クズの異世界転生

中二病

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第3章

第26話 教会に行く当日

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コン コン コン コン



「アレス教会に行く時間になったけど今部屋にいる?扉開けるわね?」


部屋の扉をノックして母上がそう言ってきた。


「はい、部屋にいます」


母上にそう返事してから扉に向かった。



ガチャ




「いきなりだけどこれから教会に行くわよ?」


母上がそう言ってきた。


「はい、わかりました」


母上の言葉に対してそう答えた。


「もう玄関でおじいちゃんが待っているから急ぐわよ?」


そう母上が言ってきたので急いで玄関に向かった。











「お待たせしたした、御義父様」


申し訳なさそうに、そう母上がお祖父様に言った。


「あまり待っていないし、儂が勝手に先に玄関に向かったから大丈夫じゃ」


お祖父様は、当たり前の事を言うように無表情で淡々とそう答えた。


「お気遣い感謝致します」


お祖父様の定型文に対してやはり母上も定型文で返答した。


「馬車も待たせているし早く馬車に乗るぞ?」


そうお祖父様が母上と僕に言った。


「そうですね、アレス早く馬車に乗りましょう」


お祖父様がそう言って先導するように馬車に入り、母上はそれに続くように僕に早く馬車に乗るように言い馬車に向かっていったので僕と天使は馬車へ向かった。











「さっきから思っていたことではあるがアレスの従者の顔色が少し悪くないか?お前がなにかしたのか?アレス?」


そうお祖父様が僕に聞いてきた。もしかしたら程度ではあるが心当たりはあるが面倒ごとは嫌なのでだんまりしよう。


「知りません」


端的にそう答えた。

ウソをたくさんつきすぎたらあとからごまかすのが大変だからウソにならないウソをついた。


「アレスの従者……、名前は……、あ~~、覚えていないな……、まぁいい…アレスの従者?なにがあった?」


僕に聞いたところで答えが出ないと判断したお祖父様がそう、天使に聞いた。


「沈黙は金、雄弁は銀この言葉を忘れないでよ?」


下手なことを話されたら面倒だからとりあえずそう天使に対して脅しをかけておいた。


「おい…」


僕のその言葉に対して呆れたようにお祖父様が諌めてきた。


「アレス、自分より弱い者に脅しかけるような真似はやめなさい、アレスのことは気にしなくていいわよ?なにがあったか話しなさい?」


アテナ殿が僕に対して怒鳴りつけかけようとして、それを止めるように母上がアテナ殿の言葉に被せて天使になにがあったのかを聞いた。

とりあえずだんまりする理由付けのためにも、僕は天使に質問を答えさせないために天使の方を睨みつけるようにガン見した。

あとなぜか馬車に乗り込んだらアテナ殿が馬車の隅、もっというのなら行者側の隅に突っ立てたんだよね?なんでだろ?


「顔色が悪かったのであれば昨晩、アレス様がご自身の命や名誉を軽視するような発言をされたのでどうすればよいのかわからなくなったので顔色が悪かったのはそれが原因だと思います……」


天使は言おうか言うまいか少し考えたあと覚悟を決めたようにそう話した。

?なんでこいつはこんな内容で言うか言わないか悩んだんだろう?こんな内容だったら別に問題ないのに?


「は……?本当なんですか?アレス?」


そう少し顔色を青白く?と表現したら良いのか正しい表現方法はわからないがなぜか悲痛そうな顔で天使の発言の真偽を尋ねてきた。

いや?お祖父様やアテナ殿、行者も似たような顔色?表情をしているか。こいつらはなんでこんな表情を………?

「………あぁ!!安心してください!賭け金は僕の命と名誉だけですよ!!ゲオールギアー家の人間の名誉や命は万一にも………」


パチン!!!


「賭け金!?僕の命と名誉だけ!そんな考えが間違ってるんでしょう!?最初から何かを犠牲にすることを前提にするような考え方が間違ってるのよ!?それでなにをするために貴方は自分の命や名誉を賭けようと………いいえ……賭けているの?」


こいつは……こいつらはなんで怒ってるの?わからない…わからない……


「あの……さっきから、なんで怒ってるんですか?」


本気でわけがわからない…気持ちが悪い…吐き気がする……それでもなんで母上が怒っているのか知っておくべきだと思って理由を聞いた。


「クッ……、そこからなの……?そんな命を粗末にするような、死に急ぐような真似をされたくないからよ!みんなに!」


母上はそう怒鳴るように、真摯に語りかけるように言ってきたが僕にはなにを言ってるのか心底理解ができない。


「はっ?僕が死んだところで喜ばれこそすれ、悲しまれはしないのだから粗末にはしてないよ?ゴミをどれだけ乱暴にあつかったところで粗末にしたことには当たらないと思うよ?いや?なんならゴミを有効活用するんだから丁寧に扱ったとも言えるかな?」


母上に、そう、正論を丁寧に説明した。


「ゴミ……それは誰かにお前はゴミだと言われたのか!」


「………っ、なぜ………っ」


「2人とも待ってください、今いっぺんに話したところでアレスが混乱するだけです。二人の気持ちはすごくわかりますが今は落ち着いてください。アレス?今、貴方はなんのために命を賭けようとしてるの?」


こいつらは何を言ってるんだろう?寸劇でもしているのだろうか?まぁいい…命を賭けようとしてる理由………か……


「ん~~…、少なくともゲオールギアー領内の共和国に内通している反乱分子を潰すくらいはするために?いずれはゲオールギアー家の人間を殺す可能性のかある王国内にいる共和国に内通している内通者を全てどうにかするつもりだよ?」


母上たちに僕がいつか叶えたいと思っている幸せな未来を話した。

僕は自分が笑顔でいるのがとても嫌いだがたぶん笑顔だろう今の僕はとても好きだ。


「クッ……なんで?なんでずっと無表情なのに私達を護るために死ぬと言っている今がこれまでで一番幸せそうに笑っているの?間違ってる……こんなの絶対間違ってる……っ……ハァ~……いい?アレス?死に急ぐような真似は絶対にしないで?いい?」


そう母上が真摯に語りかけてきたが無理だろ、だから正直に思っていることを言った。


「えっ……?無理だよ、命とか名誉とかを賭けなければどうやってあなた達を護ればいいですか?」


そう母上の言葉にできうる限り真摯に答えた。


「だからそれが………」


馬車の中での会話は、そんな感じで話が終わった特に意味のない、ありきたりな話だけだった。わかりきった答えをただ答えるだけのそんなつまらない会話………。
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