クズの異世界転生

中二病

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第2章

第14話 平穏な日常

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今日は母親と兄、姉そして僕の4人でお茶を飲みながら最近起きた面白い話、つまらなかった話他にもたくさんの他愛のない話しをみんなで話していた。

この話を聞いて、もしかしたら何故お前は戦闘の訓練をしたり反乱の話を父親や母親、祖父、祖母などに話さないんだ?この話を話したら父親や母親、祖父や祖母の誰かがどうにかできるかもしれないのになぜどうにかできるかもしれない人に話さないんだ?と思う人もいるかもしれないが反乱の話を話さない、というのはあまり適当な表現ではない話さないのではなく話せないのだ。

話せない理由はいくつかあるがそもそもの話たかだか二歳の子供の話を真面目に聞く人間がいると思うか?普通に考えてそんな人間いるわけない、仮にいたとしてもそんな人間が影響力のある人間になれるわけがないだからこそ無駄なリスクを避けるために僕はこの話をするわけにはいかないし、そもそもこの話を不用意に言いふらすような真似をするつもりはないのだ。

次の理由としてはもし反乱が起きた場合に兄や姉を護ろうとした時もしも僕の実力が敵にバレていたら真っ先に脅威となる可能性のある僕の下に兵士を送って僕を殺そうとする可能性が高くなるだろう。
そうなった場合、僕一人ならこの防衛都市からなんとか脱出できたとしても兄や姉を連れて防衛都市を脱出のは非常に困難になる。

ゆえにこそ現状、僕がすべきことは、あの時知った文官長が反乱を首謀しているという情報を誰にも話さず、もしも反乱が起きた場合は可能であれば僕一人で反乱を鎮圧、それが無理そうならもしも僕と同じように反乱を鎮圧するために戦闘行為をしている人間がいるのならその人間と協力しての反乱の鎮圧を目指す、それすら不可能だと判断せざるを得なかった場合、兄と姉の2人を連れて可及的速やかに他領に脱出しなければならない。

なぜ反乱鎮圧に失敗したら兄や姉を可及的速やかにこの領地から逃さなければならないのかというと、もし反乱鎮圧に失敗した場合、我が領は兄や姉にとってそうする必要があるほどとても危険な場所になるだろうことが予想できるからだ。


これもやはりタラレバの話になるのだがもしも反乱の鎮圧ができそうなら敵の兵士に可能な限り損害を出さずに鎮圧したい。

なぜそうしたいのかというと、もしも我が領の反乱が鎮圧できたとして今回とは別の異常事態が直近で起きた場合、動かせる兵士に余力がなければ同時多発的に他領でも反乱が起きる可能性がある。そうじゃなくともこんな世界なのだからいつ異常事態の一つや二つ起きてもおかしくないのだ。

そして現時点で十分にあり得る兵士が極端に減ったことによる異常事態は反乱の影響により我が領の兵士から相当数の死傷者が出て、文官長のお仲間が我が領の我が領の状況を見て自分たちが反乱に成功した場合、我が領も自分たちが持っている兵力で余裕で潰せると思い、反乱に踏み切りそして反乱を成功させその後、反乱を成功させて手中に収めた軍で一斉に我が領地に押し寄せてきて領主一家を皆殺しにする可能性があるからだ。

だからこそ同時多発的に反乱を起こす理由になりかねない、反乱による我が領での極端な兵士の減少はできうる限り最小限にしたいところだ。

まー……これはなんとなくの予想だが反乱軍の数自体はそもそもあまり多くないと思う。

根本的な話をさせてもらうなら反乱軍に加わるメリット自体が特に無いからだ。

逆に反乱に加わり自分たちが負けた場合のデメリットは勝った場合のメリットと比べてあまりにも大きすぎるからそもそも反乱に加わる人間自体少数だと思う。

まぁ……但し書きを付けるのなら脅迫でもされない場合……

まぁその場合敵の士気は間違いなく低いだろうがな。


「母上、今日は機嫌が良いみたいですがどうしましたか?」


そう兄が聞いた。


「タプファーわかる?そうなのよ!今日は久しぶりにアテナと話すの!」


アテナ?それは誰だ?ふむ…とりあえず話の成り行きを見守ろう。


「アテナ…ママの妹の!?」


ふむ…母親の妹……ということは叔母か?どんな人だろう?


「うん!そうなの!あの子なかなか会ってくれなくて……ときどき見かけることはあるけどしっかり話すのは久しぶりなの!」






コン コン コン コン






「入っていいわよ。アテナ」


ノックに対してそう母上が言った。

なぜノックされただけでそのノックをした相手が誰か断定した上で入ってくるように言ったか不思議に思う人もいるだろうがその答えとしてはガラス越しに相手の顔が見えていたから母上はノックした相手の名前を断定してバルコニーみたいな場所に入ってくるように言ったのだ。

しかし……これはこれは……マジか……。


「失礼します」





キーーーー






「久しぶり、姉さん」


そういったあとこちらを見てアテナが少し固まった。


「はじめまして」


はじめまして…ではないがとりあえず、はじめましてと挨拶をしておいた。


「え…えぇ……はじめまして、アレス君」


そう、アテナが挨拶してくれた。

いやはや…これは驚いたよ、いや…ほんとに……。

だってまさか半年ほど前に会ったあの反乱に加担させられていた女性が、いやはや、まさかのまさか、母上の妹君だとは……これは驚いた…。

これは、一応の確認のためにも多少怪しまれても本名を聞かなければ。


「あの…アテナさん?…のフルネームはなんていうの?」


僕がアテナにそう聞いた瞬間、この場の空気が軋んだ気がした。

まー…、こうなるのは当たり前だよな……ただこの程度なら神がいくらでも誤魔化してくれるだろう……。

別に赤子の頃に周りの人間に喋りかけたりこそいないが、この程度の本来の年齢との多少の齟齬のある行動はそれこそ転生して引き取られてから何度もしてしまった。

当たり前だろう?ただの高校生だった人間に完璧な赤ちゃんのフリなんて無理だ。
だからこそ今回と似たようなことは何度も起こしているが毎回大丈夫だった。

「えっ…あ…あぁ…私の名前はアテナ・フォン・ピスティスよ?」


アテナはそうフルネームを答えてくれた。

ピスティスっね。
たしかこの間、聞いた、反乱の加担者もピスティスと呼ばれていたな……。

たしかに反乱加担者の顔は母上と似ていたから反乱加担者の女性は母上の遠い親戚かな?とも思っていたがまさか親戚どころか妹だとはね……。

驚きだよ……本当に………。

これからどうしたものか……。

いや……今までとすることは変わらないか……今まで通り反乱を鎮圧するため行動する。

それが無理そうならあの2人を連れて帝国かその反対側に逃げる。


「しかし、アレス君すごく賢いですね?姉上」


「そうね……ただなんで急にこんなこと聞いたんだろう?名前を名乗ってるのにフルネームなんて……」










そんなこんなで怪しまれこそしたがなんとか誤魔化せた。

そしてその後数十分程お茶会みたいなのは続いて、お茶会が終わった後は僕は自分の部屋に戻ってた。






しかし……叔母上に関してどうしたものか……恩があるのは父上もだが母上の方がどちらかといえば恩があるんだよな……。

は~……まぁとはいえ、兄や姉を護る為には最悪、叔母上を殺さなければならない、そもそもなぜ僕がこんなことに頭を悩ませなければならないんだろうか?

とはいえ兄や姉を生かすためにも叔母上も含めて、多少の命を犠牲にしなければならない……か……。

僕はとりあえずより一層の訓練をした、兄や姉を護るためにも最悪の可能性を想定し、そして最悪な可能性を覚悟して行動しなければならない。

あと………兄や姉の近くにできるだけいなければ………。
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