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邪馬台国の滅亡
大和
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タカヒコいや大物主は、朝廷のつとめの終えて一息ついていた。
思っていたより大物主の仕事は忙しい。カツラギタカマヒコ、イセツヒコそして出雲から連れてきたタニグク、加茂の民、そして結局帰順して神託を担当するコヤネその子タケミカヅチ、地元のタカクラジ、トミビコら、客分として残留してくれているオオナンジらの重臣と方針を決める。
まもなく、播磨国からワカヒコ改めホアカリもやってくる。
人材の豊富さは出雲以上かもしれない。朝廷の段取りは先代から引き継いだ三輪の者たちが担当する。
コヤネはタカヒコに逆らったが、東国代表でもある事も考え、深く謝罪しタケミカヅチと共に帰順を許されたのだが、もう一つ信用がおけない。
ミカヅチはまだコヤネの術から抜けてないどころか、より一層、コヤネの息子として動いている。
ナガスネヒコの代わりに朝廷入りしたトミビコは二人をかなり警戒しており、常に見張りをつけている。
新しい大物主が誕生し、一見平和に見える大和もその内実は一枚岩では無さそうだ。
イリヒコたちの残した女達を見舞う。マキヒメは相変わらず一言もタカヒコと言葉をかわさないが、お付きの女官たちはタカヒコに媚び諂ってくる。
「難しい」
タカヒコがポツリと呟いたのをタカマヒコとタニグクは聞き逃さなかった。
「大物主様、これから纏向はじめ大和中の者たちもやってまいります。もっと難しくなりますよ」
と、タカマヒコは言う。
タニグクはまあ肩肘張らずにと忠告した。
イセツヒコは、トミビコと共に大和軍の再編成を担当する。
オオナンジは大和近辺の豪族たちとの折衝を任された。大物主の新体制はいよいよ本格的に動きだしたのだ。
そんないま、東国からの貢ぎが尾張の津島あたりで滞留しているという。タケミカヅチが派遣される事となった。
邪馬台国攻めのため、熊野あたりの水運を利用しているので、船が足らないのであろう。
タケミカヅチはタカクラジと共に紀伊へ向かう事になった。
タカヒコはホアカリとアカルヒメの到着を待ち望んでいた。二人と会えば少しは気持ちも晴れるだろう。
初代大物主が残した国作りの知恵がたまった書物も勉強しないといけない。
これは、出雲のスクナヒコナの叡智を書写したものである。
大和は単なる一勢力ではない。もう一つの倭国の中心なのだということがタカヒコもヒシヒシと実感しているのである。
戦地になっている筑紫、出雲が停滞している今、大和が倭国を引っ張っていかねばならない。
三代目の大物主はその思いを更に強くして政務に励むのだった。
思っていたより大物主の仕事は忙しい。カツラギタカマヒコ、イセツヒコそして出雲から連れてきたタニグク、加茂の民、そして結局帰順して神託を担当するコヤネその子タケミカヅチ、地元のタカクラジ、トミビコら、客分として残留してくれているオオナンジらの重臣と方針を決める。
まもなく、播磨国からワカヒコ改めホアカリもやってくる。
人材の豊富さは出雲以上かもしれない。朝廷の段取りは先代から引き継いだ三輪の者たちが担当する。
コヤネはタカヒコに逆らったが、東国代表でもある事も考え、深く謝罪しタケミカヅチと共に帰順を許されたのだが、もう一つ信用がおけない。
ミカヅチはまだコヤネの術から抜けてないどころか、より一層、コヤネの息子として動いている。
ナガスネヒコの代わりに朝廷入りしたトミビコは二人をかなり警戒しており、常に見張りをつけている。
新しい大物主が誕生し、一見平和に見える大和もその内実は一枚岩では無さそうだ。
イリヒコたちの残した女達を見舞う。マキヒメは相変わらず一言もタカヒコと言葉をかわさないが、お付きの女官たちはタカヒコに媚び諂ってくる。
「難しい」
タカヒコがポツリと呟いたのをタカマヒコとタニグクは聞き逃さなかった。
「大物主様、これから纏向はじめ大和中の者たちもやってまいります。もっと難しくなりますよ」
と、タカマヒコは言う。
タニグクはまあ肩肘張らずにと忠告した。
イセツヒコは、トミビコと共に大和軍の再編成を担当する。
オオナンジは大和近辺の豪族たちとの折衝を任された。大物主の新体制はいよいよ本格的に動きだしたのだ。
そんないま、東国からの貢ぎが尾張の津島あたりで滞留しているという。タケミカヅチが派遣される事となった。
邪馬台国攻めのため、熊野あたりの水運を利用しているので、船が足らないのであろう。
タケミカヅチはタカクラジと共に紀伊へ向かう事になった。
タカヒコはホアカリとアカルヒメの到着を待ち望んでいた。二人と会えば少しは気持ちも晴れるだろう。
初代大物主が残した国作りの知恵がたまった書物も勉強しないといけない。
これは、出雲のスクナヒコナの叡智を書写したものである。
大和は単なる一勢力ではない。もう一つの倭国の中心なのだということがタカヒコもヒシヒシと実感しているのである。
戦地になっている筑紫、出雲が停滞している今、大和が倭国を引っ張っていかねばならない。
三代目の大物主はその思いを更に強くして政務に励むのだった。
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