甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・

Love gauge:50 近過ぎる距離

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トキの隣で作業をするうちにだんだん彼の気持ちの流れみたいなものがわかってきた。

そろそろ翻訳の参考にする為のスキンシップをしようと思っているな、ということや、今日は夕飯の後も作業を進めるだろうな、とか。

今日はノリにノっている様子で、私が夕飯をとって戻ってくると案の定バー状の栄養補助食をかじりながら作業をしていた。

「・・・コーヒーかお茶でも・・・。」

入れてきましょうか、と言い終わる前にフッと電気が消えた。ノートパソコンの明かりが彼の横顔を照らしている。

「・・・停電？この暑さで皆クーラー使いまくりだからかな。ま、すぐ点くだろ。」


しかし30分ほど経ち、開け放った窓から外を見ても街は暗く静まっている。スマホで調べてみると復旧の目処はたっていないようだ。トキに伝えると心底困った様子で髪をかき上げた。暗くてよく見えないけれど、オールバックの彼も素敵だと思った。

「・・・さすがに一晩これはきついな。暗いのもそうだし、この暑さじゃ作業どころじゃない。せっかくいい具合に進んでるのに・・・あ。」

彼は何かを思いついたようだった。