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第7章 Memory~二人の記憶~
34 襲来する魔物
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「ま、魔物って……、それは伝説上の存在のはずじゃ……っ」
リカルドの言葉に唖然とそう呟く。
だって伝説上の良きものだって言われていた存在よ?まさかここに来てそんな存在とご対面だなんて……。とてもじゃないけれど受け入れられそうにない。
しかも黒く邪悪なオーラを纏ったそれが群れになって、津波のように押し寄せて来ている……。
「信じられないかもしれないがこれが現実だ。魔物は存在している」
理解が追い付かないけど、もうこの光景を見たら信じざるを得ないのもまた事実。彼の言う通りだわ。
「だけどこの数はおかしい。いくら理性がないと言ってもこの数を一つの場所になんて……。誰かの仕業としか考えられない……、まさかっ!」
「リドッ!?」
何かを思いついたのか、一人考え込んでしまっている様子のリカルドに私は必死に呼びかける。
「すまないっ、今は考え事をしている場合じゃなかったな」
ハッと我に返った彼は私に謝ると目の前の脅威へと目を向けた。
「もう、危機感のない坊やね」
そんなリカルドにウルティナも呆れた表情だ。
「悪かったって。それにしてもあいつら数が多いな。逃げ切るのは無理そうだな。それに王国の魔法士達もいるしな」
「面倒だけど迎え撃つしかなさそうね」
未知の脅威に私は足が竦みそうなのに、二人はやっぱり冷静だった。
そして――
「そうと決まれば、行くぞっ!」
「えぇ!」
リカルドの声と共に私は手を引かれて戦場へと飛び出した。
驚いた私の隣では余裕の笑みと可愛らしくウインクを見せるウルティナ。大丈夫よ、そう言われているようで何だかホッとする。
「ここで火は使えないな。なら氷だ。コンジェラシオンッ!」
彼の唱えた魔法は氷結魔法。主に地面を凍らせ、相手の動きを封じる事に使うもの。だけど――
「す、凄い…っ」
氷は真っ直ぐこちらに突進してくる魔物の足元を凍らせるだけでなく、一瞬にしてその体全てを凍らせてしまったのだ。それも目の前にいた数十頭の魔物を一気にだ。
この魔法って足止めだけじゃなくて、相手そのものを凍らせてしまう事も出来るのね…。
本当に圧巻だわ…。
「ウルティナ頼む!」
「任せて頂戴」
凍った魔物達に目を奪われていると、一筋の光が電光石火の如き速さで駆け抜けていく。追撃と言わんばかりのそれは、見事魔物に直撃すると爆発したように光が辺り一面に飛び散っていった。
光を司るウルティナの攻撃。自身でも言って言るように、強力な力を誇る彼女の攻撃は一撃でも凄い威力だ。
「精霊って言うのはこんなにも凄いもんなんだな」
「ふふふ。褒めても何も出ないわよ」
一部始終を見ていたリカルドは称賛の声を上げた。それにウルティナは内心嬉しいだろうにそれを隠す様に、えっへんと胸を張って得意げだった。
「魔物相手なら光を司る私の力は相性抜群なんだから」
確かに彼女の言う通り、本には魔物は光に耐性があまりないと記されていたはず。もしもその通りならばウルティナの光の力が魔物には効果的なのかもしれない。
魔物は瘴気と呼ばれる負のオーラを放ち、それを触ってしまうと病にかかってしまったり、更に瘴気が濃くなればその土地は荒れ果て花も咲かなくなってしまうとまで言われている。
負のオーラは前にも話したように人からも出ているもの。だけど魔物の持っている瘴気はそれとは比べ物にならないくらいの害が生じると言う。
つまりウルティナの浄化の炎ならぬ浄化の光を持ってすれば、魔物の放つ瘴気を清められると言う事になる。
「流石光の精霊と言った所だな」
「そんなに褒められたら照れてしまうわね」
彼の褒め言葉に心底嬉しそうにウルティナは微笑んだ。
「とは言ってもまだまだだ。次がもう来ている」
ホッとしたのも束の間、目の前の脅威をリカルドは鋭く睨む。
先程一掃したはずのその場所には、また新たに現れた魔物達が群れになってこちらに押し寄せて来ていた。
まだ終わっていはいない。そう私も表情を引き締めるのだった。
「それにしても数が多いわね。このまま戦っていてもきりがないわよ。それに…」
「きゃあぁぁっ!」
「くそっ、なんなんだっ!こいつらは!!」
周りには未だ判断が追い付いていない様子の魔法士達が、迫ってくる魔物達と対峙をしている。魔物を倒す事に精一杯のようで、私達に構っている余裕はないみたいだ。
しかも使っている魔法が風や水と言ったものばかりで、突進してくる魔物達を少し退けているだけに過ぎない。
これではまた直ぐに体制を整えて襲ってくる。
魔法士と言えども皆が皆とても優れているのではないようだ。
「全く魔法士ともあろう奴があれじゃ戦況は悪くなる一方だな。仕方ない、面倒だがあいつらを先に避難させるか」
「そうね。先程から喚いてやかましいもの」
ウルティナ…それはそんな笑顔を浮かべて言うものじゃないわよ。思わず心の中でそんな突っ込みを入れる程清々しい笑みだった。
「リリーシェ、すまないがここで待っていてくれ」
「え…?」
「不本意だが今からあの魔法士達を助けに行ってくる。大丈夫だ。周りに強力な結界を張っておくから。それにその中にいた方が安全だ」
頼む。そう真剣な顔で言われてしまい、これでは断るにも断れない。それに魔法がろくに使えない私は戦力にはならない。こればかりは仕方がないわ。
「分かったわ。……あっ、リドちょっと待って!」
「どうした?」
その場を離れようとするリカルドを私は慌てて引き留めた。そんな行動に彼は首を傾げる。
「これ…持って行って」
「これは…」
「お母様の形見よ」
そう言って自分の首にかかっていたものを外し見せる。
引き留めてまで渡したかった物、それは私の宝物でもあるお母様から頂いたペンダント。
お母様が亡くなる前に私にくれた物で、頂いたその日から今日まで肌身離さす持っていた。
このペンダントは今はもういないお母様を感じさせてくれる唯一の形見。私のお守りだ。
でも――
「良いのか?そんなに大事なものを俺に渡して」
「えぇ。お守りとして貴方に持っていて欲しいの」
今はリカルドに持っていて欲しい。
魔法がかかっていて何か効果を発揮する、というものではない普通のペンダントだけど、なんだかお母様が守ってくれるような気がするから……。
「分かった。ありがとうな」
そう言い彼はペンダントを受け取り早速首にかけてくれて、アメジストの水晶が首元で輝いていた。
「それじゃ行ってくる」
「えぇ。二人も気を付けて」
「あぁ、直ぐに終わらせて来るよ。ウルティナも頼むな」
「仕方ないわね。リリちゃんごめんなさいね。少し離れるわね」
そう言うと二人は直ぐにその場から離れて行ってしまった。それと同時に私の周りには先程言っていた結界が張られた。
そんな中私は無事を祈りながら二人の背中を見送ったのだった。
それから暫くすると魔物の数が段々減ってきて、きっと二人が頑張ってくれているのだろうと思い心から感謝した。
それに気になっていたんだけど、先程からこの場所にいるのに魔物が襲ってこない。
結界が強力である為壊せないと、もしかしたら本能で感じたのかもしれない。だとしたら私にとっては本当にありがたい事だ。
そんな事を思いながらふと先の方を見たら、そこにリカルドとウルティナ、二人の姿が見えた。その事に心底ホッとして息を吐いた、その直後。
「まだ残っていたのかい?」
面倒臭そうに吐き捨てる声が自分の背後から聞こえてきて、私は反射的に振り返った。
するとそれとほぼ同時に私を守ってくれていた結界がいとも簡単に壊れてる音が聞こえてくる。
…えっ!?
一瞬の出来事に状況を理解する間もなく、体も動かない。まるで地面に足が縫い付けられてしまったかのように。
そして壊れた結界越し、その先に黒い人影が浮かび上がった。
けれど辺りが暗くて顔等は良く見えない。
「運の良いお姫様だ。でもこれで終わりだね」
私の見ている先にいる人物からだと思われる声がした次の瞬間。
「……っ!!」
突然目の前に魔物が現れたのだ。今までいなかった魔物が、何処から現れたのかと思う程一瞬にして目の前に現れた。
それは先程からこの一帯に蔓延っていた魔物と同様、禍々しい瘴気を纏い、今にも私に襲い掛かってこようとしていた。
「君の可愛さに免じて痛くないよう、一瞬で終わらせてあげるね」
また声がして、まるでそれが合図だったかのように魔物が飛び掛かってきた。
その余りの恐怖に声も出ない。
「リリーシェッ!!」
「リリちゃんっ!!」
二人の必死に呼ぶ声が聞こえるけど、もう間に合わないだろう。
そう思い、私は来るであろう衝撃を耐える様に目をぎゅっと瞑った。
リカルドの言葉に唖然とそう呟く。
だって伝説上の良きものだって言われていた存在よ?まさかここに来てそんな存在とご対面だなんて……。とてもじゃないけれど受け入れられそうにない。
しかも黒く邪悪なオーラを纏ったそれが群れになって、津波のように押し寄せて来ている……。
「信じられないかもしれないがこれが現実だ。魔物は存在している」
理解が追い付かないけど、もうこの光景を見たら信じざるを得ないのもまた事実。彼の言う通りだわ。
「だけどこの数はおかしい。いくら理性がないと言ってもこの数を一つの場所になんて……。誰かの仕業としか考えられない……、まさかっ!」
「リドッ!?」
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ハッと我に返った彼は私に謝ると目の前の脅威へと目を向けた。
「もう、危機感のない坊やね」
そんなリカルドにウルティナも呆れた表情だ。
「悪かったって。それにしてもあいつら数が多いな。逃げ切るのは無理そうだな。それに王国の魔法士達もいるしな」
「面倒だけど迎え撃つしかなさそうね」
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そして――
「そうと決まれば、行くぞっ!」
「えぇ!」
リカルドの声と共に私は手を引かれて戦場へと飛び出した。
驚いた私の隣では余裕の笑みと可愛らしくウインクを見せるウルティナ。大丈夫よ、そう言われているようで何だかホッとする。
「ここで火は使えないな。なら氷だ。コンジェラシオンッ!」
彼の唱えた魔法は氷結魔法。主に地面を凍らせ、相手の動きを封じる事に使うもの。だけど――
「す、凄い…っ」
氷は真っ直ぐこちらに突進してくる魔物の足元を凍らせるだけでなく、一瞬にしてその体全てを凍らせてしまったのだ。それも目の前にいた数十頭の魔物を一気にだ。
この魔法って足止めだけじゃなくて、相手そのものを凍らせてしまう事も出来るのね…。
本当に圧巻だわ…。
「ウルティナ頼む!」
「任せて頂戴」
凍った魔物達に目を奪われていると、一筋の光が電光石火の如き速さで駆け抜けていく。追撃と言わんばかりのそれは、見事魔物に直撃すると爆発したように光が辺り一面に飛び散っていった。
光を司るウルティナの攻撃。自身でも言って言るように、強力な力を誇る彼女の攻撃は一撃でも凄い威力だ。
「精霊って言うのはこんなにも凄いもんなんだな」
「ふふふ。褒めても何も出ないわよ」
一部始終を見ていたリカルドは称賛の声を上げた。それにウルティナは内心嬉しいだろうにそれを隠す様に、えっへんと胸を張って得意げだった。
「魔物相手なら光を司る私の力は相性抜群なんだから」
確かに彼女の言う通り、本には魔物は光に耐性があまりないと記されていたはず。もしもその通りならばウルティナの光の力が魔物には効果的なのかもしれない。
魔物は瘴気と呼ばれる負のオーラを放ち、それを触ってしまうと病にかかってしまったり、更に瘴気が濃くなればその土地は荒れ果て花も咲かなくなってしまうとまで言われている。
負のオーラは前にも話したように人からも出ているもの。だけど魔物の持っている瘴気はそれとは比べ物にならないくらいの害が生じると言う。
つまりウルティナの浄化の炎ならぬ浄化の光を持ってすれば、魔物の放つ瘴気を清められると言う事になる。
「流石光の精霊と言った所だな」
「そんなに褒められたら照れてしまうわね」
彼の褒め言葉に心底嬉しそうにウルティナは微笑んだ。
「とは言ってもまだまだだ。次がもう来ている」
ホッとしたのも束の間、目の前の脅威をリカルドは鋭く睨む。
先程一掃したはずのその場所には、また新たに現れた魔物達が群れになってこちらに押し寄せて来ていた。
まだ終わっていはいない。そう私も表情を引き締めるのだった。
「それにしても数が多いわね。このまま戦っていてもきりがないわよ。それに…」
「きゃあぁぁっ!」
「くそっ、なんなんだっ!こいつらは!!」
周りには未だ判断が追い付いていない様子の魔法士達が、迫ってくる魔物達と対峙をしている。魔物を倒す事に精一杯のようで、私達に構っている余裕はないみたいだ。
しかも使っている魔法が風や水と言ったものばかりで、突進してくる魔物達を少し退けているだけに過ぎない。
これではまた直ぐに体制を整えて襲ってくる。
魔法士と言えども皆が皆とても優れているのではないようだ。
「全く魔法士ともあろう奴があれじゃ戦況は悪くなる一方だな。仕方ない、面倒だがあいつらを先に避難させるか」
「そうね。先程から喚いてやかましいもの」
ウルティナ…それはそんな笑顔を浮かべて言うものじゃないわよ。思わず心の中でそんな突っ込みを入れる程清々しい笑みだった。
「リリーシェ、すまないがここで待っていてくれ」
「え…?」
「不本意だが今からあの魔法士達を助けに行ってくる。大丈夫だ。周りに強力な結界を張っておくから。それにその中にいた方が安全だ」
頼む。そう真剣な顔で言われてしまい、これでは断るにも断れない。それに魔法がろくに使えない私は戦力にはならない。こればかりは仕方がないわ。
「分かったわ。……あっ、リドちょっと待って!」
「どうした?」
その場を離れようとするリカルドを私は慌てて引き留めた。そんな行動に彼は首を傾げる。
「これ…持って行って」
「これは…」
「お母様の形見よ」
そう言って自分の首にかかっていたものを外し見せる。
引き留めてまで渡したかった物、それは私の宝物でもあるお母様から頂いたペンダント。
お母様が亡くなる前に私にくれた物で、頂いたその日から今日まで肌身離さす持っていた。
このペンダントは今はもういないお母様を感じさせてくれる唯一の形見。私のお守りだ。
でも――
「良いのか?そんなに大事なものを俺に渡して」
「えぇ。お守りとして貴方に持っていて欲しいの」
今はリカルドに持っていて欲しい。
魔法がかかっていて何か効果を発揮する、というものではない普通のペンダントだけど、なんだかお母様が守ってくれるような気がするから……。
「分かった。ありがとうな」
そう言い彼はペンダントを受け取り早速首にかけてくれて、アメジストの水晶が首元で輝いていた。
「それじゃ行ってくる」
「えぇ。二人も気を付けて」
「あぁ、直ぐに終わらせて来るよ。ウルティナも頼むな」
「仕方ないわね。リリちゃんごめんなさいね。少し離れるわね」
そう言うと二人は直ぐにその場から離れて行ってしまった。それと同時に私の周りには先程言っていた結界が張られた。
そんな中私は無事を祈りながら二人の背中を見送ったのだった。
それから暫くすると魔物の数が段々減ってきて、きっと二人が頑張ってくれているのだろうと思い心から感謝した。
それに気になっていたんだけど、先程からこの場所にいるのに魔物が襲ってこない。
結界が強力である為壊せないと、もしかしたら本能で感じたのかもしれない。だとしたら私にとっては本当にありがたい事だ。
そんな事を思いながらふと先の方を見たら、そこにリカルドとウルティナ、二人の姿が見えた。その事に心底ホッとして息を吐いた、その直後。
「まだ残っていたのかい?」
面倒臭そうに吐き捨てる声が自分の背後から聞こえてきて、私は反射的に振り返った。
するとそれとほぼ同時に私を守ってくれていた結界がいとも簡単に壊れてる音が聞こえてくる。
…えっ!?
一瞬の出来事に状況を理解する間もなく、体も動かない。まるで地面に足が縫い付けられてしまったかのように。
そして壊れた結界越し、その先に黒い人影が浮かび上がった。
けれど辺りが暗くて顔等は良く見えない。
「運の良いお姫様だ。でもこれで終わりだね」
私の見ている先にいる人物からだと思われる声がした次の瞬間。
「……っ!!」
突然目の前に魔物が現れたのだ。今までいなかった魔物が、何処から現れたのかと思う程一瞬にして目の前に現れた。
それは先程からこの一帯に蔓延っていた魔物と同様、禍々しい瘴気を纏い、今にも私に襲い掛かってこようとしていた。
「君の可愛さに免じて痛くないよう、一瞬で終わらせてあげるね」
また声がして、まるでそれが合図だったかのように魔物が飛び掛かってきた。
その余りの恐怖に声も出ない。
「リリーシェッ!!」
「リリちゃんっ!!」
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