大陰史記〜出雲国譲りの真相〜

桜小径

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邪馬台国の滅亡

豊後水道

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タケミナカタは瀬戸内航路を使い、豊後水道から、豊の国に上陸する予定だ。

おそらくその情報は、邪馬台国連合にも漏れている。到着直後に戦闘が開始されるのは目に見えている。

アメノホヒからの伝令で豊の国上陸時には気をつけろと言ってきている。

なので、タケミナカタと彼が率いる八千矛軍の面々は、船上でも槍や剣を振るって準備万端だ。

何よりも弓矢の準備は完全である。この矢もシイネツヒコが四国や彦島で用意させたモノである。

上陸地点さえ少しでも外れれば、敵地においても優位に戦争が進められるくらいの矢を積み込んでいる。

そうして準備の真っ最中にさらにアメノホヒから連絡がきた。

豊の国の調略はかなり順調だという。先日の阿蘇の噴火の被害も重なり豊の国側では充分な準備もできてないらしい。

それでアメノホヒの調略にのったようだが、戦場というのはそう思い通りにいかないということは、タケミナカタは身をもって知っている。

自分の領地であるはずの越の国でも反乱や抵抗はあるのだ。タケミナカタに限っては、その報告を受けても油断はさらさらしていなかった。

気をつけるべきは、邪馬台国の名将フツヌシが率いる軍隊のみだ。

いずれにしても十二分の用意をして、豊後水道への到着をまっているのだ。
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