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6日目/岡崎優輝【アウト】
しおりを挟む面会室で11歳とは思えない落着きで、イスに座り友則君が座るのを待っている少女。
中央の透明な仕切り板を対面にして、イスが置かれていた。
友則君は一度、チラッと妹さんを見てから下を向いたままイスに座った。
俺も座ろうとイスを探したが……ないじゃん!
患者側は複数になるとか無いからか、無かった。
予備で一個ぐらい置いと置けよ!
俺は仕方がないので、閉めた扉の前に立った。
「おはようございます!友兄友兄、もう会ってくれないのかと思いました。」
「お、おはよう……由香。」
「まだ、由香の事怖いですか?」
「………」
「わかりました。それで友兄、後ろの方はどなたですか?」
「お、同じ入院してる優輝さんです。」
お~い友則君!それだけ?妹さんもどうして一緒に来たのか気になってると思うよ?……は~仕方ない。
「おはよう!友則君の妹さん!初めまして岡崎優輝です。友則君に頼まれて付き添って来たんだけど、俺の事は気にしないでね!」
「わかりました。私は友兄の双子の妹の柿崎由香です。兄がお世話になっているようで、ありがとうございます。」
ほほう、友則君と同じ……いや友則君以上に礼儀正しい子じゃないか。本当に11歳?
「優輝さんからも説得してください。誤解なんです!友兄がいない生活なんて……母もやつれてしまって脱け殻のようです。私も生まれてからずっとに一緒にいた友兄がいなくて淋しいです。」
おっ!なんて兄思いのいい子じゃないか!友則君!明日にでも帰ってあげた「ご、誤解じゃない!」
ん?友則君が少し大きな感情のこもった声で言った。
「誤解です!ちょっとやり過ぎたかもしれないけど、私は友兄が悩んでいるのを解決してあげたくてしたんです。信じて友兄!」
「ぼ、僕は最初から、いい、いらないって断ってた。それなのに由香は、ぼ、僕のズボンとパンツを無理やり脱がせたじゃないか!」
「そ、それは、私に付いてない物だから見ないとわからなかったし……」
「だ、だからって、僕は見られたくなくて、隠そうとしたのに由香は僕をベットに押し倒して動けないようにしたじゃないか!」
「そ、それは友兄が素直に見せないし暴れるから、し、仕方なくした事だし……」
「そ、それから僕のあそこを撫で廻してたじゃないか!」
「だ、だって触らないと、何処が変なのかわからないし膨らんで大きくなってきたから、やっぱり変な所あるんだと思って……」
「そ、それに僕おしっこ漏らしそうだから、やめてって何度もお願いしたよね?だけどやめてくれないから僕漏らしちゃって死ぬ程恥ずかしかったんだからね!」
「だって先っぽから、透明なの出てきたからこれが原因だって思って……全部出した方がいいと思って夢中で頭真っ白だったんだもん。そしたら白い液体がビュッて出たから膿みが溜まってたと思ったもん。お、おしっこじゃなかっもん。」
「ぼ、僕が力が抜けて動けなくなったのに、また撫で廻し始めたよね?泣いてやめてって何度も言ったのに……」
「だ、だってまだ膿み出るかと思ったのに、縮んじゃったから……そ、それにまたちゃんと膨らんで大きくなったから膿み全部出そうと思って……」
「僕、また漏れそうって言ったよね!トイレに行かせてってお願いしたよね?」
「だから、おしっこじゃなかったんだって!膿みだったんだよ!膿みは全部出した方がいいんだよ!友兄だってわかるでしょ?」
「ぼ、僕はおしっこ出そうってしか思わなかったもん……」
「ちゃんと2回出したら、後膿み出なかっくなったよ?だから良くなってくるはずだよ?あれから友兄、膿み出た?」
「ゆ、由香!あれは膿みじゃなかったんだよ、僕も優輝さんから教えて貰ってわかったんたんだけど……あ、あれが子供を作る為の 精子なんだって!白い液体で変わった匂いがするのが普通なんだって……」
「え?………あ、あれが友兄の子供の種?え?わ、私ティッシュで拭いて捨てちゃったよ………私の顔に飛んできたのも洗っちゃたよ。」
二人は下を向いて話さなくなった。
俺は、黙って聴いてたよ。
途中何回もツッコミ入れたかった、けど俺は我慢した。
ねぇ俺って凄いよね?誰か俺を褒めて褒めて!
でも最後に一言ぐらい言ってもいいよね?
俺は溜まった感情を吐き出すように、大きな声で
「二人ともアウトーーーーー!!!」
俺は大声を出しちゃ不味い事も忘れ思いっきり叫んだ。
結果………警護婦のみなさんは来ませんでした。
後から知ったけど、面会室は防音になってて安全だから大声出しても大丈夫だったらしい。
俺は友則君に身体の事は一人で悩まないで、医者に行く事を勧め、妹さんの由香ちゃんには、双子でも異性なのだから無理やりとかは、いけないと注意し2度としないようと約束させた。
面会室を出て、友則君と別れ病室に戻ると俺はベットに横になった。
「なんか、めっちゃ疲れた。」
時計を見ると11:15
長い1時間だったな………
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