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第8章 ノスタルジア
2 同行者
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ここで話は冒頭に戻り現在。
一緒に同行をとお願いしたその‘‘彼‘‘は私の隣で腕を組み、いかにも納得していないしかめた顔で私は思わず苦笑い。
私達と向き合って座る殿下も彼の様子にほとほと呆れ顔。
相変わらずと言うか何と言うか…、彼は殿下を前にしても態度を変えないところが凄いな。
「全くどうして俺が……」
「文句言うな。事情は説明しただろう?レヴィ」
ぶつぶつ言っている彼――レヴィ君を殿下が宥める。
そう、今回の同行者は友人のレヴィ君。殿下が彼の事を指名した時は驚いたけど、よくよく考えれば適任なのでは?
今回の旅、殿下自ら動く事になったものの他国と言うだけでなく、事情も事情だけあって大勢の護衛を引き連れて、とかは難しいし。逆にそんな目立つ行為をしたら刺客に狙われやすくなってしまう。
何もしていなくとも王族と言うだけで命を狙われる。前に殿下が言っていたけど、そんなのあんまりだよ。
……話が逸れてしまったけど、そう言う訳で学院でも優秀な魔法のエキスパート、レヴィ君と一応私が殿下の同行者兼、護衛役に任命されたのだった。
私はともかく、レヴィ君は剣も扱えるようだし、家が騎士の家系ですしね。
それにもしもがあれば付いて来てくれたウルに助けを求められるし。
珍しいメンバーだけどいつになく頼りになるメンバーで私も安心だよ。
と言ってる最中、ウルは先程から姿を見せたり消したりして退屈みたいだし、レヴィ君は変わらず不機嫌だし、殿下は……いつも通りマイペースだね。
空気が悪いな、なんて思いながら窓の外を眺めた。何かを考えているとつい窓の外って眺めちゃうよね。
私が考えていたのは今回の話が決まった時の事。
実は最初ルカに同行してもらう予定で、本人もそのつもりだったんだけど……。
「ルカ、お前にも同行をと頼みたいところなのだが、今回はここで大人しくしていてもらう」
「…え、どう言う事ですか?」
突然の事に私だけでなくルカも理解が追い付かず納得出来ないと殿下に理由を尋ねる。
すると殿下は眉間にしわを寄せ、数瞬考えた後徐に口を開いた。
「今回の件はオルデシアではなく他国へと赴かなければならない。オルデシアと親交の深い王国、それに王家を通じての重要な要件でだ。その大切な場にお前を連れて行くわけにはいかない」
「それって…、どうして……」
話の意図が見えず困惑する私とは別に、ルカはその言葉でなんとなく察したようだった。
だとしても殿下のその言い方は少し酷いのではないか。そう思ってしまう。
確かに今回の件は両王家が関わる大事な案件だ。だけどルカが同行する事で何か不利になるような不都合があるのだろうか?
ルカが理解できても私は聡明ではないので分からない。更なる説明を求め私は殿下をじっと見つめた。
その視線を受け止めた殿下は深い溜め息を一つ吐き、そして意を決したようにその重い口を開いたのだった。
「ルカのせいではないがこればかりは仕方がない事なんだ。すまない。これは伯爵家の…いや、当主であったお前の父親の問題だ。もうお前は察しているようだな」
そこまで説明され私は漸く理解した。
居てもたってもいられず振り返るが、ルカは気を落としたように俯いてしまう。
その様子からルカの気持ちが痛い程伝わってきた。
「理由が分かりました。つまり私の父が原因で起こったあの事件が尾を引いていると言う事ですね?」
「ルカ……」
ルカの父、アシェンバート伯爵。権力を振り翳しやる事なす事好き放題だった彼は、ある時その事に不満を抱いていた人達の襲撃に遭い、それだけでなくルカの母、セレーナさん誘拐事件にまで発展してしまった。
状況を聞いた私とルカが情報を頼りに動いた結果、無事セレーナさんを救い出し国王陛下の助けもあり事件も鎮圧出来たのだけど、この一件でセレーナさんとルカに周りの視線が集まってしまい白い目で見られるようになってしまったのだ。
セレーナさんもルカもこればかりは仕方がないと、時間が経てば終息すると思い気にしないようにしていたみたいだけど。
それでもここ最近は事件の事を聞かなくなってきていたのだ。それなのに、ここに来てその事が話題に上がるなんて……。
「そう言う事でしたら仕方がありませんね。あの件に私は関与していないとはいえ、実の父が起こしたも同然の事件ですからね。不祥事を起こした者を他国の、それも王家同士の大事な場に連れて行く事は出来ませんね。殿下の、いえ王家の方々の顔に泥を塗る事になってしまいますから」
「そんな……」
普段と変わらず冷静に淡々と述べるルカに私は胸を締め付けられた。不祥事だなんて、ルカが起こしたわけじゃない、寧ろルカは事件解決に導き尽力したと称賛されるべき人なのに。
この貴族社会と言うのは本当にややこしいもので、自分は何もしていないのに身内が何か不祥事を起こしたら周りから自分も同じように白い目で見られてしまう。自分の行動一つで家を没落させてしまう事もある。
爵位と言う称号を貰い、偉そうに踏ん反り返る人が多い貴族社会では権力が自分を守ってくれる縦にもなるけど、使い方を間違えると一瞬で奈落の底へ真っ逆さまに落ちて行ってしまう。
裕福な暮らしが出来る代わりに人一倍責任が付き纏い、国に貢献しなければならなくなるのだから大変な世の中だと私も子どもながらにつくづくそう思う。
あの件は殿下、そして陛下もルカのせいではないと勿論分かっている。それでもなかった事には出来ない。
他国に訪問した際にそんな事があったと知られれば信用問題にもなってしまうかもしれないだろう。
だから今回不本意ながらも殿下はルカをここに残すと言い出したんだ。
でもあの件を知られるとまずいからだけでなく、殿下の事だからこれはきっとルカを守る為でもあるんだろう。
口では偉そうな事を言う人だけど、根は優しい人だからね。
「私も不本意なのだ。本当にすまないとも思っている。だが――」
「もう良いですよ。理由は分かりましたし、納得もしていますから。ですがそうなると同行者の件はどうなるのですか?護衛の兵を連れて行くとしてももう一人くらい同行者がいて下さらないととても心配です」
しんみりとしていた空気がルカの一言でガラッと変わり、胃が痛くなるようなプレッシャーへと切り替わる。
そして先程とは打って変わり、こちらをじとーっとした目で見つめてくる。
その目は心配と言うより、僕がついて行かなくて一人でちゃんと行動出来ますか?と若干馬鹿にされているみたいな、そんな気がしてくるんだけど……。
「その事は大丈夫だ。もう手配している。既に連絡も取っているから心配はいらない」
「そうですか。このお二人をしっかり制御してくれる人だと良いのですけどね」
「聞こえてるぞー」
ちゃっかり聞こえる音量で茶化しを入れるルカ。この様子なら大丈夫、そうだね。いつものルカに戻っているし、殿下もどこかホッとした様子だった。
そんな事があって今日、その新たな同行者と発対面だったわけだけど……その人物がレヴィ君で本当に驚いたよね。
まあでもルカの代わり?として来てくれたのがレヴィ君で良かったかな。
場の空気は悪いけど私はわりとワクワク胸を躍らせていた。
一緒に同行をとお願いしたその‘‘彼‘‘は私の隣で腕を組み、いかにも納得していないしかめた顔で私は思わず苦笑い。
私達と向き合って座る殿下も彼の様子にほとほと呆れ顔。
相変わらずと言うか何と言うか…、彼は殿下を前にしても態度を変えないところが凄いな。
「全くどうして俺が……」
「文句言うな。事情は説明しただろう?レヴィ」
ぶつぶつ言っている彼――レヴィ君を殿下が宥める。
そう、今回の同行者は友人のレヴィ君。殿下が彼の事を指名した時は驚いたけど、よくよく考えれば適任なのでは?
今回の旅、殿下自ら動く事になったものの他国と言うだけでなく、事情も事情だけあって大勢の護衛を引き連れて、とかは難しいし。逆にそんな目立つ行為をしたら刺客に狙われやすくなってしまう。
何もしていなくとも王族と言うだけで命を狙われる。前に殿下が言っていたけど、そんなのあんまりだよ。
……話が逸れてしまったけど、そう言う訳で学院でも優秀な魔法のエキスパート、レヴィ君と一応私が殿下の同行者兼、護衛役に任命されたのだった。
私はともかく、レヴィ君は剣も扱えるようだし、家が騎士の家系ですしね。
それにもしもがあれば付いて来てくれたウルに助けを求められるし。
珍しいメンバーだけどいつになく頼りになるメンバーで私も安心だよ。
と言ってる最中、ウルは先程から姿を見せたり消したりして退屈みたいだし、レヴィ君は変わらず不機嫌だし、殿下は……いつも通りマイペースだね。
空気が悪いな、なんて思いながら窓の外を眺めた。何かを考えているとつい窓の外って眺めちゃうよね。
私が考えていたのは今回の話が決まった時の事。
実は最初ルカに同行してもらう予定で、本人もそのつもりだったんだけど……。
「ルカ、お前にも同行をと頼みたいところなのだが、今回はここで大人しくしていてもらう」
「…え、どう言う事ですか?」
突然の事に私だけでなくルカも理解が追い付かず納得出来ないと殿下に理由を尋ねる。
すると殿下は眉間にしわを寄せ、数瞬考えた後徐に口を開いた。
「今回の件はオルデシアではなく他国へと赴かなければならない。オルデシアと親交の深い王国、それに王家を通じての重要な要件でだ。その大切な場にお前を連れて行くわけにはいかない」
「それって…、どうして……」
話の意図が見えず困惑する私とは別に、ルカはその言葉でなんとなく察したようだった。
だとしても殿下のその言い方は少し酷いのではないか。そう思ってしまう。
確かに今回の件は両王家が関わる大事な案件だ。だけどルカが同行する事で何か不利になるような不都合があるのだろうか?
ルカが理解できても私は聡明ではないので分からない。更なる説明を求め私は殿下をじっと見つめた。
その視線を受け止めた殿下は深い溜め息を一つ吐き、そして意を決したようにその重い口を開いたのだった。
「ルカのせいではないがこればかりは仕方がない事なんだ。すまない。これは伯爵家の…いや、当主であったお前の父親の問題だ。もうお前は察しているようだな」
そこまで説明され私は漸く理解した。
居てもたってもいられず振り返るが、ルカは気を落としたように俯いてしまう。
その様子からルカの気持ちが痛い程伝わってきた。
「理由が分かりました。つまり私の父が原因で起こったあの事件が尾を引いていると言う事ですね?」
「ルカ……」
ルカの父、アシェンバート伯爵。権力を振り翳しやる事なす事好き放題だった彼は、ある時その事に不満を抱いていた人達の襲撃に遭い、それだけでなくルカの母、セレーナさん誘拐事件にまで発展してしまった。
状況を聞いた私とルカが情報を頼りに動いた結果、無事セレーナさんを救い出し国王陛下の助けもあり事件も鎮圧出来たのだけど、この一件でセレーナさんとルカに周りの視線が集まってしまい白い目で見られるようになってしまったのだ。
セレーナさんもルカもこればかりは仕方がないと、時間が経てば終息すると思い気にしないようにしていたみたいだけど。
それでもここ最近は事件の事を聞かなくなってきていたのだ。それなのに、ここに来てその事が話題に上がるなんて……。
「そう言う事でしたら仕方がありませんね。あの件に私は関与していないとはいえ、実の父が起こしたも同然の事件ですからね。不祥事を起こした者を他国の、それも王家同士の大事な場に連れて行く事は出来ませんね。殿下の、いえ王家の方々の顔に泥を塗る事になってしまいますから」
「そんな……」
普段と変わらず冷静に淡々と述べるルカに私は胸を締め付けられた。不祥事だなんて、ルカが起こしたわけじゃない、寧ろルカは事件解決に導き尽力したと称賛されるべき人なのに。
この貴族社会と言うのは本当にややこしいもので、自分は何もしていないのに身内が何か不祥事を起こしたら周りから自分も同じように白い目で見られてしまう。自分の行動一つで家を没落させてしまう事もある。
爵位と言う称号を貰い、偉そうに踏ん反り返る人が多い貴族社会では権力が自分を守ってくれる縦にもなるけど、使い方を間違えると一瞬で奈落の底へ真っ逆さまに落ちて行ってしまう。
裕福な暮らしが出来る代わりに人一倍責任が付き纏い、国に貢献しなければならなくなるのだから大変な世の中だと私も子どもながらにつくづくそう思う。
あの件は殿下、そして陛下もルカのせいではないと勿論分かっている。それでもなかった事には出来ない。
他国に訪問した際にそんな事があったと知られれば信用問題にもなってしまうかもしれないだろう。
だから今回不本意ながらも殿下はルカをここに残すと言い出したんだ。
でもあの件を知られるとまずいからだけでなく、殿下の事だからこれはきっとルカを守る為でもあるんだろう。
口では偉そうな事を言う人だけど、根は優しい人だからね。
「私も不本意なのだ。本当にすまないとも思っている。だが――」
「もう良いですよ。理由は分かりましたし、納得もしていますから。ですがそうなると同行者の件はどうなるのですか?護衛の兵を連れて行くとしてももう一人くらい同行者がいて下さらないととても心配です」
しんみりとしていた空気がルカの一言でガラッと変わり、胃が痛くなるようなプレッシャーへと切り替わる。
そして先程とは打って変わり、こちらをじとーっとした目で見つめてくる。
その目は心配と言うより、僕がついて行かなくて一人でちゃんと行動出来ますか?と若干馬鹿にされているみたいな、そんな気がしてくるんだけど……。
「その事は大丈夫だ。もう手配している。既に連絡も取っているから心配はいらない」
「そうですか。このお二人をしっかり制御してくれる人だと良いのですけどね」
「聞こえてるぞー」
ちゃっかり聞こえる音量で茶化しを入れるルカ。この様子なら大丈夫、そうだね。いつものルカに戻っているし、殿下もどこかホッとした様子だった。
そんな事があって今日、その新たな同行者と発対面だったわけだけど……その人物がレヴィ君で本当に驚いたよね。
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