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第2章 過去と現在
9 終息
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襲撃と誘拐事件から二日。早くも事件は鎮圧されつつある。
それもこれも皆、国王陛下をはじめ、王城の騎士団、そして父様達の迅速な対応があったから。
あの後、襲撃に関わっていた全ての人達を捕縛、連行できたと父様から聞いて一安心。
そしてルカとセレーナさんは無事再会を果たし、最初は二人とも戸惑っていたものの今はもうすっかり打ち解けている様子。本当に良かったです。
そしてアシェンバート伯爵とその息子アロイスさんも無事だったみたい。
直接は会っていないけど、襲撃から逃げて来てそれを騎士団が発見して保護したとか。
発見された時腰が抜けて動けなかったそうで、態度はいっちょ前なのにいざと言う時は大切な人を置いて逃げるタイプだなと私は冷静に分析しました。
正直あの二人にはセレーナさんは勿体ない。
そんな二人の元にセレーナさんを帰すのはちょっと……、と言うのもあるけど。
そこで父様と母様に話しをしてみたところ、それなら二人の元には帰さずむしろこの屋敷で一緒に暮らせば良いのでは?という意見が出て、私もそれに賛成したのだけど当の彼女は首を振って承諾しなかった。
ルカのことを助けてくれただけでなく自分までもお世話になるわけにはいかないと断固聞き入れない。
こちらとしては迷惑なんてみじんも思っていないけど。それにセレーナさんは母様の友人ですし、嫌な気なんてしないのに。
説得虚しく断られ続けられるけど、彼女は今帰る家がない身。
それにルカともせっかく再会を果たせたのだからこれからは一緒に居て欲しいと言う私の願いで、一緒の屋敷ではなく、でもいつでも会えるよう屋敷のすぐ近くの空いている離れを提供してみた。
すると渋々と言った感じだったけど、それならと何とか受け入れてくれて、そっとルカを見れば心なしか嬉しそうにしていた。
そうしてセレーナさんの住むところが決まった後、二年前伯爵家で何があったのかを話してくれた。
跡継ぎが一人いれば他の子どもはいらないという考えを持つ伯爵。そして冷酷非道な態度。セレーナさんはそれを快く思っていなかった。
でも自分が伯爵に何を言っても変わるとは思えないし、指摘したことで更に悪化してしまうのではないかと不安だったという。
そんな日々が続き、限界だと思い始めたある日。セレーナさんはとんでもないことを耳にしてしまう。
それはルカの暗殺計画の話だった。
その計画を側近の男と話しているのを偶然聞いてしまったそう。
それを聞いたセレーナさんは絶望感にさいなまれた。いくらルカが跡を継がない、伯爵にとっていらない子だったとしてもそれだけで暗殺何て考える親はいない。
そんなことを考える親は親ではない。
セレーナさんはその時伯爵に殺意が芽生えてしまったと言っていた。
セレーナさんにとってルカはかけがえのない大切な息子。
利益なんていらない。後も継がなくて良い。ただ元気に笑って生きてくれてさえいればそれで良い。
それなのに何も悪いことはしていないのに何故ルカが死ななければならないのか。
一度殺意が生まれると抑えが利かなくなってしまうことも多い。
恨みは確かにあった。けれど彼女は伯爵を手にかけることはしなかった。
すんでのところで留まれた。
その時彼女の脳裏にルカの裏表のない、素直な笑顔を思い出したから。
父から愛されていないと気づきながらもいつもセレーナさんの前では気丈に笑みを浮かべていたルカ。
幼いながらにとても優しい子に育ってくれた誰よりも愛している息子。
そんな気持ちを改めて思い出し、思いとどまったセレーナさんはルカを助けるために行動を起こした。
それも秘密裏に。絶対に二人には気づかれてはいけない。
そんな不安な中、急いで友人だった母様に状況とルカを預かってほしいと言うことだけを伝えこっそりとルカを安全な場所に逃がしたのだそうです。
そこから先は私にも何となく分かるけど、セレーナさんも一緒に逃げなかったのはルカの事を誤魔化すための時間稼ぎ、それから伯爵の行動を監視するためだったのでしょう。
選択の余地がなかったにしても、出来る事ならルカの傍で守ってあげたかったはず。
それが叶わずこうして一人、何も知らないルカを送り出した。その時の彼女の心情を考えると胸が苦しくなる。
そして数年後、ついに対立していた者達から襲撃を受けてしまい、しかもその中にはブロイド伯爵の勝手な逆恨みもあり関係ないセレーナさんが誘拐されてしまい、それを聞いた私達が救出に向かい、無事救い出すのに成功してルカとも再会を果たせた、と言う事で騒動は終わりを告げた。
話し終えた後セレーナさんは悲しそうな顔で、
「あの人私と出会った時はあんな人じゃなかったのに……、変わってしまったわね」
そう小さく呟いているのが聞こえた。
何でも伯爵の性格は元は温厚でとても優しい人だったらしく、結婚をして子どもの話なども楽しそうにしていたのだそうで、それを聞いて話に聞いていた伯爵とあまりにも違うので信じられない思いになった。
セレーナさんが言うのだから本当なのでしょうけど。
伯爵が変わってしまったのは結婚して少し経った頃で、伯爵家の当主、家族を養わなければならないという様々な責任が段々とストレスへと変わって行ってしまったようでその頃から誰に対しても敵対心を剥き出しにし、冷たくなっていったのだそうです。
その話を聞いては同情もしたくなるけど、今回のことを考えるとそれは出来なくなる。
誰かれ構わず敵に回そうとするのは宜しくないです。
きっと性格が変わっていなかったら今も周りの人と良好な関係を築けたはずなのに。
その時の伯爵だったらセレーナさんが誘拐されたのを聞いたら飛んで行ったのでしょうね。
今の父様のように。
もしも母様が同じ目に遭ったらまさに電光石火のごとく、父様は飛んで行くことでしょう。
何はともあれ今回の件は確かに伯爵がまいた種が原因で起こった騒動です。
でももう一人、あのブロイド伯爵が襲撃何て馬鹿なことを考えなければ襲撃なんて起こらなかったはずです。
やっぱりあの人は色々な意味で好きになれない人種。
もう関わりたくないと本気で思いましたね、はい……。
と言う事で、様々な人達の尽力によって襲撃騒動と誘拐事件は無事解決したのだった。
もう会うことはないと思うけど、もしも伯爵とどこかで会うことがあってその時まだ懲りていないようだったら今回以上にこてんぱんに懲らしめてやりましょうと今心に誓ったのでした。
それもこれも皆、国王陛下をはじめ、王城の騎士団、そして父様達の迅速な対応があったから。
あの後、襲撃に関わっていた全ての人達を捕縛、連行できたと父様から聞いて一安心。
そしてルカとセレーナさんは無事再会を果たし、最初は二人とも戸惑っていたものの今はもうすっかり打ち解けている様子。本当に良かったです。
そしてアシェンバート伯爵とその息子アロイスさんも無事だったみたい。
直接は会っていないけど、襲撃から逃げて来てそれを騎士団が発見して保護したとか。
発見された時腰が抜けて動けなかったそうで、態度はいっちょ前なのにいざと言う時は大切な人を置いて逃げるタイプだなと私は冷静に分析しました。
正直あの二人にはセレーナさんは勿体ない。
そんな二人の元にセレーナさんを帰すのはちょっと……、と言うのもあるけど。
そこで父様と母様に話しをしてみたところ、それなら二人の元には帰さずむしろこの屋敷で一緒に暮らせば良いのでは?という意見が出て、私もそれに賛成したのだけど当の彼女は首を振って承諾しなかった。
ルカのことを助けてくれただけでなく自分までもお世話になるわけにはいかないと断固聞き入れない。
こちらとしては迷惑なんてみじんも思っていないけど。それにセレーナさんは母様の友人ですし、嫌な気なんてしないのに。
説得虚しく断られ続けられるけど、彼女は今帰る家がない身。
それにルカともせっかく再会を果たせたのだからこれからは一緒に居て欲しいと言う私の願いで、一緒の屋敷ではなく、でもいつでも会えるよう屋敷のすぐ近くの空いている離れを提供してみた。
すると渋々と言った感じだったけど、それならと何とか受け入れてくれて、そっとルカを見れば心なしか嬉しそうにしていた。
そうしてセレーナさんの住むところが決まった後、二年前伯爵家で何があったのかを話してくれた。
跡継ぎが一人いれば他の子どもはいらないという考えを持つ伯爵。そして冷酷非道な態度。セレーナさんはそれを快く思っていなかった。
でも自分が伯爵に何を言っても変わるとは思えないし、指摘したことで更に悪化してしまうのではないかと不安だったという。
そんな日々が続き、限界だと思い始めたある日。セレーナさんはとんでもないことを耳にしてしまう。
それはルカの暗殺計画の話だった。
その計画を側近の男と話しているのを偶然聞いてしまったそう。
それを聞いたセレーナさんは絶望感にさいなまれた。いくらルカが跡を継がない、伯爵にとっていらない子だったとしてもそれだけで暗殺何て考える親はいない。
そんなことを考える親は親ではない。
セレーナさんはその時伯爵に殺意が芽生えてしまったと言っていた。
セレーナさんにとってルカはかけがえのない大切な息子。
利益なんていらない。後も継がなくて良い。ただ元気に笑って生きてくれてさえいればそれで良い。
それなのに何も悪いことはしていないのに何故ルカが死ななければならないのか。
一度殺意が生まれると抑えが利かなくなってしまうことも多い。
恨みは確かにあった。けれど彼女は伯爵を手にかけることはしなかった。
すんでのところで留まれた。
その時彼女の脳裏にルカの裏表のない、素直な笑顔を思い出したから。
父から愛されていないと気づきながらもいつもセレーナさんの前では気丈に笑みを浮かべていたルカ。
幼いながらにとても優しい子に育ってくれた誰よりも愛している息子。
そんな気持ちを改めて思い出し、思いとどまったセレーナさんはルカを助けるために行動を起こした。
それも秘密裏に。絶対に二人には気づかれてはいけない。
そんな不安な中、急いで友人だった母様に状況とルカを預かってほしいと言うことだけを伝えこっそりとルカを安全な場所に逃がしたのだそうです。
そこから先は私にも何となく分かるけど、セレーナさんも一緒に逃げなかったのはルカの事を誤魔化すための時間稼ぎ、それから伯爵の行動を監視するためだったのでしょう。
選択の余地がなかったにしても、出来る事ならルカの傍で守ってあげたかったはず。
それが叶わずこうして一人、何も知らないルカを送り出した。その時の彼女の心情を考えると胸が苦しくなる。
そして数年後、ついに対立していた者達から襲撃を受けてしまい、しかもその中にはブロイド伯爵の勝手な逆恨みもあり関係ないセレーナさんが誘拐されてしまい、それを聞いた私達が救出に向かい、無事救い出すのに成功してルカとも再会を果たせた、と言う事で騒動は終わりを告げた。
話し終えた後セレーナさんは悲しそうな顔で、
「あの人私と出会った時はあんな人じゃなかったのに……、変わってしまったわね」
そう小さく呟いているのが聞こえた。
何でも伯爵の性格は元は温厚でとても優しい人だったらしく、結婚をして子どもの話なども楽しそうにしていたのだそうで、それを聞いて話に聞いていた伯爵とあまりにも違うので信じられない思いになった。
セレーナさんが言うのだから本当なのでしょうけど。
伯爵が変わってしまったのは結婚して少し経った頃で、伯爵家の当主、家族を養わなければならないという様々な責任が段々とストレスへと変わって行ってしまったようでその頃から誰に対しても敵対心を剥き出しにし、冷たくなっていったのだそうです。
その話を聞いては同情もしたくなるけど、今回のことを考えるとそれは出来なくなる。
誰かれ構わず敵に回そうとするのは宜しくないです。
きっと性格が変わっていなかったら今も周りの人と良好な関係を築けたはずなのに。
その時の伯爵だったらセレーナさんが誘拐されたのを聞いたら飛んで行ったのでしょうね。
今の父様のように。
もしも母様が同じ目に遭ったらまさに電光石火のごとく、父様は飛んで行くことでしょう。
何はともあれ今回の件は確かに伯爵がまいた種が原因で起こった騒動です。
でももう一人、あのブロイド伯爵が襲撃何て馬鹿なことを考えなければ襲撃なんて起こらなかったはずです。
やっぱりあの人は色々な意味で好きになれない人種。
もう関わりたくないと本気で思いましたね、はい……。
と言う事で、様々な人達の尽力によって襲撃騒動と誘拐事件は無事解決したのだった。
もう会うことはないと思うけど、もしも伯爵とどこかで会うことがあってその時まだ懲りていないようだったら今回以上にこてんぱんに懲らしめてやりましょうと今心に誓ったのでした。
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