幸せな人生を目指して

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第1章 新しい世界

1 私が生まれた世界は…(5歳)

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私の名前はエルシア・シェフィールドと言います。

突然だけど、今の私の状況を説明します。

私が生まれたこの世界は、突拍子もないけど元いた世界とは違う異世界であり、更に言うと私の生まれたシェフィールド家って言うのがなんとっ…侯爵の爵位を持った貴族様だった。

どうしてこんな事に!と驚きを隠せない。何故なら元々私はこの世界にはいない存在だったから……。

…はぁ~、本当にどうしてこんなことに……。

実は私、不慮の事故に遭いまして、十八歳と言う若さで生涯を終えた訳なんですよ。そうして気が付いたらもうこの世界にいて、しかもそれが赤ん坊としてだった……。

……どうやら異世界に転生した、みたいですね……。

この状況に順応出来ず、前世の記憶持ち言う事もあって混乱して泣きました。それはもう豪快に。
でも泣いても現実は変わらないと思い至り、諦めも含め新たな人生で生き抜くぞ!と前向きに捉えて勝手に納得したから今はもう大丈夫っ!


とまぁここまで私の恥ずかしい話をした訳だけど、そんなこんなで色々乗り越え、気が付けば五歳になっていた私。漸く家の中だけに限られるけど歩き回れるようにはなっていた。
中身、精神年齢が十八の私にはこの家、この世界のあらゆる事に興味を持ってしまうのは仕方がない事。
と言った所で五歳の子どもに何が出来る?って思うかもしれないけど、ご安心を。我が侯爵邸にはあらゆる分野の本が沢山あるのですよ!それを活用しない私ではない!
部屋が広いからこそ沢山歩き回って運動にもなるし、本から様々な知識を取り入れ、早い段階で色々な事を知れると言う、これはまさに一石二鳥なのだ!

そこから学んだ知識の一つで、この世界は三つの大陸があって、そこには人々が暮らす王国がある。そして魔法や精霊なども存在しているらしくて、魔法を学ぶための学校等もあるのだとか。

ちなみに私がいるのはオルデシアと呼ばれる王国で、歴史の長いとても栄えている土地。
あ、これは豆知識程度の話だけど、オルデシアって言うのはオルデシア王家からとったもので……、そう言えば王家に私と同じ年に生まれた王子がいるって聞いた気がするな。
家柄的にも何かでお会いするかもしれないね。あまり関わりたくないかもですが……。


…それはさておき私の家族紹介と行きましょう!私の家族は父様と母様、そして姉様の三人。

まず、シェフィールド侯爵家の現当主であらせられる父、ディラン。
金色で癖のない真っ直ぐな髪に、碧くて本当に綺麗な瞳の持ち主で、顔立ちが驚くほど整っていらっしゃる。仕事の時は凛々しい父様だけど、家族相手には本当に弱くて、凄い溺愛っぷりでとことん甘くなるんだよね。仕方ないんだから。

次に、翠色のウェーブがかった長い髪にオレンジ色の瞳が綺麗で私の自慢の母、ローザ。
父様と並ぶととてもお似合い。まるで宝石のように輝かしい二人だよ。眩しい……。
それに母様、抱き着くと凄く柔らかくて気持ち良いんだよね。私もそこら辺、前の人生ではあんまりだったから今度こそは成長すると嬉しいな。

そして三歳年が離れているけれど、とても優しくて大好きな姉、アメリア。
姉様は父様譲りの癖のない真っ直ぐな髪に母様譲りの翠色の髪、そしてこれも母様譲りでオレンジの瞳をしている。
美形な両親から生まれたらそれはもう美形よね。これが正真正銘の美少女ってやつだよ。
家族の中ではやっぱり年も一番近いから、姉様といる事が多いかな?姉様優しいから本当に好き。

父様、母様、そして姉様の紹介をしたけど、ちなみに私の容姿はと言うと……鏡を見て驚愕した。思っていたよりも派手っ!これはどこに行っても目立つやつだよ。
髪が父様と母様譲りのウェーブのかかった金髪。……まぁまぁ、それはまだ良いでしょう。
でもね、この瞳の色おかしいよ!家族で誰も持っていない、紫、アメジスト色の瞳。珍しいって言われる色らしくって、私も自分以外に見た事がない色だよ。家族にはいないけど、昔に同じ色の人が居た、とかかな?

と言うか冷静にもう一度考えると、そもそも前世が日本人だった私は髪も染める事なく、黒髪黒目の落ち着いた容姿をしていたと言うのに。
ここに来て外国人でもいないような容姿で生まれてきてしまい、正直失敗したって思った。

新しい人生は万歳!だけど目立ちすぎる!私は静かに暮らしたいのに!!

これから待っているであろう過酷な人生を想像するだけで、天国から地獄へ突き落された気分になる……。

……私、静かに暮らしていけるのかな?不安しかない……。

よし、ここでの私の目標は『幸せな人生を目指して』生きる事!そして出来ればしずーかに暮らす事、だね。
この目標を胸に掲げて、今日から張り切って行きたいと思うますよ!
誰にも知られぬ思いを胸に、私は一人、これからの人生に思いを馳せたのだった。
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