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和合 ★
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「つらい、中が疼くの。もう挿れて、お願い」
「えっ? まだそんな状態じゃキツいだろうに」
「何でもいい! 欲しいの、今すぐ」
身体の中が燃えるように熱い。それに彼の指が入っている場所が、どうしようもなく切なく感じる。これは自分ではどうにも出来ないとジュリアには分かっている。
だからニコラスに縋った。早く何とかしてほしい。この熱を冷ますために、指じゃないものを挿れて思いきり突いてほしい。
痛くても構わないから、今すぐに。
この疼きを鎮めてくれないと、頭がおかしくなりそうで必死に訴える。
その苦しさはニコラスにも伝わり、あまり時間をかけるのは却って酷だと気付く。それにこれ程までに求められて余裕がなくなった。
「分かった、辛くなったら絶対に我慢しないで言うんだぞ。
すぐにやめる……かもしれない」
「やめなくて良い、から。最後まで、お願い、早く」
急いで全て脱ぎ捨て膝を持ち上げる。今日は最後までは無理だろうと思っていたニコラスにとって、完全に予定外の行為だ。
「ジュリア、挿れるぞ」
「うん」
ニコラスに手を伸ばして受け入れようとする姿に、気が狂いそうな愛しさが込み上げる。
すっかり綻んだ蜜口を切っ先で撫で擦ると、歓迎するように吸い付く。
この期に及んでもまだ焦らすような動きをするニコラスに、ジュリアは催促する。
「早くぅ」
「ああ、もう挿れるから」
腰を進めると中がうねり絡みつく。あまりの快感に今すぐ奥まで穿ちたくなる程だ。
「あ、入ってきた……おっきい」
圧迫感は指の比ではないけれど痛みはない。
これが欲しかった、嬉しいと何度もうわ言のように呟く。
「相変わらず凄い煽りようだな」
苦笑するニコラスだが、実は一瞬でも気を抜いたら性急に貪り尽くしそうな程に余裕がない。
それを抑えてジュリアの最も感じる部分で腰を止めた。そこはよほど良いのか、動かさずに挿れているだけで内部が激しく収縮し、ニコラスに凄まじい快楽を与えている。
「そこ……んんっ、いいの」
「ああ、ジリーの好きなところだな。何回もイったから膨らんでいて分かりやすい」
動かさずにいたがあまりの快感に堪らず少しずつ腰を動かし始めたニコラスは、ジュリアが痛みを覚えたらすぐに止まろうと思っていた。
なのに快楽に蕩けた顔で素直にそれを口に出し、更にはニコラスに合わせて腰を揺らし始める様に欲が募り、昂揚が収まらない。
「また大きくなって、あっ、気持ちいい、それ、もっと」
ニコラスは一気に入らずジュリアの感じるところを擦っている。その快楽に堪らず腰を揺り上げるのを自覚した彼女は恥ずかしくて仕方ない。
初めて受け入れるのに、こんなにも気持ち良くて我慢できなくなるなんて。予想とは違う初めてに戸惑いつつも、彼を求める動きを止められず、言葉でも彼を求めてしまう。
「まずはここで気持ち良くなろうな」
「んんっ、私はいいけど、ニック様は?」
「俺も、めちゃくちゃ気持ちいい。信じられないくらいに」
まだ少ししか入っていないのに、閨事はこんなにも良いものだったかと疑問に思う程に気持ち良くて仕方ない。
今までの経験など意味をなさないとニコラスは改めて思った。これは相手がジュリアだからで、他では得られないものだと分かる。
想いの伴わない艶事になど、全く興味はないと言った悪友の気持ちが今初めて分かった。これを知ってしまうと、それ以外は全て虚しいとすら思う。
「嬉しい、一緒に気持ち良く、なってるの」
「俺も嬉しい」
ただでさえ平均を遥かに超えるニコラスの昂りは、初めて男を受け入れるジュリアにとって負担が大きい。
だから慎重に進めているが、それも限界が近付いている。もう一押しで決壊しそうな程に。
凄く気持ちいいのに、何か物足りない。満たされない疼きを感じる。それが何か分からなかったけれど、しばらく穿たれるうちにやっと気付いた。
ニコラスはジュリアが望めば与えてくれる。だから素直にそれを口にしてしまった。
「奥が疼くの、もっと奥、お願い」
「ジュリア!」
決壊させる一押しがやってきた。それはニコラスがある程度は予想していたことではある。だからと言って愛しい彼女に煽られて抑えきれる筈もなく、思いきりジュリアを抱き締め強く速く穿ち始めた。
「ああっ、激しい!」
「ごめん、もう我慢できそうにない」
もっと優しく抱きたいのに完全に余裕がなくなった。
激しくなった動きにジュリアが翻弄されているのは分かっている。それでも止まらず、腰を動かしながら彼女の胸の飾りに舌を絡めた。
そんな彼になす術もなく揺られながらもジュリアは満たされている。こんなに余裕のない彼を見たことがない。そうさせているのは自分で、それが何より嬉しい。
「あっ、ううっ」
激しく動きながらも入り口付近で止まっていた彼が、少しずつ奥に侵入してくる。それでも強烈な快感に呑まれているせいか痛みはなかった。
だけど彼がある一点にたどり着いた瞬間、強い痛みに襲われる。
「ごめん、痛いよな」
初めてのジュリアの内部はキツいものの、充分すぎる程に濡れているおかげかニコラスの動きを妨げる程ではなかった。だが遂に少し抵抗を感じる部分に至る。
そこを突き進むとジュリアに痛みを与えてしまう。けれどもう止まれない。
せめて少しでもマシになるよう、胸に吸い付きながら蜜口のすぐ上にある突起に指を当てた。溢れかえる蜜で滑りが良くなっているそれを撫で擦るだけで強い快感を与えられているようで、すぐに甘い声が上がる。
「あっ、痛い……けど、ふあっ、それ、もっと」
又しても内部が歓迎するように引き込む動きを見せ、更に蜜が溢れるのを感じた。
もう芽から手を離してもひたすら感じ入っているジュリアの脚を抱え直し、奥を目指す。
彼がすることの全てが気持ち良い。
さっき感じた痛みもそれを上回る快楽に追いやられ、擦られる内部で悦びだけが渦巻いている。
気がつくと奥まで辿りついた彼が軽く先を押し付けてきた。決して強くないその動きが強烈な快感をジュリアに刻み付け、身体を跳ねさせる。悦楽に全身が塗り潰されて、どうして良いか分からない。
「ここ、気持ちいい?」
「うん、すごい。ああ、もっと」
奥はまだ不慣れだから強く突き込んではいけない。そう思い軽く押すだけにしていたが、それでも堪らないのか暴れ出すジュリアを押さえ込み、強い締め付けに耐えていた。
身を捩り快感に抗うような動きを見せながらも、ニコラスの腰に脚を巻き付け、言葉でもねだる彼女はすっかり悦楽に慣れ親しんでしまっているように見える。
無垢な乙女だった彼女にここまでの悦びを教えたのは自分だ。この婚姻を無効に出来ない行為に及んで、容赦なく快楽を刻み込んで。
決して戻れない一線を踏み越えてしまった。
なのに罪悪感に苛まれるどころか、歓喜しているのだからたちが悪い。
こんなにも彼女を求めていたのに、よくもあんな白々しい台詞を吐けていたものだ。自分をもごまかしていた偽善者が、無様に化けの皮を剥がされて彼女を喰い尽くしている。
ジュリアを自分の元から巣立たせてやりたかった。それは誓って本当だ。けれど共に重ねた歳月が、ニコラスも気付かないうちに心を変えてしまっていた。
それを突き付けられ、尚ためらっていたニコラスの手を引いたのはジュリアだ。
娘ほどに年下の彼女に任せてしまって情けないとは思う。でもすっかり成長した彼女は、そんな自分にぶつかって二人の関係を変えてくれた。
彼女をこれからも守っていきたい。今までのように寄る辺なき子供としてではなく、ただ一人だけの妻として。
彼の妻になりたかった。
形だけではなく、こうして身体を繋げて、熱を分け合って。
この部屋で初めて見た彼の目に宿る強い光が、ここまできてやっと情欲だと分かった。今までは決して自分に向けられていなかった、強い欲望。
嬉しい。ニコラスが自分にここまで溺れてくれるなら、羞恥も何もかも放り投げて飛び込んだ甲斐がある。
どんなにこれを待ち望んでいたのか伝えたいのに、言葉をまともに繋げることすら出来ない今の自分が恨めしいとジュリアは思った。
どれだけの時間が経ったのかも分からない。考えていたことがあったのに、今ではすっかり快楽の彼方に霞んでしまっている。
今分かるのは、ひたすらに気持ち良いということだけ。
もうそれで良いと思う。余計なことは全て忘れて、彼が与える悦びに浸っていたい。
こんなに快いものがこの世にあるとは思わなかった。こんなにも心と体の両方で気持ち良くなれる行為だなんて思わなかった。
「ああんっ! もう、イきそう」
大きく腰を引き、また突き込むニコラスの動きがジュリアの感じる場所を刺激して追い上げる。駄目押しのように胸の先端に舌が巻き付き、苦しい程に気持ちいい。
「良いよ、何度でもイって」
「あっ、そこ、いい、もっと強く! ああっ、イくっ!!」
また大きな波に押し上げられたジュリアを気遣って動きを止めていたニコラスだが、強い収縮が齎す快楽に限界がきた。
「っ、俺も、もう……ジュリア、少し我慢して」
細い腰を掴み突くと、内部が奥へと導くようにうねり激しく収縮する。あまりの快さに自分が抑えられない。
今まで以上の激しい突き込みにジュリアの身体がなす術もなく揺さぶられる。
「あっ! まだイってるの、待って」
「ごめん、無理」
達した余韻でまだ震える身体に凄まじい快感が叩きつけられ、ジュリアは再び上りつめる。
なのにまた押し上げられて、その繰り返しから逃れられない。
「またイくっ! ああっ、また! やああっ!! またっ! もう、とまらないのっ!!!」
「イきっぱなしか。ごめんな、出来るだけ早く終わらせるから、もう少しだけ」
一突きごとに身体に走る快感。それにどうにかなりそうでお互いに縋り付く。
「それっ、すごい! ニコラス!!」
「くっ、ジュリア、一緒に、」
揃って頂点に達した。
「えっ? まだそんな状態じゃキツいだろうに」
「何でもいい! 欲しいの、今すぐ」
身体の中が燃えるように熱い。それに彼の指が入っている場所が、どうしようもなく切なく感じる。これは自分ではどうにも出来ないとジュリアには分かっている。
だからニコラスに縋った。早く何とかしてほしい。この熱を冷ますために、指じゃないものを挿れて思いきり突いてほしい。
痛くても構わないから、今すぐに。
この疼きを鎮めてくれないと、頭がおかしくなりそうで必死に訴える。
その苦しさはニコラスにも伝わり、あまり時間をかけるのは却って酷だと気付く。それにこれ程までに求められて余裕がなくなった。
「分かった、辛くなったら絶対に我慢しないで言うんだぞ。
すぐにやめる……かもしれない」
「やめなくて良い、から。最後まで、お願い、早く」
急いで全て脱ぎ捨て膝を持ち上げる。今日は最後までは無理だろうと思っていたニコラスにとって、完全に予定外の行為だ。
「ジュリア、挿れるぞ」
「うん」
ニコラスに手を伸ばして受け入れようとする姿に、気が狂いそうな愛しさが込み上げる。
すっかり綻んだ蜜口を切っ先で撫で擦ると、歓迎するように吸い付く。
この期に及んでもまだ焦らすような動きをするニコラスに、ジュリアは催促する。
「早くぅ」
「ああ、もう挿れるから」
腰を進めると中がうねり絡みつく。あまりの快感に今すぐ奥まで穿ちたくなる程だ。
「あ、入ってきた……おっきい」
圧迫感は指の比ではないけれど痛みはない。
これが欲しかった、嬉しいと何度もうわ言のように呟く。
「相変わらず凄い煽りようだな」
苦笑するニコラスだが、実は一瞬でも気を抜いたら性急に貪り尽くしそうな程に余裕がない。
それを抑えてジュリアの最も感じる部分で腰を止めた。そこはよほど良いのか、動かさずに挿れているだけで内部が激しく収縮し、ニコラスに凄まじい快楽を与えている。
「そこ……んんっ、いいの」
「ああ、ジリーの好きなところだな。何回もイったから膨らんでいて分かりやすい」
動かさずにいたがあまりの快感に堪らず少しずつ腰を動かし始めたニコラスは、ジュリアが痛みを覚えたらすぐに止まろうと思っていた。
なのに快楽に蕩けた顔で素直にそれを口に出し、更にはニコラスに合わせて腰を揺らし始める様に欲が募り、昂揚が収まらない。
「また大きくなって、あっ、気持ちいい、それ、もっと」
ニコラスは一気に入らずジュリアの感じるところを擦っている。その快楽に堪らず腰を揺り上げるのを自覚した彼女は恥ずかしくて仕方ない。
初めて受け入れるのに、こんなにも気持ち良くて我慢できなくなるなんて。予想とは違う初めてに戸惑いつつも、彼を求める動きを止められず、言葉でも彼を求めてしまう。
「まずはここで気持ち良くなろうな」
「んんっ、私はいいけど、ニック様は?」
「俺も、めちゃくちゃ気持ちいい。信じられないくらいに」
まだ少ししか入っていないのに、閨事はこんなにも良いものだったかと疑問に思う程に気持ち良くて仕方ない。
今までの経験など意味をなさないとニコラスは改めて思った。これは相手がジュリアだからで、他では得られないものだと分かる。
想いの伴わない艶事になど、全く興味はないと言った悪友の気持ちが今初めて分かった。これを知ってしまうと、それ以外は全て虚しいとすら思う。
「嬉しい、一緒に気持ち良く、なってるの」
「俺も嬉しい」
ただでさえ平均を遥かに超えるニコラスの昂りは、初めて男を受け入れるジュリアにとって負担が大きい。
だから慎重に進めているが、それも限界が近付いている。もう一押しで決壊しそうな程に。
凄く気持ちいいのに、何か物足りない。満たされない疼きを感じる。それが何か分からなかったけれど、しばらく穿たれるうちにやっと気付いた。
ニコラスはジュリアが望めば与えてくれる。だから素直にそれを口にしてしまった。
「奥が疼くの、もっと奥、お願い」
「ジュリア!」
決壊させる一押しがやってきた。それはニコラスがある程度は予想していたことではある。だからと言って愛しい彼女に煽られて抑えきれる筈もなく、思いきりジュリアを抱き締め強く速く穿ち始めた。
「ああっ、激しい!」
「ごめん、もう我慢できそうにない」
もっと優しく抱きたいのに完全に余裕がなくなった。
激しくなった動きにジュリアが翻弄されているのは分かっている。それでも止まらず、腰を動かしながら彼女の胸の飾りに舌を絡めた。
そんな彼になす術もなく揺られながらもジュリアは満たされている。こんなに余裕のない彼を見たことがない。そうさせているのは自分で、それが何より嬉しい。
「あっ、ううっ」
激しく動きながらも入り口付近で止まっていた彼が、少しずつ奥に侵入してくる。それでも強烈な快感に呑まれているせいか痛みはなかった。
だけど彼がある一点にたどり着いた瞬間、強い痛みに襲われる。
「ごめん、痛いよな」
初めてのジュリアの内部はキツいものの、充分すぎる程に濡れているおかげかニコラスの動きを妨げる程ではなかった。だが遂に少し抵抗を感じる部分に至る。
そこを突き進むとジュリアに痛みを与えてしまう。けれどもう止まれない。
せめて少しでもマシになるよう、胸に吸い付きながら蜜口のすぐ上にある突起に指を当てた。溢れかえる蜜で滑りが良くなっているそれを撫で擦るだけで強い快感を与えられているようで、すぐに甘い声が上がる。
「あっ、痛い……けど、ふあっ、それ、もっと」
又しても内部が歓迎するように引き込む動きを見せ、更に蜜が溢れるのを感じた。
もう芽から手を離してもひたすら感じ入っているジュリアの脚を抱え直し、奥を目指す。
彼がすることの全てが気持ち良い。
さっき感じた痛みもそれを上回る快楽に追いやられ、擦られる内部で悦びだけが渦巻いている。
気がつくと奥まで辿りついた彼が軽く先を押し付けてきた。決して強くないその動きが強烈な快感をジュリアに刻み付け、身体を跳ねさせる。悦楽に全身が塗り潰されて、どうして良いか分からない。
「ここ、気持ちいい?」
「うん、すごい。ああ、もっと」
奥はまだ不慣れだから強く突き込んではいけない。そう思い軽く押すだけにしていたが、それでも堪らないのか暴れ出すジュリアを押さえ込み、強い締め付けに耐えていた。
身を捩り快感に抗うような動きを見せながらも、ニコラスの腰に脚を巻き付け、言葉でもねだる彼女はすっかり悦楽に慣れ親しんでしまっているように見える。
無垢な乙女だった彼女にここまでの悦びを教えたのは自分だ。この婚姻を無効に出来ない行為に及んで、容赦なく快楽を刻み込んで。
決して戻れない一線を踏み越えてしまった。
なのに罪悪感に苛まれるどころか、歓喜しているのだからたちが悪い。
こんなにも彼女を求めていたのに、よくもあんな白々しい台詞を吐けていたものだ。自分をもごまかしていた偽善者が、無様に化けの皮を剥がされて彼女を喰い尽くしている。
ジュリアを自分の元から巣立たせてやりたかった。それは誓って本当だ。けれど共に重ねた歳月が、ニコラスも気付かないうちに心を変えてしまっていた。
それを突き付けられ、尚ためらっていたニコラスの手を引いたのはジュリアだ。
娘ほどに年下の彼女に任せてしまって情けないとは思う。でもすっかり成長した彼女は、そんな自分にぶつかって二人の関係を変えてくれた。
彼女をこれからも守っていきたい。今までのように寄る辺なき子供としてではなく、ただ一人だけの妻として。
彼の妻になりたかった。
形だけではなく、こうして身体を繋げて、熱を分け合って。
この部屋で初めて見た彼の目に宿る強い光が、ここまできてやっと情欲だと分かった。今までは決して自分に向けられていなかった、強い欲望。
嬉しい。ニコラスが自分にここまで溺れてくれるなら、羞恥も何もかも放り投げて飛び込んだ甲斐がある。
どんなにこれを待ち望んでいたのか伝えたいのに、言葉をまともに繋げることすら出来ない今の自分が恨めしいとジュリアは思った。
どれだけの時間が経ったのかも分からない。考えていたことがあったのに、今ではすっかり快楽の彼方に霞んでしまっている。
今分かるのは、ひたすらに気持ち良いということだけ。
もうそれで良いと思う。余計なことは全て忘れて、彼が与える悦びに浸っていたい。
こんなに快いものがこの世にあるとは思わなかった。こんなにも心と体の両方で気持ち良くなれる行為だなんて思わなかった。
「ああんっ! もう、イきそう」
大きく腰を引き、また突き込むニコラスの動きがジュリアの感じる場所を刺激して追い上げる。駄目押しのように胸の先端に舌が巻き付き、苦しい程に気持ちいい。
「良いよ、何度でもイって」
「あっ、そこ、いい、もっと強く! ああっ、イくっ!!」
また大きな波に押し上げられたジュリアを気遣って動きを止めていたニコラスだが、強い収縮が齎す快楽に限界がきた。
「っ、俺も、もう……ジュリア、少し我慢して」
細い腰を掴み突くと、内部が奥へと導くようにうねり激しく収縮する。あまりの快さに自分が抑えられない。
今まで以上の激しい突き込みにジュリアの身体がなす術もなく揺さぶられる。
「あっ! まだイってるの、待って」
「ごめん、無理」
達した余韻でまだ震える身体に凄まじい快感が叩きつけられ、ジュリアは再び上りつめる。
なのにまた押し上げられて、その繰り返しから逃れられない。
「またイくっ! ああっ、また! やああっ!! またっ! もう、とまらないのっ!!!」
「イきっぱなしか。ごめんな、出来るだけ早く終わらせるから、もう少しだけ」
一突きごとに身体に走る快感。それにどうにかなりそうでお互いに縋り付く。
「それっ、すごい! ニコラス!!」
「くっ、ジュリア、一緒に、」
揃って頂点に達した。
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読んでくださり感謝いたします。
すべてフィクションです。不快に思われた方は読むのを止めて下さい。
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よろしくお願いします。
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