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邪馬台国の滅亡

阿蘇会談始まる

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遅れてきたアメノホヒが到着した。いよいよ阿蘇会談の開幕だ。

オモイカネはまだ隠れている。会談といっても、オモイカネへの裁判みたいなものになるのは目に見えている。

オモイカネとて、邪馬台国連合を強固にするために火神子を暗殺を決断したのだ。

二代目火神子のトヨタマヒメに代わる新たな中心として、イワレヒコの娘、ミマキイリヒメを選び、その準備もしていたが、彼女はミマキイリヒコと婚姻してしまっていた。

この計画の片棒を担いでいたツヌガアラシトは、保険として大国主の娘、シタテルヒメまで攫おうとしていたのだ。

超能力、神託に惑わされない政(まつりごと)を行うための行為だったのだ。

新しい火神子はあくまでお飾り、そうする事により、列島内、半島、大陸との現実的な政治をオモイカネを中心にやっていく予定だったのだ。

父タカミムスビの死もオモイカネには不運だった。天孫族に影響力の強いタカミムスビを失ったことで、邪馬台国連合の中心の伊都国は急速に発言力を失ってしまった。

それどころか、トヨタマヒメに仕えていた巫女を阿蘇の噴火の混乱で何割か逃がしてしまったという失敗もあった。

オモイカネによるトヨタマヒメ暗殺は、天孫族の有力者に伝えられてしまったのだ。

天孫族たちは、オモイカネに不信感を強く感じる一方で、彼の知謀にも期待している。

そこへ、出雲に人質に送られて、出雲の地で出世したアメノホヒが帰ってきた。出雲の大軍と火神子、ヒミクコを凌ぐ大王、大国主と共に。

天孫族たちは、自らの思惑と、同族である二人の知謀の男がどんな舌戦を行い、その結果、出雲と邪馬台国の未来の形がどうなるかと戦々恐々と会談の始まりを待っているのだ。













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