幸せな人生を目指して

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第2章 過去と現在

6 対決

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バンッ!!

無事に建物まで辿り着く事が出来、勢いよく小屋の扉を開け素早く中に入る。

中は薄暗く、埃っぽい。

「ヒット・ア・ライト」

素早く情報を確認するために点火の魔法を唱える。

するとロウソクのような小さな炎がともり、辺りを照らした。

少しだけ明るくなった部屋の中、灯りをゆっくりとさ迷わせてみる。

さっき見えた人の気配が全くない。

もしかして私たちが来る前に外に逃げた?


あ……!

灯りが何かを照らした。

よく見るとそれは人の足。


もしかして……。


恐る恐る灯りで照らしてみると――



「……っ!!」

そのには一人の女性。椅子に縛られ拘束されていた。

長い髪をだらんと垂らして、彼女自身もぐったりと項垂れている。

それを見て私は直ぐにそばに駆け寄る。


「しっかりしてください!大丈夫ですかっ!」

必死に呼びかけるとうめき声と共に彼女が目を覚ました。

彼女は状況がわからないようで視線をさ迷わせていた。

そんな様子の彼女だけど、見ると怪我はなさそうなのでそれは安心した。

「貴方はセレーナ・アシェンバートですね」

 それだけを確かめたくて聞くと彼女は小さく頷いた。

良かった、無事で。

「探していました。待っていて下さい、直ぐに縄とりますね」

長居は無用と思い急いで取り掛かろうとした時――



 
「よく来たねエルシア嬢」

 聞き覚えのある声が聞こえて来た。考える前に反射的に声の方へ振り返った。

「あ、あなたは……!!」

閉めたはずの扉が開いていて、そのには以前私の誕生日パーティーでしつこくダンスを誘ってきた、アデル・ブロイド伯爵が嫌味な笑みを浮かべて立っていた。

……どうしてここに。

「いや~君がここまで来れるとは正直思わなかったよ~。君の事可愛いひ弱なお姫様と思っていたけれど、どうやら頭も良いようだね♪」

伯爵はそう言うと私を見て気味の悪い笑みを深める。

「伯爵、何故あなたがここにっ」

私が睨みつけながら言うと、伯爵は気にした様子もなくただ私を見て笑った。

「何故?それは俺がそこの女性を誘拐した犯人だからだよ。頭の良い君なら気づいているかと思っていたけど」

この人が誘拐犯……!?

それに雰囲気がまるで別人ね。

「あなたが実行犯なのですか、驚きました」

「そうかな」

「ええ。それに以前と話し方も違いますね。それが本当の貴方だったんですね」

私達は互いに動かず、その場で言葉を交わし合う。

「そうだよ。あの時は君と仲良くなろうと思って紳士らしくしていたんだよ」

「演技だったということですか」

「そんなことないよ。あの時王子に邪魔されなかったら君と仲良くなれたのにな~」

「正気ですか?」

「正気だよ。今まで俺になびかない女性はいなかったんだから」

 寒気がする。自意識過剰なのか、勘違いしているだけなのか。

この男を好きになる女性の心境が正直分からないです。

確かに顔は綺麗ですけどね。だから騙されてしまう人はいるかもしれないけど、でも性格は最悪……。

自信満々な笑みが癇に障る。


それにしても、この人本当に懲りていませんね。

この人と話していたくないけどこれも作戦。

伯爵と話をしている間に実はセレーナさんを拘束している縄を、気づかれないように火の魔法を展開させて炙っていたのです。

 そんなことに気づいていない伯爵は自信満々に話を続けているけど、こちらとしては好都合。

「小屋を出たところに私の従者がいます。私が合図をしたら小屋を出てその人と合流してください」

 セレーナさんだけに聞こえるようにそう耳打ちすると、セレーナさんも小さく頷いた。

意識がさっきよりもはっきりしているようで、色素の薄い水色の瞳が真っ直ぐに私を見据えて来る。

それを確認した私はセレーナさんからそっと離れ、伯爵の方に近づいて行く。

セレーナさんから意識をそらすために。

「何故こんなことを?」

 怪しまれないように歩きながら話をふる。

「腹いせだよ」

「腹いせ?」

「そう。あのパーティーで俺は君と楽しい時間を過ごしていたのにそれをあの王子のせいで台無しになった」

「それが何だと言うんですか。元々貴方の失礼な態度のせいでしょう?」

やっぱりこの人自意識過剰。

私は一度も楽しいと思ったこと無いですから!

本当に何がしたいんでしょう?

意味が分からず私が聞き返すと、その途端伯爵の表情が変わり凄い形相で私を見て来る。

「あいつ見た目が少し良くて、国の王子だからって周りからも甘やかされて、それに君の事までも虜にして良い気になっている」

はい!?何ですと!!殿下とは友人だけど、虜にされているわけではありませんよ!

勘違いも甚だしいです。それに一国の王子に向かってそれはまずいですよ。

「ちょっと何言ってるんですか!私は殿下とそういう関係ではありません!と言うか結局のところ何に対してそんなに怒っているんですか」

「だってさ俺の将来の花嫁である君と一緒にいるなんて許せるわけないだろう!」

「デタラメもいい加減にしてください。私はあなたの花嫁になる気なんてありません」

何でしょうこの人。妄想が激しすぎる。

あることないことがポンポン口から飛び出してきて、もう怒りを通り越して呆れる。

 

話を戻しましょう。

「それで、話を聞いていると貴方が主犯格のようですが、何故アシェンバート伯爵家を襲ったのですか?それも彼女を誘拐までして。貴方の恨みとアシェンバート伯爵家は関係ないでしょう」

「関係なくはないよ」

「……?」

「分からないよね?教えてあげるよ」

首をかしげているとそれに伯爵は歪んだ笑みを浮かべた。


「あの日俺は王子に追い出された。君も見ていたから勿論知っているよね。その時の怒りは今でも忘れていないよ。そのあと考えたんだ。王子に仕返ししてやろうとね。

でも流石に王族に何かしたら僕もただでは済まない。寧ろ処刑されるだろうね。だから王子には手を出せない。そこで良いことを思いついた!王子には手を出せなくても王子と繋がりのあるやつに仕返しすればって思ったんだよ。それで色々調べていたら君には従者がいるよね?アシェンバート伯爵のさ」

それを聞き嫌な汗が背中を伝う。

「それが何か」

「その従者君に王子の代わりに仕返ししてやろうと思ったのさ」

「何故ルカに!関係ないでしょう!」

「そうだね関係ないけど、関係ないやつに何かあったら流石に王子は責任を感じるんじゃないかな~」

…なっ!何ですかそれ。もう誰でもいいと言っているようなもんでしょう。

無差別な嫌がらせ。いや、最早犯罪の域。どちらにしろ伯爵は処罰を受けることになる。
 
「王子は君と仲がいいし、君の従者くんともそれなりに付き合いがあっただろう。君の従者君だから君に悲しい思いをさせてしまうかもしれないけど、仕方ないね。それに従者君は俺にとっては復讐するべき相手だよ」

楽しそうに言う伯爵に怒りを覚えるけど、それを抑えながら問いかける。

「……どういう事?」

「君は従者くんからアシェンバート伯爵家のことを聞いていないの?」

「……?」

「まあいいや。俺の伯爵家とアシェンバート伯爵家は対立関係にあるんだよ」

「え……?」

それを聞いてルカから聞いた話を思い出した。

確かアシェンバート伯爵家の当主がその冷酷な態度故、周りの人達と壁ができ、ついには対立してしまったと聞いた。

まさかその対立していたのが彼の伯爵家だったなんて、思いもよらなかった。

「君の従者の父親は冷酷で惨忍なやつだったよ。あの男は俺の親父に対してもそんな態度だった。自分がいつでも一番優れていると思って、周りをこき使っていた。本当に気に食わない奴だよ」

「確かにそれが本当なら酷い話かもしれません。でもそれにルカは関係ないでしょう」

私がそういった瞬間伯爵は鋭い目つきで私を睨む。

「関係ないだって~?関係あるでしょ。だってあいつの息子なんだから」
 
ルカはアシェンバート伯爵家出身。でも、だからと言ってルカが悪いわけではない。

この人の話を聞いていると怒りが込み上げてくる。

だっていくら息子だってルカの話を聞いた限り、父親に盾突くなんて出来ない。

話を聞いた私にはそれが良くわかったから。

 
「つまり、貴方の伯爵家とアシェンバート伯爵家が対立関係で、前々から貴方は父親に酷い態度をとるアシェンバート伯爵を恨んでいた。そして、先日私とパーティーでお会いした頃、ちょうど貴方の父親達によりアシェンバート伯爵家は襲撃された。

その時あなたは私を強引に誘ってきたところを殿下に止められて怒っていましたよね、

しかしその怒りを殿下に向ける事は出来ないが怒りが収まらなくて、考えたのがこの襲撃に隠れて、あのパーティーの会場にいたアシェンバート伯爵の息子であるルカに殿下の代わりに仕返しをしようと考えた。何も関係ないのに。

そしてここへルカにとって大事な人、つまりお母様を人質として連れてきてルカをおびき寄せたというところですね。そうでしょう?」

私が話している間ずっと目を閉じ聞いていた伯爵が、話終えると拍手をしながらわざと驚いた顔をして、

「さすがご明察、当たっているよ」

とニヤけながら言う。

それを睨みつけながら話を続ける。

「そしてルカのお母様のセレーナさんを誘拐してこの小屋で監禁し、ルカが来るのを待っていた」

「その通り。でも待っていたのは従者だけじゃない。君もだよエルシア嬢。俺は君のことが好きだからね」

聞いた瞬間の鳥肌が……。

「本当に執念深いですね貴方は」

「そうだね。それにしても従者君はまだ来ないけど君一人でどうやってこの場から逃げようとしているんだい?」

「逃げませんよ」

「ふふふ、君のようなか弱い少女が俺に勝てるとでも?」

そんな挑発には乗りませんよ。

「あまりなめないほうが良いですよ?」

今度は私が挑発して見たけど、すると案の定……。

「いいだろう。そこまで言うのなら少し痛い目に合ってもらおうか。その綺麗な顔だけは傷をつけないようにしてあげるよっ!」

そう言うと伯爵は私の方に手を突き出し、魔力を手の先へと巡らせていた。
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