冷たい彼と熱い私のルーティーン

希花 紀歩

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バレていた

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「・・・あなたこそ。」

「は?何だよ?」

「冷た過ぎるんですよ。ヘルプデスクにかかってくる電話に対する応答。困ってるんだからもうちょっと丁寧に優しく答えてあげたらいいのに。『〇〇を開いて。』って言われても素人はその〇〇がわからないんです。」

「自分で調べもしないで、すぐに電話してくるやつが悪い。同じこと何度も聞いてきたり、全体メールで指示しておいた対応策をとっておかずに困ったからって助けを求めてくるやつとかがいるんだ。俺の仕事はヘルプデスクだけじゃないし。」

「だけど、そんな人ばかりじゃないでしょ。それに自分で色々調べてやっても時間かかっちゃうから、専門家に聞いた方が早いし。」

「・・・そういうこと言う割にあんたは聞いてこないよな。こないだ困ってたくせに。」

ギクッとなる。困っていたけれど春野さんに助けを求めるのが嫌で、同じ課の比較的ITに強い男性社員に聞いたけれど彼にもわからなくて、『IT課に聞いてみたら?』と言われた。

結局スマホからネットの質問掲示板で質問をして解決したのだけれど、時間をかなりロスしてしまったのだった。
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