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崇神朝の謎2
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播磨に残されている伝承も、平野部から徐々に伊和大神の伝承から吉備系氏族の伝承の方が色濃くなっていく。伊和大神の支配は一端瀬戸内、姫路平野まで広がるが、最終的に伊和大神を祀る伊和族は播磨の北西部に追いこめられるのだ。追い込めたのは大和ではなく出雲と同様に吉備であろう。そして、吉備の勢いは仲哀の死後一気に減っていき、播磨にも5世紀から河内王朝の象徴ともいうべき前方後円墳が登場してくるのである。
話を崇神朝に戻そう。 そしていよいよ、歴史上唯一の吉備播磨系皇后を娶る景行天皇が登場する。景行天皇の母は四道将軍外戚説に違わず、四道将軍のひとり丹波道主王を父とする日葉洲媛命である。日葉洲媛命といえば、埴輪の登場が思い起こされる。垂仁の側近で相撲の元祖とされる出雲人野見宿禰が埴輪を作ったのはこの姫の葬儀が最初である。野見宿禰本人の墓が大和でも出雲でもなく播磨にあるのが不思議な感じがするが、彼は吉備津彦により征服された出雲から吉備・播磨の土地に連れてこられた出雲王族の一人だったのかもしれない。力自慢が鳴り響いていたのも、吉備津彦の率いる軍に対し彼が強く抵抗していたことの裏返しなのかもしれない。
大彦は北陸道へ派遣されたことになっている。ということは垂仁は近江方面の勢力を背景にしていたのか?垂仁は前に述べたように日矛に甘い態度で接している。これは北陸道王国(東山道?)の総意ではなかったか?北陸越の国といえば思い起こされるのが、大国主の御子で越の大王タケミナカタであるが、タケミナカタの本拠地は近江・越前あたりではなく越後・諏訪方面である。このタケミナカタ王権が半島交易で栄えた出雲王権の一部であり、これとは別に、またこのタケミナカタ勢力と敵対する形で近江・越前・能登あたりに上陸し勢力を広げた半島東北部系(新羅方面)の交易民勢力と近しいのが大彦に代表される北陸道王国(仮称)ではなかったかと思っている。
大彦もまた、もともとは出雲系ではあったのだろうが、半島勢力と独自交易をはじめることにより、早い段階で大物主・大国主勢力と袂をわかったのであろう。つまり九州>瀬戸内経由ではなく、 新羅>北陸道王国(近江・越前・東山道)>崇神王朝という直接交易ルートの利益代表者の立場にたったのが垂仁であるということだ。九州王の伊都都彦が日矛の動きを制約しようとしたのは南韓・大陸との直接交易ルートを九州の王権が握っており、新羅方面との交易をも山陰北陸を玄関口としていた崇神朝から奪おうしようとしたのでなかろうか?そう考えれば、垂仁が日矛に甘い理由も頷けるのではなかろうか?九州王の伊都都彦が新羅系(????)の日矛の動きを制約しようとしたのは南韓と大陸の交渉のみならず、新羅方面との交易をも大陸や南韓の後押しをうけ手にいれようとした事をさしているのかもしれない。
上の推測があたっているなら、景行の場合は丹波道主王つまりは彦坐王(ひこいますおう)の地元であり出雲と北陸の中間に位置する丹後・丹波・但馬地方の勢力を背景にしていたのか?丹後・丹波・但馬地方といえば京都の北部から因幡あたりまでの山陰地方を指し、日矛の落ちつき先でもある出石を含む地域である。またもや日矛である。崇神朝2代の王にわたって日矛は何の影響を与えたのか?新羅から交易を求めてやってきた渡来人というだけなら、そうも珍しいことではあるまい。しかし名前どころか素性まではっきりしている。これは怪しい・・・・・。しかもである。彼の子孫は後に応神朝の祖といってもいい神功皇后を輩出するのである。さらにつけくわえれば、神功皇后の母系の祖は日矛であるが、父系の祖は彦坐王なのである。いずれも父母の系統がどちらも丹後・丹波・但馬を根拠地とする勢力である。
丹後・丹波・但馬とは景行、そして後の応神の大きなスポンサーだったのではなかろうか?スポンサーになるためには、何らかの利益が必要だ。その利益とは・・・・・・。言うまでもないだろう。キーワードは北九州である。丹後・丹波・但馬の勢力が中央王権の影にちらつくとき、それは「九州攻め」があるときなのである。丹後・丹波・但馬は、出雲や北九州、そして越の国を差し置いて半島交易権の独占を狙っていたのではないだろうか?その動きは、半島内部での丹後・丹波・但馬と縁のある新羅方面と北九州と縁のある南韓方面の勢力の対決をもあらわしているのではなかろうか?仲哀紀に登場し、筑前の伊都にて熊襲征伐にやってきた仲哀・神功一行を八尺瓊の勾玉と白銅(ますみ)の鏡と十掬剣でもって出迎えた五十跡手も日矛の子孫だと名乗っている。これなども神功皇后と同じ祖を持つという点をアピールしたかったのであろう。
さらに推測を挟めば、五十跡手は仲哀一行の先陣として筑紫に乗り込んでいたのではなかろうか?敵地にいきなり王と皇后が自ら乗り込むはずはない。強力な配下で、しかも裏切る心配のない者を先んじて敵地に送るのが当然の戦略のように思える。つまり五十跡手は先遣隊の大将であり、熊襲および九州王への押さえとして伊都を先攻していたと考えるべきではなかろうか?後に神功と武内宿禰が応神を擁して大和へと攻め上るときも見送りをしている。そしてその功績により子孫が伊都の県主の座につくのである。
神功皇后の三韓征伐も、三韓との交易の全てを日矛の末裔たる神功とその代理人ともいうべき五十跡手に委ねたということを指しているのかもしれない。交易の窓口の一本化である。これによって得られる利益は、出雲、北陸、三丹と窓口が分裂していた頃に比べると莫大なものであったのではないかと思う。これらの交易による利益は全て、来るべき河内王朝の誕生に当てられたと見るべきではないだろうか?
話がまたまた飛んでしまった・・・・・・・。四道将軍とは崇神朝の外戚であり、その勢力基盤の四道の王を指しているのだ。この四道の地域は、彼らの目の上のたんこぶである大和大物主と共通の敵九州王権という旧勢力があってこそ結びついたのであり、それがなくなることは、同時に四道が連携する意味も半減させるのである。いずれにしても四道将軍は新しい時代の扉を開いたのである。
話を崇神朝に戻そう。 そしていよいよ、歴史上唯一の吉備播磨系皇后を娶る景行天皇が登場する。景行天皇の母は四道将軍外戚説に違わず、四道将軍のひとり丹波道主王を父とする日葉洲媛命である。日葉洲媛命といえば、埴輪の登場が思い起こされる。垂仁の側近で相撲の元祖とされる出雲人野見宿禰が埴輪を作ったのはこの姫の葬儀が最初である。野見宿禰本人の墓が大和でも出雲でもなく播磨にあるのが不思議な感じがするが、彼は吉備津彦により征服された出雲から吉備・播磨の土地に連れてこられた出雲王族の一人だったのかもしれない。力自慢が鳴り響いていたのも、吉備津彦の率いる軍に対し彼が強く抵抗していたことの裏返しなのかもしれない。
大彦は北陸道へ派遣されたことになっている。ということは垂仁は近江方面の勢力を背景にしていたのか?垂仁は前に述べたように日矛に甘い態度で接している。これは北陸道王国(東山道?)の総意ではなかったか?北陸越の国といえば思い起こされるのが、大国主の御子で越の大王タケミナカタであるが、タケミナカタの本拠地は近江・越前あたりではなく越後・諏訪方面である。このタケミナカタ王権が半島交易で栄えた出雲王権の一部であり、これとは別に、またこのタケミナカタ勢力と敵対する形で近江・越前・能登あたりに上陸し勢力を広げた半島東北部系(新羅方面)の交易民勢力と近しいのが大彦に代表される北陸道王国(仮称)ではなかったかと思っている。
大彦もまた、もともとは出雲系ではあったのだろうが、半島勢力と独自交易をはじめることにより、早い段階で大物主・大国主勢力と袂をわかったのであろう。つまり九州>瀬戸内経由ではなく、 新羅>北陸道王国(近江・越前・東山道)>崇神王朝という直接交易ルートの利益代表者の立場にたったのが垂仁であるということだ。九州王の伊都都彦が日矛の動きを制約しようとしたのは南韓・大陸との直接交易ルートを九州の王権が握っており、新羅方面との交易をも山陰北陸を玄関口としていた崇神朝から奪おうしようとしたのでなかろうか?そう考えれば、垂仁が日矛に甘い理由も頷けるのではなかろうか?九州王の伊都都彦が新羅系(????)の日矛の動きを制約しようとしたのは南韓と大陸の交渉のみならず、新羅方面との交易をも大陸や南韓の後押しをうけ手にいれようとした事をさしているのかもしれない。
上の推測があたっているなら、景行の場合は丹波道主王つまりは彦坐王(ひこいますおう)の地元であり出雲と北陸の中間に位置する丹後・丹波・但馬地方の勢力を背景にしていたのか?丹後・丹波・但馬地方といえば京都の北部から因幡あたりまでの山陰地方を指し、日矛の落ちつき先でもある出石を含む地域である。またもや日矛である。崇神朝2代の王にわたって日矛は何の影響を与えたのか?新羅から交易を求めてやってきた渡来人というだけなら、そうも珍しいことではあるまい。しかし名前どころか素性まではっきりしている。これは怪しい・・・・・。しかもである。彼の子孫は後に応神朝の祖といってもいい神功皇后を輩出するのである。さらにつけくわえれば、神功皇后の母系の祖は日矛であるが、父系の祖は彦坐王なのである。いずれも父母の系統がどちらも丹後・丹波・但馬を根拠地とする勢力である。
丹後・丹波・但馬とは景行、そして後の応神の大きなスポンサーだったのではなかろうか?スポンサーになるためには、何らかの利益が必要だ。その利益とは・・・・・・。言うまでもないだろう。キーワードは北九州である。丹後・丹波・但馬の勢力が中央王権の影にちらつくとき、それは「九州攻め」があるときなのである。丹後・丹波・但馬は、出雲や北九州、そして越の国を差し置いて半島交易権の独占を狙っていたのではないだろうか?その動きは、半島内部での丹後・丹波・但馬と縁のある新羅方面と北九州と縁のある南韓方面の勢力の対決をもあらわしているのではなかろうか?仲哀紀に登場し、筑前の伊都にて熊襲征伐にやってきた仲哀・神功一行を八尺瓊の勾玉と白銅(ますみ)の鏡と十掬剣でもって出迎えた五十跡手も日矛の子孫だと名乗っている。これなども神功皇后と同じ祖を持つという点をアピールしたかったのであろう。
さらに推測を挟めば、五十跡手は仲哀一行の先陣として筑紫に乗り込んでいたのではなかろうか?敵地にいきなり王と皇后が自ら乗り込むはずはない。強力な配下で、しかも裏切る心配のない者を先んじて敵地に送るのが当然の戦略のように思える。つまり五十跡手は先遣隊の大将であり、熊襲および九州王への押さえとして伊都を先攻していたと考えるべきではなかろうか?後に神功と武内宿禰が応神を擁して大和へと攻め上るときも見送りをしている。そしてその功績により子孫が伊都の県主の座につくのである。
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話がまたまた飛んでしまった・・・・・・・。四道将軍とは崇神朝の外戚であり、その勢力基盤の四道の王を指しているのだ。この四道の地域は、彼らの目の上のたんこぶである大和大物主と共通の敵九州王権という旧勢力があってこそ結びついたのであり、それがなくなることは、同時に四道が連携する意味も半減させるのである。いずれにしても四道将軍は新しい時代の扉を開いたのである。
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