大陰史記〜出雲国譲りの真相〜

邪馬台国の滅亡

狗奴国北上

伊都国が、邪馬台国連合を簒奪した。元々、邪馬台国連合の中で中心的役割を果たしてきた伊都国の首脳は、出雲との対決が迫ってきている事を察知し、軍備を増強しようとしていた。

火神子殺しは、秘密中の秘密である。傀儡の巫女を使って都合の良い神託を下し、配下の国々に軍備の強要をしている。

南部の境であった日向は狗奴国の進駐に何の抵抗もしていない。それは日向周辺の豪族たちに不満を募らせていた。

彼らのうち、移動できるものは筑紫島北部の邪馬台国連合に合同して新しい土地の開拓に励んでいたが、そこへ来て軍備の要求である。

不満は邪馬台国連合南部から徐々に広がってきている。

伊都国は明らかに出雲と大和との戦いを意識して準備しているのだ。日向は狗奴国にくれてやるその代わり、出雲との戦いに邪魔をしてくれるなという事でもある。

あの、ツヌガアラシトの筋書きとは少し違うが概ねその通りに行動しているのだった。

火神子が生きていたときは外交で大国主とうまくやっていたが、もう手切れである。

出雲対邪馬台国連合の直接対決はもう目の前まできている。