ、夫婦仲は冷え切ったまま、相変わらず夫は愛人に夢中だった。
そしてエリーゼは大人へと成長していく。
※近いうちに婚約期間の様子や、結婚後の事も書く予定です。
小説家になろう様にも掲載しています。
理想の男性(ヒト)は、お祖父さま
たつみ
恋愛
月代結奈は、ある日突然、見知らぬ場所に立っていた。
そこで行われていたのは「正妃選びの儀」正妃に側室?
王太子はまったく好みじゃない。
彼女は「これは夢だ」と思い、とっとと「正妃」を辞退してその場から去る。
彼女が思いこんだ「夢設定」の流れの中、帰った屋敷は超アウェイ。
そんな中、現れたまさしく「理想の男性」なんと、それは彼女のお祖父さまだった!
彼女を正妃にするのを諦めない王太子と側近魔術師サイラスの企み。
そんな2人から彼女守ろうとする理想の男性、お祖父さま。
恋愛よりも家族愛を優先する彼女の日常に否応なく訪れる試練。
この世界で彼女がくだす決断と、肝心な恋愛の結末は?
◇◇◇◇◇設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
R-Kingdom_1
他サイトでも掲載しています。
若輩当主と、ひよっこ令嬢
たつみ
恋愛
子爵令嬢アシュリリスは、次期当主の従兄弟の傍若無人ぶりに振り回されていた。
そんなある日、突然「公爵」が現れ、婚約者として公爵家の屋敷で暮らすことに!
屋敷での暮らしに慣れ始めた頃、別の女性が「離れ」に迎え入れられる。
そして、婚約者と「特別な客人(愛妾)」を伴い、夜会に出席すると言われた。
だが、屋敷の執事を意識している彼女は、少しも気に留めていない。
それよりも、執事の彼の言葉に、胸を高鳴らせていた。
「私でよろしければ、1曲お願いできますでしょうか」
◇◇◇◇◇
設定はあくまでも「貴族風」なので、現実の貴族社会などとは異なります。
本物の貴族社会ではこんなこと通用しない、ということも多々あります。
それを踏まえて、お読み頂ければと思います、なにとぞ。
R-Kingdom_4
他サイトでも掲載しています。
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!
ミミリン
恋愛
小学校教師として長年勤めた独身の皐月(さつき)。
退職間近で突然異世界に転生してしまった。転生先では醜いどうしようもない貴族令嬢リリア・アルバになっていた!
私を陥れようとする兄から逃れ、
不器用な大人たちに助けられ、少しずつ現世とのギャップを埋め合わせる。
逃れた先で出会った訳ありの美青年は何かとからかってくるけど、気がついたら成長して私を支えてくれる大切な男性になっていた。こ、これは恋?
異世界で繰り広げられるそれぞれの奮闘ストーリー。
この世界で新たに自分の人生を切り開けるか!?
隻眼の覇者・伊達政宗転生~殺された歴史教師は伊達政宗に転生し、天下統一を志す~
髙橋朔也
ファンタジー
高校で歴史の教師をしていた俺は、同じ職場の教師によって殺されて死後に女神と出会う。転生の権利を与えられ、伊達政宗に逆行転生。伊達政宗による天下統一を実現させるため、父・輝宗からの信頼度を上げてまずは伊達家の家督を継ぐ!
戦国時代の医療にも目を向けて、身につけた薬学知識で生存率向上も目指し、果ては独眼竜と渾名される。
持ち前の歴史知識を使い、人を救い、信頼度を上げ、時には戦を勝利に導く。
推理と歴史が混ざっています。基本的な内容は史実に忠実です。一話が2000文字程度なので片手間に読めて、読みやすいと思います。これさえ読めば伊達政宗については大体理解出来ると思います。
※毎日投稿。
※歴史上に存在しない人物も登場しています。
小説家になろう、カクヨムでも本作を投稿しております。
【完結】ああ……婚約破棄なんて計画するんじゃなかった
岡崎 剛柔
恋愛
【あらすじ】
「シンシア・バートン。今日この場を借りてお前に告げる。お前との婚約は破棄だ。もちろん異論は認めない。お前はそれほどの重罪を犯したのだから」
シンシア・バートンは、父親が勝手に決めた伯爵令息のアール・ホリックに公衆の面前で婚約破棄される。
そしてシンシアが平然としていると、そこにシンシアの実妹であるソフィアが現れた。
アールはシンシアと婚約破棄した理由として、シンシアが婚約していながら別の男と逢瀬をしていたのが理由だと大広間に集まっていた貴族たちに説明した。
それだけではない。
アールはシンシアが不貞を働いていたことを証明する証人を呼んだり、そんなシンシアに嫌気が差してソフィアと新たに婚約することを宣言するなど好き勝手なことを始めた。
だが、一方の婚約破棄をされたシンシアは動じなかった。
そう、シンシアは驚きも悲しみもせずにまったく平然としていた。
なぜなら、この婚約破棄の騒動の裏には……。
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる