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イラクのダム
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「世界で最も危険なダム」、決壊すれば死者は最大150万人で貴重な文化遺産も消滅、イラク
配信 2023年9月29日 13:48更新 2023年9月29日 15:25
ナショナル ジオグラフィック日本版
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イラクの国内で最大のダムが「何の前触れなく突発的に決壊するとういう深刻かつ前例のないリスクにさらされて」おり、もし崩壊して人々の避難が遅れれば、50万人から約150万人が亡くなる恐れがある。そうした報告書を踏まえて、バグダッドにある米国大使館が、北部の都市モスルのおよそ60キロ北にあるモスルダムの決壊に備えよというメッセージを発したのは2016年2月だった。
その後、イタリア政府の援助によりダムの修復は進められた。ダムの保守管理と下流に暮らす数百万人の住民を守るため、イタリアは引き続きイラク政府を支援しているが、決壊の危険は今も去っていないと多くの関係者は指摘する。
モスルダムの決壊が人道的な大惨事につながることは明白だが、同時にチグリス川流域にあるたくさんの考古学的、文化的遺産も一瞬にして失われてしまうだろう。これらの遺産の多くはすでに過激派組織「イスラム国」(IS)によって破壊あるいは損傷を被っている。
イラク第二の都市が水面下に沈む
モスルダムは水力発電用のダムで、その安全性は1981年の着工時より懸念されていた。水に溶けやすい非常に不安定な地盤の上に建てられており、高さ約110メートル、長さ約4.5キロ、総貯水量約11立法キロメートルの同ダムを支えるためには定期的なグラウチング(基礎地盤の補強)の必要がある。
2006年、米国陸軍工兵隊はモスルダムを「世界で最も危険なダム」とし、決壊すればイラク第二の都市モスルの街は3時間から4時間で約20メートルの水面下に沈むと予測した。
紀元前1千年紀(紀元前1000~1年)に誕生した世界最初の帝国の1つであるアッシリアの首都だったニムルド、ニネベ、コルサバードは、ダムの決壊によって洪水が想定される区域に位置している。
やばい位置取りなんだなあ。
改修工事が、待たれる。
配信 2023年9月29日 13:48更新 2023年9月29日 15:25
ナショナル ジオグラフィック日本版
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イラクの国内で最大のダムが「何の前触れなく突発的に決壊するとういう深刻かつ前例のないリスクにさらされて」おり、もし崩壊して人々の避難が遅れれば、50万人から約150万人が亡くなる恐れがある。そうした報告書を踏まえて、バグダッドにある米国大使館が、北部の都市モスルのおよそ60キロ北にあるモスルダムの決壊に備えよというメッセージを発したのは2016年2月だった。
その後、イタリア政府の援助によりダムの修復は進められた。ダムの保守管理と下流に暮らす数百万人の住民を守るため、イタリアは引き続きイラク政府を支援しているが、決壊の危険は今も去っていないと多くの関係者は指摘する。
モスルダムの決壊が人道的な大惨事につながることは明白だが、同時にチグリス川流域にあるたくさんの考古学的、文化的遺産も一瞬にして失われてしまうだろう。これらの遺産の多くはすでに過激派組織「イスラム国」(IS)によって破壊あるいは損傷を被っている。
イラク第二の都市が水面下に沈む
モスルダムは水力発電用のダムで、その安全性は1981年の着工時より懸念されていた。水に溶けやすい非常に不安定な地盤の上に建てられており、高さ約110メートル、長さ約4.5キロ、総貯水量約11立法キロメートルの同ダムを支えるためには定期的なグラウチング(基礎地盤の補強)の必要がある。
2006年、米国陸軍工兵隊はモスルダムを「世界で最も危険なダム」とし、決壊すればイラク第二の都市モスルの街は3時間から4時間で約20メートルの水面下に沈むと予測した。
紀元前1千年紀(紀元前1000~1年)に誕生した世界最初の帝国の1つであるアッシリアの首都だったニムルド、ニネベ、コルサバードは、ダムの決壊によって洪水が想定される区域に位置している。
やばい位置取りなんだなあ。
改修工事が、待たれる。
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