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第九話 女帝に捧げる手作りマーマレード
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カフェにティータイムの客が入り始めた頃、二人目の依頼者がやって来た。
「よろしくお願いします」
小さく頭を下げたのは、三十歳くらいに見える男だった。
「お掛けになって下さい」
明日歌は男を座らせると立ち上がり、カーテンを閉めて、灯りを点けた。
「本日は現状を見つめ直す為の鑑定との事ですが、どの様な事を見つめ直したいとお考えですか?」
「そうですねえ、仕事でもプライベートでも、あまりいい事が無くて……ただ、仕事によくない事があると、会社の事もあるので、仕事の行き詰まりの原因を知りたいですね。どうして、こう、上手く進められないのか、と」
「では、今の状況と、障害を鑑定いたします」
赤いクロスの上で、全てのカードが混ぜられる。そして、まとめられたカードはふたつの山に振り分けられ、再びひとつに纏められる。それが再びふたつに分かれると、二枚のカードが引かれ、並べられた。
明日歌は向かって左手にある、現状を現すカードを開く。
ワンドのエースが逆位置になっていた。
――物事の始まりを現すカード。逆位置だと、準備不足の見切り発車による失敗、熱意に実力が伴っていない事による失敗だね。
もう一枚、向かって右手にある、原因を現すカードを開いた。
女帝の逆位置だった。
――原因は過剰な自己主張、あるいは、頼られ過ぎている事。裏を返せば、母性的で、手を差し伸べずには居られない性分。許容範囲以上に何かを引き受けている可能性もある。エゴが強いか、受け身過ぎるかのどちらか分からないから、原因でもう一枚引いてみて。
右の山から引いた補助カードはワンドのペイジだった。
――逆位置ならエゴが原因だったけど、違った様だね。彼は責任感があって頼られ過ぎるタチだ。ただ、逆になれば優柔不断、きっぱり決められる様に誘導した方がいい。
緩慢に煮たてられるスパイスの香りごと、深く息を吸うと、明日歌は顔を上げた。
「何か、お仕事で大きなお仕事を引き受けられましたか?」
男は戸惑いがちに、明日歌とカードを交互に見遣りながら口を開いた。
「え……えぇ、実は、実績では無く、クリエイターの質で、というありがたい理由から、あるゲームアプリのグラフィックをお受けしました」
「そのお仕事は順調ですか? 技術的な問題や、量的な困難はありませんか?」
男は目を瞠った。
「それが……結構、画像の量が多くて、特殊効果用の細かなグラフィックも要求されるので、正直、もう一人作業の手が欲しいくらいで……技術的にも、自分としての最良の方法では納得して頂けない事があって、スタッフの一人は基礎的な部分から見直しながらの作業になっていて、納期ぎりぎりの状況です」
「大変な状況ですね」
「ええ、今日も、本当は作業の予定でしたが、あまりに差し戻しが重なっていたんで、いっそ休んで下さいとスタッフに言われて、ちょっとだけ休憩を貰った次第で」
「良いスタッフさんに恵まれていますね」
「ええ。彼の為にも、僕がしっかりしないといけないのですが……」
「では、今の行き詰まりの原因についてお話しますね」
「はい」
「今、行き詰まっている原因は、カードを見るに、あなたは頼られるあまり、許容範囲以上のお仕事を引き受けている事だと推測出来ます。心当たりがありますか?」
「……ありますね」
カードから移された視線に、男は少し目を伏せて続けた。
「実は、親戚が会社を興すんで、手伝って欲しいと言われたんです。社名ロゴの制作は勿論、経営面で、帳簿の付け方とか、そういうところまで含めて……」
「受けられたんですか?」
「いえ、まだ保留にしてもらっていて……ただ、そろそろ返事をしなくてはならないとは思っています。ただ……正直、親戚関係を思えば引き受けた方がいいとは思っているのですが、こちらもこの仕事の納期は絶対に落とせない状況で……おじさんは僕の事をアテにしている節があるのですが……そうなると、この仕事の納期も勿論ですが、社名のロゴなんかは対価の要求がしづらいですし……悩ましい状況で」
「大変ですね」
「……本当は、この事について聞いた方がよかったかな」
男は苦笑いを浮かべる。すると、使い魔の声が聞こえた。
――ワンドのペイジは信頼されている人物で、間を取り持てる人物。仲介役なら出来るか聞いてみて。
「いえ、このカード曰く、あなたは信頼されている人物であると同時に、責任感のある方です。仮令断るとしても、誠実な対応が出来るはずです」
「断る……」
「現状が手いっぱいであるなら、断る方が賢明です」
「確かに……でも、責任感のある対応となると、親戚関係に波風を立てない方法も必要だし、やっぱり受けた方がいいのかと思うんです」
「しかし、経営の相談はあなたの専門外です。それはそうと、社名のロゴなどを手掛けた経験はあるんですか?」
「あ、いえ、うちはゲームのグラフィックをメインに、背景画像の様に緻密なグラフィックが専門です。ただ、今は人物のグラフィックを受けているので、大変なんです」
「でしたら、専門外の事は専門家に任せる方がいいのではないでしょうか。経営であれば、コンサルタント業者が数多ありますし、ロゴデザインであれば、そうした物を強みとするデザイナーさんが居られますよね」
「あぁ、たしかに。美術部の同級生が一人、広告代理店でそういう事をやっていると聞きました」
「でしたら、経営は素人だからと断って、商工会や専門業者を頼る様に促して、ロゴについてはその同級生の方にお話を振ってみてはいかがでしょう」
「でも、おじさんさんはそれで納得しますかね」
「受注の限界だときっぱり言った方がいいですよ。それに、広告業者に知り合いが居るという事は、あなたの会社にとってもいい事だと思います。自分が作るよりもいい物を作ってくれる、良い助言をくれる、そう説明すれば納得してもらえるはずですよ」
「……そうですね」
男は困った様に笑った。
――ワンドのペイジにはまだ意味があって、正位置が示すのは潜在能力のある人間。
「それと……今、お仕事で大変な思いをされていると仰いましたが、カード曰く、あなたには潜在能力があるとの事です。どうか、今は今のお仕事にじっくり取り組んで、これから先につなげられる様になさって下さい」
「……わかりました。おじさんには別のアテを紹介します。それにしても……よく当たりますね、此処のタロット」
明日歌は答えに窮し、仕方なく、少し妖しげに笑った。
――スイーツのサービス、テイクアウトのサブレ勧めて、オレンジとブルーベリーのジャムサンドあるから。
「ところで、このあと、カフェで何かご注文の予定はありますか」
「せっかくなので、コーヒーでも、とは」
「でしたら、スイーツのサービスがございます。お勧めはアントシアニン豊富なブルーベリージャムと、リフレッシュ効果の高い自家製マーマレードをサンドしたサブレです。お持ち帰りも出来ますから、会社の方にも召し上がっていただけますよ」
「じゃあ、頂いて帰ります」
「では、二階のカフェへどうぞ」
「よろしくお願いします」
小さく頭を下げたのは、三十歳くらいに見える男だった。
「お掛けになって下さい」
明日歌は男を座らせると立ち上がり、カーテンを閉めて、灯りを点けた。
「本日は現状を見つめ直す為の鑑定との事ですが、どの様な事を見つめ直したいとお考えですか?」
「そうですねえ、仕事でもプライベートでも、あまりいい事が無くて……ただ、仕事によくない事があると、会社の事もあるので、仕事の行き詰まりの原因を知りたいですね。どうして、こう、上手く進められないのか、と」
「では、今の状況と、障害を鑑定いたします」
赤いクロスの上で、全てのカードが混ぜられる。そして、まとめられたカードはふたつの山に振り分けられ、再びひとつに纏められる。それが再びふたつに分かれると、二枚のカードが引かれ、並べられた。
明日歌は向かって左手にある、現状を現すカードを開く。
ワンドのエースが逆位置になっていた。
――物事の始まりを現すカード。逆位置だと、準備不足の見切り発車による失敗、熱意に実力が伴っていない事による失敗だね。
もう一枚、向かって右手にある、原因を現すカードを開いた。
女帝の逆位置だった。
――原因は過剰な自己主張、あるいは、頼られ過ぎている事。裏を返せば、母性的で、手を差し伸べずには居られない性分。許容範囲以上に何かを引き受けている可能性もある。エゴが強いか、受け身過ぎるかのどちらか分からないから、原因でもう一枚引いてみて。
右の山から引いた補助カードはワンドのペイジだった。
――逆位置ならエゴが原因だったけど、違った様だね。彼は責任感があって頼られ過ぎるタチだ。ただ、逆になれば優柔不断、きっぱり決められる様に誘導した方がいい。
緩慢に煮たてられるスパイスの香りごと、深く息を吸うと、明日歌は顔を上げた。
「何か、お仕事で大きなお仕事を引き受けられましたか?」
男は戸惑いがちに、明日歌とカードを交互に見遣りながら口を開いた。
「え……えぇ、実は、実績では無く、クリエイターの質で、というありがたい理由から、あるゲームアプリのグラフィックをお受けしました」
「そのお仕事は順調ですか? 技術的な問題や、量的な困難はありませんか?」
男は目を瞠った。
「それが……結構、画像の量が多くて、特殊効果用の細かなグラフィックも要求されるので、正直、もう一人作業の手が欲しいくらいで……技術的にも、自分としての最良の方法では納得して頂けない事があって、スタッフの一人は基礎的な部分から見直しながらの作業になっていて、納期ぎりぎりの状況です」
「大変な状況ですね」
「ええ、今日も、本当は作業の予定でしたが、あまりに差し戻しが重なっていたんで、いっそ休んで下さいとスタッフに言われて、ちょっとだけ休憩を貰った次第で」
「良いスタッフさんに恵まれていますね」
「ええ。彼の為にも、僕がしっかりしないといけないのですが……」
「では、今の行き詰まりの原因についてお話しますね」
「はい」
「今、行き詰まっている原因は、カードを見るに、あなたは頼られるあまり、許容範囲以上のお仕事を引き受けている事だと推測出来ます。心当たりがありますか?」
「……ありますね」
カードから移された視線に、男は少し目を伏せて続けた。
「実は、親戚が会社を興すんで、手伝って欲しいと言われたんです。社名ロゴの制作は勿論、経営面で、帳簿の付け方とか、そういうところまで含めて……」
「受けられたんですか?」
「いえ、まだ保留にしてもらっていて……ただ、そろそろ返事をしなくてはならないとは思っています。ただ……正直、親戚関係を思えば引き受けた方がいいとは思っているのですが、こちらもこの仕事の納期は絶対に落とせない状況で……おじさんは僕の事をアテにしている節があるのですが……そうなると、この仕事の納期も勿論ですが、社名のロゴなんかは対価の要求がしづらいですし……悩ましい状況で」
「大変ですね」
「……本当は、この事について聞いた方がよかったかな」
男は苦笑いを浮かべる。すると、使い魔の声が聞こえた。
――ワンドのペイジは信頼されている人物で、間を取り持てる人物。仲介役なら出来るか聞いてみて。
「いえ、このカード曰く、あなたは信頼されている人物であると同時に、責任感のある方です。仮令断るとしても、誠実な対応が出来るはずです」
「断る……」
「現状が手いっぱいであるなら、断る方が賢明です」
「確かに……でも、責任感のある対応となると、親戚関係に波風を立てない方法も必要だし、やっぱり受けた方がいいのかと思うんです」
「しかし、経営の相談はあなたの専門外です。それはそうと、社名のロゴなどを手掛けた経験はあるんですか?」
「あ、いえ、うちはゲームのグラフィックをメインに、背景画像の様に緻密なグラフィックが専門です。ただ、今は人物のグラフィックを受けているので、大変なんです」
「でしたら、専門外の事は専門家に任せる方がいいのではないでしょうか。経営であれば、コンサルタント業者が数多ありますし、ロゴデザインであれば、そうした物を強みとするデザイナーさんが居られますよね」
「あぁ、たしかに。美術部の同級生が一人、広告代理店でそういう事をやっていると聞きました」
「でしたら、経営は素人だからと断って、商工会や専門業者を頼る様に促して、ロゴについてはその同級生の方にお話を振ってみてはいかがでしょう」
「でも、おじさんさんはそれで納得しますかね」
「受注の限界だときっぱり言った方がいいですよ。それに、広告業者に知り合いが居るという事は、あなたの会社にとってもいい事だと思います。自分が作るよりもいい物を作ってくれる、良い助言をくれる、そう説明すれば納得してもらえるはずですよ」
「……そうですね」
男は困った様に笑った。
――ワンドのペイジにはまだ意味があって、正位置が示すのは潜在能力のある人間。
「それと……今、お仕事で大変な思いをされていると仰いましたが、カード曰く、あなたには潜在能力があるとの事です。どうか、今は今のお仕事にじっくり取り組んで、これから先につなげられる様になさって下さい」
「……わかりました。おじさんには別のアテを紹介します。それにしても……よく当たりますね、此処のタロット」
明日歌は答えに窮し、仕方なく、少し妖しげに笑った。
――スイーツのサービス、テイクアウトのサブレ勧めて、オレンジとブルーベリーのジャムサンドあるから。
「ところで、このあと、カフェで何かご注文の予定はありますか」
「せっかくなので、コーヒーでも、とは」
「でしたら、スイーツのサービスがございます。お勧めはアントシアニン豊富なブルーベリージャムと、リフレッシュ効果の高い自家製マーマレードをサンドしたサブレです。お持ち帰りも出来ますから、会社の方にも召し上がっていただけますよ」
「じゃあ、頂いて帰ります」
「では、二階のカフェへどうぞ」
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