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2章 白魔導士の婚約者になりまして
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♢ ♢ ♢
「こんな上手い食べ物があったなんて……」
「美味しいもんね……美味しいもんね……」
フレンチトーストを一口食べるなり、二人揃って顔をパァと明るくさせる。
(ふふ……、おんなじ顔してる)
ルビーは、口元にパン屑をつけたまま左右の前足で頰を挟んだままうっとりとしている。ライトなんて、『上手い、上手い』と言いながら、フレンチトーストにフォークを刺して、もぐもぐと口を動かしている。
「お口に合ったようで、よかったです」
そう言いながら私も自らのフレンチトーストにフォークを突き刺して、一口頬張る。噛み締めると甘さが口の中いっぱいに広がった。我ながら上出来だ。昼ごはん用にとライトが買ってきた新鮮な果物も載せて、ちょっとリッチなフレンチトーストになった。
「いつも味気ないパンとか果物しか食べてないから、こんなに美味しいもの食べたの久しぶりだよ」
「ふふふ……、それはどうも。掃除してて思ったけど、ライトって料理はあまりしないの?」
「水回り以外、埃かぶってたもんな。イチカの推理通り、情けない話、掃除とか料理とか家事全般がからっきしで……」
ライトは形の良い眉をハの字に曲げて、肩をがくっと下げた。
「ライトってば、何でもできるように見えたから、すごく意外」
「昔、魚を焼いて黒焦げにしたことあったもんね!」
「俺が焼くと何故か全て炭になるんだ」
そんなたわいのない会話をしながら、皿に盛り付けているフレンチトーストが全てなくなった頃。
「これをーー……」
ライトは空になった皿を机の端に避けて懐から細長い長方形の箱を取り出してコトリと机の上に置いた。
「これは?」
真っ白なその箱を見て、私がライトを見返すと『開けてみて』と促される。手にとってパカリと開けてみると
「わぁ……、素敵……」
花の形をした全く同じデザインのペンダントが二つ入っていた。お揃いのペンダントだ。違う部分といえばシルバーの花びらの中央に異なった色の石が入っているだけ。一つは透き通る空色、もう一つは愛らしい薄紅色だ。
(た、高そう……)
一見して高価なものだというのがわかる。小さいが細かい彩飾がなされている。
「キラキラだもんね」
同じように箱の中を覗き込んだルビーは興味津々とばかりに目を瞬かせる。光に当たって美しい輝きを放っている。
「イチカたちの世界では婚約するときに二人の愛の絆の証として、結婚するまでにつけているものとかはあるかい?」
「婚約指輪のこと?」
「イチカの世界では指輪なんだね」
私の言葉にどこか感心するように頷くライト。
「こちらの世界では結婚の誓いとして結婚式までの間、ペンダントに愛する気持ちを込めて肌身離さず身につける。そして、それを結婚式の時に交換して、永遠の愛を誓うんだ」
そう言ってライトは『だから……』薄紅色のペンダントを手に取って椅子から立ち上がる。そして、私の目の前までやってきて跪いて私を見上げる。
「俺の婚約者として、このペンダントをイチカに」
「でも、こんな高価そうなもの……」
このファンタジアの世界での婚約者間の風習がそうならば婚約者と名乗る以上、ペンダントを持っていなければ不自然だ。けれども、仮初めの婚約者の私がこんな高価なものを受け取っていいのだろうか。私の心の迷いを読み取ったのだろうか。ライトは白い歯を見せて笑う。
「俺はイチカを元の世界に返すと誓った。だから、これはその誓いの証。気負う必要はない。結婚するための永遠の愛の誓いではなく、イチカを元の世界に戻す誓いの意味で、これを送らさせてくれ。……ーーそれに、これはイチカに似合うと思って選んできたんだ。だから、イチカに貰って欲しいんだ」
にかっと笑うライトの言葉に迷っていた気持ちが楽になる。それが顔に出ていたのだろうか。ライトは立ち上がって私の顔を覗き込んだ。
「俺はこのペンダントにイチカを元の世界に戻すことを誓う」
そう言ってライトは持っていた薄紅色のペンダントに口づけを落とす。そして、ライトはそのペンダントを持ったまま、私の顔に近づいてくる。
(……キスされる!?)
「……っ……」
彼の吐息がかかり思わず目を閉じると、首元に冷たい感触が広がった。
「うん、やっぱり似合う」
弾む声がして、私はそっと目を開けた。すると、彼が持っていた薄紅色のペンダントが首元でキラリと光っていた。
(び、びっくりした……)
勝手に早とちりして見当違いなことを思って恥ずかしい。ライトなんて何事もなかったかのように涼しい顔をしている。ばくばくとうるさい心臓の音を悟られないようにライトを見ると空色のペンダントが残っている箱をちらりと視線を送って私に優しい視線を向けた。
「ライトにもつけてあげるもんね?」
ルビーは口でそのペンダントを含んで、私を見上げる。私は胸元に光っているペンダントに触れた。中央につけられている薄紅色の石がキラリと光る。
私はゆっくりと息を吐いてルビーから空色のペンダントを受け取った。次いでペンダントと同じ空色の瞳を見返す。
先程のライトのある言葉が脳裏をよぎった。
「……ーーじゃあ、私は元の世界に戻るまでライトの帰る場所になる」
「え?」
私の言葉にライトは目を点にする。
「ライトがただいまって言う人がいて、おかえりって言ってくれる人がいるっていいなって言ってた。だから、私は元の世界に戻る方法が見つかるまで、ライトの帰る家でライトの帰りを待ってる。……ーーそれをこのペンダントに誓います」
必死になってライトに言い張ると最初は呆気に取られたように私を見やっていたが、やがてふっと笑みを漏らした。
「イチカは真面目だなぁ」
そして可笑しそうに笑ってから、軽くしゃがんで私と目線を合わせた。
空色の瞳と同じ輝きを放つペンダントに、ライトがしたように私は軽く口づけを落として、ライトの首にそれをかけた。ライトの首元でそれが煌めく。
「これで、イチカとライトは婚約者だもんね!」
「仮の、がつくけどな」
私とライトを相互に見比べていたルビーの頭をライトが笑いながら撫でる。
「さて、今から婚約者がいることを大臣に証明でもしてこよう。俺は一旦城に戻る。ルビー、イチカに街を案内してくれ」
「任せるもんね!」
ライトの言葉にルビーは右前足を自らの胸に置いて、胸を張った。そのルビーの喉元をひと撫でして、ライトは懐から巾着を取り出す。そして、私の目の前に置いた。小さいがずっしりと重い何かが入っているのは見て取れた。
「多くはないけど、お金を置いておく。イチカが必要なものを買っておいで」
「え……、でも」
「部屋を綺麗にしてくれたお礼と美味しいフレンチトーストをご馳走してくれたお礼」
躊躇する私にライトは気にするなというように笑いかける。
「ついでに言うとその残ったお金で美味しい夕飯でも作ってくれないかなとか思ってる」
「……ーーふふふ、わかった」
片目をつぶって肩をすくめて笑うライトがなんだかおかしくて私はつられるようにして頷いた。
「家に帰ったら、今後の計画をゆっくりと立てよう。幸いにも明日は非番だ。……ーーと、その前に、片付けをしてから行くから、ルビー、そんなじぃーと俺を見るな」
「ライトは前科があるから、油断ならないもんね!」
「外套を放った件は俺が悪い……。まさか、ルビーに窘められる日が来るなんて思いもしなかった」
「僕はお掃除隊長だもんね!イチカは皿を洗って、ライトは拭く係!僕はテーブルを拭くもんね!」
誇らしげに言い放つルビーと対照的にシュンと肩を落とすライト。
「ほら、早くするもんね!」
ルビーはトコトコと得意げに歩いて先導する。もう、すっかりお掃除隊長という役目が気に入ったらしい。
「ふふふ、了解です」
それが微笑ましくて、私は口角を上げる。ライトを見ると手に皿を持っていて、私の視線に気がついたのか、ライトはおどけたように肩をすくめた。
私とライトの首元にあるお揃いのペンダントが太陽の光に当たってキラリと光る。窓から入ってきた暖かな風がそのペンダントを上をなぞるように吹き抜けた。
「こんな上手い食べ物があったなんて……」
「美味しいもんね……美味しいもんね……」
フレンチトーストを一口食べるなり、二人揃って顔をパァと明るくさせる。
(ふふ……、おんなじ顔してる)
ルビーは、口元にパン屑をつけたまま左右の前足で頰を挟んだままうっとりとしている。ライトなんて、『上手い、上手い』と言いながら、フレンチトーストにフォークを刺して、もぐもぐと口を動かしている。
「お口に合ったようで、よかったです」
そう言いながら私も自らのフレンチトーストにフォークを突き刺して、一口頬張る。噛み締めると甘さが口の中いっぱいに広がった。我ながら上出来だ。昼ごはん用にとライトが買ってきた新鮮な果物も載せて、ちょっとリッチなフレンチトーストになった。
「いつも味気ないパンとか果物しか食べてないから、こんなに美味しいもの食べたの久しぶりだよ」
「ふふふ……、それはどうも。掃除してて思ったけど、ライトって料理はあまりしないの?」
「水回り以外、埃かぶってたもんな。イチカの推理通り、情けない話、掃除とか料理とか家事全般がからっきしで……」
ライトは形の良い眉をハの字に曲げて、肩をがくっと下げた。
「ライトってば、何でもできるように見えたから、すごく意外」
「昔、魚を焼いて黒焦げにしたことあったもんね!」
「俺が焼くと何故か全て炭になるんだ」
そんなたわいのない会話をしながら、皿に盛り付けているフレンチトーストが全てなくなった頃。
「これをーー……」
ライトは空になった皿を机の端に避けて懐から細長い長方形の箱を取り出してコトリと机の上に置いた。
「これは?」
真っ白なその箱を見て、私がライトを見返すと『開けてみて』と促される。手にとってパカリと開けてみると
「わぁ……、素敵……」
花の形をした全く同じデザインのペンダントが二つ入っていた。お揃いのペンダントだ。違う部分といえばシルバーの花びらの中央に異なった色の石が入っているだけ。一つは透き通る空色、もう一つは愛らしい薄紅色だ。
(た、高そう……)
一見して高価なものだというのがわかる。小さいが細かい彩飾がなされている。
「キラキラだもんね」
同じように箱の中を覗き込んだルビーは興味津々とばかりに目を瞬かせる。光に当たって美しい輝きを放っている。
「イチカたちの世界では婚約するときに二人の愛の絆の証として、結婚するまでにつけているものとかはあるかい?」
「婚約指輪のこと?」
「イチカの世界では指輪なんだね」
私の言葉にどこか感心するように頷くライト。
「こちらの世界では結婚の誓いとして結婚式までの間、ペンダントに愛する気持ちを込めて肌身離さず身につける。そして、それを結婚式の時に交換して、永遠の愛を誓うんだ」
そう言ってライトは『だから……』薄紅色のペンダントを手に取って椅子から立ち上がる。そして、私の目の前までやってきて跪いて私を見上げる。
「俺の婚約者として、このペンダントをイチカに」
「でも、こんな高価そうなもの……」
このファンタジアの世界での婚約者間の風習がそうならば婚約者と名乗る以上、ペンダントを持っていなければ不自然だ。けれども、仮初めの婚約者の私がこんな高価なものを受け取っていいのだろうか。私の心の迷いを読み取ったのだろうか。ライトは白い歯を見せて笑う。
「俺はイチカを元の世界に返すと誓った。だから、これはその誓いの証。気負う必要はない。結婚するための永遠の愛の誓いではなく、イチカを元の世界に戻す誓いの意味で、これを送らさせてくれ。……ーーそれに、これはイチカに似合うと思って選んできたんだ。だから、イチカに貰って欲しいんだ」
にかっと笑うライトの言葉に迷っていた気持ちが楽になる。それが顔に出ていたのだろうか。ライトは立ち上がって私の顔を覗き込んだ。
「俺はこのペンダントにイチカを元の世界に戻すことを誓う」
そう言ってライトは持っていた薄紅色のペンダントに口づけを落とす。そして、ライトはそのペンダントを持ったまま、私の顔に近づいてくる。
(……キスされる!?)
「……っ……」
彼の吐息がかかり思わず目を閉じると、首元に冷たい感触が広がった。
「うん、やっぱり似合う」
弾む声がして、私はそっと目を開けた。すると、彼が持っていた薄紅色のペンダントが首元でキラリと光っていた。
(び、びっくりした……)
勝手に早とちりして見当違いなことを思って恥ずかしい。ライトなんて何事もなかったかのように涼しい顔をしている。ばくばくとうるさい心臓の音を悟られないようにライトを見ると空色のペンダントが残っている箱をちらりと視線を送って私に優しい視線を向けた。
「ライトにもつけてあげるもんね?」
ルビーは口でそのペンダントを含んで、私を見上げる。私は胸元に光っているペンダントに触れた。中央につけられている薄紅色の石がキラリと光る。
私はゆっくりと息を吐いてルビーから空色のペンダントを受け取った。次いでペンダントと同じ空色の瞳を見返す。
先程のライトのある言葉が脳裏をよぎった。
「……ーーじゃあ、私は元の世界に戻るまでライトの帰る場所になる」
「え?」
私の言葉にライトは目を点にする。
「ライトがただいまって言う人がいて、おかえりって言ってくれる人がいるっていいなって言ってた。だから、私は元の世界に戻る方法が見つかるまで、ライトの帰る家でライトの帰りを待ってる。……ーーそれをこのペンダントに誓います」
必死になってライトに言い張ると最初は呆気に取られたように私を見やっていたが、やがてふっと笑みを漏らした。
「イチカは真面目だなぁ」
そして可笑しそうに笑ってから、軽くしゃがんで私と目線を合わせた。
空色の瞳と同じ輝きを放つペンダントに、ライトがしたように私は軽く口づけを落として、ライトの首にそれをかけた。ライトの首元でそれが煌めく。
「これで、イチカとライトは婚約者だもんね!」
「仮の、がつくけどな」
私とライトを相互に見比べていたルビーの頭をライトが笑いながら撫でる。
「さて、今から婚約者がいることを大臣に証明でもしてこよう。俺は一旦城に戻る。ルビー、イチカに街を案内してくれ」
「任せるもんね!」
ライトの言葉にルビーは右前足を自らの胸に置いて、胸を張った。そのルビーの喉元をひと撫でして、ライトは懐から巾着を取り出す。そして、私の目の前に置いた。小さいがずっしりと重い何かが入っているのは見て取れた。
「多くはないけど、お金を置いておく。イチカが必要なものを買っておいで」
「え……、でも」
「部屋を綺麗にしてくれたお礼と美味しいフレンチトーストをご馳走してくれたお礼」
躊躇する私にライトは気にするなというように笑いかける。
「ついでに言うとその残ったお金で美味しい夕飯でも作ってくれないかなとか思ってる」
「……ーーふふふ、わかった」
片目をつぶって肩をすくめて笑うライトがなんだかおかしくて私はつられるようにして頷いた。
「家に帰ったら、今後の計画をゆっくりと立てよう。幸いにも明日は非番だ。……ーーと、その前に、片付けをしてから行くから、ルビー、そんなじぃーと俺を見るな」
「ライトは前科があるから、油断ならないもんね!」
「外套を放った件は俺が悪い……。まさか、ルビーに窘められる日が来るなんて思いもしなかった」
「僕はお掃除隊長だもんね!イチカは皿を洗って、ライトは拭く係!僕はテーブルを拭くもんね!」
誇らしげに言い放つルビーと対照的にシュンと肩を落とすライト。
「ほら、早くするもんね!」
ルビーはトコトコと得意げに歩いて先導する。もう、すっかりお掃除隊長という役目が気に入ったらしい。
「ふふふ、了解です」
それが微笑ましくて、私は口角を上げる。ライトを見ると手に皿を持っていて、私の視線に気がついたのか、ライトはおどけたように肩をすくめた。
私とライトの首元にあるお揃いのペンダントが太陽の光に当たってキラリと光る。窓から入ってきた暖かな風がそのペンダントを上をなぞるように吹き抜けた。
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