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知らない顔 ★
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「ジュリア、大丈夫か?」
声をかけると、ぼんやりしていた彼女の目に光が戻る。
「これで本当に貴方の妻になれたのですね」
「そうだな。君はもう俺だけの妻で、俺は君だけの夫だ」
「では、もう私から離れませんか?」
最後の一線を越えて尚、不安そうに訊くジュリアが信じられない。自分は彼女から見て、あんなに求め合った後にあっさり別れるような最低な男なのだろうか。
それと同時に、今までの自分がどんなに彼女を傷付けていたのかと心が痛んだ。
「離れるワケがない。もうジリーが嫌だと言っても逃がしてやらない。
こんな男に捕まって大変だな」
それがどんなに重いことか、ジュリアは分かっているのだろうかとニコラスは不安を覚えた。
自分がその気になれば彼女に逃げ場はない。どんなに泣き叫んでも逃がさず、決して離れることを許さないだろう。
なのにそんなニコラスの心情にはお構いなしに、ジュリアは目に涙を浮かべて微笑む。
「もう私は貴方から離れなくて良いのですね?
他の殿方からの婚姻の申し込みなど、受ける必要はないのですよね?」
その様子はニコラスにあることを思い出させた。
ニコラスは法律上はジュリアの夫ではあるが、昨日まではただの保護者で、そのことは世に知れ渡っている。なので彼女に興味を持つ男から質問を受けたことは数えきれない。
ジュリア本人に迫る男も多かった。美しいだけではなく、首席卒業生となる今後は更に増えたことだろう。
今までも彼女を娶りたいと思う者は数知れずいた。それは当然のことだが、ニコラスが腹立たしいと思うのは、遊びで手を出そうとした者も多少はいたという事実だ。
公には夫人でありながら、純潔という稀有な存在であるジュリア。そんな彼女を寝取りたいと思う男がいるのは仕方のないことだとは思う。
そんな者の家には警告を発し、それを聞き流して彼女に手を出そうとした者は容赦なく叩き潰していった。辺境伯家への宣戦布告と見做されても仕方のない行いだったのだから。
そもそもジュリアの意思を無視して言い寄る男など、ニコラスから見たら害獣でしかない。
今の彼女の様子からして、厄介な求婚者がいるのだろう。もし無理に迫ろうとしていたのなら報告が入った筈だが、そうでなくても相手の立場によっては断りにくい。
もっと護衛を増やすべきだろうか。
「誰だ?」
「えっ?」
「君に迫った男は誰だ?」
ニコラスの顔を見たジュリアは驚きに言葉を失った。
こんな顔は初めて見る。いや、この部屋でガウンを脱ぎ捨てた時も似たような顔をしていたが、今の彼はその時とは比べものにならない程に危険な空気を纏っている。
それに恐怖を覚えるどころか、幸せだという思いが溢れ出てしまう。彼が自分を本当の妻だと認識してくれたのだと実感できたのだから。
ちなみにジュリアが知らないだけで、過去に不届き者を始末した時も似たようなものだった。
勿論、その時に彼を突き動かしていたのは不埒な者への怒りであり、妻を奪おうとした男への憤怒とは違った訳だが。
「ですがあの方に手を出すのは」
「隣国の王太子か、分かった」
隣国からの留学生。王太子である彼には未だに婚約者がいない。至高の女性を娶りたいというのが口癖の彼にとって、彼女は理想の女性だろう。
だがジュリアが本当の辺境伯夫人だったなら、彼も求婚などしていなかった筈だ。その程度の分別もない者が王太子になれる筈もないのだから。
「どうなさるのですか?」
「俺の過去の言動が招いた事態だから、まずは公言する。ジュリアは正真正銘の辺境伯夫人だと」
「正真正銘の辺境伯夫人……」
それはニコラスとジュリアが結ばれたと公言すること。ジュリアは今更ながらに恥ずかしくなったが、それより遥かに大きな喜びに胸が満たされた。
「それにしても意外ですね、求婚者がいたと聞いただけで、貴方がそんな顔をするなんて」
「愛する妻を困らせる相手に怒りを覚えるのは当然だろう?」
「愛する、妻」
少し前にも同じことを言われ、その時は喜びよりも戸惑いが大きかった。望んでいた言葉なのに、あまりにも衝撃が大きすぎた。それにこれが本当に現実なのかと疑う気持ちもあったから。
やはり好きだという言葉よりも破壊力があり、すぐには受け止めきれなかった。でも今やっと心が追い付いたようだ。
「本当に私を愛していますか?」
「この世の誰よりも愛している。当然だろう。でないとジュリアを抱けない。
君の人生を丸ごと奪いとる覚悟がないと、絶対に無理だ」
どれ程の覚悟が必要だったことか。
きっと一度でも触れてしまえば、何があろうと彼女を逃がしてやれない。自覚した想いはそれ程までに重かった。
手放すつもりで娶った彼女の人生を自分に縛り付けても本当に良いのか。もっと彼女に相応しい相手がいるのではないか。
芽生えた罪悪感は、想いを伝えた後でもニコラスを苛んでいた。
結局は今こうなっているのだが。
そんな葛藤があったことを知らないジュリアは、想いが通じた喜びを素直に受け止めている。たとえ夫の複雑な心情を知ったところで、自分にはニコラスしかいないのだからと言い聞かせるだろうが。
今はただ、拒絶される心配なく想いを伝えられる幸せを噛みしめている。
「ニック様、私も愛しています」
ジュリアは嬉しそうな顔をしているが、ニコラスには少しばかり不満があった。
「『ニック』だ、『様』は要らない」
「でも、失礼だから」
「覚えてないのか? イく時は俺を『ニック』や『ニコラス』と呼んでいたのに」
「え?」
真っ赤な顔で困惑しているが、最中は敬語も抜けていることが多かった。夢中になると距離感が近くなるのが彼女なのだろう。
それを不快には思わなかった。むしろ喜ばしいと感じていたのだから、日頃からそうあってほしい。
「これからは俺のことは呼び捨てで頼む。敬語も要らないからな」
「でも周囲の方々はどう思うでしょう?」
「れっきとした辺境伯夫人で、俺の最愛の女性に俺自身が望むんだぞ。部外者が文句を言うようなことか?
もし何か言われても、夫婦のことに口出しするような愚か者なんて放っておけば良い」
「最愛、夫婦のこと……」
それを聞き、涙を流す妻の姿に愛しさが込み上げ、ニコラスは口付ける。艷やかな黒髪に手を差し込み夢中で唇を重ねていると、ジュリアが舌を差し入れてきた。
驚きと喜びに煽られ思いきり貪っていると、可愛い声が上がり更に求めてしまう。
ニコラスが一頻り堪能し、そろそろジュリアを解放して寝かせようと思った時。
真っ赤な顔をした彼女に昂りを握られた。
「ちょっと待てジュリア、頼むから待ってくれ」
「イヤ。これ、ほしいの」
ニコラスの言葉を聞かずに刺激を与え続ける彼女の顔は、すっかり蕩けている。
まさか口付けでここまでになるとは思わなかったニコラスが呆気にとられている間に身を屈め、切っ先に口付けを落とし舌まで絡める始末だ。
「ちょっと、洒落にならないから」
「んんんー」
「無理に咥えなくて良い! ジリー、やめなさい!!」
制止を聞かずに口に含んだが、それだけで口の中がいっぱいになってしまったジュリアは何も出来ない。
戸惑っている隙を突いて解放させたニコラスは、必死に自分を落ち着かせる。
ジュリアの手技や舌技は、ニコラスが経験したことがない程に拙いものだ。座学で得た知識を元にやってみたのがよく分かる。
なのにそれをしているのがジュリアだというだけで、すぐにでも暴発しそうになるのだから恐ろしい。
ニコラスを翻弄した張本人はそんな夫にお構いなしに、今度は彼の膝に跨り準備が要らないまでに濡れそぼった秘部を昂りに押し付け、そのまま腰を揺らしている。
それは当然ながらニコラスにも快感を与え、彼の欲を大いに煽った。本音を言えば、このまま貫いてしまいたい。
だがその衝動を抑え込みながら説得を試みる。
「……ジュリア、大丈夫なのか? あんなにイったら胸が苦しいだろう。ずっと全力で走っていたようなものだぞ。もう寝た方が」
「だって、まだほしいの、いっぱい」
また荒れ狂う熱がジュリアの身体を蝕んでいる。
絶頂の波に攫われ続けてあんなに苦しかったのに、もう次がほしくて仕方ない。
それを与えてくれる夫がすぐ傍にいて、彼もすっかり準備が出来ているのに、どうして我慢をする必要があるのか。
でもよく考えてみれば、彼に頼まなくても望みは叶えられる。
既に理性が消失したジュリアは、思いのままに行動した。
「もう我慢できないの!」
そう言いながら腰を浮かし、先端に秘部を押し当て呑み込み始める。
「クソ、もう知らないからな!」
実はまだ全然足りなかったニコラスにとって、その誘惑に堪えるのは無理な話だ。
欲求に逆らう努力をあっさり放棄してジュリアの腰を掴み、そのまま引き下ろした。
声をかけると、ぼんやりしていた彼女の目に光が戻る。
「これで本当に貴方の妻になれたのですね」
「そうだな。君はもう俺だけの妻で、俺は君だけの夫だ」
「では、もう私から離れませんか?」
最後の一線を越えて尚、不安そうに訊くジュリアが信じられない。自分は彼女から見て、あんなに求め合った後にあっさり別れるような最低な男なのだろうか。
それと同時に、今までの自分がどんなに彼女を傷付けていたのかと心が痛んだ。
「離れるワケがない。もうジリーが嫌だと言っても逃がしてやらない。
こんな男に捕まって大変だな」
それがどんなに重いことか、ジュリアは分かっているのだろうかとニコラスは不安を覚えた。
自分がその気になれば彼女に逃げ場はない。どんなに泣き叫んでも逃がさず、決して離れることを許さないだろう。
なのにそんなニコラスの心情にはお構いなしに、ジュリアは目に涙を浮かべて微笑む。
「もう私は貴方から離れなくて良いのですね?
他の殿方からの婚姻の申し込みなど、受ける必要はないのですよね?」
その様子はニコラスにあることを思い出させた。
ニコラスは法律上はジュリアの夫ではあるが、昨日まではただの保護者で、そのことは世に知れ渡っている。なので彼女に興味を持つ男から質問を受けたことは数えきれない。
ジュリア本人に迫る男も多かった。美しいだけではなく、首席卒業生となる今後は更に増えたことだろう。
今までも彼女を娶りたいと思う者は数知れずいた。それは当然のことだが、ニコラスが腹立たしいと思うのは、遊びで手を出そうとした者も多少はいたという事実だ。
公には夫人でありながら、純潔という稀有な存在であるジュリア。そんな彼女を寝取りたいと思う男がいるのは仕方のないことだとは思う。
そんな者の家には警告を発し、それを聞き流して彼女に手を出そうとした者は容赦なく叩き潰していった。辺境伯家への宣戦布告と見做されても仕方のない行いだったのだから。
そもそもジュリアの意思を無視して言い寄る男など、ニコラスから見たら害獣でしかない。
今の彼女の様子からして、厄介な求婚者がいるのだろう。もし無理に迫ろうとしていたのなら報告が入った筈だが、そうでなくても相手の立場によっては断りにくい。
もっと護衛を増やすべきだろうか。
「誰だ?」
「えっ?」
「君に迫った男は誰だ?」
ニコラスの顔を見たジュリアは驚きに言葉を失った。
こんな顔は初めて見る。いや、この部屋でガウンを脱ぎ捨てた時も似たような顔をしていたが、今の彼はその時とは比べものにならない程に危険な空気を纏っている。
それに恐怖を覚えるどころか、幸せだという思いが溢れ出てしまう。彼が自分を本当の妻だと認識してくれたのだと実感できたのだから。
ちなみにジュリアが知らないだけで、過去に不届き者を始末した時も似たようなものだった。
勿論、その時に彼を突き動かしていたのは不埒な者への怒りであり、妻を奪おうとした男への憤怒とは違った訳だが。
「ですがあの方に手を出すのは」
「隣国の王太子か、分かった」
隣国からの留学生。王太子である彼には未だに婚約者がいない。至高の女性を娶りたいというのが口癖の彼にとって、彼女は理想の女性だろう。
だがジュリアが本当の辺境伯夫人だったなら、彼も求婚などしていなかった筈だ。その程度の分別もない者が王太子になれる筈もないのだから。
「どうなさるのですか?」
「俺の過去の言動が招いた事態だから、まずは公言する。ジュリアは正真正銘の辺境伯夫人だと」
「正真正銘の辺境伯夫人……」
それはニコラスとジュリアが結ばれたと公言すること。ジュリアは今更ながらに恥ずかしくなったが、それより遥かに大きな喜びに胸が満たされた。
「それにしても意外ですね、求婚者がいたと聞いただけで、貴方がそんな顔をするなんて」
「愛する妻を困らせる相手に怒りを覚えるのは当然だろう?」
「愛する、妻」
少し前にも同じことを言われ、その時は喜びよりも戸惑いが大きかった。望んでいた言葉なのに、あまりにも衝撃が大きすぎた。それにこれが本当に現実なのかと疑う気持ちもあったから。
やはり好きだという言葉よりも破壊力があり、すぐには受け止めきれなかった。でも今やっと心が追い付いたようだ。
「本当に私を愛していますか?」
「この世の誰よりも愛している。当然だろう。でないとジュリアを抱けない。
君の人生を丸ごと奪いとる覚悟がないと、絶対に無理だ」
どれ程の覚悟が必要だったことか。
きっと一度でも触れてしまえば、何があろうと彼女を逃がしてやれない。自覚した想いはそれ程までに重かった。
手放すつもりで娶った彼女の人生を自分に縛り付けても本当に良いのか。もっと彼女に相応しい相手がいるのではないか。
芽生えた罪悪感は、想いを伝えた後でもニコラスを苛んでいた。
結局は今こうなっているのだが。
そんな葛藤があったことを知らないジュリアは、想いが通じた喜びを素直に受け止めている。たとえ夫の複雑な心情を知ったところで、自分にはニコラスしかいないのだからと言い聞かせるだろうが。
今はただ、拒絶される心配なく想いを伝えられる幸せを噛みしめている。
「ニック様、私も愛しています」
ジュリアは嬉しそうな顔をしているが、ニコラスには少しばかり不満があった。
「『ニック』だ、『様』は要らない」
「でも、失礼だから」
「覚えてないのか? イく時は俺を『ニック』や『ニコラス』と呼んでいたのに」
「え?」
真っ赤な顔で困惑しているが、最中は敬語も抜けていることが多かった。夢中になると距離感が近くなるのが彼女なのだろう。
それを不快には思わなかった。むしろ喜ばしいと感じていたのだから、日頃からそうあってほしい。
「これからは俺のことは呼び捨てで頼む。敬語も要らないからな」
「でも周囲の方々はどう思うでしょう?」
「れっきとした辺境伯夫人で、俺の最愛の女性に俺自身が望むんだぞ。部外者が文句を言うようなことか?
もし何か言われても、夫婦のことに口出しするような愚か者なんて放っておけば良い」
「最愛、夫婦のこと……」
それを聞き、涙を流す妻の姿に愛しさが込み上げ、ニコラスは口付ける。艷やかな黒髪に手を差し込み夢中で唇を重ねていると、ジュリアが舌を差し入れてきた。
驚きと喜びに煽られ思いきり貪っていると、可愛い声が上がり更に求めてしまう。
ニコラスが一頻り堪能し、そろそろジュリアを解放して寝かせようと思った時。
真っ赤な顔をした彼女に昂りを握られた。
「ちょっと待てジュリア、頼むから待ってくれ」
「イヤ。これ、ほしいの」
ニコラスの言葉を聞かずに刺激を与え続ける彼女の顔は、すっかり蕩けている。
まさか口付けでここまでになるとは思わなかったニコラスが呆気にとられている間に身を屈め、切っ先に口付けを落とし舌まで絡める始末だ。
「ちょっと、洒落にならないから」
「んんんー」
「無理に咥えなくて良い! ジリー、やめなさい!!」
制止を聞かずに口に含んだが、それだけで口の中がいっぱいになってしまったジュリアは何も出来ない。
戸惑っている隙を突いて解放させたニコラスは、必死に自分を落ち着かせる。
ジュリアの手技や舌技は、ニコラスが経験したことがない程に拙いものだ。座学で得た知識を元にやってみたのがよく分かる。
なのにそれをしているのがジュリアだというだけで、すぐにでも暴発しそうになるのだから恐ろしい。
ニコラスを翻弄した張本人はそんな夫にお構いなしに、今度は彼の膝に跨り準備が要らないまでに濡れそぼった秘部を昂りに押し付け、そのまま腰を揺らしている。
それは当然ながらニコラスにも快感を与え、彼の欲を大いに煽った。本音を言えば、このまま貫いてしまいたい。
だがその衝動を抑え込みながら説得を試みる。
「……ジュリア、大丈夫なのか? あんなにイったら胸が苦しいだろう。ずっと全力で走っていたようなものだぞ。もう寝た方が」
「だって、まだほしいの、いっぱい」
また荒れ狂う熱がジュリアの身体を蝕んでいる。
絶頂の波に攫われ続けてあんなに苦しかったのに、もう次がほしくて仕方ない。
それを与えてくれる夫がすぐ傍にいて、彼もすっかり準備が出来ているのに、どうして我慢をする必要があるのか。
でもよく考えてみれば、彼に頼まなくても望みは叶えられる。
既に理性が消失したジュリアは、思いのままに行動した。
「もう我慢できないの!」
そう言いながら腰を浮かし、先端に秘部を押し当て呑み込み始める。
「クソ、もう知らないからな!」
実はまだ全然足りなかったニコラスにとって、その誘惑に堪えるのは無理な話だ。
欲求に逆らう努力をあっさり放棄してジュリアの腰を掴み、そのまま引き下ろした。
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読んでくださり感謝いたします。
すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。
ゆっくり更新していきます。
誤字脱字も見つけ次第直していきます。
よろしくお願いします。
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