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第6章 魔法乱舞
17 終幕
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「どうやら無事、仲直り出来たみたいですね」
「そのようね」
「良かったですね」
勝負がつき、エミリーさんは先輩に今まで言えなかった自分の思いを話した。
そしてそれを聞いた先輩も思っていた事を正直に、素直に話す事が出来たみたい。
話し終わった二人は事の成り行きを見守っていただけの私達にも分かるくらい、仲睦まじく手を取り合っていた。
ようやく溝が無くなり、お互いの仲を阻んでいた壁もなくなったんだろうね。
見ていてはらはらしたけど、二人の様子に私もようやく息を吐く事が出来たよ。
何はともあれまた昔みたいに仲が戻って良かった。
なんて呑気な事を思って安心していたのも束の間だった。
「エル、安心するにはまだ早いんじゃないかしら?」
「え?」
「これで私達の勝ちね、エル。私達に勝つにはまだまだね」
「うう……。まさかここまであっさり……」
「負けちゃったわね。残念」
エミリーさんと先輩の仲が戻って一安心、って思っていたところでまさかの次の対戦相手が姉様のチームだった。
強敵を前に、皆自力を尽くしたけど惜しくも後一歩届かず敗北してしまいました……。
でもどうしてか、姉様に負けた事は正直悔しいのに、エミリーさん達の一件が解決した事で目標達成はされているわけで。悔しいけど目標を達成した達成感はあると言う、何とも複雑な心境です……。
そしてため息しか出ない。
「まあ負けてしまったものは仕方がないわ。観客席に戻って他チームの試合を見ていましょうか」
「そうですね」
悲しくなりながらもユキに促されて私達はその場を後にするのだった。
その後のトーナメントは思っていたよりも早く勝負がついていき、ついに優勝者が決まった。
チーム戦での優勝は思っていた通り姉様達のチーム。
そしてソロ戦での優勝はこちらも予想的中でレヴィ君だった。
姉様達は絶妙なチームワークと心理戦でも優秀さが目立っていて、レヴィ君はその持ち前の魔力量と精密なコントロールによる魔法を駆使した戦い方が多大に評価され、そして二年生ながらも優勝した事で周りからも結構注目されて大変そうだった。
さっき姉様に負けた事が悔しいって言ったけど、それは本当。
でも優勝したのが自慢の姉と、親友だと思っているレヴィ君何だって思ったら逆に嬉しいかもしれないな。
だから、まあいっかって納得はしたよ。
そして全ての試合が終わり、優勝者達の表彰が行われて、最後に学院長が挨拶と閉幕を告げた事でそれぞれの目的を目指して戦ったこの魔法乱舞は幕を下ろしたのだった。
長いようで短かったこの数日間。楽しかったし、何より目的を達成出来たからうん、満足満足!
あ、そうそう。魔法乱舞が終わった後はその余韻を楽しんだり、お話しする場、後夜祭のようなものが開催されるんだ。
だから今回の優勝者達の話で盛り上がるその後夜祭へと私達も足を運び入れる事に。
そこでは先日のパーティーの時とは違って、笑い合って楽しそうに話をしているエミリーさんと先輩の姿が。
それを見たら心から良かったなって思うよね。
と言う事で、そんな二人の楽しそうな時間を邪魔しないように、私達は私達でこの有意義な時間を思う存分楽しんだのだった。
ちなみにこの後夜祭にはレヴィ君も来ていた。と言うより渋る彼を私が引っ張って来ちゃっただけなんだけど……。
無理矢理連れて来ちゃった感はあったけど、でも色々話していたらレヴィ君満更そうでもないみたいで、表情がいつもより優しかったし、楽しんでいたみたいだったから。
楽しそうなら何よりだよって言いたかったけど、きっと怒られるから本人には言わないでおくけどね。
ツンデレも良いけどたまには素直になっても良いのにな、なんて私は一人秘かに思っていたのだった。
「そのようね」
「良かったですね」
勝負がつき、エミリーさんは先輩に今まで言えなかった自分の思いを話した。
そしてそれを聞いた先輩も思っていた事を正直に、素直に話す事が出来たみたい。
話し終わった二人は事の成り行きを見守っていただけの私達にも分かるくらい、仲睦まじく手を取り合っていた。
ようやく溝が無くなり、お互いの仲を阻んでいた壁もなくなったんだろうね。
見ていてはらはらしたけど、二人の様子に私もようやく息を吐く事が出来たよ。
何はともあれまた昔みたいに仲が戻って良かった。
なんて呑気な事を思って安心していたのも束の間だった。
「エル、安心するにはまだ早いんじゃないかしら?」
「え?」
「これで私達の勝ちね、エル。私達に勝つにはまだまだね」
「うう……。まさかここまであっさり……」
「負けちゃったわね。残念」
エミリーさんと先輩の仲が戻って一安心、って思っていたところでまさかの次の対戦相手が姉様のチームだった。
強敵を前に、皆自力を尽くしたけど惜しくも後一歩届かず敗北してしまいました……。
でもどうしてか、姉様に負けた事は正直悔しいのに、エミリーさん達の一件が解決した事で目標達成はされているわけで。悔しいけど目標を達成した達成感はあると言う、何とも複雑な心境です……。
そしてため息しか出ない。
「まあ負けてしまったものは仕方がないわ。観客席に戻って他チームの試合を見ていましょうか」
「そうですね」
悲しくなりながらもユキに促されて私達はその場を後にするのだった。
その後のトーナメントは思っていたよりも早く勝負がついていき、ついに優勝者が決まった。
チーム戦での優勝は思っていた通り姉様達のチーム。
そしてソロ戦での優勝はこちらも予想的中でレヴィ君だった。
姉様達は絶妙なチームワークと心理戦でも優秀さが目立っていて、レヴィ君はその持ち前の魔力量と精密なコントロールによる魔法を駆使した戦い方が多大に評価され、そして二年生ながらも優勝した事で周りからも結構注目されて大変そうだった。
さっき姉様に負けた事が悔しいって言ったけど、それは本当。
でも優勝したのが自慢の姉と、親友だと思っているレヴィ君何だって思ったら逆に嬉しいかもしれないな。
だから、まあいっかって納得はしたよ。
そして全ての試合が終わり、優勝者達の表彰が行われて、最後に学院長が挨拶と閉幕を告げた事でそれぞれの目的を目指して戦ったこの魔法乱舞は幕を下ろしたのだった。
長いようで短かったこの数日間。楽しかったし、何より目的を達成出来たからうん、満足満足!
あ、そうそう。魔法乱舞が終わった後はその余韻を楽しんだり、お話しする場、後夜祭のようなものが開催されるんだ。
だから今回の優勝者達の話で盛り上がるその後夜祭へと私達も足を運び入れる事に。
そこでは先日のパーティーの時とは違って、笑い合って楽しそうに話をしているエミリーさんと先輩の姿が。
それを見たら心から良かったなって思うよね。
と言う事で、そんな二人の楽しそうな時間を邪魔しないように、私達は私達でこの有意義な時間を思う存分楽しんだのだった。
ちなみにこの後夜祭にはレヴィ君も来ていた。と言うより渋る彼を私が引っ張って来ちゃっただけなんだけど……。
無理矢理連れて来ちゃった感はあったけど、でも色々話していたらレヴィ君満更そうでもないみたいで、表情がいつもより優しかったし、楽しんでいたみたいだったから。
楽しそうなら何よりだよって言いたかったけど、きっと怒られるから本人には言わないでおくけどね。
ツンデレも良いけどたまには素直になっても良いのにな、なんて私は一人秘かに思っていたのだった。
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