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邪馬台国の滅亡
アマノヤスカワ
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天孫族の誰もが口を閉ざしている。
邪馬台国連合下の天孫族も、出雲の天孫族も、狗奴国に世話になってる天孫族もだ。
これは天孫族の一大同族会議と言ってもよい。阿蘇のアマノヤスカワとよぼれるこの地で行われるのは運命だろう。
火神子暗殺を決めたのもこの土地なのだ。
誰も発言しないので、第三者的立場での参加しているヒルコが口を開いた。
「皆さん、この際、邪馬台国連合と天孫族は分けて考えましょう。天孫族の中にも邪馬台国連合に参加してない者もいるし、天孫族ではないが邪馬台国連合に参加し、さらに今も吉野ヶ里に篭っている人々もいる。私としては、邪馬台国連合は正式に解散するしかないと思う。実際、火神子様暗殺後の噴火に対する庶民救済にも、連合は機能していない。現場の阿蘇と被害の大きかった豊の国、敵国の狗奴国の一部、そして邪馬台国連合に止めを指しにきた出雲が豊の国の復興に力を貸している。これを放りだしたオモイカネ殿率いる邪馬台国連合は豊や阿蘇の救援どころか、伊都国、奴国さえも放り出して吉野ヶ里に籠る有様。もう誰もついていけないでしょう!」
誰も何もいえないが、天孫族の若者が何人か
「そうだ!」
と、ヒルコに同意した。
アメノホヒが次に発言する。
「出雲は何も天孫族の皆さんを殺しに来た訳でない。間違えた邪馬台国連合を解体しにやってきたのです。我々、出雲軍が筑紫島上陸を本格化する前に伊都国も奴国にもほとんど軍隊はいなかった。申し訳程度の迎撃をうけただけでほぼ無傷で上陸できた。後発の大和からの援軍に至っては豊の国で歓迎される有様。この状態をどう思われるのか!オモイカネ殿!」
オモイカネは沈黙を守っている。
クマノクスヒが発言する。
「良いも、悪いも我々天孫族はタカミムスビ様とこちらにいるオモイカネ殿の智謀に頼り過ぎたのだ。伊都国撤退、奴国撤収、そして私が守っていた日向の明け渡しなど誰も反対しなかったではないか。これはオモイカネ殿一人に負わせる問題ではない」
聞いていたイリヒコが発言を求めた。ホホデミはこれを許した。
「私はイワレヒコ様と親子の契りを結び、以後大和橿原の天孫族として生きてきました。イワレヒコ様は自らは大和に入植するという厳しい運命を受け入れながら、いつもは日向の事を思われておられました。我々も故あって、大和からこの故郷の筑紫日向に逃れて参りました。日向だけは天孫族の国として永遠に残してほしいモノです。我々の故郷なのです。」
ホホデミはそれに返答をした。
「そうだな。日向は我々の故郷、クマノクスヒを呼び戻したのは間違いだったな。これはオモイカネの命ではない。クマノクスヒに助けもらいたかった私の考えでもある。」
クマノクスヒは答えた。
「今の日向、阿蘇には邪馬台国の威厳がありません。唯一の誇りはそちらのイリヒコ殿が言われた天孫族の故郷ということ」
それをだまって聞いていたオモイカネが発言する。
「邪馬台国を捨てて天孫族を守るのが良かったと?」
議場は再び静かになった。
邪馬台国連合下の天孫族も、出雲の天孫族も、狗奴国に世話になってる天孫族もだ。
これは天孫族の一大同族会議と言ってもよい。阿蘇のアマノヤスカワとよぼれるこの地で行われるのは運命だろう。
火神子暗殺を決めたのもこの土地なのだ。
誰も発言しないので、第三者的立場での参加しているヒルコが口を開いた。
「皆さん、この際、邪馬台国連合と天孫族は分けて考えましょう。天孫族の中にも邪馬台国連合に参加してない者もいるし、天孫族ではないが邪馬台国連合に参加し、さらに今も吉野ヶ里に篭っている人々もいる。私としては、邪馬台国連合は正式に解散するしかないと思う。実際、火神子様暗殺後の噴火に対する庶民救済にも、連合は機能していない。現場の阿蘇と被害の大きかった豊の国、敵国の狗奴国の一部、そして邪馬台国連合に止めを指しにきた出雲が豊の国の復興に力を貸している。これを放りだしたオモイカネ殿率いる邪馬台国連合は豊や阿蘇の救援どころか、伊都国、奴国さえも放り出して吉野ヶ里に籠る有様。もう誰もついていけないでしょう!」
誰も何もいえないが、天孫族の若者が何人か
「そうだ!」
と、ヒルコに同意した。
アメノホヒが次に発言する。
「出雲は何も天孫族の皆さんを殺しに来た訳でない。間違えた邪馬台国連合を解体しにやってきたのです。我々、出雲軍が筑紫島上陸を本格化する前に伊都国も奴国にもほとんど軍隊はいなかった。申し訳程度の迎撃をうけただけでほぼ無傷で上陸できた。後発の大和からの援軍に至っては豊の国で歓迎される有様。この状態をどう思われるのか!オモイカネ殿!」
オモイカネは沈黙を守っている。
クマノクスヒが発言する。
「良いも、悪いも我々天孫族はタカミムスビ様とこちらにいるオモイカネ殿の智謀に頼り過ぎたのだ。伊都国撤退、奴国撤収、そして私が守っていた日向の明け渡しなど誰も反対しなかったではないか。これはオモイカネ殿一人に負わせる問題ではない」
聞いていたイリヒコが発言を求めた。ホホデミはこれを許した。
「私はイワレヒコ様と親子の契りを結び、以後大和橿原の天孫族として生きてきました。イワレヒコ様は自らは大和に入植するという厳しい運命を受け入れながら、いつもは日向の事を思われておられました。我々も故あって、大和からこの故郷の筑紫日向に逃れて参りました。日向だけは天孫族の国として永遠に残してほしいモノです。我々の故郷なのです。」
ホホデミはそれに返答をした。
「そうだな。日向は我々の故郷、クマノクスヒを呼び戻したのは間違いだったな。これはオモイカネの命ではない。クマノクスヒに助けもらいたかった私の考えでもある。」
クマノクスヒは答えた。
「今の日向、阿蘇には邪馬台国の威厳がありません。唯一の誇りはそちらのイリヒコ殿が言われた天孫族の故郷ということ」
それをだまって聞いていたオモイカネが発言する。
「邪馬台国を捨てて天孫族を守るのが良かったと?」
議場は再び静かになった。
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