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第1章 新しい世界
17 お茶会
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小鳥の囀りが聞こえてくる、温かい日差しが差し込む侯爵邸の一室。
そこでは現在優雅なお茶会が開かれていた。
「この紅茶、美味しいわね」
「わざわざ取り寄せたものだもの」
「そうなの?取り寄せた甲斐があるわね」
楽し気な会話を弾ませるのは、姉、アメリアと母のローザ。二人は淹れたての紅茶を嗜みながら、会話に花を咲かせていた。
上質なソファに腰掛け、うふふと上品に微笑みを浮かべるその様子は、まさに淑女の鏡だった。
そんな二人から少し離れた位置に置かれたソファには、何故かしれっといる殿下が腰掛けており、恐縮ながらもそれに並んで私、そして私から見て右側の一人掛けの椅子には、ルカが落ち着かない様子で座っていた。
お茶会を始める前に、従者が一緒にお茶会を楽しむなんて…とルカが零していたのを聞き、そんな事今は気にしないでと半ば無理矢理?私が参加させてしまった為に、少し居心地が悪いのかもしれない。今更だけど申し訳なく思えてきた…。
でもお茶会は皆で楽しむ会だからね、と直ぐに頭を切り替えると、今一度参加者に目を向け、はあ、と少し残念な気持ちになるのだった。
実は父のディランも本当はお茶会に参加する予定だったのだ。けれど直前に急な仕事が入ってしまったらしく、そちらの対応の為、今回は不参加となってしまったのだった。
それが先日陛下へ謁見した際に私が余計な話をしてしまったせいなのかな……、何て思ったりもして尚更落ち込んでしまう。
とまあそんな感じで始まったお茶会だったけれど、各々がそれぞれの楽しみ方で、有意義な時間を過ごしていた。
「今日は誘ってくれてありがとうな。こんな大勢でお茶会など初めてだ」
そんな和やかな空間に、年相応な男の子のようにはしゃぐ殿下の声が響いた。
曇りのない笑顔が眩しい。
「お気に召したようで良かったです。ぜひ楽しんで行って下さいね」
心の底から楽しそうに笑う彼に、私も気を良くしてそう返したのだった。
日頃の彼を見ていると結構な頻度で屋敷を訪ねて来る為、暇なのかな?何て思ってしまう時もあるけれど、本当は王城では勉強や剣術と忙しくしているはずなのだ。だからと言うのもあるけれど、今日くらいは思い切り楽しんでいって欲しいな、と言うのが本音だった。
「エルちゃん、それは何?良い香りがするわね」
殿下と話をしていると頭上から鈴を転がしたような可愛らしい声が振ってくる。
声の主を確認するように視線を上げれば、その可愛らしい声に劣らず、目を引く容姿をした幼女がふわふわと宙に浮いたまま、机に置かれていたティーカップを不思議そうに見つめていた。
「相変わらずのようだなウルティナ。その見た目で実は上位精霊だなんて、未だに信じられないぞ」
私が口を開くよりも早く、彼女の存在に気が付いたらしい殿下がいつもの調子で声を掛ける。
少し失礼と捉えられそうな物言いだったが、光の精霊――ウルは気を悪くした様子もなく、寧ろ更に笑みを深めた。
「貴方も相変わらずね、‘‘坊や‘‘。私は見た目通りの子供ではないけれど、坊やは年相応で羨ましいくらい元気があるのね。少しはエルちゃんを見習って落ち着いたらどうかしら?」
…ん?あれ?気を悪く……してる?
目の前で笑いあう二人。けれどその間で火花が散っているのが見える気がする。
仲良くしようよ、と心の中で突っ込みを入れたところではたとある事に気がつく。
そう言えば殿下が普通に精霊であるウルと会話をしている、と言う事に。普通過ぎて気付くのが遅れたけれど、本来人間には精霊と呼ばれる存在を視認する事は出来ない。視認するにはその人に元から素質があるか、或いは精霊側が認めて自らその姿を現してくれるかのどちらかとなる。
つまりこの状況、本来精霊を見る事が出来なかった殿下も、ウルが自らその姿を見えるようにしている為、こうして視認も出来、更には彼女との会話も可能になった、と言う訳だろう。
という事は今この場にいる全員に彼女の姿が見えている、という事にもなる。
心配…はないよね?ここにいるメンバーは皆ウルの存在を既に知っている人達だし。
そう自問自答する。確かにこの場にいる全員と今はいない父、ディランも、ウルが光の上位精霊である事を既に承知している事だった。それに彼女が姿を現したって事は、そうしても問題はないと判断したからなのだろう。
それならば私が横からどうこう言っても仕方がない事だった。
だから難しく考えるのは早々に止めて、今は種族も身分も関係なく、この時間を楽しめればそれで良いのだ、と私は我に返った。
「まあまあ二人共。
ウル、これは紅茶と言う飲み物なんです。味だけではなく香りを楽しむ事も出来たり、他にも様々な味、香りの種類があって色々な楽しみ方が出来る代物なんですよ。良ければ飲んでみます?」
まだ火花を散らしている二人の間に割り込む形で口を挟むと、ふいっと殿下から視線を外したウルが、とっても興味津々と言った表情で目を輝かせて私を見た。
「良いの?
エルちゃんがそこまで絶賛するなんて、益々興味を惹かれるわ。私は人の物を食べないけれど、エルちゃんを見ていたら美味しそうに見えるもの」
「うふふ。ウルったら。はい、どうぞ」
新しく淹れるのもと思い、まだ温かい紅茶の入ったカップをウルに手渡す。紅茶の種類は定番とも言える、アールグレイティー。
私からカップを受け取ると、ウルは実に優雅な仕草でカップを口に付け、少しだけ口に紅茶を含む。ゆっくりとその味を楽しんでいるようだった。
「本当エルちゃんの言う通り、これ美味しいわね。気に入ったわ」
「そうでしょう!」
どうやらお気に召した様子。
「ウルティナ様も気に入ったようですね」
と更に横から口を挟むルカ。そちらに顔を向ければ微笑ましそうに見つめられる。
どうやら私達のやり取りをずっと見ていたらしい。
まあでも……
「良かったです」
「他の皆様だけでなくエル様も、今日はとても楽しそうですね」
「楽しいです。だからルカも一緒に混ざってお喋りしましょう?ね?」
黙って見ているだけなんて水くさいですよ。そう私が言うとルカは一瞬驚いた様子で目を目張った。が、直ぐにいつもの爽やかな顔に戻ると笑って言う。
「毎日話しているでしょう?」
「それとはまた別ですよ。この時間くらいは従者ではなくて、家族として一緒に楽しみましょう」
「ふふ。エル様はやはり面白い、そしてお優しい方ですね。お気遣い感謝します。
ですが僕はこれでも今を十分楽しんでいますよ。こんなにも穏やかな時間なんていつぶりでしょう。いえ、経験した事がないかもしれません」
そう語るルカの瞳には、ここではないどこか別の場所を映しているような、そんな気がするのは私の気のせいだろうか。思い出を慈しんでいるようでもあるのに、何故かその顔が寂しそうにも見えた。
「……そうですか。
それなら今日の出来事はルカにとって良い思い出になりますね!」
悲し気な顔をして欲しくなくて、私は元気良くそう言い沈む気持ちを吹き飛ばす。それに気づいたのかどうなのか、ルカは私に視線を戻すと優しく笑みを零したのだった。
「エル、いつまでそっちと話しているんだ!私とも話をしよう」
「分かりましたから、あっ、ほら零しますよ」
何か既視感を覚え更に口を開こうとしたところ、横から何故か拗ねたご様子の殿下が話に乱入してきた為、意識がそちらに逸れてしまった。しかも見れば、まだ中身の入ったカップを持ちその身を乗り出しており、今にも中身を零してしまいそうな勢いで……それを見てこちらの方が慌ててしまう。
零す前に、と急いで殿下の手からカップを取り上げる。
「ああ、すまない。だがエルが私を放置しているからだぞ」
そう言って頬を膨らませる殿下。
全くかまってちゃんですか!と突っ込みを入れたが、それとは反して、でもそんなところも少し可愛いかも、何て思ってしまった事も否めなかった。
しかも殿下のこれは計算ではなく無意識で行っている、と言ったところが更に私の頭を悩ませる問題だった。
とは言え、考えたところで仕方がないのも事実。ここまで来たらもう流されるしかない。
「仕方ないですね。別に仲間外れにしたかったわけではありませんよ。だから機嫌を直して殿下も一緒にお話ししましょう」
「ああ!」
そう一言告げればすぐさま調子が元に戻る殿下。
……ふう、良かった。
すっかり上機嫌になった殿下に安堵の息を漏らす。その様子をルカとウルに微笑ましそうに眺めているのに気づき、少し恥ずかしくなったけれど。
チラッと見たら母様と姉様、何やら会話が白熱しているみたいで、楽しそうだけど目が本気。
「それでは殿下のとっておきの話、何か聞かせて下さい」
「とっておきか…良いだろう!」
「はい、良ければ」
私が話を振ると、分かりやすく殿下は自信満々に顔を輝かせる。
「では最近あった面白い話をしてやろう」
そう前置きをしてから彼はその出来事を話し始めた。そんな殿下の話に私達は耳を傾け、時には相槌を打ちながら聞いていた。
話を聞いていると時折、母様達の方から楽し気な声が耳に入り、ついそちらも気になってしまうのだった。
何はともあれ、こうして優雅で楽しいお茶会は、その後も時間の許す限りずっと続いたのだった。
そこでは現在優雅なお茶会が開かれていた。
「この紅茶、美味しいわね」
「わざわざ取り寄せたものだもの」
「そうなの?取り寄せた甲斐があるわね」
楽し気な会話を弾ませるのは、姉、アメリアと母のローザ。二人は淹れたての紅茶を嗜みながら、会話に花を咲かせていた。
上質なソファに腰掛け、うふふと上品に微笑みを浮かべるその様子は、まさに淑女の鏡だった。
そんな二人から少し離れた位置に置かれたソファには、何故かしれっといる殿下が腰掛けており、恐縮ながらもそれに並んで私、そして私から見て右側の一人掛けの椅子には、ルカが落ち着かない様子で座っていた。
お茶会を始める前に、従者が一緒にお茶会を楽しむなんて…とルカが零していたのを聞き、そんな事今は気にしないでと半ば無理矢理?私が参加させてしまった為に、少し居心地が悪いのかもしれない。今更だけど申し訳なく思えてきた…。
でもお茶会は皆で楽しむ会だからね、と直ぐに頭を切り替えると、今一度参加者に目を向け、はあ、と少し残念な気持ちになるのだった。
実は父のディランも本当はお茶会に参加する予定だったのだ。けれど直前に急な仕事が入ってしまったらしく、そちらの対応の為、今回は不参加となってしまったのだった。
それが先日陛下へ謁見した際に私が余計な話をしてしまったせいなのかな……、何て思ったりもして尚更落ち込んでしまう。
とまあそんな感じで始まったお茶会だったけれど、各々がそれぞれの楽しみ方で、有意義な時間を過ごしていた。
「今日は誘ってくれてありがとうな。こんな大勢でお茶会など初めてだ」
そんな和やかな空間に、年相応な男の子のようにはしゃぐ殿下の声が響いた。
曇りのない笑顔が眩しい。
「お気に召したようで良かったです。ぜひ楽しんで行って下さいね」
心の底から楽しそうに笑う彼に、私も気を良くしてそう返したのだった。
日頃の彼を見ていると結構な頻度で屋敷を訪ねて来る為、暇なのかな?何て思ってしまう時もあるけれど、本当は王城では勉強や剣術と忙しくしているはずなのだ。だからと言うのもあるけれど、今日くらいは思い切り楽しんでいって欲しいな、と言うのが本音だった。
「エルちゃん、それは何?良い香りがするわね」
殿下と話をしていると頭上から鈴を転がしたような可愛らしい声が振ってくる。
声の主を確認するように視線を上げれば、その可愛らしい声に劣らず、目を引く容姿をした幼女がふわふわと宙に浮いたまま、机に置かれていたティーカップを不思議そうに見つめていた。
「相変わらずのようだなウルティナ。その見た目で実は上位精霊だなんて、未だに信じられないぞ」
私が口を開くよりも早く、彼女の存在に気が付いたらしい殿下がいつもの調子で声を掛ける。
少し失礼と捉えられそうな物言いだったが、光の精霊――ウルは気を悪くした様子もなく、寧ろ更に笑みを深めた。
「貴方も相変わらずね、‘‘坊や‘‘。私は見た目通りの子供ではないけれど、坊やは年相応で羨ましいくらい元気があるのね。少しはエルちゃんを見習って落ち着いたらどうかしら?」
…ん?あれ?気を悪く……してる?
目の前で笑いあう二人。けれどその間で火花が散っているのが見える気がする。
仲良くしようよ、と心の中で突っ込みを入れたところではたとある事に気がつく。
そう言えば殿下が普通に精霊であるウルと会話をしている、と言う事に。普通過ぎて気付くのが遅れたけれど、本来人間には精霊と呼ばれる存在を視認する事は出来ない。視認するにはその人に元から素質があるか、或いは精霊側が認めて自らその姿を現してくれるかのどちらかとなる。
つまりこの状況、本来精霊を見る事が出来なかった殿下も、ウルが自らその姿を見えるようにしている為、こうして視認も出来、更には彼女との会話も可能になった、と言う訳だろう。
という事は今この場にいる全員に彼女の姿が見えている、という事にもなる。
心配…はないよね?ここにいるメンバーは皆ウルの存在を既に知っている人達だし。
そう自問自答する。確かにこの場にいる全員と今はいない父、ディランも、ウルが光の上位精霊である事を既に承知している事だった。それに彼女が姿を現したって事は、そうしても問題はないと判断したからなのだろう。
それならば私が横からどうこう言っても仕方がない事だった。
だから難しく考えるのは早々に止めて、今は種族も身分も関係なく、この時間を楽しめればそれで良いのだ、と私は我に返った。
「まあまあ二人共。
ウル、これは紅茶と言う飲み物なんです。味だけではなく香りを楽しむ事も出来たり、他にも様々な味、香りの種類があって色々な楽しみ方が出来る代物なんですよ。良ければ飲んでみます?」
まだ火花を散らしている二人の間に割り込む形で口を挟むと、ふいっと殿下から視線を外したウルが、とっても興味津々と言った表情で目を輝かせて私を見た。
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「うふふ。ウルったら。はい、どうぞ」
新しく淹れるのもと思い、まだ温かい紅茶の入ったカップをウルに手渡す。紅茶の種類は定番とも言える、アールグレイティー。
私からカップを受け取ると、ウルは実に優雅な仕草でカップを口に付け、少しだけ口に紅茶を含む。ゆっくりとその味を楽しんでいるようだった。
「本当エルちゃんの言う通り、これ美味しいわね。気に入ったわ」
「そうでしょう!」
どうやらお気に召した様子。
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まあでも……
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「分かりましたから、あっ、ほら零しますよ」
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零す前に、と急いで殿下の手からカップを取り上げる。
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そう言って頬を膨らませる殿下。
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しかも殿下のこれは計算ではなく無意識で行っている、と言ったところが更に私の頭を悩ませる問題だった。
とは言え、考えたところで仕方がないのも事実。ここまで来たらもう流されるしかない。
「仕方ないですね。別に仲間外れにしたかったわけではありませんよ。だから機嫌を直して殿下も一緒にお話ししましょう」
「ああ!」
そう一言告げればすぐさま調子が元に戻る殿下。
……ふう、良かった。
すっかり上機嫌になった殿下に安堵の息を漏らす。その様子をルカとウルに微笑ましそうに眺めているのに気づき、少し恥ずかしくなったけれど。
チラッと見たら母様と姉様、何やら会話が白熱しているみたいで、楽しそうだけど目が本気。
「それでは殿下のとっておきの話、何か聞かせて下さい」
「とっておきか…良いだろう!」
「はい、良ければ」
私が話を振ると、分かりやすく殿下は自信満々に顔を輝かせる。
「では最近あった面白い話をしてやろう」
そう前置きをしてから彼はその出来事を話し始めた。そんな殿下の話に私達は耳を傾け、時には相槌を打ちながら聞いていた。
話を聞いていると時折、母様達の方から楽し気な声が耳に入り、ついそちらも気になってしまうのだった。
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