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第1章 新しい世界
11 レッスン開始
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「はいそこで右に回って……そうです。お二人ともお上手ですよ」
そう的確な指示とリズムの良い手拍子を上げるのは、カヴァネスのナタリー先生。彼女は子供の教育をするために雇われた、所謂家庭教師である。
といっても最近来られた訳ではなく、先生はこの侯爵家に長年仕えているベテランの家庭教師だ。父様も幼少の頃、少しの間だけお世話になっていたらしいと聞く。
そんなベテラン家庭教師ナタリー先生は、今、私と姉様に付きっきりで指導をしてくれていた。内容は勿論、祝祭で披露する舞のレッスンだ。
ちなみに、基礎的なダンスは私も淑女の嗜みとして心得ているが、教えてくれたのはナタリー先生だったりする。
そして話は戻り現在。大広間で先生の指導の下、絶賛レッスン中だ。
「はい、次は左に回って下さい」
先生の手拍子にテンポを合わせながら、言われた通り左にくるりと回る。姉様の動きに合わせる事も忘れないように、と。
そうして朝から始めていたレッスンも、いつの間にか時間が過ぎていき、今はもうお昼の時間となっていた。
所々休憩を挟んでいるものの、長い時間良く集中が持ったなと自分でも感心してしまうし、思っていたよりも時間があっという間に過ぎていく事にも驚いた。
「お二人とも、そろそろお昼休憩と致しましょう」
「はい」
「分かったわ」
先生の休憩の合図に用意された椅子に腰かけた私は、深呼吸を数回繰り返し上がってしまった息を整える。それからこちらも既に用意されていた新鮮な水を、ゆっくりと口に入れ呑み込む。カラカラだった喉が潤っていくのを感じ、そうして漸く一息ついたのだった。
これは生き返る…!やっぱり運動した後の水は美味しい!
とは言え、レッスンはまだ始まったばかりで、動きもそこまで激しいものではない。だというのに、この程度で息が上がるとはなんという運動不足だろうか。
引きこもり少女とはいえ外出はそれなりにしていたし、ここまで体力がないとは流石に私も思っていなかった為にショックも大きい。自惚れていた訳ではないけれど、こんな事なら日頃から運動をしておくんだったな。
「エル大丈夫?凄い息上がっているけど」
「はい…っ、ちょっと体力がなくて疲れてしまっただけなので。これからはもっと頑張ります」
姉様の優しい気遣いに私は思わず苦笑い。嬉しい反面、姉様も同じく疲れているだろうに、そんな時に気を使わせてしまって申し訳ないと心苦しくなる。
これ以上姉様の足を引っ張るわけにはいかない。
だから私は精一杯の笑顔で応えた。
「姉様に置いて行かれないよう一生懸命頑張ります!だから姉様そんな心配しないで下さい。私なら大丈夫ですから」
「無理はしないでねエル。辛くなったら直ぐに言うのよ?
まだ時間は十分あるのだから、一緒に頑張っていきましょう」
「そうですよエルシア様。レッスンは始まったばかりなのです。
それにエルシア様は覚えが早いですし、直ぐに上達するでしょう。体力もレッスンを重ねていく内につきますから、深刻に考えなくても大丈夫ですよ」
姉様に続き先生からも励ましの言葉が掛けられる。私が少し無理していた事も二人にはお見通しのようだった。
「姉様、ナタリー先生、ありがとうございます」
二人の言葉に背中を押され、前向きな気持ちが戻って来る。
少し肩の力が抜けた私を見て、二人も安心したように笑みを零した。
その後、お昼を済ませ、いざレッスン――と思っていた矢先、突然来客が訪れたとの連絡が耳に入った。
「エルシアお嬢様にご用があるとの事で……」
「えっ、私に…ですか?」
しかもこのタイミングで?
ある人物が頭を過ぎり嫌な予感がした。
そんな私の様子に、来客を知らせてくれたメイドのリリスさんは、申し訳なさそうに困惑の表情を浮かべており、そんな彼女に申し訳なく思いながらも、私は案内役の彼女の後を追った。
席を外す旨を姉様と先生に伝え部屋を後にした私は、一度自室に戻ると軽く着替えを済ませ、リリスさんの案内の下、来客が待つという応接室へ急いで向かったのだった。
「失礼します」
声をかけて扉を開けると、部屋の中には想像していた人物の姿が確かにあった。
「やっと来たか、待ちくたびれたぞ」
「殿下…」
椅子から立ち上がったアルフレッド殿下は不満たっぷりな顔を向ける。部屋には殿下一人しか居らず、またしても護衛を置いてきたのだと直ぐに分かった。
「また護衛の方を置いて一人で来られたんですね?駄目だと何度言って――」
「置いてきたのではない。侯爵邸の前で待たせているだけだ。安全と分かっている屋敷の中まで連れてくることはないだろう」
いやいや、屋敷の中が安全とは言い切れないでしょう。何時何処で何が起きるか分からないから、何かあった時に守れるようにと護衛が付いているんですよ?
と言いたいところだが、言ったところで見事なスルーをされるんだろうな。
「もう…貴方って人は……」
相変わらずのマイペースぶりに、むきになるのも馬鹿馬鹿しくなってくる。
それにこの人のマイペースな性格と突撃訪問は今に始まった事ではないのだ。私の六歳の誕生日パーティーで初めてお会いして、それ以来何かと屋敷を訪れてきて、日に日にその回数も増えつつある。
全く。ちゃんと仕事してくださいね。仕事というより勉強かな?
暇になったから遊びに行く、みたいなテンション感で来られても困りますよ?
そんなフラフラしていて良い身分じゃないんだから。
「それで、今日はどういった用事で来られたのですか?」
考えても仕方がないと判断し、話を先に進める。
「ああ。今祝祭で披露する舞の稽古中なのだろう?そう聞いて様子を見にこうして来たというわけだ」
聞いた、ね。なるほど。父様ですね?言ったの。
父様普段はシャキッとしていて格好良いのに、何故か変なところで惚気が入るから……。きっとそれが殿下の耳に入ってしまったんだな。
「ま、まあ、誰から聞いたのかは何となく分かるので良いとして……。それだけの為に態々いらしたのですか?」
「まあな。それで成果はどうなんだ?」
何故か目をキラキラさせる殿下と、失礼ながらもその圧に若干引き気味になる私。
「ま、まあそれなりですね。まだ始めたばかりなので」
期待をして下さるのは嬉しいけれど圧が凄い。
「そうなのか。だが器用なエルの事だ。直ぐものにしてしまうだろうな。今から祝祭当日が楽しみだ」
「…精進します」
と言いつつも、舞姫は私だけでなく姉様も一緒なんだけどな。なんて心の中で零す。
そんな事を考えていると殿下が私の方へ近づいてくる。まだ何か言われるのかと無意識に身構えたところで、殿下が口を開いた。
「突然来てしまってすまなかったな。稽古中だったのだろう?
これ以上は更に迷惑をかけてしまうだろうから、私はそろそろ失礼する」
無理せず励むんだぞ。そう言って殿下は私の横を抜けると扉のノブに手をかける。
あれ?いつもそんな事言わずに居座る殿下が、今日はやけに大人しいような?
そう不思議に思うが、一先ず殿下をお見送りしてからにしようと思考を切り替え、
「殿下――」
言葉が続かなかった。
あ、あれ……?
歩き出そうとしたところ、急な眩暈に襲われ視界がブレる。反射的にこれはまずい、と思ったのだが少し気付くのが遅かった。
「エル……っ!?」
……え?
身体が傾いたような気がした瞬間、殿下の焦った声が聞こえ、いつの間にか閉じてしまっていた瞼をゆっくりと開ける。
殿下の顔がやけに近いような……?
「急にどうしたんだっ!体調が悪かったのなら先に言えっ!」
怒っている声が直ぐ近くで聞こえる。何で怒られているの、私。
状況が呑み込めない中、これまで見た事ないくらい焦った顔をした殿下が、掠れた視界に映り込む。
どうやら私の異変に気付いて、様子を伺おうと顔を覗き込んだようだ。
殿下近いですよ。と呑気な感想を抱いていると、今度は額にヒヤリと冷たい感覚。
それが殿下の手だと気付いたのは少ししてからだった。
熱があるのか確認しているようだが、それが何だかくすぐったくて思わず笑いが漏れてしまう。
そうしたら私の視界に映る殿下の顔が、どうしてか林檎のように真っ赤になったので、どうしたのかと手を伸ばし触れてみると殿下の頬が少し熱を帯びていた。
手はひんやりとしていて気持ち良いのに、顔は熱いんだな。と言うか私より肌がすべすべしていて羨ましい。
……う~ん、駄目だ、眠くなってくる。
まだレッスンは終わっていないし、殿下のお見送りも出来ていないのに、どんどん眠気が襲ってくる。殿下が何かを言っているけれど良く聞き取れない。
殿下、態々いらしたのにお見送り出来なくてすみません。姉様、先生、レッスンに戻るのが少し遅くなりそうです。ごめんなさい。
周りが騒がしくなる。
瞼が完全に閉じきる寸前、何処からか母様の声が聞こえた気がしたが、それを確認する術もなく私の意識はそこで途切れた。
そして翌日。この日の事を私は後悔する羽目になるのだった。
そう的確な指示とリズムの良い手拍子を上げるのは、カヴァネスのナタリー先生。彼女は子供の教育をするために雇われた、所謂家庭教師である。
といっても最近来られた訳ではなく、先生はこの侯爵家に長年仕えているベテランの家庭教師だ。父様も幼少の頃、少しの間だけお世話になっていたらしいと聞く。
そんなベテラン家庭教師ナタリー先生は、今、私と姉様に付きっきりで指導をしてくれていた。内容は勿論、祝祭で披露する舞のレッスンだ。
ちなみに、基礎的なダンスは私も淑女の嗜みとして心得ているが、教えてくれたのはナタリー先生だったりする。
そして話は戻り現在。大広間で先生の指導の下、絶賛レッスン中だ。
「はい、次は左に回って下さい」
先生の手拍子にテンポを合わせながら、言われた通り左にくるりと回る。姉様の動きに合わせる事も忘れないように、と。
そうして朝から始めていたレッスンも、いつの間にか時間が過ぎていき、今はもうお昼の時間となっていた。
所々休憩を挟んでいるものの、長い時間良く集中が持ったなと自分でも感心してしまうし、思っていたよりも時間があっという間に過ぎていく事にも驚いた。
「お二人とも、そろそろお昼休憩と致しましょう」
「はい」
「分かったわ」
先生の休憩の合図に用意された椅子に腰かけた私は、深呼吸を数回繰り返し上がってしまった息を整える。それからこちらも既に用意されていた新鮮な水を、ゆっくりと口に入れ呑み込む。カラカラだった喉が潤っていくのを感じ、そうして漸く一息ついたのだった。
これは生き返る…!やっぱり運動した後の水は美味しい!
とは言え、レッスンはまだ始まったばかりで、動きもそこまで激しいものではない。だというのに、この程度で息が上がるとはなんという運動不足だろうか。
引きこもり少女とはいえ外出はそれなりにしていたし、ここまで体力がないとは流石に私も思っていなかった為にショックも大きい。自惚れていた訳ではないけれど、こんな事なら日頃から運動をしておくんだったな。
「エル大丈夫?凄い息上がっているけど」
「はい…っ、ちょっと体力がなくて疲れてしまっただけなので。これからはもっと頑張ります」
姉様の優しい気遣いに私は思わず苦笑い。嬉しい反面、姉様も同じく疲れているだろうに、そんな時に気を使わせてしまって申し訳ないと心苦しくなる。
これ以上姉様の足を引っ張るわけにはいかない。
だから私は精一杯の笑顔で応えた。
「姉様に置いて行かれないよう一生懸命頑張ります!だから姉様そんな心配しないで下さい。私なら大丈夫ですから」
「無理はしないでねエル。辛くなったら直ぐに言うのよ?
まだ時間は十分あるのだから、一緒に頑張っていきましょう」
「そうですよエルシア様。レッスンは始まったばかりなのです。
それにエルシア様は覚えが早いですし、直ぐに上達するでしょう。体力もレッスンを重ねていく内につきますから、深刻に考えなくても大丈夫ですよ」
姉様に続き先生からも励ましの言葉が掛けられる。私が少し無理していた事も二人にはお見通しのようだった。
「姉様、ナタリー先生、ありがとうございます」
二人の言葉に背中を押され、前向きな気持ちが戻って来る。
少し肩の力が抜けた私を見て、二人も安心したように笑みを零した。
その後、お昼を済ませ、いざレッスン――と思っていた矢先、突然来客が訪れたとの連絡が耳に入った。
「エルシアお嬢様にご用があるとの事で……」
「えっ、私に…ですか?」
しかもこのタイミングで?
ある人物が頭を過ぎり嫌な予感がした。
そんな私の様子に、来客を知らせてくれたメイドのリリスさんは、申し訳なさそうに困惑の表情を浮かべており、そんな彼女に申し訳なく思いながらも、私は案内役の彼女の後を追った。
席を外す旨を姉様と先生に伝え部屋を後にした私は、一度自室に戻ると軽く着替えを済ませ、リリスさんの案内の下、来客が待つという応接室へ急いで向かったのだった。
「失礼します」
声をかけて扉を開けると、部屋の中には想像していた人物の姿が確かにあった。
「やっと来たか、待ちくたびれたぞ」
「殿下…」
椅子から立ち上がったアルフレッド殿下は不満たっぷりな顔を向ける。部屋には殿下一人しか居らず、またしても護衛を置いてきたのだと直ぐに分かった。
「また護衛の方を置いて一人で来られたんですね?駄目だと何度言って――」
「置いてきたのではない。侯爵邸の前で待たせているだけだ。安全と分かっている屋敷の中まで連れてくることはないだろう」
いやいや、屋敷の中が安全とは言い切れないでしょう。何時何処で何が起きるか分からないから、何かあった時に守れるようにと護衛が付いているんですよ?
と言いたいところだが、言ったところで見事なスルーをされるんだろうな。
「もう…貴方って人は……」
相変わらずのマイペースぶりに、むきになるのも馬鹿馬鹿しくなってくる。
それにこの人のマイペースな性格と突撃訪問は今に始まった事ではないのだ。私の六歳の誕生日パーティーで初めてお会いして、それ以来何かと屋敷を訪れてきて、日に日にその回数も増えつつある。
全く。ちゃんと仕事してくださいね。仕事というより勉強かな?
暇になったから遊びに行く、みたいなテンション感で来られても困りますよ?
そんなフラフラしていて良い身分じゃないんだから。
「それで、今日はどういった用事で来られたのですか?」
考えても仕方がないと判断し、話を先に進める。
「ああ。今祝祭で披露する舞の稽古中なのだろう?そう聞いて様子を見にこうして来たというわけだ」
聞いた、ね。なるほど。父様ですね?言ったの。
父様普段はシャキッとしていて格好良いのに、何故か変なところで惚気が入るから……。きっとそれが殿下の耳に入ってしまったんだな。
「ま、まあ、誰から聞いたのかは何となく分かるので良いとして……。それだけの為に態々いらしたのですか?」
「まあな。それで成果はどうなんだ?」
何故か目をキラキラさせる殿下と、失礼ながらもその圧に若干引き気味になる私。
「ま、まあそれなりですね。まだ始めたばかりなので」
期待をして下さるのは嬉しいけれど圧が凄い。
「そうなのか。だが器用なエルの事だ。直ぐものにしてしまうだろうな。今から祝祭当日が楽しみだ」
「…精進します」
と言いつつも、舞姫は私だけでなく姉様も一緒なんだけどな。なんて心の中で零す。
そんな事を考えていると殿下が私の方へ近づいてくる。まだ何か言われるのかと無意識に身構えたところで、殿下が口を開いた。
「突然来てしまってすまなかったな。稽古中だったのだろう?
これ以上は更に迷惑をかけてしまうだろうから、私はそろそろ失礼する」
無理せず励むんだぞ。そう言って殿下は私の横を抜けると扉のノブに手をかける。
あれ?いつもそんな事言わずに居座る殿下が、今日はやけに大人しいような?
そう不思議に思うが、一先ず殿下をお見送りしてからにしようと思考を切り替え、
「殿下――」
言葉が続かなかった。
あ、あれ……?
歩き出そうとしたところ、急な眩暈に襲われ視界がブレる。反射的にこれはまずい、と思ったのだが少し気付くのが遅かった。
「エル……っ!?」
……え?
身体が傾いたような気がした瞬間、殿下の焦った声が聞こえ、いつの間にか閉じてしまっていた瞼をゆっくりと開ける。
殿下の顔がやけに近いような……?
「急にどうしたんだっ!体調が悪かったのなら先に言えっ!」
怒っている声が直ぐ近くで聞こえる。何で怒られているの、私。
状況が呑み込めない中、これまで見た事ないくらい焦った顔をした殿下が、掠れた視界に映り込む。
どうやら私の異変に気付いて、様子を伺おうと顔を覗き込んだようだ。
殿下近いですよ。と呑気な感想を抱いていると、今度は額にヒヤリと冷たい感覚。
それが殿下の手だと気付いたのは少ししてからだった。
熱があるのか確認しているようだが、それが何だかくすぐったくて思わず笑いが漏れてしまう。
そうしたら私の視界に映る殿下の顔が、どうしてか林檎のように真っ赤になったので、どうしたのかと手を伸ばし触れてみると殿下の頬が少し熱を帯びていた。
手はひんやりとしていて気持ち良いのに、顔は熱いんだな。と言うか私より肌がすべすべしていて羨ましい。
……う~ん、駄目だ、眠くなってくる。
まだレッスンは終わっていないし、殿下のお見送りも出来ていないのに、どんどん眠気が襲ってくる。殿下が何かを言っているけれど良く聞き取れない。
殿下、態々いらしたのにお見送り出来なくてすみません。姉様、先生、レッスンに戻るのが少し遅くなりそうです。ごめんなさい。
周りが騒がしくなる。
瞼が完全に閉じきる寸前、何処からか母様の声が聞こえた気がしたが、それを確認する術もなく私の意識はそこで途切れた。
そして翌日。この日の事を私は後悔する羽目になるのだった。
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