ジュラシック村

桜小径

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フェンス外側

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フェンスの外側の住民たちは警備のおそらく自衛官に問いただすが、彼らは何も言ってはいけないと言われているのか、無視状態である。

避難指示外の地区の人間たちも、逃げだそうと車に乗り込むのが多数である。

それはそうだろう。銃火器の音や聞いたことのないような動物の咆哮がこだまするのだ。

いたたまれなくなるのも無理はない。

フェンスの周辺で残ってるのは、車を持たない食べ独居老人世帯のみだ。

その報告を聞いた門倉は上層部に連絡を入れて、残された独居老人たちを集めて避難させる事にした。

しばらくすると自衛隊のバスが数台やってきて老人たちを乗せて出て行く。このあたりは無人状態である。

こんなことが起こったら呼びもしないのにやってくるマスコミたちもやってこない。

発信者不明のドローンはフェンスあたりで撃墜された。

完全にこのあたりはブラックボックスになってしまった。

通常なら大騒ぎして、ヘリを飛ばすはずのマスコミもヘリが用意できないのか、その気配もない。

戦車の主は門倉に言った。

「マスコミは抑えこんである。こんなことになってるのは周辺の者しか知らない」

と、あたり前のように言い、飲み物を口にした。

そうこうしていると、自衛隊の戦車が数台集まってきた。

みな門倉の指揮下に入るそうだ。

門倉は今までロボットやドローンによって手に入れた映像を何度を見返して、地図に印をつけていく。

作戦行動の準備なのか?

それを横目で見ていた戦車の主は、

「まだまだあんたたちの出番ではない」

と、にやりと笑った。


そのころ、一人の老人がフェンスの外側の住居に隠れていた。

男は猟師のようで、銃火器と弾丸の準備をしていた。保存食も用意しているようだ。



そのころ、石見は黒服の隙をついてホテルを抜け出して、こちらに戻ろうとしていた。
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