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6日目/山内彩芽【食事会②】

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途中からお酒も入り私と恵美ちゃんは少しほろ酔いな感じかな。

お母さんと正美さんと三神さんは、結構酔ってる感じするけど。


私とお母さんだけだと思ってたみたいで、恵美ちゃんも知っているってわかって困った感じの三神さん。


何を話すのかな?


ちょっとドキドキ


「これから話す事は国家機密となります。その為に事前にこちらの同意書にサインをお願いします。」


えっ?


国家機密?


三神さんは、カバンから紙を私達3人に渡してきた。

私は突然の事で理解出来なかった……


「三神さん!サインする前に少し教えて貰えるかしら?」


お母さんが三神さんに質問をした。


え?お母さん何かわかったの?


「内容によってはまだ答えられませんが、どう言った事でしょうか?」


「えぇわかってるわ、もしそれを知ってしまった場合に娘や恵美ちゃんが困る事にはならないかだけ教えて貰えるかしら。」


「はい!機密を守って貰えれば知ったとしても、今の生活がすぐに変わる事は無いと思います……ですが内容を伝えた後の「お願い事」を認めて貰った場合に、その謝礼として少しながら要望があれば叶えてあげられると思います。それを受けとった後の事はこちらとしては責任を負えませんが……」


「要望ね~流石ね!不安を減らしてそちらの思惑に乗せるように交渉してくるのね。」


お母さんが違う人みたい……


「橘さん!あなたは内容を知っているの?恵美ちゃんが困るとは思わないの?」


あっ!今度は正美さんに……ちょっとお母さん怖いよ~


「そうね、心配だわ。うちの恵美が無茶な要望しないかね。」


え?そっち?


「わかったわ、ごめんなさいね~正美さんが一緒にお話しに参加するって聞いた時に大丈夫だってわかってたんだけどね~娘達………が簡単にサインしないように教えたかったから。」


え?私達?

あっ!恵美ちゃんも固まってる。


「さすがに母は強しですね。私も途中から何となくわかりましたから。」


三神さんと正美さんとお母さんは、苦笑しているけど私と恵美ちゃんは固まってしまったんですけど?


「ほらほら、ぱぱっとサインしてお話し聞きましょ?」


そう言っていつものお母さんに戻っていて、もう~なんなのよ~でも……


「お母さん怖かった……」


「あらあら、あなた達も子供を産めばわかるわよ?」


お母さんは笑顔で私と恵美ちゃん見ながらそう言った。

それから私と恵美ちゃんとお母さんは、同意書にサインをして三神さんに渡した。


三神さんは、3枚の同意書を確認して私達に話始めました。


「今からお話するのは、そちらの彩芽さんが公園で見つけた男性の事です。彼の名前は『優輝』年齢は20歳との話ですが、名前も年齢も事実なのか確認は出来ませんでした。保護区外で単独で無防備な状態でいる事自体、この国……いや世界中でもありえない事だと言えるでしょう。私達はあらゆる方法で調査しましたが、残念ながらわかりませんでした。優輝君も名前と年齢しか覚えていません。医師の診断では記憶喪失ではないかとの判断です。現在病院にて身体的な異常がないか検査中ですが、今の所異常は見つかっていません。ここまでが優輝君についての説明ですが、わかりましたか?」


そう言って三神さんは、みんなを見回した。

私は今聞いた話を振り返って考えてみた。


名前は優輝って言うのか~あと年下さんなんだね。

夢に出てきたのは、30代~40代ぐらいだったけど人違いなのかな?

記憶喪失?大丈夫なのかな?


三神さんは私達が理解したと判断したみたいで、また話始めた。


「国として優輝君が不自由な生活をしないように戸籍を作る事にしました。しかし戸籍を作ったとしても優輝君が一人でいきなり社会で暮らすのは無理だと判断しました、さいわい鈴鳴家の保護区の中で助けて頂ける家族が見つかり優輝君本人にも確認した所了承を得ましので、その家族の戸籍に入れる事になりました。それでここからが、皆さんに『お願い』なのですが……優輝君が平穏………に暮らせる為に、公園にいた事を秘密にして欲しいのです。もしマスコミなどに知られた場合、優輝君に注目が集りどれだけ精神的に追い詰められるか……身内もいなく記憶も無い優輝君が耐えられると思いますか?」


三神さんは必死に訴えてきました。

ちょっと意外……もっと男性保護官って堅いって言うか感情的に話すのって無いと思ってたんだけど?


「ちょっと優子!話の途中だと思うけど、どうしたの?貴女がそんなに感情的に話すなんて初めて見たわよ!大丈夫?」


どうも三神さんの様子がいつもと違うみたいで、正美さんが三神さんに声を掛けたみたい。


「うっ!す、すまない。少し感情的になってしまった。」


正美さんは、すぐにお酒・の入ったコップを渡しながら「これでも飲んで、ちょっと落ち着いて!」

正美さんから渡されたお酒を三神さんは、一気に飲みほした。


「ぷは~私はどうしても優輝君に平穏に暮らして欲しいんだ!」


「はい、はい。わかったから!」


正美さんは宥めるように三神さんに言い聞かせて、お母さんの方を見た。

ん?お母さんなんか頷いていたけど何かな?


「ほら、もう一杯飲んで!楽に話せるようになるから」


そう言ってまた、正美さんが三神さんにお酒を飲ませた。

大丈夫かな?三神さん


「ぷはぁ~ゆ、優輝君が平穏に暮らしていけるように、み、みなさんには協力してもりゃえませんか?も、もちろんかわりゅに国にお願いとかありゅば出来るかぎゅりの事は聞きますから~」


なんか三神さん凄く顔が赤くなって口回らなくなってきたけど……


「それは可哀相ね!あなた達もそう思うでしょ?優輝君には平穏に暮らしてもらわなきゃね?」


お母さんが私と恵美ちゃんを見てそう言ってから、ウインクしてきた。

ん?何かな?話を合わせてって事?


「うん!私もそう思う。」


「うん!秘密にするぐらいいいんじゃない?」


恵美ちゃんもわかったのかな?


「良かったわね!優子の気持ちが伝わったみたい。優輝君は平穏・・に暮らせそうよ?これで優子も安心して優輝君との約束・・守れるわね?」


正美さんが三神さんの背中を撫でながら優しく話しかけてた。

何の話なのかな?

テーブルに寝るよに前にうつ伏せになっている三神さんが


「うぅ~こりぇで、ゆ、ゆうきくんと子作りできゅうる~」


「「「え?」」」

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